水墨画に挑戦しよう2
1に続いて2である。
■学級通信「6年1組物語」49号より
昨日の水墨画についての話し合いの後、今日はいよいよ実際の水墨画体験です。場所は広い方がいいと考え視聴覚室で行いました。もちろん、室町文化に浸るわけですから、子どもたちは正座です。
実際に使うのは習字道具です。画用紙に描かせました。
子どもたちに事前に次の点を指示しました。
・雪舟の「四季山水図」をお手本にすること
・「四季山水図」にあるのは山、岩、木、家、人といったものである。それらの風景画を描くこと
・濃淡については水の加減でできる。
正座して落ち着いてさっそくスタートです。前の時間に水墨画と禅宗との関わりを学んでいただけに、子どもたちも集中して描いていました。
音という音はほとんど聞こえません。子どもたちはどんどんと画用紙を墨の絵で埋めていきます。
子どもたちにとって難しいのはやはり濃淡のようです。試し紙を渡して、一回墨を試す子が多かったのですが、なかなか淡い色が出ず苦労していました。
それでも30分ぐらいしたら、次々と作品ができてきました。
初めての体験のわりには皆、上手です。中には濃淡を本格的に使い分けて、「上手」「雪舟みたい」と言われている作品もありました。
さて、初めての水墨画体験。子どもたちはどのような感想を持ったでしょうか。A君の感想を紹介します。
今日は水墨画をやって本当に心が静まりました。
水墨画は短時間でできるし、おもしろいのでまたやりたいと思いました。雪舟はよくこんな難しいものを描いたと思いました。山など難しいものばかりでうまくうまくかけませんでした。
この水墨画はおもしろかったのでまたやりたいです。
ほとんどの子が同様に「難しかった」「雪舟はすごい」「またやってみたい」と感想を述べていました。いい体験になりました。
水墨画の学習はこれで終わりではありません。金曜日、再度「四季山水図」で学習を深めます。一度水墨画体験をしているので見方がどのように変わっているか楽しみです。
☆付記
この日の日記に10人近くの子どもたちが水墨画体験のことを書いてきた。ふだん日記を書く子は2.3名である。それぐらい印象に残った体験であったらしい。その中の一つ。
今日は本当にいい体験をしたと思いました。
「いつかまたやってみたい!」・・・そう思っていてもなかなかやることができなくて、ずーっとやらないことが多く、今回の水墨画もそんな感じになるかもしれません。だから、一生の思い出にし、またかいた絵も大切にしまっておきたいです。
雪舟になりきったと思います。心を落ち着かせることができる水墨画には、何かそのようなことを起こす不思議な「力」がかくされているのかなあと思いました。
先生、いい体験をありがとうございました!
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