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2004.11.30

有田先生から学ぶ 1

 今日は山形県の県社研に参加した。山形県の大会なのに、県外からの参加である。
 有田和正先生が子どもたち対象に授業をするということで、何が何でも参加したいと思ったのである。
 私が「社会科の授業でがんばらなければ」と感じたのは初任3年目で有田先生の授業(当時筑波大学附属小)を見てからである。超一流の教育技術、鍛えられた子どもたちの姿を目の当たりにして、衝撃を受けた。以来その時の有田学級が目標になっている。
今回の授業は「わたしたちの住む国土」(5年)である。たくさんの学びがあった。
 細かな授業の様子は記さないが、学んだことを簡単に紹介する。

1 基本的な力を育てる
・学習範囲の教科書をはじめに3回読ませる。(今日は基礎的な知識を前提として進めるため?)
・他の子をほめながら学習技能を伸ばしていく。(「ちゃんと①、②と番号をふって読んでいますね」)
・まとめの時に、板書を全員で読み、学習したことを振り返った。
2 優れた発問・資料
・数を問う。(「平均気温が何度になったら桜前線ができるのか」「桜前線は時速何kmか」)
→子どもたちは熱中して考えていた。
・教科書の桜前線と紅葉前線の図(有田先生が執筆された部分)
→この図からわかることがたくさんある。
3 豊かな教育技術
・子どもたちへの温かなまなざし・豊かな表情
・子どもたちの反応への見事な切り返し
・ユーモア(飛び込み授業なのに10回以上は子どもたちも参観者も大笑い)
・超一級品の板書(太く・見事な文字、構造化されている、授業の流れが一目でわかる)
4 発展的要素を教師が持つ
・りんごもさくらんぼも実は「紅葉」。
・紅葉がきれいに見られるのは世界で4カ国しかない。日本はそのうちの一つ。

 授業を見た参観者は皆、「明日からがんばるぞ」という気持ちになったと思う。自分ももちろんそうである。さっそく子どもたちに豊かな表情で接しようと思った。

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Comments

ありがとうございます。昨日見た有田先生の笑顔を見れば、授業を受けている子どもたちも安心して授業を楽しめるだろうなあ・・・そう思いました。教師をずっとしていると、どうしても教師の立場で授業を考えてしまいます。「反応がどうだ」「発表の内容やしかたがどうだ」というように。時には子どもの立場で考えなければ・・・と感じました。

Posted by: サトマサ | 2004.12.01 04:42

こんばんは。
 いつもHP拝見していますが、毎回、興味深くなんどもなんども頷いて感動したりしています。先日はNHK「わくわく授業」拝見しました。一人一人子ども達が楽しんで学んでいて素晴らしいです。
 
 今日の記事を見て、常日頃から、私は思っていたことがあります。先生が常にいきいきとした表情でなかったら、また、豊かな表情でなかったら、子ども達だって学校にいても、学んでいても楽しくないですよね。いつも、佐藤先生は自己反省し前向きな姿勢に好感を受けます。そんな先生に教えていただけて、子ども達は幸せだと思います。羨ましいです。
 わが小6の娘の通う小学校にも、教師としていつも自分の姿勢を正しながら前向きに子ども達と接する先生が多くなるといいなあと強く感じてしまいました。
 
 私が小学生の頃は、新しい単元に入るとき、なんどもなんども教科書を読み返したように思います。また、先生方の発問もより具体的で、「先生だったらこう思うよ。君たちはどう思うかね。」って問うことが多かったと思います。また、小学校時代に授業を聞いていて眠くなるような・関心をもてないような授業を先生がしていなかったように思います。また、何を聞いても必ず返事が返ってきて、学校の先生って何でも知っているんだぁって尊敬できた先生方が多かったように思います。絶対に、はぐらかすようなことをしなかったと思います。それを思うと、今の教師の授業参観をするたびに、そんな発問では、生徒は答えにくいだろうなって思うことが度々です。表情も生徒の授業への乗りが悪くって困ったような顔つきしかしていないような気がして、表情も豊かではありません。
 この記事をたくさんの教師の方がたがご覧になられるといいなあなんて、生意気ですが感じました。

Posted by: kimukimuサマンサ | 2004.11.30 23:34

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