2016.08.25

HP移行原稿「発見!わたし、ぼく流野菜クッキング」4

★ 自分流で試し作り(6・7時間目)

 「わたし、ぼく流」の方向性がだいぶ見えてきた子供たち。今度は、試し作りの時間である。
 これは、本番の調理活動の前に、試行錯誤ができる時間である。たとえば、「炒め物もしたいし、オリジナルドレッシングも作りたい」という子がいれば、その両方を試してみて、「よし、本番のレシピはこっちでいこう」と決定づける時間なのである。
 対象となる活動は大きくは次の3つである。

1 生野菜サラダをオリジナルドレッシングで
2 野菜を炒める
3 野菜をゆでる
(使う野菜は、キュウリ、ニンジン、キャベツ、トマト等で)

 このうちオリジナルドレッシング作りは、必須内容ということで、全員が取り組むことにした。それが終われば、あとは炒める活動でも、ゆでる活動でも、はたまたオリジナルドレッシング作りを続けても構わない。いずれ、自分のしたい活動にチャレンジである。
 家庭生活でも取り組んだ子がない子が結構多く、失敗の子も珍しくなかった。
 たとえば、ドレッシング作りでは、第一声が「しょっぱい。塩の入れ過ぎだ。」「味がない。」といった具合である。野菜炒めでも、油を入れすぎた子、炒めすぎて焦げた子、太くニンジンを切りすぎて固いままで炒め終わった子と様々でした。
 しかし、今回は「失敗も勉強のうち」。成功すればそれでよしであるが、失敗は失敗で学ぶところも多い。実際に失敗した子供たちは、次のように学びを書いている。

・「野菜の切り方が大きすぎて、ゆでるのに時間がかかってしまった。本番ではうすく切りたい。」
・「今回は油を入れすぎてしまいました。この次は量を減らしたいです。」
・「学んだことは、調味料の入れ加減で味が変わるということです。次の時間にじょうずに入れておいしくしたいです。」
・「たまねぎにドレッシングをかけるとおいしくなることを学びました。次の時間はコショウを多くかけすぎないようにしたいです。」

 これらの経験が次の本番の調理活動で生きてくるのである。


★ 本番!わたし、ぼく流食べ方(8~10時間目)

 いよいよ「わたし、ぼく流野菜の食べ方」の本番である。
 最初はレシピ作りである。それまでの学習活動を生かし、画用紙に作成する。私からの条件は次の二つである。

・自分らしさがわかるように書く
・ネーミングを工夫する

 1時間、じっくりかけてオリジナルレシピは完成である。
 「生で(オリジナルドレッシングで)」「炒めて」「ゆでて」の区分で言えば、「生で」が5割、「炒めて」が4割、「ゆでる」が1割程度の割合である。ネーミングも「中山家の味・キャベツいため」「かなえ流スペシャルキュウリの生」と
いうようにこだわった。
 他にも、次のようなものが出てきた。

■佳美流キュウリドレッシング  ■中国の味・キュウリ中華風ドレッシング ■私流・せんぎりあんどあじつけ ■和弘流キュウリドレッシングとなりの家風 ■とみた流コショウたっぷり玉ねぎ炒め

 レシピ集を見るだけで食欲が出てきそうである。
 一通りレシピ集が出来たら、その発表をする。発表を聞きながら「おいしそう」といった声が自然に出てくる。発表した子の誇らしげな顔。
 それはそうである。自分が今まで試して研究した自信作なのだから。

 そして、いよいよ調理実習。試しの調理を事前にしているので、子供たちに任せて大丈夫である。
 ある子の様子を見て、「そんなにコショウを入れるの!」と私が驚いたら、「ぼく流です。コショウたっぷりなんです!」と逆に言われてしまう。それぐらい子供たちは、自分の調理に自信を持った。
 「ジュー」という炒める音。「プーン」と匂う香り。共に食欲をそそる。20分ほどで完成である。
 食べながら子供たちに感想を発表してもらった。

・前に作ったキャベツいためより、とてもおいしかったです。コショウと塩の入れ具合で味が決まることがわかりました。
・前は油を入れすぎたけど、今日は成功してよかったです。

 「わたし、ぼく流野菜の食べ方」は大成功であった。自然とお互いの交換会が始まる。「おいしい!」「ちょっとしょっぱいかな」「いいの、これがわたし流だから」・・・ささいな会話の中にも、「わたし、ぼく流が見えてくる調理実習となった。

★ まとめ 「こだわり」のある活動を

 初めての調理実習で、子供たちが意欲的に活動をしたのは、「わたし、ぼく流」という「こだわり」があったからである。
 そのこだわりを達成するためには、強烈な動機づけ、興味あることの調査活動、実験観察的な活動、試行錯誤の時間の保証、個別的な支援等が必要である。
それらを今回は単元の中に組み入れて実践したつもりである。
 教え込むよりも手間ひまはかかるが、その分一人一人のよさは見える。
 この「わたし、ぼく流」は、これからの調理実習単元で可能である。今後も継続していきたいと考えている。

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2016.08.24

HP移行原稿「発見!わたし、ぼく流野菜クッキング」3

★ 知恵を身につけ見通しを持つ(4・5時間目)

 この時間では基本的な野菜の調理に関わる内容を学習する。具体的には、「洗い方」「切り方」「ドレッシングの作り方」「ゆで方」「炒め方」である。
 通常であれば、教師が教えて子供たちが実技をして・・・という感じであるが、今回は子供たちがあらかじめ調べ活動をしている。それらの発表を通して、子供たちの調理活動をより深いものにするわけである。
 たとえば次のような形で行った。

■大根の切り方(A君の発表から)
「大根にはいろいろな切り方があります。今日はぼくが大根を持ってきました。こ れが【輪切り】です(実演)。おでんなどで見かけます。これがいちょう切りです(実演)。(以下略) 付け加えはありませんか。」
「たんざく切りというのもあります。」

■キャベツの炒め方(B君の発表から)
「キャベツの炒め方をお母さんから聞いて、試してみました。はじめにキャベツを2cmずつ切ります。次に炒めます。2分ぐらい炒めます。ぼくがやって大変だったのは、キャベツが焦げないようにすることです(以下略)。付け加え、ありませんか。」
「わたしが調べたことは、火が少し通るぐらいの時間で手際よく炒めるということです。あまり炒めると、野菜の栄養がなくなるからです。」
「質問です。混ぜる時になぜキャベツは最後なのですか。」
「キャベツは他のものより薄いからです。」

 このような形で、子供たちの発表だけでも野菜に関わる知恵をある程度は身につけることができた。
 むろん、それらの発表だけでは学習として不足である。授業のねらいに即して、教師が教える分は必要である。切り方、洗い方といった技能の他に、次の点を観察することにした。

 炒めたり、ゆでたりすると野菜はどのように変化するのだろうか。

 ここで大切なのは試し作りの実験活動である。
 代表の子に炒めたり、ゆでたり、生のドレッシングを作らせる。
 その他の子たちは、その変化の様子を観察するわけである。


  生ドレッシング      ゆでるコーナー     炒めるコーナー
  コーナー
   ・フレンチドレッ     ・ニンジンとほう     ・キャベツの野菜
    シング          れんそうをゆ       いため
   ・ごまドレッシング    でる

 この3つに分かれて合計5人の子が調理をする。それぞれ経験のある子供たちである。もちろん、教師も全面的に協力をする。たとえば炒め物をする子には、そばについて「強火にして」「塩を入れて」というようにである。いくら経験があるといってもまだきちんと教科書では学習をしていないので仕方のないところである。
 さっそく観察をする子どもたち。見るだけではなく、においをかいだり、試食もしてみる。その中で、子供たちは次のような発見をしていった。

・ニンジンは好きではないけど、ゆでたら味が変わっておいしかった。
・ニンジンはゆでたら甘い感じがした。
・炒めたら、キャベツの量が減った。
・炒めているうちに、いいにおいがしてきて、食べたらコショウの味がきいていてお
 いしかった。

 炒める、ゆでる、ドレッシングにつけるといった活動は一言で言えば、何のためにすると言えますか。

と聞くと、「おいしくするため」「見た目をよくするため」「食べやすくするため」といった反応が返ってきた。
 この「発表・実技・観察」の活動を通して、子供たちは調理することの意味を理解した。それは、「わたし、ぼく流の野菜の食べ方」への興味を大いに高めるものとなった。
 事実、授業の最後に「『わたし、ぼく流』でしたい調理は何ですか」と聞くと、「ドレッシングを作ってきゅうりを食べたい」「キャベツの炒め物に挑戦したい」と明確な意思を発表していた。

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2016.08.23

HP移行原稿「発見!わたし、ぼく流野菜クッキング」2

★ 取りたて野菜、最高!(1・2時間目)


 最初の調理実習の単元。
 野菜を扱うことは決まっている。何か子供たちにとって印象的な野菜との出会いができないかと考えた。
 そこで、仕組んだのが「取りたて野菜との出会い」である。
 幸い、子供たちの中で野菜を作っている家が数件ある。事前に持ってきてもらうように学級通信で依頼する。もちろん、該当する子供たちにも伝える。

 いざ当日。とりたてのキャベツ、パセリ、タマネギ等が教室に持ち込まれた。「もし、誰も持ち込まなかったら・・・」と考えて私の方でも念のために、八百屋さんから前日にいくつかの野菜を購入していたが、それは杞憂であった。
 タマネギは土がついたままである。パセリのにおいをかいでみると新鮮なにおいが広がる。
 さっそく子供たちに聞く。

  取りたて野菜を見て、思ったこと、気付いたことを発表しなさい。

 もちろん、子供たちには自由に触らせたり、匂いをかいだりさせた。中には「食べてみたい」という子もいたので、パセリをパクリ。「いい味!」と思わずひとり言が出てくる。
 さて、子供たちから出てきた気付きは次のようなものであった。

・キャベツがみずみずしい。
・パセリのにおいがとてもいい。
・トマトを押してみるとやわらかい。
・スーパーのよりおいしそう。
・新鮮なものは土のにおいが強い
・色がとてもこいし、光っている。
・はだざわりがいい。

 このように子供たちは、取りたて野菜との出会いに驚いていた。
 続いて子供たちに次のように言う。

  これからこれらの野菜を使って、「わたし、ぼく流の野菜の食べ方」を学習します。どんなことを学習したいですか。

 単元の導入であるから、学習の見とおしを持たせるために行った発問である。次のようなものが出てきた。

・このやさいの切り方はどうするのか。
・野菜にはどんな栄養があるのか。
・ゆで方や生で食べるにはどうするのか。
・包丁の使い方はどうするのか。
・野菜のどこを食べたらいいのか。

 数多く出てきたが、学習のねらいを加味して、次の6点に一言でまとめた。

 1 野菜の洗い方
 2 野菜の切り方
 3 ドレッシングでおいしく食べる方法
 4 野菜のゆで方
 5 野菜の炒め方
 6 野菜の中にある栄養について

 これらについて、最初は君たちが調べます。どうやって調べたらいいですか。

 「本で調べる」「家の人に聞く」「自分で試してみる」という3つの方法が出てきた。

 それらを画用紙にまとめて発表します。自分で6つのうちから一つ選んで調べましょう。ただし、野菜は自分で決めてください。

 学級通信で家庭にも調べ活動へのお願いをした。次の家庭科までの4日間、子供たちなりの調べ活動に入った。
 なお授業では発問に即したワークシートを使用した。


★ 調べたことをまとめる(3時間目)

  導入で野菜のことに興味を持った子供たち。自分の課題について家庭学習で調べてきた。(ワークシートへの書き込み)
 家の人に聞く子あり、実際に家でキャベツの炒め物をした子ありと、学習に対する意欲満々である。
 特徴的なのは、家の人からの調査の段階ですでに図で一緒に説明をしたり、矢印等で分かりやすくかいている子が多いという点である。それらはそのまま、画用紙にまとめることができる。
 それらの調べたことをどう広げるか。子供たちに次のように指示した。

  調べたことを画用紙にまとめます。他の人に伝えるものです。
  分かりやすくまとめなさい。見やすくするためには、どんな工夫をしたら いいですか。

・マジックを使ってみやすい文字に書く。
・図やイラストを入れる。
・箇条書きにする。
・見出しをつける。

といった視点が出てきた。「その他、自分でできる工夫はどんどんしていいです。」と言って、作業に入らせた。
 およそ35分間、子供たちは黙々と作業に取り組んだ。家で調べたり、実技をしてきた子たちは、すぐに書き始めてた。調べきれなかった子も数人いたので、その子たちには図書館から参考図書を紹介して、書かせた。
 また、作業の途中でよく工夫をしている子供たちのことを、「おっ、〇〇さんは見出しをはこで囲んで見やすいね。」「図に矢印をつけているからわかりやすね」というように全体に聞こえるように紹介をした。

 ちなみに、子供たちが取り組んだ一人一人テーマの一部を紹介する。

 ■ニンジンのゆで方  ■キャベツのいため方  ■きゅうりの生の食べ方  ■野菜のどこが食べられるか  ■たまねぎの料理する前 ■だいこんのいろいろな切り方 ■ほうちょうの使い方

 子供たちが書いたこれらの資料は次時の実技や観察のもとになるものである。

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2016.08.22

HP移行原稿「発見!わたし、ぼく流野菜クッキング」1

★ 家庭科発見シリーズ

  教師生活16年目にして、初めて家庭科を研究することとなった。平成12年11月1日に行われる岩手県家庭科教育研究大会宮古大会の授業者になったからである。
 いざ研究をはじめてみるとこれが実におもしろい。子供たちと一緒に家庭科のいろいろを「発見」することになった。その延長で、一回目の研究授業で、「発見!わたし、ぼく流野菜の食べ方」という単元で行った。以来、家庭科の授業は、「発見シリーズ」となった。
 このサイトはその発見記である。(授業は全て5年生対象)

★ 「わたし、ぼく流」がポイントの調理実習

 ・とみた流コショウたっぷり玉ねぎいため
 ・中沢家の味・キャベツのいため方
 ・吉川流スペシャルフレンチドレッシング

 聞いたことのないレシピ名の登場である。
 これらは、今回、5年生になっての初めての調理実習で、子供たちが名付けた「わたし、ぼく流の野菜レシピ」である。
 一人一人が自分流にこだわって野菜の調理実習をすることができた。それを象徴するレシピのネーミングである。

 通常、最初の調理実習といえば教えることが多い。たとえば、野菜サラダの場合、まず作り方を教え、それに必要な包丁の使い方といった調理技能を教え、そして実習というパターンである。これはこれで悪くない。
 調理実習そのものに子供たちは大いに興味を示しているから、子供たちは大喜びで取り組む。ほとんどの子が「調理実習大好き」「家庭科大好き」と答える。

 しかし、その意欲が全員同一調理ではもったいない。もっともっと個性的な調理の追究活動に活用したいと考えたのが今回の実践である。
 そのポイントは次の点である。

  「わたし、ぼく流」野菜の食べ方

 一人一人が自分で野菜の素材を選び、それについて自分なりに調べ活動をして、試し作りを重ね、最終的には「わたし、ぼく流」野菜の食べ方を発見するというものである。
 今回の指導にあたって私が留意したのは次の5点である。

 1 導入段階で新鮮な野菜との出会いで興味づけを図り、子供たちの思いを耕す。
 2 自分の課題を発表させる過程で、基礎的な技能や知識の習得を図る。
 3 試しの調理の後に「わたし、ぼく流」を追究させる
 4 調理活動を通じて、野菜の調理のよさを感じ取らせる
 5 指導と評価を一体化させ、子供のよさを伸ばす

 これらについて具体的な授業場面の即して、紹介したい。

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2016.08.21

有田和正継承セミナー

今年の夏は8回の講師依頼を受けている。昨日の有田和正継承セミナーもその一つである。

これはその名の通り、一昨年お亡くなりになった有田先生の実践を伝え広めることを目的としている。
兵庫の古川先生と一緒に行うよき機会である。

今回私は話したのが、「教室づくり」と「教材開発」。
このうち教室づくりについては話すのは初めてだった。そのためにいくつかの文献を読み、まとめて臨んだ。

〇おたよりノート
〇紳士録
〇「プロ」(○○魔)を育てる
〇登録制係活動
〇「今月の詩」
〇発言のアイウエオ・・・・等々

有田先生といえば、どうしても教材開発や授業の名人といった面がクローズアップされるが、学級づくりでも多くの実践群を後世のために残されたことを実感した。
「これらを伝えていくのは自分たち」…今回改めてそのことを感じたセミナーだった。

※一番参考になったのは「楽しい教室づくり」である。

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2016.08.20

HP移行原稿「発見!パッケージの秘密」

 この内容は平成13年2月15日の初等教育研修会(筑波大学附属小)で発表したレポートの一部です。

1 消費者教育における家庭科情報リテラシーの必要性

 今後、情報化社会はより一層進行し、家庭科に関わる情報も今以上に増えてくるであろう。その中でも、特に消費活動に関する情報は、子供たちにとって身近なものである。
 事実、子供たちは日常生活の中で、お菓子、衣料品、玩具類等様々な消費活動をおこなっている。また、そのような消費活動を促進するテレビコマーシャル、雑誌等での宣伝も盛んである。
 そんな状況の中で、子供たちに必要なのは「情報リテラシー(情報を読み解く力)」である。情報を、自分なりの見方で適切に生活の中に取り入れ、判断をし、消費活動の意志決定をすることが大切と考える。

2 実践例「発見!パッケージの秘密」

 現在購入する商品のほとんどが、パッケージされている。そのパッケージには、実に多くの情報が含まれている。ところが、子供たちが実際に商品を購入する際に、そのパッケージをよく見るという子の割合は低い(我が学級で3割ほど)。
 そこで、商品のパッケージの情報に着目させる授業を行った。

 教室にズラリと並んだ商品のパッケージ。お菓子の袋、カレー粉の箱、空き缶等々。子供たちが家庭から持ってきたものである。
 それらを最初に紹介をする。「あっ、それ食べたことがある」「へえ~、そんなも物もあるんだ」と子供たちは興味深そうにパッケージを見つめる。
 そこで、子供たちに聞く。

 いろいろな商品のパッケージを見て、わかったこと、思ったことを書き、発表しなさい。

 さっそく、実際にパッケージを手にして分析する子供たち。次のようなことに気付いた。

■わかったこと、気付いたこと
・中に入っているものが書いてある  ・保存方法がある  ・注意書き(してはいけないこと)が書いてある  ・作り方がくわしく書いてある  ・一口メモもある  ・メーカーがわかる ・栄養やカロリーがわかる  ・賞味期限が書かれている  ・量がわかる  ・原料がわかる  ・どこの国から来たものかわかる  ・おまけのプレゼントを書いている  ・お客さま相談室の番号が書いてある  ・ホームページや会社の住所が書かれている  ・調理例がある・・・・等

■思ったこと
・栄養のことが書かれているのは、食べる人のことを考えているんだと思った。
・消費期限が書かれているのは大事なことと思った。
・実際にものの写真があると、その中身がよくわかる。
・いいことをたくさん書くと買ってもらえる可能性が高いのでは。

 たくさん出たところで、子供たちに「これらの情報がもしパッケージになかったら、どんなことが困りますか」と聞く。
 「商品の苦情が言えない」「作り方がわからなくて困る」「いつまで大丈夫な食べ物か分からない」等、これまた多くの反応が出てくる。パッケージの有用性について、少しずつ子供たちは感じとってきた。

 では、それらのパッケージの工夫には、どんなよさがあると言えますか。

 改めてパッケージの情報を得ることのよさを問う発問である。子供たちからは、次のような反応が出てきた。

・作り方が書かれていると初めて買う人にとっても大丈夫だ。
・注意点があると危険がない。
・買うときに安心する。(賞味期限等)
・自分が商品を買うときの目安になる。
・会社名や電話番号があれば、品質保証している・・・等

 このように子供たちの視野は広がった。
 しかし、パッケージの情報にも「買わせるため」の誇大宣伝の例もある。そこで、子供たちに「パッケージを見て買ったけど、失敗した点はありませんでしたか。」と聞き、例を出させた。よさと同時にこのような視点も必要であろう。
 最後に、「あなただったらパッケージを見て、これからどんなことに気をつけて商品を購入しますか」と問い、自分なりにまとめさせて授業を終えた。
 子供たちは、この授業で次のような感想を持った。

・はじめてよくパッケージを見ました。いろいろな事がわかりました。栄養もわかるし、どこで作られたかもわかるから、パッケージはいろいろと便利だと思いました。
・パッケージがあるといろんなことが分かって、役に立つことがわかりました。今度から、カロリーや作り方をちゃんと見て、おいしく食べたいと思います。
・いつもあまり気にかけていなかったパッケージも意外にとても大切だったと改めて思いました。これからはよく読みます。
・パッケージというのは、私が考えているよりも重要な役割があることがわかった。特に、保存方法や会社名などの意味がわかった。

 感想からわかるように、子供たちのパッケージに対する視野が広がる授業となった。

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2016.08.19

HP移行原稿「発見!テレビコマーシャルの工夫と影響」

★ 発見!テレビコマーシャルの工夫と影響(2000年)

 この授業は5年生社会の情報の学習の中で、テレビCMの工夫と自分たちに与える影響を考えさせたものである。
 事前の準備・・・子供たちへの事前アンケート(どのテレビCMが印象に残りますか?)とCMランキングベスト5の作成。1位のCMを録画しておく。

■ 授業

■説明・君たちのテレビコマーシャルランキング発表です。
     第5位「NTTドコモ・アイは私を救う」
     第4位「ピレパラアース」
     第3位「めんたつ」
     第2位「ポッキー」  (それぞれのCMの台詞や歌が自然に出てくる)
     そして第1位が「ジョージア」のコマーシャルです。

■発問・ジョージアを選んだ人はどんな点が印象に残ったのですか。

・歌がいい  ・やっていることがおもしろい  ・続けて作っている
 等の反応が出る。ここは簡単にすます。

■発問・では、これから「ジョージア」のコマーシャルで工夫している点をビデオで見ます。工夫で気付いたこと、わかったこと、思ったことをノートに書きなさい。時間は5分です。

・ジョージアのコマーシャル(フランス語を習うもの)を3回繰り返す。子供たちがノートに書いたあと発表。

・短い時間でいろいろな場面を出している。
・楽しい歌があって、覚えやすい。
・有名な芸能人を使っているので、おもしろい。
・楽しいというイメージにさせてくれる。
・最初は何のコマーシャルかと思うが最後にコーヒーを出している。
・短い時間でパッとわかる。
・音楽がコマーシャルを明るくしている。
・お金がどれくらいかかっているか知りたい。(きっと多い)
・コマーシャルを作るのに、時間がかかっていると思う。
・よくこんなに楽しいものを考えると思う。きっとテレビニュースと同じように会議をしているのだろう。

■発問・テレビコマーシャルはお金がそんなにかかるのですか。(子供たち、「はい」と反応)。その理由は何ですか。

・有名な人を使うとその分、お金を払わなければいけない。
・テレビ番組と同じでちゃんと会議をしてから作るから。
・小道具といったものも作らなければいけない。
・メークさん、美術さんといったいろいろな係も必要。・・・等
(教科書や資料集でテレビ番組の作り方を参考にさせた)

■発問・そのようにお金がかかるのなら、商品が売れても得はしないのではないでしょうか。何のためにテレビコマーシャルを作るのですか。

・いや、それでもコマーシャルをした以上に売れるから損はしない。
・資料集にあるようにテレビは一番みんなが情報を得るものだから、コマーシャルを作る。
・テレビは大量に情報を伝えるので、その商品を知ってもらえるから得。
・テレビコマーシャルはおもしろいので、はやりになる。すると商品も売れる。
・自分もコマーシャルを見て買ってしまう。そういう人は多いと思う。
・新聞よりもテレビの方が見やすい。・・・等
・コマーシャルのある民放で一番多いのは娯楽番組。それを自分たちもよく見ている。するとコマーシャルをよく見ることになるので、買う量も増える。 (一部、教科書や資料集を参考にした発言が出た。)

■説明・これはみんなにも聞いた方がいいですね。テレビコマーシャルを見て、商品を買ったことがある人?(全員が挙手。実際に買ったものを次々に答えさせる。)このようにみんなも影響を受けています。コマーシャルを作る方も「ターゲット」と言って、買ってくれる人を絞り込みます。君たちも実はターゲットになっている場合もあります。(その例もやりとりする。)

■発問・テレビコマーシャルは人々にとってどんなものと言えますか。ノートに書きなさい。(発表)

・テレビコマーシャルは人々にとって情報を出してくれるものである。
・テレビコマーシャルは役立つ情報を見せるものだ。
・テレビコマーシャルはえさのようなもの。人々は魚のようにえさを食べ、会社はもうける。
・テレビコマーシャルはお得な情報を得るもので、自分たちも買っている。・・・等。

■指示・今日の授業のまとめを書きなさい。

★今までコマーシャルはおもしろいテレビを見ているときにはじゃまだなと思っていたけど、けっこう面白いし、いろいろな情報を出していることがわかった。
★生活の中でコマーシャルのことを気にしていなかったが、多くのお金をかけていることがわかったし、自分たちもたくさんそのものを買っていることがわかった。
★テレビコマーシャルは見ている人のために歌を作ったり、有名人を使っている。そして自分もその影響を受けている。もしかしたらなくてはならないものかもしれない。

 テレビコマーシャルは自分が使っている社会の教科書の中にはない。しかし、指導要領の中にある「通信の国民生活に与える影響の例」としてはかなり大きいものであろう。特に子供たちにとっては身近なものである。
 それだけに、この通信の学習ではテレビコマーシャルをもとにした実践が多く出ることを期待する。
 なお、この実践をするにあたり、事前に子供たちには「テレビ日記」を書かせている。

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