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2004.10.07

版画展が廃止

自分は図工が嫌いだった。採用が決まった時にも図工と音楽をどのようにして教えたらいいか不安だった。
ところが初任校は図工の研究校だった。新採用の年に県の造形教育研究大会が開催され、2年目には公開授業を行った。周囲には図画教育に堪能な先生方が多かった。特に絵画や版画のできは目を見張るものだった。文化祭の後は職員一同で各学級の作品を批評しあったり、日常的な情報交換もしあったりしたものだった。私も日番で教室の見回りをする時などはじっくりと先輩方の教室の作品を見て回り、「いつかは追いつきたいな」と思っていた。

この地区には「胆江版画展」というものがあった。この版画展のレベルは高かった。他地区では似た取り組みがなかったので、「版画は胆江が県をリードしている」と言われていた。自分も先達の中に入って、多くのものを学んできた。なかなか指導技術は身につかなかったが、創作活動での子どもたちの満足気な表情は忘れられない。
3校目で他地区に転勤となった。そこでは版画指導自体が行われていない学校が多かった。改めて胆江地区の特色を感じた。

そして再び胆江地区に戻り、縁あって絵画関係の事務局となった。版画の事務局員の一人にもなった。自分と図工の縁は切れないようだ。そう考えて、事務局の権限で昨年度からセミナーを企画した。というのも初任の頃の先輩方がほとんど退職されていて、かつての財産が引き継がれなくなるのではないかという危機感をもったからだ。セミナーは十数名で十分なのだが、毎回三十人以上の申し込みがある。やはり絵や版画の指導法を学びたいという人は多いのだ。(現場では国語算数の研究が圧倒的)

ところがこの間、30年続いた胆江版画展の廃止が決まった。時数減により指導時間の確保が困難という理由だった。これは仕方がないと思う。確かに、絵画展と版画展の両方の作品を出すとなると高学年では年間の指導時数のかなりを割くことになる。「コンクールのための図工」にすることはできない。今度の版画集の出版をもって会自体も解散ということだ。
ただ、ずっと図工の学校や事務局に縁があったものとして、先輩方の今までの指導法という財産を何らかの形で残したいと思っている。今までもセミナー等で引き継がれてはいるものの、それらは無形だ。幸い会の解散までは1年半ある。何とか有形の財産にしたいものだ。それが今の自分にできる恩返しだ。

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Comments

教員になって1年目のとき、隣のクラスとあまりにも版画のできあがりがちがい愕然としたことを強く覚えています。今ちょうど版画に取り組んでいるのですが、もう周りの方に聞きまくりです。先輩の先生方の指導力のすばらしさをひしひしと感じています。「以前は、夜遅くまで残り、どうやって版画指導をすればいいのか話していたよ。」なんて聞くと、自分たちの世代って損しているようだし、もっと積極的に学んでいく必要があるなあと思います。できあがった版画に満足する子どもたちの笑顔を楽しみに、もっともっと勉強します。

Posted by: kanai | 2004.10.08 at 07:26

kanaiさん、コメントありがとうございました。「どうやって指導をしたらいいか」というので遅くまで残っていた職員集団は知的そのものですね。いつの間にか中堅になり、遅く残る場合でも指導法よりも事務的な仕事や会議のパターンが多いこの頃です。私も先輩方にまだまだ聞きたいです。

Posted by: サトマサ | 2004.10.08 at 21:19

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