あると使いたくなるツール
IT日常化プロジェクトについては、以前に書いた。
教室にプロジェクタと書画カメラが入り、今週から活用させていただいている。
不思議なものだが、教室にプロジェクタが常備されているのといないのでは、「使ってみよう」という気持ちに違いがある。今までもプロジェクタはいつでも借りられる状態で独占しようと思えば、独占できるものだった(これはこれで校内活用率が低いということで問題なのだが)。しかし、持ち出し・返却がやはり面倒で頻繁に活用・・・というようにはいかなかった。
しかし教室に常備されていると別である。あるだけで「使ってみよう」と思ってしまう。
何かの本で「必要があったらタキシードを購入しようという気持ちではいけない。タキシードを購入したからこそ、使う場面が出てくるのだ」という話を読んだことがあった。それと似ているなあと思う。
さて実際の活用。
昨日は国語。「問い合わせの手紙」といって、新聞社への質問という実用的な手紙を書く内容。
活用したのは次の3段階である。
①教科書の例文で、自分たちがどの部分を変えて書いたらいいか検討をする時に、スクリーンに実際に書き込んだ。
②一通り書き込みを終えれば、スクリーンに映し出された内容は「手本」となる。子どもたちが作文の間はそのまま提示。
③子どもたちの作文の中で紹介したいものを拡大してスクリーンに提示。(読み込みをして拡大提示。同時にノートも保存となる。)
今日は図工。ポスターの導入場面。
①教師がグーグルのイメージ検索で交通安全と選挙ポスター(今回取り組むもの)で参考作品をチェック。指導の意図に合う画像をプレゼンソフトに貼り付け。
②事前に子どもたちに、「ポスター作りのコツ」を話し合わせたあとに、作品の画像を提示。「このポスターのいい点を発表しなさい」と指示をする。事前の話し合いより、具体的でしかも深みのあるものが出てきた。
この他にNHK社会「にんげん日本史」のクリップ教材を子どもたちに見せる。
以前だったら、「いい参考作品はないか」と探し回ったこともあったが、インターネット時代になって便利になった。迫力のある画像で、子どもたちはポスターに必要な視点を考えるには、好都合だった。
活用といっても本当に「ツールの一つ」としての活用である。さっと準備をして必要な時だけ提示をする。
逆に言えば、実物提示の方がよい時ももちろんある。たとえば、ポスターの画像は導入段階でポスターに必要な視点を考えさせる点ではいいが、色彩を検討するには不向きである。当然実物の方がいい。
このように、このツールでしかできないことは何か。また、このツールでもできることは何か。この点を今回のプロジェクト実践の中で明らかにしていければと思っている。
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