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November 2004

2004.11.30

有田先生から学ぶ 1

 今日は山形県の県社研に参加した。山形県の大会なのに、県外からの参加である。
 有田和正先生が子どもたち対象に授業をするということで、何が何でも参加したいと思ったのである。
 私が「社会科の授業でがんばらなければ」と感じたのは初任3年目で有田先生の授業(当時筑波大学附属小)を見てからである。超一流の教育技術、鍛えられた子どもたちの姿を目の当たりにして、衝撃を受けた。以来その時の有田学級が目標になっている。
今回の授業は「わたしたちの住む国土」(5年)である。たくさんの学びがあった。
 細かな授業の様子は記さないが、学んだことを簡単に紹介する。

1 基本的な力を育てる
・学習範囲の教科書をはじめに3回読ませる。(今日は基礎的な知識を前提として進めるため?)
・他の子をほめながら学習技能を伸ばしていく。(「ちゃんと①、②と番号をふって読んでいますね」)
・まとめの時に、板書を全員で読み、学習したことを振り返った。
2 優れた発問・資料
・数を問う。(「平均気温が何度になったら桜前線ができるのか」「桜前線は時速何kmか」)
→子どもたちは熱中して考えていた。
・教科書の桜前線と紅葉前線の図(有田先生が執筆された部分)
→この図からわかることがたくさんある。
3 豊かな教育技術
・子どもたちへの温かなまなざし・豊かな表情
・子どもたちの反応への見事な切り返し
・ユーモア(飛び込み授業なのに10回以上は子どもたちも参観者も大笑い)
・超一級品の板書(太く・見事な文字、構造化されている、授業の流れが一目でわかる)
4 発展的要素を教師が持つ
・りんごもさくらんぼも実は「紅葉」。
・紅葉がきれいに見られるのは世界で4カ国しかない。日本はそのうちの一つ。

 授業を見た参観者は皆、「明日からがんばるぞ」という気持ちになったと思う。自分ももちろんそうである。さっそく子どもたちに豊かな表情で接しようと思った。

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2004.11.29

テレビからヒント

テレビ番組から実践のヒントを得る場合がたまにある。ちなみにこの場合のテレビ番組とは、教育テレビの学校放送番組ではない。
最近では、某出版社の入社試験が「本のキャッチコピーを作る」というものだったので、「読書週間、お気に入りの一冊のキャッチコピー」を作らせた。子どもたちもノッて作り、学級通信で紹介をした。テレビ番組を見なくてもできる実践ではあるが、発想のヒントとなったことは確かである。

土曜日、クイズ形式の情報番組で「リフレーミング」という言葉を知った。その番組では、人間関係をよくする手法の一つとして紹介されていた。「ボーナス下がってなあ・・・」とつぶやく夫に妻が、「私がやりくり上手になるチャンス!」と励ますシーンが紹介されていた。「プラス思考みたいなものか?」と思ってインターネットで調べたら、だいぶ一般化している用語のようだった。「リフレーミング」という本も出ているくらいだから。
エンカウンターの実践では、「短所を、見方を変えて長所にしてみましょう」というものがあった。これは10年前に自分も6年生で授業をしたことがあった。今度、「リフレーミング」をテーマに授業をしてみるのも面白いと感じた。

また、日曜日の朝のNHKニュースで「思い出ベンチ」というものを紹介していた。東京の井の頭公園に置いているベンチで背もたれに「私たちの若き青春の思い出に」といったメッセージと寄贈者?の名前が記されているベンチだ。思い出がベンチに形を変えて残る。その寄贈者の皆さんの思い出も紹介されていた。いい話だ。
子どもたちから、「タイムカプセルを・・・」という話が出ている。思い出ベンチのように、「思い出〇〇」を学級で考えてみるのもいいなと思った。

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2004.11.28

ひまわり社HP 12月

ひまわり社ホームページの教育実践マガジンに拙稿が掲載されました。
小学6年生の12月のめあて「年末に向けて」という内容です。

大きくは3つの内容です。

1 学級づくり「学期末に『先生の通信簿』を」
2 授業「知っているかな?年末・年始のならわし」
3 気軽なIT活用⑨ 実物投影機でらくらく拡大

このうち「年末・年始のならわし」は毎年どの学年・どの学級でも行っているものです。お雑煮・お年玉等について子どもたちはほとんど知りません。「地域のよさ・日本のよさ」をホームページのメインテーマにしている自分にとっては貴重な指導の場です。

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2004.11.27

なかよし集会

学級通信 6年1組物語 第122号より 

 26日に児童会主催のなかよし集会が行われました。
 これは全校を72のグループに縦割りをして、そのグループで校内のあちこちにある問題を解くというものです。6年生は各グループに二人ずつ配置となります。もちろん、リーダーと副リーダーです。その点では、6年生の行動ぶりが重要になる集会です。

 もちろん問題を解くことも重要です。この問題、大人にとってはけっこう難しいです。子どもしかわからないような内容がけっこうあるからです。
たとえば・・・

◎アニメ「ナルト」の主人公が一番苦手な術はなんですか。
◎デカレンジャーで「せん」のシンキングポーズは?

 三択にはなっているものの、全く予想がつきません。(子どもたちにとっては簡単だったようですが)
 クイズとなると高学年が中心となりそうですが、〇年生問題というのがあります。まさにその学年頼りです。2年生問題は、「水沢~金ケ崎までの電車代はいくら」というものです。実際に行ったことのある2年生しかわかりません。
 このようになかなか工夫された内容で、子どもたちも十分に楽しみました。

 もちろん6年生としての役割も十分に果たしていました。低学年のお世話を一生懸命にしていましたし、問題を読んで「〇年生さん、わかる?」というように問い掛けていました。
 問題結果はグループごとに集計され、1組では2班グループが見事に4位に入賞しました。
 子どもたちも様々なことを学びました。

・ぼくは低学年とうまくつきあえるかなあと思ったけど、楽しく行動できたのでよかったです。他の学年と協力できたこともよかったです。
・今日のなかよし集会は思い出になるいい会だったと思います。一番思ったことは「協力」することがとても大切だということです。その学年にしかわからない問題もあってので、一人一人が知恵を出しました。
・反省会の時に、みんなが「楽しかった」と言ってくれてよかったです。まとめたり、静かにさせたりするのは大変だったけど、他の学年との交流ができてよかったです。
・最初はどうなるかと思うほどさわいでいたけど、結果オーライでよかったです。もう一つよかった点はみんなはぐれないでついてきたということです。

 一人一人に学びがあったいい集会活動になりました。

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2004.11.26

友の励まし

ここ数日、プレゼンテーションコンテストに出る子たちの指導に力を入れている。
休み時間も、放課後もスライド作り、プレゼン練習に時間を費やしている。
今日の放課後もリハーサル。ビデオに収録して送るのだが、あさってには収録を終えたいと思っている。

さて、今日の練習で「子どもたちっていいなあ」と思った。
チームは2人だが、プレゼンは一人で行うことになっている。練習をしていて、もう一人の子が率直な感想を述べた。
「はっきり言うよ・・・・固い、固い!いつもの〇〇らしく言ったほうがいいよ。もっとやわらかく!」
「えー、そうかな」
「そうだよ。早口になっているから、固い感じだよ」

そして2回目の練習。合唱クラブを終えた女の子たち(違うクラス)が教室のプレゼンを見てのぞきにきた。プレゼンチームの2人とは友達。その子たちにも見てもらった。さっそく感想を言ってもらう。
「全部すごいよ~」
「よくやったね」
「でも言葉でわかりにくいところがあるよ」
「でも、これだけできるのはすごいよ」
「うん、すごい。がんばれ~」
「がんばれ~」「がんばれ~」

「いいシーンだなあ」とつくづく思った。友達に率直な思いをぶつける子どもたち。美しいなあと思った。プレゼンをする女の子も勇気づけられたと思う。私に「固い」と言われるよりもよっぽど納得しているだろう。あの「がんばれ~」の連呼は胸に響いたであろう。
考えてみれば4年生からこの子たちを見ている。本当に「成長」を感じる。

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2004.11.25

効率化と会話の効用

19:30からのNHKクローズアップ現代で「監視される社員」について特集をしていた。
情報流出の対策として企業が社員管理を厳しくしているという話だ。入室は専用カードと指紋で、部下のパソコン記録をチェックするといった映像が流れていた。さらに外部の機関に仕事を一日中記録をして、仕事上での無駄をチェックさせている会社もあった。例としてあげられていた社員は、文書の探す時間の無駄・会話の無駄を指摘されていた。

自分の仕事もこのように記録化していけば、無駄なものが見つかるであろう。職員室と教室との往復(3分はかかる)、事務局文書の整理不備による探しもの等、心あたりがある。一度、「仕事の効率化」をテーマにした校内研をしてみるのはどうだろうか。時間管理の様々な方法が出てくるであろう。(でも「それこそ時間の無駄」と言う人もいるかも。)外部アドバイザーが仕事の効率化のために来校されるのもいいであろう。

それでも一般的には「無駄」と思われることでも、仕事には必要と思われることがある。それは子どもや同僚との会話である。
子どもたちとの雑談は、子どもたちとの人間関係を良好とするだけではなく、重要な情報を得たり、子どもたちへの働きかけのためには不可欠なものである。だから昼休みや放課後は可能な限り教室で仕事をするようにしている。時には、子どもたちに単純作業を手伝ってもらうこともある。
同僚との会話も同様だ。貴重な情報交換の場だし、会話から実践のヒントが見つかることももちろんだ。仕事の効率だけを考えたら確かに「無駄」だが、それ以上に子どもたちのためになっていると思われる。

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2004.11.24

中学校の教科書

長女は今期末テスト真っ最中。昨日も今日も机にしがみついている。
その机に中学校の歴史の教科書が置いてあった。「未来をみつめて」と表紙に書かれている。「歴史を学ぶことは未来を考えること」という意味だろう。歴史学習の意義をさりげなく表紙に書いている点に目がいき、思わず手にとる。

以前見た時より、ずいぶんと写真と図が多くなった印象を受ける。しかもそれらの中には、小学校の歴史学習でも活用できるものもあるではないか。発展学習も小学校でも応用できそうなものもある。文章自体はあまり魅力はないが、これは仕方ないか。

考えてみれば小学校で社会をメインに実践をしていながら、中学校の社会の授業も教科書にも関わることがなかった。雑誌にしても中学校の実践は読み飛ばしている。「小学校で活用できるヒントはないか」という視点で見ていく必要があると感じた。

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2004.11.23

IT活用の発問研究

「学研NEW教育とコンピュータ」12月号の「もっともっと良くなるアナタの実践」(堀田先生が診断)は読みごたえがあった。内容は「デジタルコンテンツを使うタイミングと発問・指示」である。

当たり前のことだが、「ITを使っただけ」では効果がない。そのIT活用場面での有効な発問や指示があってこそ「活用」となる。これは日常の授業でも痛感している。デジタルコンテンツを示しても、学習が深まらなかったということがしばしばあった。これは発問の甘さとタイミングの悪さが原因だ。

「デジタルコンテンツを活用していても、それが授業であることに変わりはない。原点に戻って各教科の蓄積に学ぶことが必要」と堀田先生が書かれているように、改めて発問研究をしてみる必要がある。その点で自分が今まで蓄積してきたものは強みに転化できる可能性がある。

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2004.11.22

役割と場の設定

今日、本校で県の体育科教育研究会の授業研究会があった。水沢教育事務所の指導主事が授業者。県内では著名な実践者である。体育関係の雑誌にもよく寄稿されている。本校の6年2組を借りての授業である。

単元はバスケットボール。指示が少なく(しかも話す時間も短い)、子どもたちの運動量は多いいい授業だった。(逆の体育授業はよくある)
その中で印象に残ったことが二つ。
一つ目は、グループ活動における役割をきちんと指導していたこと。たとえば基礎練習の回数を班で数える。その時に一人一人が「自分は〇〇の運動の回数を数える」ときちんと分担されていた。当たり前だけど大切なことである。一人一人が役割を持てば、責任感や意欲は向上する。
二つ目は場の設定の工夫である。ポートボールゲームの時にシュートをして得点をした人が台に乗るしくみになっていた。これだと上手な子がシュートを決めても、次は相手チームが有利である。このような場の工夫が他にもいくつか見られた。さすがである。「場の工夫」の例を一つでも見ると追試ができる。県の授業研究会だからこの点が大事だ。

県内の学校への案内があったので、県内各地から70人ぐらいは参加をした模様。9割が男性で体育館の雰囲気が違ってみえた。

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2004.11.21

有田先生ご紹介

12月号の「授業のネタ教材開発」誌(明治図書)を読んで驚いた。
拙著「授業を楽しむコツ70」(ひまわり社)が書籍紹介のコーナーに出ていたからだ。しかもご紹介してくださっているのは有田和正先生。確かに本ができた時に送ってはいたが・・・。

ご紹介の内容はさすがである。本の特徴を適切に表現してくださっている。

・これまでの「本」というイメージをこわそうとしているところに面白さを感じる。
・とにかく要点だけが頭にすーと入るように表題と内容が工夫されている。
・トイレの中でも電車の中でも気楽に読める。

本当に有難いことだ。
それにしても今月に限って雑誌が届いてから読むまで時間がかかってしまった。6日間、そのまま知らないままだった。今日ようやくじっくり読んで見つけた次第である。
あわてて礼状を送った。

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2004.11.20

IT活用・最初の感動を伝える

今日の県教研集会で印象的な質問があった。
自分のレポートの中で、「この実践をするにあたり、ML(メーリングリスト)を作り・・・」と書いていた。そのことで質問が出た。
「MLって何ですか?」

考えてみれば、今まで情報教育の集まりでのレポート報告だからこのような質問は出なかった。教研だからこそ出た質問だ。周囲も同様にうなずいている。
実際に自分が入っているMLの例をもとに質問に答えた。「空間と時間の壁がMLによってなくなります」とそのよさを強調したら続いて、「そのMLに入るにはどうしたらいいのか」と質問された。実際に組合に関わりあいのある団体のホームページを紹介をした。
「そうなんですか。これは便利ですね。さっそく入ってみたい!」
と感想を話していた。

このやりとりをしていて、「そう言えばMLに入って、いろいろな人のメールを見た時、必死になって読んでいたなあ」「自分がMLに最初に投稿する時は緊張した」といったことを思い出した。
もうすでにMLもHP更新も掲示板活用も当たり前になってしまった。
しかし、パソコンを活用する人でもMLを経験していない人はけっこう多いのではないか。
身の回りにIT活用を広げるためには、このような自分たちにとって当たり前のことを話題にすること・そして自分が享受しているメリットや感動を伝えることが第一歩だと感じた。

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2004.11.19

学級目標「力をつける」

私の学級に来た先生方に時々学級目標が話題になることがある。
学級目標は「力をつける」。
今週月曜日の市教育研究会社会部会の参観者で「学級目標の『力をつける』に教師に願いが表れていると思った」という感想をいただいた。確かにその通り。これは私の子どもたちへの思いである。

ときどきは子どもたちに話す。
「みんなにいろいろな力を身につけてほしいと思っています。何も学力だけではありません。体力だってそうだし、集会をする力もそうです。友達を思いやることのできる力も育ててほしい。だから学級目標は「力をつける」なのです」
なお、子どもたちが作ったキャッチフレーズも存在する。これはこれで楽しい活動の起点となる。

この学級目標「力をつける」はシンプルな点がよさだと思っている。子どもたちも覚えやすい。折に触れて話もできるし、「力がついたね」と学級目標をそのまま褒め言葉に使うことができる。だからここ数年同じ学級目標である。


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2004.11.18

青い目の人形2

学級通信 6年1組物語 第116号

   青い目の人形 2

 2 友達のプレゼンや資料から青い目の人形について知る

 この青い目の人形は教科書にわずかに掲載されているだけです。子どもたちは、調べようにも手立てがありません。
 そこで今回は次の2段階で詳しく調べることにしていました。
① あらかじめ調べた友達のプレゼンを聞き、概要を学ぶ
② 教師の資料によりくわしく学ぶ
 最初に友達のプレゼンから「青い目が贈られた理由」「その後の運命」「水沢小にも贈られた青い目の人形」等について学びました。これは、パソコンからスクリーンに写真と文字で写す形のものです。
 概要がわかったら、私が提示した資料で深めます。私からは「青い目の人形 憎きその敵」という見出しの当時の新聞をプリントにして配布しました。当時の新聞を読み取り、感想を聞きました。
・「贈られたものを戦争だからといって焼くことはない」
・「人形は悲惨な運命だ。このようなことをしてはならない」
といった発言が続きました。今の考えからすれば当然のことです。
 ただ、当時の立場にも立たせたいと考え、「もし君たちが当時の小学生だったらどういう行動をとりますか」と聞きました。そうなるとさすがに「自分も同じ行動をとらざるをえない」という子がほとんどでした。
 この後、人形を命がけで守った人々の紹介をしました。
 そして中心となる発問です。「青い目の人形は何のシンボルですか」

・戦争をなくすため ・平和を訴える  ・戦争反対  ・人類平等 ・平和を取り戻すもの ・過去の戦争の歴史

 青い目の人形が単なる人形ではないことを子どもたちは考えました。

3 考えたこと、伝えたいことをまとめる

 子どもたちからは、次のようなまとめが出てきました。

・青い目の人形は、日本とアメリカの友好のために贈られたのだが、戦争に時にほとんど焼き捨てられてしまった。青い目の人形は平和を取り戻すために大切な人形だからこれからは大切にしてほしいと思った。
・青い目の人形は「平和を」という考えでアメリカのギューリック博士から贈られたが、戦争が始まりやかれたり、串刺しにされたりした。気持ちを裏切ってこんな事はしてはいけないと思った。
・青い目の人形はたくさんの歴史があり、願いが込められている。青い目の人形は平和のシンボルでもあるので、これからは大切にしていくべきだと思う。
・青い目の人形は戦争でたくさん焼かれてしまったが、残りの数少ない人形達が戦争のない平和な世界をのぞんで博物館などで大切に保存されている。かわいそうに思って保存していた人達がすごいと思った。

 一人一人が十分に「戦争と平和」について考えたことがわかります。その点で価値ある学習ができたと思います。

※国語で短歌の学習をしましたので短歌にもしてみました。
・戦争で焼き捨てられた人形は平和を願う宝物だよ
・歴史ある青いひとみの人形は戦争なくす平和の証
・人形は平和を願うシンボルだみんなの願いつまっている
・小さい目青い目そしてきれいな目その目で平和を訴えている

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2004.11.17

「青い目の人形」 1

昨日行った研究授業、「青い目の人形」の授業記録である。といっても誰かが正確な記録をとっていたわけではないので、学級通信をそのまま転載し、記録に代える。

学級通信 6年1組物語 第115号

青い目の人形 1

昨日は研究授業でした。他の学級は午前授業。「6年1組は16日は特別に5時間目まであります」と以前子どもたちに告げた時には「エー」という声でした。当然ですね。
あわてて「昼休みは校庭、パソコンルームが独占できます。使い放題です。さらに1時間多く勉強するから、家庭学習もなし」と話して子どもたちも納得しました。(というより、とっても喜んでいました。確かに学級の友達と1時間も自由に校庭を占領できることはこんな日以外はありません。パソコンルームに行った子たちも同様でした。)

研究授業で行った教科は社会です。題材は青い目の人形です。これは教科書にも取り上げられているものです。
どのような運命をたどった人形かといえば、アメリカのギューリック博士が、約1万3千体もの青い目の人形を国内から集めることを呼びかけ、1927年日本に贈られてきたものです。
最初は「友好の使節」と言われ、日本でも大歓迎されました。人形は全国の小学校や幼稚園に贈られ、水沢小学校にもあったようです。
しかし戦争が始まると「敵国人形」ということで、こわされたり、焼かれたりしました。それでも、「焼くのはかわいそう」とあちこちに隠したり、保存したりして現在全国で300体残っています。

写真の人形は江刺の愛宕小学校に保存されているものです。私の初任校であり、当時から機会があるごとに子どもたちにも紹介されていました。
この存在が今回の授業のヒントになりました。事前に愛宕小学校に行き、写真を撮らせてもらったり、資料を借りたりして授業の準備をしました。インターネット上で「青い目の人形」というキーワードで検索をすると、ここでも様々な青い目の人形に関わる話がわかると感じました。

さてさっそく授業のことについて紹介をします。

1 青い目の人形について写真を見せ、感想を話し合う。課題を設定する。

最初に全国の青い目の人形の写真4枚を子どもたちに見せました。興味深げに見る子どもたち。感想や気づいたことを聞きました。
・青い目の人形だ
・これはアメリカから贈られたものだ
・髪の毛が金髪
教科書に出ていること(子どもたちの半分は予習をしていてすでに読んでいました)もあり、子どもたちは青い目の人形ということにすぐに気づきました。
でも、「どのような運命をたどった人形か」ということはわかりません。
そこで 青い目の人形について知り、考えたことや伝えたいことをまとめようという課題を設定しました。そして学習の進め方について確認をしました。
続きは次号で。

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2004.11.16

わくわく授業 お礼の手紙2

学級通信 6年1組物語 第114号

 わくわく授業 お礼の手紙

 11月11日のテレビを見ました。
 ナレーターをつけて見てみると、本当にすごいと思いました。約30分の間にみんなが発言しているところや、げきの発表会がみれてよかったです。インタビューや本の説明を入れてみると本格的で今までテレビに出たことはあったけれど、今までのより長いテレビ番組だし、水小で撮影していた時間も一番長いので、一番印象にのこっています。けど、何よりもよかったことは、社会を好きになれたことです。
 この番組のおかげでたくさんの事がわかったし、社会も好きになれたのでよかったです。ありがとうございました。

「社会科を好きになれた」という言葉、いいですね。テレビ番組もいいのですが、このことが教師にとっては嬉しい言葉です。よかったですね。

 こんにちは!11月11日のテレビを見ました。かなりの前のことだったけど、授業をした日のことを思い出しました。学級全体が映っていたので、とてもよかったし、楽しい所もたくさんあったので、見ていてもすごく楽しかったです!(みんないい表情をしていたので・・・)それに、短い時間であんなにうまく編集できていたので、すごいなあと思いました。今回、テレビに出られたことは、とてもいい経験になりました。
 これからも勉強をみんなで楽しくやっていきたいです。Kさんも東京でいろいろな仕事をがんばってください!ありがとうございました!

 確かにみんなのいい表情をきちんと撮影していましたね。一瞬のことなのにとらえる腕は「さすがプロのカメラマン!」と本当に思いました。

 とても上手に編集してあると思いました。ぼくが映っている所もあったので、とりあえずよかったです。いつも授業をしているけど、テレビを通して周りから自分たちの授業を見る機会はありません。
 ぼくは、一班の民衆グループだったけど、Kさんがいいアドバイスをたくさんしてくれたおかげでとてもいいロールプレイをすることができました。ちょんまげ姿にお母さんも笑っていました。
 これからも取材をがんばって下さい。ありがとうございました。

 確かに自分たちの姿を見ることはないですね。それは私も同じで、自分の癖をいくつか発見しました。自分にとっ
て有難いことです。

 こんにちは。「わくわく授業」を見て、授業のいろんなことをまとめてあったのでザビエルの授業をやったときは、何時間もかけて授業をしたんだけど、25分でうまくまとめてあったのでNHKの方がすごいと思いました。それに「わくわく授業」の始まり方と終わり方が工夫されていたので、
誰でも最初から最後まで見たくなるようなテレビ番組を毎回NHKの方は作っているので本当にすごいと思いました。しかも、カメラの向きがとても工夫されて、ずっと同じ所だけを映すのではなく、全体も映していたのでカメラの使い方がすごいと思いました。  

 ○○さんのようにしっかりと番組の工夫を見ている人も何人かいましたよ。番組の見方を学習したことになりますね。よかったです。

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わくわく授業 再々放送

けっこう問い合わせが多いので改めて。
明日、2:25~ NHK教育テレビで「わくわく授業」の再々放送があります。感覚的には「明日」というより、今日の深夜ですね。録画を前提とした放送です。
くわしくはわくわく授業のホームページをご覧ください。

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2004.11.15

公開授業でIT活用

昨年度からの研究授業や公開授業で可能な限りしていることがある。
それはIT活用場面を授業に盛り込むということである。といっても難しいことではない。一斉授業の中でほんの一場面で示すのである。たとえば・・・・

・導入場面で写真をスクリーンに提示
・考えさせる場面でデジタルコンテンツを提示
・子どもたちのノートをそのまま写して提示

いわば「気軽なIT活用」である。それが一番IT活用を広めるにはよい。何も難しいことをする必要はない。「これは便利」「自分もこうやってみよう」という気に一人でもなってくれたらいいと思う。

教育工学研究会のシンポジウムの中で堀田先生は日常的なIT活用のお話をされている。このような話を聞くと、今の活用方法でバンバンやってみようと思う。
明日の研究授業では、私も子どもたちも気軽にパソコンとプロジェクタを活用する予定である。

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2004.11.14

わくわく授業 お礼の手紙

学級通信 6年1組物語 113号より

   「わくわく授業」の感想 1

先週の金曜日、わくわく授業を学級で視聴しました。その後、子どもたちにお世話になったNHKのディレクターさんに手紙を書きました。番組の感想ともなりますので紹介します。

この前は、きてくださってありがとうございました。
私は11月11日のテレビをすごく楽しみにしていました。最初は、自分はうつらないのかあと思っていたけど、全員うつっていました。
あと、いろいろ工夫してあって、見ている方も楽しくなりました。とても「わくわく」してきました。
25分の番組だけど、すごく長く感じたし、すごく楽しかったです。本当にありがとうございました。

「わくわく授業」の「わくわく」は6年1組の場合には、見る方もわくわくするのですね。全員がうつっていて私もホッとしました。

夏の暑い日にわざわざぼくたちを取材してくれてありがとうございました。取材の時はきんちょうしたけど、楽しかったです。
一応ぼくは将来アナウンサーになりたいと思っています。今回はアナウンサーはいなかったけど、取材する時はチームワークがなければ番組ができないことが改めてわかりました。ぼくはアナウンサーになるためにがんばって勉強したいと思います。
わざわざぼくたちの小学校に来てくれてありがとうございました。お仕事、がんばってください。            

 「チームワークがなければ番組はできない」ということは大きな発見ですね。何ごともそうだと思います。学級も行事も同じだね。

「わくわく授業」にとってくださって、ありがとうございました。
撮影してる時はすごくきん張しました。
撮影したのは夏だけど、どういうふうに授業をしたか思い出したし、見ていても楽しく授業をしている様子がよくわかりました。私の家族は、「ちょっとしかうつってなかったけど、よかったね。テレビに出て。」と言って
くれました。私はとってもいい思い出になったと思うので、よかったです。
ありがとうございました。
NHKの皆さん、これからもがんばってください。いい思い出をありがとうございました。                

 家族のセリフがとてもいいですね。一人一人の映った時間は違いますが、みんなが価値ある時間を共有できました。本当にいい思い出です。

 Aさん(〇〇くんのお母さん)からもご感想をいただきました。

 昨日「わくわく授業を拝見しました。25分という短い時間にうまくまとまっていて、さすがはプロのTVスタッフだなあ・・と思いました。そして授業の時の6年1組のひとりひとりが本当に真剣で改めて先生の授業の仕方に感動しました。小学校生活最後の学年が内容の濃いものである事に本当にうれしく思います。これからもよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。「生き生きで真剣」という姿が本当に映像の表情から伝わってきました。本当にいい学習になりました。

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2004.11.13

授業感想から視点を学ぶ

わくわく授業の感想が引き続き届いている。このblogのコメント欄はもちろん、皆川先生@宮城竹田先生@山形糸井先生@京都のwebにも紹介していただいた。本当にありがたいことである。

さて、それらの感想は示唆に富む視点を私に与えてくれる。10人に批評されれば10の授業の見方がある。
何人かの方が子どもたち同士の学び合いのよさを指摘してくださった。これは4月から意図したところである。「学校で学習する意味は友達の様々な考えを知る点にある。そのためには、まず自分の考えを提示しなければ学び合いには至らない」と子どもたちに話してきた。その結果、歴史学習で友達と違った視点を出す子たちはその時間でちょっとしたヒーローになった。
有田先生からは「資料も子どもたちに集めさせたい」というご指摘をいただいた。ごもっともである。今回はザビエルの資料が学校図書館に本当に少なく(ネット上にも子ども向けのはほとんどない)、私がネットで購入したり、市立図書館から借りたりした。でも子どもたち自身が資料を集め、どのような資料がこの場合にはいいのか考えていくことが大切と思う。

何人かの方から「見逃したので再放送の日を教えて」という連絡を受けました。
再放送は放送翌日で12日に終わっていますが、再々放送があります。

17日(水)午前2:25~2:50(感覚的には火曜日のかなり深夜)が再々放送です。録画を前提とした放送です。
詳細はわくわく授業HPをご覧ください。

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2004.11.12

わくわく授業、無事放映

昨日「わくわく授業」が放映された。
視聴直後は、「さすがプロ。あれだけの長さのものを効果的に25分間にまとめている」と思ったと同時に、「入れてほしいあの場面がなかった」「子どもたちの変容がわかりにくかったのでは」と思った。しかし、それも番組構成上仕方のないことである。どうしても「絵」になる場面が映像としては必要。「わくわく授業」といっても「すっかり教師向け」というわけではないからだ。思考を深化させ、子どもたちが発言する姿が続くことは教師はいいだろうが、一般視聴者には興味がわきにくいことであろう。
だから、授業で重要な役割を果たしたワークシートやイメージマップ、様々な資料といった部分は裏側ということで割愛された。その他説明不足部分もあるが、番組ホームページに今回の授業のQ&Aのwebもできたので、そちらに譲ろう。

番組の感想もメール、電話等でどんどんと届いた。ほとんどが好意的な感想。多分にリップサービスもあろうが、授業者としては評価が気になるところであり、その点では有り難かった。
・自分の言葉でしっかり発言できている
・教師の笑顔には余裕と自信があふれていた
・みんなで「学び合う」という姿勢が表情からうかがえた
・教師の一言一言が明確。子どもの発言も確実に鍛えられていた
・日頃の学級経営の素晴らしさが、そのまま授業に表れている・・・等
の感想をいただいた。
むろん、授業者としてはまだまだ力不足の点も自覚をしている。NHK側から一般の視点からの感想もいずれ届くと思うので、改善すべき点は改めていこう。

今回メディアに出ることによって、懐かしい方から連絡があったり、自分の実践に興味を示していただいたりした。新たにこのwebを知った方もいると思う。その点では人と人がつながるいい機会にもなったと思う。

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2004.11.11

わくわく授業放送直前

いよいよ放送です。
4カ月前の実践なのにどきどきしています。自分の実践が映像化された時点で、もはや自分の手に及ばないもの・・・とはわかっているものの、「あの時にこうすればよかった」という思いはあります。

でも、その時の自分のベストの実践です。ご意見、ご批評は宝として受け入れたいと思います。読者の皆様、短いコメントでけっこうです。ご感想をお願いいたします。「コメント欄の公開はまずい」というのであれば、メールでもちろん構いません。よろしくお願いいたします。

今回、感じたことは次のようなことです。
★ロールプレイ(番組では「寸劇」と表現)は価値ある活動である
 やはりロールプレイは価値ある活動である。まず調べる側の意欲が違っていた。さらに見る側も「印象深かった」と感想を話していた。
 もちろん今回はロールプレイが有効な学習内容だから価値があったもので、常にというわけではないであろう。時間もかかる。でも効果的な場合には学習内容が大いに深まり、学習技能を高めるのも事実である。
★子どもたちの別の面が見られた
 子どもたちの別の側面を見ることができたのも収穫である。「この子はこのような表現力を持っていたんだ」「シナリオ作りは〇〇さんが中心にしている。このような活動が得意なんだ」というように、一人一人のよさが見えてきた。
★着実に広がった見方・考え方
 子どもたちの歴史的な見方・考え方は着実に広まった。「ザビエルは日本をどう変えたのでしょう」という最後の時間での発問に次々と発言が出てきたこと、最初と最後の時間に行ったイメージマップの広がりに、それが表れている。

このような面が番組に表れていることを願いつつ、放送を待ちます・・・。

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2004.11.10

わくわく授業、明日放送!

一週間前に予告をしましたが、改めて。

明日、教育テレビ「わくわく授業」(22:25~50)で「立場”をかえて歴史をみれば ~佐藤正寿先生の社会~」が放送されます。ぜひご覧ください。コメント等があればなお嬉しいです。
昨日の堀田先生のwebにもご紹介いただきました。今回の番組出演は堀田先生のご推薦です。
仕事日記にも書きましたが、堀田先生には感謝あるのみです。というのも、自分にとっては未知の分野のプロジェクトにお誘いいただいているからです。交流学習プロジェクト、プレゼン学習プロジェクト・・・・「自分がこのプロジェクトに入っていいの?」と思いながらも、結果的には自分の力になりました。
これは学校の教育と全く同じです。一人一人の子どもたちの可能性を見つけ、それを伸ばす。その眼力が教師には必要なわけですが、堀田先生は全国の教師の可能性を本当に伸ばしていると感じます。

以下、内容です。

岩手県水沢市立水沢小学校6年1組担任の佐藤正寿先生は、授業に寸劇を取り入れ、子ども達が多角的に歴史を学ぶ授業に取り組んでいる。
今回、先生が取り上げるテーマは「ザビエルは日本をどう変えたのか?」。戦国時代、スペインから日本に来た宣教師ザビエルを通して、当時の日本の社会・文化を学ぼうというのだ。
授業では大名、僧、民衆などの立場に分け、調べ学習を行い、脚本作りを行う。宣教師一行を迎えた大名にはどんな思惑があったのか、民衆や僧はどのように考えていたのかを登場人物になりきり歴史を追体験する。
授業のクライマックスは、劇の上演。他の立場のグループの考えをしることで、さらに多面的な見方を深めていく。

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2004.11.09

道徳でのIT活用

隣の学校の道徳の公開授業を見てきた。
見たのは6年生の授業。2コマとも的確な流れでいい授業だった。しかも研究会では実に謙虚だった。「ますます伸びるだろう」と思われた。

さてこの公開授業で「道徳はIT活用がいろいろとできる」と感じた。
たとえば行事の写真をスライドショーにして導入で流す。子どもたちは自分たちの行ったことを次々に想起するであろう。最後に流せば日常の振り返りになる。また、状況説明のためにインターネットでの情報を提示する。今回なら「インドの貧困」だ。また必要な写真ならグーグルのイメージ検索で容易に手に入れられる。
すべて「脇役」としてのIT活用だが、これらを行うだけで学習は確実に深まる。しかも、準備もそれほどたいへんではない。(行事の写真は継続的に撮る必要はあるが)

このような発想が出てきたのも今日の授業を参観したからだ。他の先生の授業を見ることは、やはり自分にtごってのヒントを得る場となる。

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2004.11.08

「学校間交流学習をはじめよう」

「学校間交流学習をはじめよう」(稲垣忠編著 黒上晴夫・中川一史・堀田龍也監修 日本文教出版)が発刊された。「こんな子どもたちを情報教育で育てたかった!」と本の帯に書かれている通り、インターネットを活用した学校間交流学習についてディープに書かれている。
「ディープ」と書いたのには理由がある。240ページに情報がぎっしり詰まっているからだ。理論はもちろん、実践も11本。しかも研究者のコメントが入っている。資料編も充実しており、Q&A、監修者3人による座談会、ワークシートもある。まさにこれ一冊で学校間交流学習の魅力、方法、指導、理論がほぼ網羅されているのだ。筆者の稲垣先生のアシストで、私も1実践を書かせていただいた。「味・日本一」のりんご・みかん交流(静岡の藤原先生)である。

この交流学習で初めてIT関係のプロジェクトに入らせていただいた。1年前のことである。それから自分の情報教育実践が激変した。もちろんプラスの方向にである。堀田先生にいくつかのプロジェクトに誘っていただき、そのたびに大きな学びをしている。その点でもこのりんご・みかん交流は自分にとっては、忘れられない実践である。

交流学習をしている人はもちろん、興味を持っている人であれば絶対にお得な一冊である。ちなみに稲垣先生はまだ20代。私が初任で担任した子どもたちと同じぐらいの年令である。

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2004.11.07

やはり楽しい教材開発

教材開発に関わる話を二つ。

一つ目は伝統芸能について。
新幹線に乗った時には必ず車内誌「トランウ゛ェール」に目を通す。JR東日本の冊子でお目当ては特集。対象の地域の魅力がビジュアルに書かれている。ちなみに持ち帰り自由。
昨日見たのは岡本太郎が撮影した秋田、岩手、青森の写真だった。北東北の魅力にとりつかれた時期があったようだ。これは初めて知った。なまはげ、鹿踊り、鬼剣舞・・・すべて自分にとっては伝統芸能として見聞きしていたもので珍しいわけではない。しかし、それが逆に教材開発的な視点を見えにくくしていたのかもしれない。間違いなく「地域のよさ」である。何らかの形で教材化ができそうだ。

二つ目は子どもたちが追究して発見したものについて。
社会の発展として「青い目の人形」を扱おうと思っている。昭和の初めに1万2千体、アメリカから送られたが、戦時中に焼かれたり捨てられたりして、現存するのは3百体というものだ。16日の市教研の研究授業で行う予定だ。初任校に偶然青い目の人形が残っており、実践してみようと思った。先週おじゃまして実際に見たり、いろいろと教えていただいたりした。
この青い目の人形、訳あって数人の子たちに追究活動を先行させている。そうしたら、学区内の水沢幼稚園に現存されていることを子どもたちが突き止め、来週見学できる運びとなった。私自身には「この地区では初任校にしかない」という固定観念があったから、マークしていなかった。子どもたちに拍手!
これで学習活動もよりリアルになる。嬉しい発見だった。

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2004.11.06

陰山先生から学んだこと

放送教育全国大会に参加した。会場はNHK。ちょうど教育フェアをやっており、にぎやかだった。
堀田先生と陰山先生の対談が聞くたくて参加をした。

陰山先生にはどうしても「100マス計算」の強烈なイメージがついてしまうが、それらは陰山先生の実践の一部ということが今日の対談でよくわかった。これは、何ごとも有名になれば一人歩きしてしまう可能性があることの表れであろう。(同じ話を聞いた人からは「有名になる前から主張していた」とのことであった。)

今日の話の中で印象に残ったことで即してみたいと思ったことは二つ。
一つ目。「集中力を高める学習」の導入である。100マス計算の効能として、「脳を活性化させ、その後の学習にも好影響」ということを聞いた。確かに数分でもビデオで見たような集中した状態(計算にしても音読にしても)であれば、脳はフル回転するであろう。私も時々授業の冒頭でする時があるが、単発的で終わり効果がない。工夫をすればどの授業でも実践可能である。
二つ目は生活習慣の調査だ。6年生の子の半分が9:30までで就寝している事実。8割以上の子がテレビ視聴2時間以内の事実。ここまで取り組むとしたらかなりの努力が必要だ。我が学級でも一度調査してみよう。「家庭のことだから」と自由にしているが、子どもたちに呼びかけることはできる。

今まで何冊か陰山先生の本は読んだが改めて読み直そうと思う。
それにしてもポイントを突いた堀田先生の質問はさすがである。「聞き手を意識した質問のあり方、魅力を引き出す質問のあり方」も学ぶ。いい対談だった。

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2004.11.05

その後2

昨日の募金の話の続きである。
今日、昨日募金について3人の子が日記に書いてきた。ちなみに我が学級の家庭学習に日記を書いてくる子は一日平均3~4人。他の子たちは教科の学習である。
3人の子たちの書かれていることは次のような内容。

・募金を届けに行く時にはとても緊張をした。初めての経験だから、館長さんの話を聞いてうれしく思った。
・人の幸せのためにしたことだけど、役だったと思うと自分が幸せになった。自分たちにもできることがある。
・新潟の人のために何かできた。早く元通りになってほしい。

この日記を読んで、「やはり学級全員で行ってよかった」と感じた。この子たちは、代表の子でも募金を渡した子でもない。一緒に行き、後ろで話を聞いていた子たちだ。それでも、「公的施設を訪問し、自分たちで思いを伝える場に行った」という現実から感じることがあったのだろう。いろいろな場が子どもたちを育てるのだ。教師はその場作りに可能な限り力を注ぐべきだと改めて感じた。

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2004.11.04

中越地震募金その後

10月29日(金)のblogに「子どもたちの発言に胸がいっぱいになった」ことを書いた。中越地震で人が助け合う姿のすばらしさを伝えた時に、学級で一人の子の提案で募金に取り組むことになった話である。

翌週からさっそく取り組み開始。子どもたちから「思い」がどんどんと届けられた。3日間の取り組みで、その額は直前に終了した別の募金の2倍になった。「金額は問題ではない」ことはもちろんである。しかし、今回は一回募金をした直後の話である。自分たちが賛同したのだから、ほとんどの子たちが自分たちの小遣いから出している。小学生にとってお小遣いが減るということは重要なことだ。そのような中で届けられた善意。実に嬉しかった。

今日の5時間目。学校から5分ほどで行ける市の公民館を訪問し届ける。学級全員で行く。通常では代表者が届けるのであろうが、これは何が何でも全員で行かねば・・・と思った。みんなが賛同したことだし、自分たちの思いをきちんと届けるためでもある。

行って館長さんが応対。提案者の女の子が募金に取り組むことになったいきさつ、自分たちの思いを話す。3人の子が館長さんに募金を手渡す。館長さんから3分ほどの話。「今日も震度5強の地震がありました。大変な生活です。そんな中でこのようにして取り組んでくれたことはとても嬉しい。しっかりと届けます」という話に、自分たちも社会の役に立ったという思いを感じたであろう。館長さんが子どもたちを「子ども」と見ずに、「一社会人」と同様に対応してくれたことも有り難かった。全員で行った甲斐があった。

今回のことから、子どもたちは「自分たちも社会に働きかけることができた」「社会のためになることができた」と感じたであろう。社会の下の教科書では現代社会の様々なしくみを学習する。その下地になったと思う。

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2004.11.03

わくわく授業・PR

以前に少しPRをしていましたが、11月11日(木)の「わくわく授業」(NHK教育・22:25~22:50)に佐藤学級が登場します。次のような内容です。

 “立場”をかえて歴史をみれば ~佐藤正寿先生の社会~
 岩手県水沢市立水沢小学校6年1組担任の佐藤正寿先生は、授業に寸劇を取り入れ、子ども達が多角的に歴史を学ぶ授業に取り組んでいる。
 今回、先生が取り上げるテーマは「ザビエルは日本をどう変えたのか?」。戦国時代、スペインから日本に来た宣教師ザビエルを通して、当時の日本の社会・文化を学ぼうというのだ。
授業では大名、僧、民衆などの立場に分け、調べ学習を行い、脚本作りを行う。宣教師一行を迎えた大名にはどんな思惑があったのか、民衆や僧はどのように考えていたのかを登場人物になりきり歴史を追体験する。
授業のクライマックスは、劇の上演。他の立場のグループの考えをしることで、さらに多面的な見方を深めていく。

 撮影は7月。子どもたちは半袖姿です。授業者からすれば実践がプロの手による映像に残るということは本当に有り難いです。ぜひご覧ください。
 ※そろそろPRしようと思っていたら私より早く皆川先生@宮城が紹介してくださっていました。ありがとうございました。

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2004.11.02

裾野を広く

今日、特別支援学級の研究授業を参観した。実にいい授業であった。子どもたちの実態に合わせて、伸ばすべき点をきちんと指導をすれば、子どもたちは確実に力をつけるという見本だった。まさにスペシャリストの授業であった。

授業を見ながら、「いろいろな分野の授業を参観したいなあ・・・」とつくづく思った。当然のことながら自分は小学校の普通学級の参観が圧倒的である。だからかもしれない。それ以外の授業を参観した時の印象が強い。たとえば、5年前に参観した複式授業。1時間で2学年を指導するその手際のよさに驚いたものだった。教師不在の学年の子どもたち同士の学びあいのすばらしさも印象的だった。昨年度参観した中学校の数学。思考力を深める問題を一生懸命に考えて発表している姿も勝手な中学生観とは違うものだった。

様々な領域の授業を参観することは自分の学びを確実に深める。自分の裾野を広くする。
もっともなかなか機会がないのも事実。せめて機会があったら積極的に参観をしていこう。

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2004.11.01

コメント力

齋藤孝著「コメント力」筑摩書房。

教師はいくつかのコメントをする機会がある。
子どもたちの発言にコメントをする。研究会でコメントをする。家庭学習ノートにコメントを書く。職員室での雑談でこコメントをする・・・・。子どもたちの発言や家庭学習ノートのコメント数はけっこう多い。
考えてみれば、自分自身今までコメント力を伸ばすという意識が薄かった。子どもたち相手だと適当なコメントで済んでしまう(本当はその子に響くコメントをすべきなのだが)し、大人相手のコメントは数が多くないからである。
その点では、シンポジウム等で聴衆がうなずくコメンテーターは本当にコメント力が抜群なのだと感じてしまう。

自分に不足しているコメント力について学ぶのに適切なものが本書である。
ユニークなのは「コメント力」トレーニング集。有名人の有名コメントがクイズ形式で出ている。これを読むだけでユーモアたっぷりのコメントができる気分になる。
第3章の「優れたコメント力」、第4章の「独創的なコメント力」は仕事でも日常生活でも役立つ。

子どもたちのノートを見る前に読んで、勢いをつけてコメントを書けばいいと思う本である。

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