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2004.10.18

「公立校の逆襲」

「公立校の逆襲 いい学校をつくる!」(藤原和博著・朝日新聞社)の紹介です。
愛知県の玉置崇校長先生のweb経由で知った本です。
著者は民間人校長であり、よのなか科の授業で有名です。一度著書を読んでみたいと思っていました。

民間人校長といえば、「企業で行われている手法を教育現場に導入して活性化しているのだろう」と考えることでしょう。確かにその事実も書かれています。「意志決定のスピード」「学校現場にインターンを」「校長のマネジメントとリーダーシップ」といったことです。
しかし、それ以上に一校長先生として学校改革をしようとする志が感じられました。そこには「民間人出身」という垣根はありません。そもそも授業のこと、学校の仕組みのことをよく知っています。「授業に必要なリズムとテンポ」の項目など、思わず頷いてしまいました。
学校改革の具体例として「図書館改造」「学校緑化計画」「よのなか科公開授業」といったことが書かれています。そして、学校内に「地域本部」という仕組みを作っています。仕組みがあれば、校長が変わってもその中学校の特色やよさは引き継がれます。

「学校を改革しようとする志」「組織を作ったり、プロジェクトを企画・実行したりする行動力」が管理職にとっては大切ということがわかります。(もっとも、これはどの仕事にも共通することですが・・・)

もう一つ、この本で進んで一般的な学校事情を公開をしています。教頭の仕事や夏休み中も教員は休めないといったことを書いています。このようなことは教員以外にはあまり知られていないことです。管理職の情報公開に対する意識が高い学校であれば保護者も注目をすると思います。その点での意識の高さも管理職には必要と感じました。

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