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2004.09.07

作ろう!「宮沢賢治の世界」を2

 (2) 「HPから童話村見学の視点を決めよう」(2時間)
 子どもたちが考えてきたものを聞くと「絵にする」「登場人物の模型を作る」「好きな文章を視写する」といったことが中心である。
そこで、『もっとみんなの考えを広げるために宮沢賢治童話村に行ってみよう』と提案する。子どもたちの中で実際に行ったことがある子は数名程度である。まずはホームページで童話村の概略を調べる。
★「宮沢賢治童話村ホームページ」
★「宮沢賢治童話村賢治の教室ホームページ」
 子どもたちは「おもしろそう」「賢治の童話の雰囲気に合っている」と反応する。そして、自分たちが「宮沢賢治の世界」を作るために、何を中心に調べるか話し合う。
・「賢治の学校」の各ゾーンはどのような雰囲気なのか。
・「巨大ジオラマ」はどうやってできているのか。
・「賢治の教室」にはどのような動物や鳥が展示されているのか・・・等
 これらの視点をもとに見学をする。なお、同じ作品を読んだ子どもたちで班を作り、その班で見学をすることにする。その班で一つの作品を作ることを告げておく。

 (3) 「童話村から学ぼう」(2時間)
 いざ童話村の見学である。子どもたちは「賢治の世界」のヒントを得ようと意欲満々である。 

・「天空の部屋」で自分の足元に広がる緑の山々のマルチスクリーンを見て、「風になったような気分」という子。
・「大地の部屋」で「小人になるとこういう風に見えるんだ」と視点を変えた子。
・「セロ弾きのゴーシュ」のいくつかの場面をジオラマにしたものを見て「これを自分も作りたい」と言う子。

 他にも「賢治の教室」での掲示物に注目したり、野外の「妖精の小径」で自然に浸ったり・・・というように童話村を子どもたちは楽しむ。同時に「賢治の世界」を作るためのヒントも各班で見つけている。『次の時間に発表できるようにまとめなさい』と指示をする。(子どもたちは見学カードを使用)

 (4) 「『賢治の世界』の計画を立て、作ろう」(6時間)
 子どもたちに童話村見学直後の授業である。子どもたちに何が印象に残ったか発表させる。一人一人がいくつもの内容を見学カードに書いている。伝えたいこともたくさんある。15分程度発表させた後、子どもたちに聞く。

  どのような方法で「賢治の世界」を表現したいですか。童話村から学んだことをもとにして考えなさい。

 同時に子どもたちに作品作りの「4時間で作る」という時間面での条件を示す。作成時間を示すことは、子どもたちにとって作品構想の目安の一つとなる。3~5人の見学した班で子どもたちは考える。なお、この人数は共同作業をする時に、活動をしやすい人数である。
 子どもたちからは次のようなアイデアが出てくる。

■大きな銀河鉄道を、色画用紙を使って切り抜いて作る。バックは藍色の画用紙で作り、金色の星を色紙でちりばめる。(作品『銀河鉄道の夜』・「宇宙の部屋」からの発想)
■物語の中心場面をダンボール・紙粘土・画用紙等を使いジオラマにして表現する。(作品『注文の多い料理店』・「賢治の学校」からの発想)
■賢治の作品に出てくる動物について、模造紙に書いて紹介をする。(作品『どんぐりと山猫』『雪渡り』他・「賢治の教室」からの発想)
■ダンボールを使って主人公の又三郎と木を作り、登っている場面を教室の上からつるす。(作品『風の又三郎』・「大地の部屋」からの発想)

 これらの考えの他に「紙芝居を貼る」「BGMと朗読」といった発想が出てくるであろう。
 計画ができればあとは自分たちの「宮沢賢治の世界」に向けて製作をするのみである。教師は必要な材料を準備して、子どもたちのアイデアを生かす支援を行う。必要に応じて再度作品を読ませたり、童話村を思い出させたりするとよい。賢治作品への思いを込めた共同作品が、教室にいくつものコーナーを作る。作品のそばに最初に書いた子どもたちの感想文も添える。
 賢治の作品への子どもたちの思いがつまった教室。それは、まさに子どもたちにとっての「宮沢賢治童話村」になるであろう。

3 教室を「ミニテーマパーク」にする機会を
 テーマパークが人を引き付ける理由の一つに、「非日常的な空間」ということがあげられる。友達とテーマパークの見学に行き、そのイメージから教室を「ミニテーマパーク」にする。このような「非日常的な空間作り」は、子どもたちにとっては間違いなく魅力的な活動である。
 4年生を担任した時の文化祭で、絵「セロ弾きのゴーシュ」「銀河鉄道の夜」を描かせた。同時に、宮沢賢治像をボール紙で作り天井からつるし、机に童話を並べて即席の「賢治の世界」を作った。それだけでも、「ずっとこのままにしたい」という声が出たほどであった。
 今回のプランは、子どもたちが「ミニテーマパーク作り」の主役である。創造することの充実感や仲間との一体感を、子どもたちは味わうことができるであろう。ぜひこのような機会を与えたいものである。

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