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2004.10.29

子どもたちの発言に胸がいっぱいになった

前日に今回の中越地震に関わる授業をしようと思っていた。
道徳の一部として時間は20分ほど。伝えたい内容は次の3つ。

・地震の恐さ、災害に対する人間の無力さ。
・同時に危険の中で一人の子を救った事実。助け合う人間のすばらしさ。
・ボランティアはみんなもしている。できることをしよう。

これらをネットニュースの写真をもとに授業を構成しようと思っていた。
さらに偶然ではあるが、今日子どもたちから授業に関係する話が次々と・・・。
朝教室で「先生、新潟の地震の人たちのためになる募金をしたいと思っているんけすけど・・・」と一人の女の子。テレビを見てたまらなくなって思ったらしい。子どもの家庭学習ノートを見ると地震について思ったことを書いた子が4人。「地震に関わる授業をしよう」という教師の思いと呼応したかのようだ。
その子たちの思いを授業で生かしながら授業を再構成。
授業の様子は学級通信より抜粋する。

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 今日、子どもたちに地震で受けた被害の写真を見せました。ほとんどの子がニュースを知っていました。写真を見せるたびに、「新幹線も脱線して傾いた」というように知っている話を次々に出していました。
 事実を改めて確認して、思ったことを発表させると、「地震は恐ろしい」「地震の前では人間は無力のようなものだ」「人が小さく思える」といった感想を述べていました。

そこで今度は土砂崩れにあった車から助けられた男の子に関わる写真を提示しました。私自身が今回の地震で「人間ってすごいなあ」と思った出来事です。子どもたちもよく知っていました。
「さっきは【人間は無力だ】とみんなは思ったけど、この写真を見て人間について思ったことは何ですか」と聞きました。
 子どもたちからは、「人間は助けあえる点がいい」「自分たちも危険なのに、助けようとする心がすばらしい」「人の生命力は強いものだ」といった感想が出てきました。同時に、レスキュー隊やボランティアをする人々のすばらしさにも触れました。「人間はすごい存在」というように子どもたちの考えも改めて変化しました。
 
 ここで、00さんから提案がありました。
 「今回の地震で新潟の人たちはたいへんなことになっています。自分たちにできることをこの6年1組でしてみたいと思っています。たとえば募金をするとか・・・」
 最後は思いが詰まって声になりませんでした。その声に呼応するように、「私も賛成です。自分たちにもできることだからです」「ぼくも賛成です。新潟に行って直接助けることはできないけど、これならできます」「レスキュー隊のようなことをぼくたちは今できないけど、お金を募金すれば何か役には立ちます」と次々と発言が続きました。感動的な場面でした。このように発言する子どもたちの成長ぶりが本当に嬉しかったです。

・私たちはこんなに幸せなんて知りませんでした。私は人を助けられないけど、そのかわりぼ金をがんばりたいと思います。みんなの力を合わせるとすごい力になるなんてすごいと思います。
・家でこの地震のニュースをただ聞いているだけじゃいやなので、募金などできることなら何でもやりたいです。
・自然災害はとてもこわいけど、その中には人々が助け合っているということが一番すごいと思いました。人間は強いと思います。
・私にも何かできることがあると思うと、うれしいです!募金とか、何か小さいことでいいから、私もしたいなって思っていて、私たちだけ幸せでいいと思っていました。
・新潟で地震がおきて最初は自分にできることはないと思ったけど、今日みんなの話を聞いて、募金しようと思いました。こういうのを水小全員でやったり、市で集めたりすればいいと思いました。

 一人一人が思っていただけのことでも、学級みんなで行動すれば力になる・・・そのことを私も実感しています。

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 学級通信ではやや授業の感動を抑えめにしているが、子どもたちの発言には本当に胸がいっぱいになった。特に涙ながらに語る提案に次々と自分の思いを語る子どもたちの姿は美しかった。
 一年間で「忘れられない授業」がいくつかある。今日の授業は間違いなくその一つになった。

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Comments

 こんばんは。
 佐藤先生、とっても素晴らしい胸打たれる授業が出来てよかったですね。
 この記事を読んで、たった一人の呼びかけにたくさんの人の心に響いて大きなことが出来るということを実証しているように思います。自分に出来ることを考えることの大切さを強く感じる授業ですね。
 こういった日常生活の中で起きた大きな出来事・ニュース等を取り上げて、こんなにも意味深い授業が出来ることは、佐藤先生の問題提起と発問の工夫に、子ども達が真面目に問題を捉えている様子がよく伝わってきます。
 この「新潟県中越地震」においては、「人の命の重さ」・「人間の素晴らしさ」・「人間のはかなさ」・「人間の強さ・助け合い・思いやり・いたわり」などのたくさんなことを学ぶ良い機会ですよね。
 こうして、佐藤学級では「忘れられない授業」が出来てよかったと思うと同時に、わが小6の娘にも学校で取り組んでいないとしたら、家庭教育の一つとして、話し合わなくってはと思った次第です。

Posted by: kimukimuサマンサ | 2004.10.29 22:57

サマンサさん、ありがとうございました。当初は募金等の何かしらの行動の案が子どもたちから出なくても構わないと思っていました。子どもたちが今回の地震でいろいろと考えれば、いつかは行動に結びつくと思っていたからです。それが家庭での子どもたちの行動で変わりました。子どもたちの持つ力、友達の発言が波及するすばらしさを感じました。

Posted by: サトマサ | 2004.10.30 06:54

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