2017.11.19

海外研修で自国の教育を見直す(H24)

平成24年の原稿です。

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 3学期になって県外の小学校を参観した。その研究会には、韓国からの視察団が来校していた。総勢40名ほどである。「どうやって授業を参観するのか」と思っていると、授業の様子が担当者によって同時通訳され、各自がイヤホーンで聞いていた。

他国の研究会で熱心に学ぶ彼らの様子を見て、1993年に行った自分のアメリカ研修のことを思い出した。当時の文部省海外派遣事業で、日本各地から24名の若手教員が集まり、アメリカ合衆国のオレゴン、ワシントン、ボストンを2ケ月間巡った研修であった。そのうち1ケ月間は配属された学校(オレゴン州ポートランド市)に通った。

  「一斉授業の指導力」という点から言えば日本の方が優れていると思ったが、アメリカ合衆国独自の先進的なカリキュラムが大変参考になった。総合的な学習、パソコンを使った授業、薬物乱用防止授業、外国語オンリーの授業、ゲストティーチャーを招いた授業等、すべて新鮮だった。当時、「アメリカで行っていることは、いずれ日本でも行われる」と言われ、「本当かな。こんな先進的なことを日本の学校がする日が来るのだろうか」と思っていた。

 その頃から20年近く経ち、今の日本の学校教育では先のことは当たり前のように行われている。自分自身もアメリカ研修の経験を生かして、先駆的な実践に挑戦してきた。特に情報教育の分野では、海外研修で学んだことを還元ができたと思っている。

 また、海外に長期間滞在したことで、日本の文化のすばらしさを改めて実感した。それが「地域のよさ・日本のよさ伝える」という自分のライフワークにつながった。この有難い海外研修の重みを忘れず、今後は後輩たちにその学びを伝えていこうと思っている。

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2017.11.18

集会活動を成功させるこつは?

Q:大きな行事も終了し、学級内で集会活動に取り組ませたいと考えています。どのように取り組んだらいいでしょうか。

A:特別活動に割く時間が限られ、学級内の集会活動も以前に比べて回数が限られてきました。また、集会活動といっても、リクエストが多かったドッジボールをして楽しむだけという学級もあるようです。しかし、集会活動は取り組み方によって学級集団を高める絶好のチャンスとなります。そして、成功のこつは集会前の取り組みに左右されます。そこに絞って紹介します。

1 集会活動希望の下地を作る

 日ごろから、朝の会でゲームをしたり、休み時間に「全員で遊び日」を設けたりして、「全員で活動することの楽しさ」を感じ取らせます。それが下地となり、「集会活動をしたい」という声が子どもたちから出てくるようになります。

2 内容を決める話し合い活動では目的を明確にする

 集会活動を決める話し合いでは、その内容を話し合う前に、「集会活動のねらい」について確認します。教師の提案でも実行委員会の提案でも構いません。「学級全員がより仲良くなるように」というようにねらいが明確であれば、内容を決める時も「ねらいに沿った内容はどれですか」と教師が助言できます。もちろんそのねらいは教師の「指導のねらい」の反映でもあります。
かつて、「学級全員がもっと仲良くなる」というねらいで「男女が仲良くなるゲーム集会」を行ったことがありました。大いに盛り上がりました。

3 事前のPR活動と振り返りをする

事前のPR活動も重要です。実行委員会が準備物や楽しみにしている声を関連情報としてこまめに流すことで、参加意欲も高まります。また、終了後には必ず集会活動の振り返りをします。次へ集会活動へのステップになります。

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2017.11.13

教師力アップセミナーに登壇

教師力アップセミナーに登壇。
いつものことながら,自分を鍛えてくれる場である。年間の講師陣のWebを見て,「自分の力なら全力で準備しないと…」とつくづく思う。(他セミナーでも気持ちは同じだが…)

今回は模擬授業で久しぶりに歴史を扱った。「情報」をテーマにこの分野でもできることを確認した。
記録のために,テーマと内容を記す。

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テーマ「アクティブな社会科授業づくり ~社会科好きの子どもを育てるためのコツ~」

主な内容

1 アクティブな社会科授業づくりの基礎・基本
  ・切実感のある課題を
  ・実社会との関わりを生かす
  ・話し合いの手がかりを準備する
  ・思考を促す発問を
  ・学びを深める新たな学習課題を
  ・まとめの共有化を

2 模擬授業 「戦争と人々の暮らし」  

3 教師こそアクティブラーナーに
  ・どのように教師自身が学ぶか
  ・未来社会を考える

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2017.11.12

「日本のよさ」を小話で伝える(H23)

平成23年度の原稿です。

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 昔からの伝統行事、豊かな食文化、誇るべき技術等、日本には多くのすばらしい点がある。それらについて、私たちはもっと子どもたちに語るべきであると考える。今後ますます国際化する世界で生きていく子どもたちには、外国だけではなく自国の基礎的な知識を身に付けることが必要である。

 私は二~三分程度で子どもたちに読み聞かせできる小話を常に準備している。お盆や七五三といった年中行事や祝日の由来、日本が誇る文化や技術などである。 

たとえば、担任時代には十五夜の日に次のようなお月見話を行っていた。

「年によって違いますが、九月から十月にかけて十五夜があります。中秋の名月とも言われています。お月見を楽しむ日です。
 この行事は、中国で始まり、今から千年ぐらい前に日本に伝わってきました。
この中秋の名月を芋名月と言っている地方もあります。この時期にとれる里芋を供えるからです。
秋は食べ物が実る季節です。その食べ物を誰よりも早く、偉大なる月にささげるためにお供えをするのがこの十五夜なのです。芋の他にも、団子、栗、枝豆、ススキ、お酒などをお供えします・・・」

 このような話により子どもたちは十五夜についての興味が増す。家庭学習で調べてくる子もいるくらいだ。

 このような小話で留意している点が二つある。

 一つは、基礎的な知識をシンプルに伝えることである。年中行事や祝日の趣旨等を教える機会は多くはない。それだけに伝えるだけでも意義は大きい。

 もう一つは、「日本のよさ」を感じ取らせることである。「すごいなあ。日本人は」というような話である。 
このような話の種は情報化社会の今は探しやすくなった。今も「子どもたちに語れる話はないだろうか」と探究中である。

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2017.11.11

掲示コーナーをどのように工夫するか

Q:掲示コーナーを工夫しなければいけないと思っていますが、なかなかアイデアが思い浮かびません。どのようにしたらいいでしょうか。

A:どんなに見栄えがする掲示物でも、教育的効果がなければ意味がありません。私が定番としている掲示の工夫は次の3つです。

1 数字入り目標で掲示し、期間を区切ってリニューアルする

 学期や行事の目標を決める時に、私は期間と達成可能数字を明示するように言います。たとえば、「漢字練習を2ページずつ2週間続ける」「図書館の本を今月は10冊読む」というようにです。目標が実際に達成でき、成就感を味わわせるようにするために目標の立て方を工夫するのです。
大事なのは掲示後です。期間を終えたら、達成した子も不達成の子も振り返りをした上でリニューアルします。同じ目標をだらだら続ける必要はありません。長期間更新されていない「目標の取り組み」は見苦しいものです。

2 係連絡コーナーを動きのあるものに

 「係名・仕事・役割分担」等を書いた掲示物を貼る学級は多いものです。ただ、「一度作ったら固定」というようになってはいませんか。そこで、背面黒板等に係ごとに連絡コーナーを設けるようにします。更新日を書かせるようにおくと、子どもたちは競って告知をするようになります。やがて目立つように色紙等で工夫する係も出てきます。「動的な係活動掲示板」になるのです。

3 「今月の詩」を掲示し、暗唱する

 「今月の詩」を模造紙に書いて掲示しておくのも効果的です。教科書の詩でもいいし、教師が気に入ったものでも構いません。朝の会等でその詩を毎日読みます。ずっと継続すると暗唱する子も出てきます。毎月1つずつ掲示すれば1年間で10以上の詩を暗唱することになります。立派な暗唱指導になります。

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2017.11.05

郷土芸能伝承の誇り(H23)

 平成23年の原稿です。

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奥州市立広瀬小学校へ異動となった。水と緑に囲まれた地域にある全校児童五十一名の小規模校である。

 転勤してその学校の特色を感じる行事は、五月にある運動会である。紅白リレーや玉入れ等の運動会の定番競技と共に、本校では「広小剣舞(ひろしょうけんばい)」が披露される。

 もともと学区は郷土芸能の盛んな地である。学校近くの国道沿いには、「人と自然・光り輝く郷土芸能伝承の郷」という看板が輝いている。剣舞だけではなく、鹿踊や人形芝居といった多くの伝統芸能が代々引き継がれてきた。

 広瀬小学校でも、学区の特色である郷土芸能を引き継ごうと、三十数年前から「広小剣舞」を地元の鴨沢念仏剣舞保存会の指導を受けながら取り組んでいる。 

 運動会に向けた練習の段階でこの剣舞を初めて見たのであるが、その時の子どもたちの迫力に圧倒された。 思わず、本番ではどれだけすばらしいのだろうかと想像をしたほどだった。

 さて、広小剣舞では子どもたちは多くの衣裳と道具を身に付ける。自分たちで着ることは難しいから時間をかけて家の人に着せてもらう。衣装を身に付けた子どもたちは、まさに「郷土芸能の伝承者」そのものである。家の人たちも誇りをもって我が子や孫を晴れの舞台に送り出す。

 運動会の本番は「勇壮」の一言に尽きるものだった。子どもたちが一心不乱に伝統の舞を披露する姿に、見ていた地域の皆さんから、大きな拍手が送られた。それは郷土芸能をしっかりと引き継いでいる子どもたちへのエールと言えるものだった。

 地域に伝わる郷土芸能とそれを受け継ぐ誇り。子どもたちはその誇りをもちながら郷土芸能を代々伝えていくに違いないと確信した。

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2017.11.04

学級通信を発行し続けるには?

Q:4月は張り切って学級通信を発行するのですが、忙しくなってくると長続きしません。いい方法がありますか?

A:担任にとっては学級の様子や自分の考えを伝えるもの、保護者にとっては学級や我が子の様子を知るものの一つが学級通信です。発行の意義はわかるが、発行が途切れてしまった・・・そういう経験が私にもあります。「いい内容だから吟味して作成しなければ」「見やすくするためにイラストもぴったり合ったものを」と作成のための負担を多くしたことが発行できない一番の原因でした。

 その失敗から、「学級通信を発行しやすくするための自分のルール」を決めました。「パソコンで作る」「イラストは入れない」「改行や囲みを多くして見やすくする」というものです。このルールによって負担感が軽減し、発行回数は増えました。むろんこのルールは個々人で違います。「手書きの方が執筆用紙をどこでも移動でき、書きやすい」というのなら、それでいいのです。

 発行が定着してくると、次はどんな特色を学級通信で出すか考えました。私の場合は「授業の様子を伝える」ことに重点を置きました。「このテーマで子どもたちが活発に討論した」といったことを具体的な発言をもとに記すのです。保護者からは「授業の様子がよくわかる」と好評でした。「写真を毎回掲載する」「子どもの作文や詩をのせる」といったことでもいいのです。そういう自分なりの特色があれば、書く内容がなくて発行できないということも減ります。

 また、保護者向けの学級通信であっても、「子どもを伸ばすためのツール」にもしたいものです。たとえば、帰りの会の通信配付時に「今日は香さんと隆弘くんのすばらしい掃除ぶりが書かれています」と一言添えて紹介します。子どもたちがさらにがんばる様子を見ると、「よし、もっと発行しよう」と教師自身の学級通信発行への意欲も増すものです。

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«お父さん方の大活躍の場「スキー教室」(H23)