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2004.06.19

筑波大附小からの学び

18日に筑波大学附属小学校の公開研究会に参加した。
目的は社会科の発展的な学習のヒントを探るためである。

参観した授業は1時間のみ。6年生・波先生の「武士の政治が始まる」である。ちなみに波先生は現在は副校長である。あれこれ考えさせる授業であった。学んだことをいくつか記す。

1 「わくわく感」のある授業
 授業では源頼朝が敗北した時の話し合いをロールプレイをしていた。そのシナリオ作りのために子どもたちは、一生懸命に調べざるを得ない。そして緊張感を持って発表。どきどきの発表。聞き手もわくわく。意欲的に堂々とロールプレイする子どもたちがすてきだった。

2 追究意欲が持続する授業
 ロールプレイの後は、「自分が頼朝だったらどうするか」の話し合い。20分以上は続いたであろう。「指名してほしい」という態度がわかる挙手。手を挙げていない子どもたちも必死に考えたり、ノートをとったりしている。その意欲。授業終了後も雑談で子どもたちが授業のことを話していたり、黒板の前で資料をもとに検討したりする姿がとても印象的だった。

3 「人物」に共感する場面設定を
 歴史学習のおもしろさの一つに、「人物に共感する」ことがあげられる。「出来事を覚える」のは感情が入ってこない。この考えをどれだけ授業の中に入れるか。自分に不足する点と感じた。

4 裾野が広い
 教科書・資料集の他に、子どもたちは興味がある本や辞典、インターネット資料等を準備していた。考える裾野が広いので思考が深まる。

5 教材開発の楽しさ
 頼朝が7人になってから巻き返したという具体的なエピソードを知らなければ、この授業は成立しない。やはり教材開発の大切さ・面白さである。

 誰でも追試できる明快な授業・・・これが基本だが、同時に「その教師らしい授業」もやはり必要と感じた。教師の個性も大事だ。自分が取り組まなければいけないテーマ授業の大いなるヒントになった。

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