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December 2004

2004.12.31

回顧2004年

■2004年。昨年に続いて今年もいい年になった。

■まず、いくつかのプロジェクトに参加させていただいたことだ。プレゼンプロ(キューブプレゼンを活用した実践)、IT活用日常化プロ(カシオプロジェクタ)、NHK高学年番組プロ(「にんげん日本史」「3つのとびら」)、年末には情報テキストプロ、メディアとのつきあい方プロに加えていただいた。プロジェクトではその内容そのものも学ぶが、何といっても「人を知る」「仕事のしかたを知る」という点が何にも代え難い経験となる。これは本当に自分にとって価値があった。その他にもあるが、その多くは堀田先生から有難い機会をいただいたものだ。

■執筆面では初の単著「授業のアイデア」(ひまわり社)を発刊させていただいた。初著書ということで家本先生には最後までアドバイスをいただいた。原稿の書き方で実に多くのことを学んだ一年だった。その他にも「プレゼン指導虎の巻」、「学校間交流をはじめよう」、「保護者とのトラブルQ&A」が共著で発刊となった。来年は共著が5冊(書き終えている)、単著1冊(一通りは執筆)を発刊が決まっている。機会を与えていただいていることに本当に感謝する。
 その他にもメルマガでの連載2本は順調に進んだ。月刊雑誌の執筆は減った。この点は自分なりの問題提起が足りなかったのだと思っている。

■発表やパネリストでもいくつかの機会をいただいた。メディアリテラシー研修会での実践発表、放送教育東北大会等のパネリスト、ネットワークやIMETSでの実践発表と一つ一つが自分の実践を振り返る場となった。

■自分の実践が映像化されたのも一つの特徴だった。NHK「わくわく授業」のザビエル、IT授業実践ナビ収録、水沢テレビのキャッチコピーといくつかの記録が残った。自分の実践を紹介する時、コンパクトにまとまったこれらの記録は貴重だ。その他にも、地元ニュースには数回別件で出て教え子からメールをもらったり、図書券を学校でいただいたりした(大縄チャレンジ)。テレビの凄さを感じた。

■これらの実践はあくまでも子どもたちのためにならなければ意味がない。自分の学んだことは子どもたちに還元されていったと思う。新しい授業への挑戦は子どもたちにどのような力がついたかという点を検証していたし、ITを活用した授業は日常的なものとなった。子どもたちも6年生ということで各分野の活躍した。それだけではなく、心の面でも成長したことは実に嬉しいことだった。

■自分が事務局として、海外研、図工研の二つの事業をやり通せたことにはホッとしている。もう一つ、地区社研の企画に積極的に関わり、来年の2月に一つの企画を立てることができたのは今までの下地があったからだと思う。

■一つ、教材開発の面では不足だった。プレゼンテーションコンテスト用に「青い目の人形」、研究授業用に「水墨画」といった授業をしたものの、新たな教材開発実践は手が回らなかった。
 発信が多くなればかなりの受信が必要なのだが、読書量も不満だった。この点は来年の課題としたい。

■プライベートではPTAや地域のいくつかの小さな役を引き受けたり、我が子も成長したりと順調だったが、年末に健康の大切さを改めて感じる出来事があった。我が家にとっては大きなことであり、周囲からは温かい励ましをいただいている。助けられながら生きている自分を実感している。

☆今年のブログ記事はこれが最後です。ご愛読してくださった皆様に感謝いたします。そして、来年もよろしくお願いいたします。

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2004.12.30

患者への応対

家族の手術も無事終わり、今日からブログを再開します。よろしくお願いいたします。

この6日間のうち3日間はほとんど病院にいた。付き添いのためである。その間、お医者さん、看護師さんたちと接した。やはり教師が子どもにする対応と似ているところがあるなあと感じた。

1 話を聞き、励ます看護師さん
 患者さんで元気な人はいないだろう。不安の方が強い。その点で、元気いっぱいな子どもたちと対応する教師とは違う。そのような患者さんの不安を取り除き、ちょっとした一言で励ます。看護師さんはカウンセラーのようなものと感じた。

2 プロとしての医師
 手術前のお医者さんの説明は詳しかった。素人にもわかるように説明をしていただいた。術後の説明も適切だった。当たり前だが、「プロ」と感じた。基準は納得度である。個別面談(子どもに対しても)で自分はどうだったか。

3 笑いのある職場は大切だが・・・
 ナースステーションの隣がリカバリー室だった。ここにいると付き添いには看護師さんの働きぶりがよく見える。ほとんど休まず一生懸命だ。もちろん普通の職場と同様に笑いもある。そのような職場はいいと思うし、自然だ。ただ、「すぐに応対してくれないのに笑っている」と感じる患者さんや付き添いもいるかもしれない。これは職員室における教師にも言えることだなあ。前の教頭先生が「勤務時間終了後であっても来客中の話題や笑い声、お菓子は慎むように」と話されていたのを思い出した。

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2004.12.24

更新休止のお知らせ

いつもありがとうございます。

今回、ブログの更新を休止することにしました。
といっても1週間ほどです。
というのも家族が入院&手術をすることになったからです。

学校も今日が終業式で一区切りということもあり、いったん休止します。
次回は1月1日にお会いしましょう。
(手術後の経過によっては早くなるかもしれないし、遅くなるかもしれません。)

なお「今日の日記」は今まで通り更新します。

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2004.12.23

面談から思う

昨日で個別面談も終了。今日はふと思ったことを。

1 「時間通りですね」

 何人かの親御さんに言われた。小学校だけではなく、中学校・高校も含めて親御さんは何度も面談をしているだろう。きっと待たされた経験も多いと思う。その点では失礼のないように今回は面談が行うことができた。
 むろん時間通り(一人10分)行っても、満足度の高い面談でなければいけないと思う。このような研究は現場では意外に行われていない。今回自分がしたことは次の通り。

・待ち時間があったら(多くの親御さんは5分ほど前に来られる)事前に資料に目を通していただく。
・「その子らしさ」が伝えるエピソードを準備する。
・「冬休みの生活・課題」といった事務連絡には触れない。「通信をお読みください」
・「子どもたちの声」を何らかの形で伝える。(今回は「通知票から考える」というテーマの作文を同封)
・親御さんの声を聞く時間を確保する。早いうちに「お気づきのこと、ご心配な点はありますか?」と聞く。

2 「迷ってしまいました・・・」

 実は数人、教室がどこか迷った方がいた。年に数回しかこない学校というのは親御さんにとって迷路のようなものかもしれない。特に大規模校ほどそうだ。「案内板も見あたらず・・・」と言われると、確かにそうだ。教師は親が我が子の教室はわかっていると思っている。でも考えてみたら、赴任した最初は迷った経験もある。この点ではもっと親切であってもよい。

3 作文「通知票から考える」

 今回子どもたちに通知票配布直後、10分ほどで作文を書かせた。子どもたちの声を親御さんに伝えたいということもあるが、私自身も知りたかったからである。一人一人の思いがわかって有意義だった。これからも続きそうだ。

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2004.12.22

我が校のホームページ

自分のブログや日記は毎日更新しているのだが、実は本校のホームページがなかなか更新できていない。
情報教育担当は私なので、その面でしっかりとしなければいけないのだが、簡単に更新(システム面でも、スキル面でも)できないのでパソコン指導員さんにお任せなのである。
本市にはこのパソコン指導員さんがおり、2校を一人の先生が掛け持ち(2週間交代)で勤務されている。大きな行事と情報委員会の更新がメインになっている。

さて、本校のホームページにカウンターがついた。それをチェックすると一日に平均15件程度のアクセスはあるようだ。非常に少ない数だが、月「に一度程度の更新なのにこんなにあるのか」と逆に感じてしまった。頻繁に更新するシステムになれば、もっと多くの方が見るのではないかと思う。これもカウンターがついたからこそわかったことだ。
来年の課題の一つとしたい。

なお、本校の給食の活動は充実している。「誕生日給食」「バイキング給食」「ワールドカップ給食」と発想豊かなイベント的な内容が時々あり、子どもたちは喜んでいる。ホームページで一番見られているのも給食のサイトかな?

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2004.12.21

青い目の人形を追う2

■ 授業「青い目の人形」

1 青い目の人形について写真を見せ、感想を話し合う。課題を設定する。

 最初に全国の青い目の人形の写真4枚を子どもたちに見せる。興味深げに見る子どもたち。感想や気づいたことを聞く。

・青い目の人形だ
・これはアメリカから贈られたものだ
・髪の毛が金髪

 教科書に出ていることもあり、子どもたちは青い目の人形ということにすぐに気づいた。でも、「どのような運命をたどった人形か」ということはわかっていない。そこで「青い目の人形について知り、考えたことや伝えたいことをまとめよう」という課題を設定した。そして学習の流れを確認する。

2 友達のプレゼンや資料から青い目の人形について知る

 今回は次の2段階で詳しく調べることにしていた。

(1)あらかじめ調べた友達のプレゼンを聞き、概要を学ぶ
(2)教師の資料によりくわしく学ぶ

 最初に友達のプレゼンから「青い目が贈られた理由」「その後の運命」「岩手にも贈られた青い目の人形」等について学びました。これについては、子どもたちがインターネットや聞き取りから調べた通りである。これによって子どもたちは青い目の人形の概要について知った。

 次は私の出番である。学習を深めるために新たな資料を提示する。「青い目の人形 憎きその敵」という見出しの当時の新聞をプリントにして配布した。当時の新聞を読み取り、感想を聞く。
「贈られたものを戦争だからといって焼くことはない」
「人形は悲惨な運命だ。このようなことをしてはならない」
といった発言が続いた。今の考えからすれば当然のことである。

 ただ、当時の立場にも立たせたいと考え、「もし、君たちが当時の小学生だったらどういう行動をとりますか」と聞いた。そうなるとさすがに「自分も同じ行動をとらざるをえない」という子がほとんどであった。
 この後、人形を命がけで守った人々の紹介をした。

 そして中心となる発問をする。
「青い目の人形は何のシンボルですか」
「・戦争をなくすため ・平和を訴える  ・戦争反対  ・人類平等 ・平和を取り戻すもの ・過去の戦争の歴史」
といったことが出てきた。
 青い目の人形が単なる人形ではないことを子どもたちは考えた。

3 考えたこと、伝えたいことをまとめる

 子どもたちからは、次のようなまとめが出てきた。

・青い目の人形は、日本とアメリカの友好のために贈られたのだが、戦争に時にほとんど焼き捨てられてしまった。青い目の人形は平和を取り戻すために大切な人形だからこれからは大切にしてほしいと思った。
・青い目の人形は「平和を」という考えでアメリカのギューリック博士から贈られたが、戦争が始まりやかれたり、串刺しにされたりした。気持ちを裏切ってこんな事はしてはいけないと思った。
・青い目の人形はたくさんの歴史があり、願いが込められている。青い目の人形は平和のシンボルでもあるので、これからは大切にしていくべきだと思う。
・青い目の人形は戦争でたくさん焼かれてしまったが、残りの数少ない人形達が戦争のない平和な世界をのぞんで博物館などで大切に保存されている。かわいそうに思って保存していた人達がすごいと思った。

■ 後日談

 子どもたちのまとめからわかるように、青い目の人形を通じて一人一人が戦争と平和について考えたことがわかる。その点で価値ある学習ができた。
 プレゼン発表をした子たちは、一生懸命に青い目の人形を追った結果、学区内の幼稚園の保存されていることを突き止めた。これはインターネットには出ていない情報であった。実際に見学に行き、改めて感動を共有することができ
た。

 また、同じ頃に行われていた国語の短歌の学習で「青い目の人形」というテーマを設定した時には次のような作品ができた。

・戦争で焼き捨てられた人形は平和を願う宝物だよ
・歴史ある青いひとみの人形は戦争なくす平和の証
・人形は平和を願うシンボルだみんなの願いつまっている
・小さい目青い目そしてきれいな目その目で平和を訴えている

 授業自体は1時間だったが、子どもたちにとっては記憶に残る授業になったようである。

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2004.12.20

青い目の人形を追う1

小学MM連載 「私の教材開発物語」 第43回

「青い目の人形を追う」より

■ 教科書に出ている「青い目の人形」

 11月に研究授業を行った。題材は青い目の人形。本地区で使用されている教科書(小学校6年・教育出版)にも数行ではあるが取り上げられているものである。

 さて、この青い目の人形はどのような運命をたどった人形なのか。
 1927年、アメリカのギューリック博士が、約1万3千体もの青い目の人形を国内から集めることを呼びかけ、日本に贈られてきたものである。最初は「友好の使節」と言われ、日本でも大歓迎された。人形は全国の小学校や幼稚
園に贈られ、行事の時等には飾られた。
 しかし戦争が始まると「敵国人形」ということで、壊されたり、焼かれたりした。それでも、「焼くのはかわいそう」とあちこちに隠したり、保存したりして現在全国で300体残っている。
 
 私が初任校(江刺市立愛宕小学校)にはこの人形が愛宕小学校に保存されており、当時から機会があるごとに子どもたちにも紹介されていた。以来6年生担任になった時には、この青い目の人形の授業を行うようにしている。

■ 教師の教材研究

 授業にかける前にまずは教師の教材開発である。現任校には青い目の人形は現存していない。そこで初任校の愛宕小学校に行く。
 人形は大切に校長室に飾られていた。貴重品で持ち出し禁止ということで、写真を撮影する。また人形のパスポートの実物が添えられており、さっそくコピーする。このパスポートは当時の人形に「交流大使の役目を果たしてほし
い」と人々が願いをこめていたことを表していると感じた。その他の関連する文献資料も借りる。
 青い目の人形が学校にあった時代のことや守った時のことを直接知っている人がいたら話を聞きたかったが、ご高齢ということで難しかった。地域教材の場合には可能な限りゲストティーチャーをお願いしてきたが、今回は数km離
れた隣市ということもあり断念する。

 数年前の教材研究なら、この時点で終わりである。ところが今はインターネットがある。さっそく「青い目の人形」で検索すると次々と授業に活用できるサイトが見つかった。写真も活用できるし、人形を守ったエピソードもあった。
「これなら身近に青い目の人形がなくても、授業を組み立てることができるなあ」と改めてインターネットの便利さを感じた。

■ 子どもたちがプレゼン

 今回のこの青い目の人形を扱う時間は1時間のみである。となると子どもたちが聞き取りやインターネットで調べる時間はほとんどない。(授業後に自主的な調べ活動として深く追究することはできるが。)

 そこで、「先行調べ学習」を行うことにした。特定の子どもたち(2~4名)が学習するテーマを、休み時間や放課後等に他の人に先駆けて調べる。その結果を学習の中でプレゼンをするのである。

 今回は2人の女の子が行うことになった。2週間前から準備を始め、地域の方への聞き取り、インターネットでの調べ活動を行って、プレゼンテーションソフトにまとめた。青い目の人形についての基本的な情報はこのプレゼンによ
って提示することにした。(つづく)

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2004.12.19

学力低下の視点

今朝テレビ欄を見たら、フジテレビの「報道2001」に広島の陰山先生が出演するということでさっそく視聴する。陰山先生の実践についてはいろいろな声があるものの、小学校教師(校長)としては今最も有名な先生であろう。

番組で話題にしていたのはOECDの学力テストについてであった。学力低下の現在の日本にあってどのような取り組みをしているかという点を話されていた。主張自体は11月の放送教育全国大会で聞いていたので既知のことであったが、その視点に注目した。「時間が減って明らかに全体的に低下している」と言うのかと思ったら、「できていない問題は指導要領で削除された部分。それ以外は時間が減ったのに健闘していると言える。改善できる」といった主旨のことを話していた。

一般の人と違う「現場からの視点」だ。自分はどちらかと言えば、この学力低下については新聞のまま、一般人の視点から見ていたのではないか。「現場からの視点」で言えばどうなのか。それが問われていると感じた。
ちなみに陰山氏は土曜日の朝日新聞にも主張を掲載している。

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2004.12.18

教科書を読む

一週間後のプロジェクトレポートのために来年度の社会科の教科書に目を通した。
夏の展示会の時にも目は通していたのだが、改めて目的を持って見ていると次のようにいろいろと気づくところがあった。

・「メモの取り方」「インタビューの仕方」といった学び方の部分がさらにくわしくなっている。
・コンピュータ活用についてもずいぶん具体的になっている。
・岩手県の内容で新たに取り入れられたところがあった。(5年社会。私の前任校のある宮古市!)

このうちメール活用について5年生で触れられていた。地域の気候の違いを学習をするために、沖縄の小学校にメールをする時の注意と具体的な文例が書かれていた。
でも、実際にメールを送るとなると別だろう。相手をどこにするか探さなければいけない。写真を送ってもらうということだが、教科書に写真が出ていれば、その写真を活用して授業をするだろう。
その点では、コンピュータ活用の学び方を教科書にどう記述するかは限られたスペースの中では難しいものがあると感じた。

さて、今回自分にとってよかったのは、教科書のパンフレットから教科書会社の有益なマガジンを知ったことだ。日野原重明さん、向井千秋さんといったビッグネームが教育への提言を書いているし、何よりも有田先生によるおすすめ授業も書かれている。
いつの間にか教科書会社のホームページを見なくなっていたが、だいぶ活用できるものに進化をしている。そういえばこの間、国語の外来語の発展学習をした時に、結局参考になったのは教科書会社のHPだった。
これから時々、要チェックだ。

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2004.12.17

オリジナル文集

卒業アルバムの指導が佳境である。12月中が一応の締め切り。卒業式の日に渡すためには、その間の制作日数も必要なわけで、まだ卒業モードにはなっていない子どもたちも振り返りの作文を書いている。

さて、今回は卒業アルバムの他に、学級ごとのオリジナルの文集を作る。学級独自で作りたい文集を作るのである。本当は143名全員の写真、活動の写真、作文が掲載されている卒業アルバムで普通は終了なのであるが、学年会で「文集作りたーい」ということになった。

6年前に6年生を担任した時には、このオリジナル文集を工夫したものだった。人数が少ない学校(私の受け持ちは15人)ということで、卒業アルバムは高価になってしまう。そこで手作りアルバムと手作り文集を作っているということだった。「ならば作りたい卒業文集を自由に作ろう」と考えた。

子どもたちと話し合って、次のようなものを組み入れた。

・卒業前の一人一人の作文
・先生方からのメッセージ
・一人一人のプロフィール
 (この3つは通常の卒業アルバムにある定番)
・とっておきの話(6年間での笑える話。大好評だった。)
・私の選んだ漢字(習字で掲載。「努力」「夢」等。理由も書かせた。)
・版画集
・おもしろ質問コーナー
・この一年間の「歴史」
・学級通信セレクション

まさに「詰め込んだ」という感じの文集ができあがった。人数が少ないからこそ、一人一人が何回も登場する文集ができた。
今年、人数は35人だが同じように文集を作る。定番は卒業アルバムでしているので、ユニークな内容の文集にするつもりだ。

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2004.12.16

映像の力

皆川さんのwebにNHKの「みんな生きている」はいい番組ということが書かれていた。
今年NHK高学年プロジェクトに入っていながら、他の番組はほとんど視聴していなかった。ホームページを見てみると今回は6年生の子のことを紹介するようだ。さっそく今日視聴した。

未熟児で生まれた女の子。体力がないために今も学校に行ける時間は限られている。小さい頃の記憶も記録もない。それが母親との会話の中から自分の入っていた病院に行き、当時のお医者さんや看護士さんと会うことによって自分の足跡を振り返るというものだ。これらの内容はくわしくホームページで見ることができる。

いつもNHK番組を見る時には自然なつぶやきが出る。「にんげん日本史」「3つのとびら」とも、「へー、そうなんだ」「わかる、わかる」といったものだ。今日も最初はそうだった。ところが2,3分してから全くシーンとなった。描かれているテーマの重さを感じたからであろう。
今までも「人」をテーマにした授業は道徳で数多く行った。しかしほとんど対象は大人。「こういう子どもがいる」というのはメイク・ア・ウィッシュぐらいだ。その点では、今回自分たちと同じ6年生の子どもが描かれていたことがインパクトがあったようだ。
さらに、彼女を支える母親。必死に治療をしたスタッフ。一人一人の言葉が価値あるものだった。

視聴後の授業時間は10分だけだったので感想書きと発表、価値づけ。いい番組は子どもたちの思いも広げる。映像の力を感じた番組だった。

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2004.12.15

「授業研究21」1月号

教育雑誌の1月号が届き始めている。学期末の時期はなかなかすぐに読めないのだが、今回は通知票を終えてサーっと目を通すことができた。
今購読している教育雑誌は20冊ぐらい。教師になって2年目ぐらいからこのペースである。「すぐに役に立つ」というものではない。しかし、長年購読していると「このテーマで書かれていた雑誌、あったかな・・・」と探した時に便利である。教科指導や学級経営であれば、たいていのテーマは書かれている。
「教師は本を読まなくなった」と書かれている文章を時々目にする。とりあえず教育雑誌数冊を継続して購入し、ストックしておくだけでも違うのだが。

さて、今月目を通した中で注目したのは「授業研究21」(明治図書)である。特集が「『プロの技術』を追試で掴む」である。有田氏、向山氏、野口氏らが教師修業についての提言をしている。「修業の時計を止めないこと」「模擬授業と技量検定が授業技量の向上を保証する」「研究と修養の二面の充実」とタイトルだけでも、自分に必要なことを指摘されているような感じだ。先達から学ぶことはやはり多いと感じる一冊になっている。

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2004.12.14

あなたの今年一年を漢字で表すと?

今年一年を表す漢字が発表された。
「災」だそうだ。確かに地震、水害等の天災が記憶に残る。「人災」もあった。マイナスイメージの漢字だろうが、「災い転じて福となす」という諺もある。来年は福になることを願おう。

さて、このような企画は学習ゲームにも通じる。
子どもたちに放送された漢字のベスト5を紹介した。これはテレビで見ていた子どもたちも多く、簡単にイメージできた。そこで、さっそく「あなたにとって今年を表す漢字1文字とは?」と聞き、作らせる。一人一人にメモ用紙を渡し、漢字一文字とその理由を書かせ、できた子から持ってこさせた。
次のような結果だった。

■6年1組の今年の漢字

1位 「最」 「協」 (どちらも4票)
   ・・・最高学年、最後の学年で協力しあえたから。
3位 「新」 「努」 (どちらも3票)
   ・・・新しい気持ちで努力した1年でした。
5位 「音」(2票)
   ・・・音楽のクラブ(金管)をがんばった

真剣に一年間を振り返った漢字が並んだ。
残りは皆、一票。こちらはおもしろいのがゴロゴロ。

「蹴」・・・毎日サッカーのボールを蹴ることに夢中。
(確かにそうだ。休み時間も帰ってからも見ればいつもボールがそばにあった。)
「買」・・・今年は本やゲームをいっぱい買ったから。
(この時代うらやまししい)
「太」・・・一年間でかなり太ってしまった。
(そう言われれば・・・・)

この他にも「動(よく活動した)」「変(いい方に変わった)」「暗(成績が・・・)」といったものがあった。

こういう学習は6年生ぐらいなら実に楽しい。

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2004.12.13

情報教育のターゲット

2年ぐらい前から本格的に情報教育の研修会に参加するようになった。
興味を持った分野、プロジェクトに関わった分野を中心に実践を行ってきた。
しかし、自分の中で「核」というものはなかった。浅く、広く(実際は広くないかも)関わってきた。

しかし、一昨日のプロジェクト会議で改めて自分自身のターゲットを決めなくちゃと痛感した。
その会議では、自分の実践の経歴について話をした。もちろん情報教育についてである。実践とそれを裏付ける理論、主張。それを「はい、話して」と言われた時にすぐに言えるということは、日頃からターゲットを決めているからであろう。
その点で「広く・浅く」は当然のことながら弱い。

では自分の場合には何がメインか。
それは「社会科学習における情報教育」だ。具体的なテーマはこれからだが、ターゲットはこの分野だ。初任以来、社会を中心に自分の実践を重ねてきた。学校の研究が国語でも、片方で常に社会を意識をしていた。書いた原稿も一番多いし、教材開発も続けている。今までの自分の強みを生かせる分野だ。
むろん、今まで関わったメディアリテラシー学習、交流学習、プレゼン学習、気軽なIT活用といった分野ももちろん大切だ。それらは重要な裾野となる。

ちょうど今、「社会科学習における情報教育」という分野で二つのプロジェクトに関わっている。これを機会に自分の主張をこの分野で語れるようになる・・・・それが目標だ。

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2004.12.12

「授業のアイデア」本が揃う

今年の4月に単著を発刊した。「授業のアイデア 3・4年」(ひまわり社)である。その時にときどき、「他の学年のものはないのですか」と聞かれた。担任している学年のもののニーズは当然である。その都度、「他の人が執筆中です」と答えていた。

今月、その「授業のアイデア」の1・2年と5・6年が出た。
発行元のひまわり社ホームページで紹介されている。どちらも、すぐに使えるアイデアでいっぱいだ。しかも、2学年別ではあるものの、どちらも他学年でも活用できる。(これは私もある程度意図して書いた。)
1・2年の著者、蔵満先生は奄美大島に住んでいる。私は4年前から蔵満先生編集の小学メールマガジンに「私の教材開発物語」を連載させていただいている。掲載の都度、有難いコメントをいただき、それが50回近く執筆を続けている原動力になっている。
この本も発想力豊かな蔵満氏の個性がよく出ている本である。なおアマゾンでも購入できる

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2004.12.11

一球が変えた人生

今朝、昨日録画しておいたNHK「にんげんドキュメント 球児たちの延長戦」(だったかな?)を見た。
今から25年前の高校野球・箕島対星稜戦の球児たちのその後を追った番組だ。
同じ高校3年生だった自分もテレビでこの戦いは見ていた。延長戦であと1アウトというところまで追いつめられた箕島が、2度もホームランで追いつくというまさに想像できない展開だった。最終的には延長18回で箕島がサヨナラ勝ちをする。そのドラマチックな展開にテレビの前で興奮したのを覚えている。
その球児たちがOB戦をするということで、その様子を個々の選手にスポットライトをあてたものである。

その中のキーワードが「一球が変えた人生」である。想像できる場面があった。あと1アウトで終わりの時に星稜の一塁手が平凡なファールフライを芝生に足をとられて、転んでしまったのである。歴史に「もし・・・」は禁句だが、転ばなければ間違いなくゲームセットで、箕島の春夏連覇はなかったであろう。
その選手のその場面もやはり出ていた。その後も「あの転んだ一塁手・・・」というレッテルはずっとついてまわったとのことである。(でも相手監督が励ましていた。この心の交流、すばらしいと思った)

それ以上に印象的なことがあった。
それはそのファールフライを打ち、その後ホームランを打った選手のことだ。当時2年生だったその選手はその一球のホームランが忘れられず(それはそうだ。檜舞台での記憶に残るホームランだ)、翌年もホームランばかり狙うようになった。その結果打順も下がり芽が出ず終わる。
プロに行ける逸材。本人も目指していた。映像の中で彼は「(ホームランを打った)あの一球がなかったらプロに行っていたと思う」とつぶやいていた。(もっとも最後には前向きに考えが変わっていたが。)

このエピソードを見て、自分のことを考えた。順調に行っていて自信を持ち、逆に見落としていることがあるのではないか。たとえば「子どもたち全員と話す」という数年前だったら当たり前だったことも、今できない日がある。その日のスケジュール(休み時間や放課後も指導がある日)で難しい日があるのは確かだが、恐ろしいのは「話ができない」ことを「あ~あ、あの子にこう言えばよかった」と後悔する度合いが少なくなっていることだ。
「自戒しなければいけないことがある」と感じた番組だった。

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2004.12.10

2年生の「水小郵便局」

2年生が生活科の学習で「水小郵便局」を今開いている。全校を巻き込んだ実践で実にダイナミック。生活科発足当時の実践がおそらく10年以上継続して続けられているのだろう。(もう今は生活科の実践はレポート等でもなかなか見ることがなくなっている・・・)

学級通信にそのよさを少し書いた。紹介する。

 休み時間、何人かの子どもたちが一生懸命にはがきを書いています。また別の子たちは、はがきを購入してきて、「たくさん買ってきたよ」と言っています。
 ともに水小郵便局に関する様子です。今2年生が生活科の学習で一生懸命に取り組んでいるものです。
 この学習のいい点がいくつもあります。次のようなものです。

・2年生の学習だが全校を巻き込んでいる
・3年生以上の子どもたちは「自分もがんばってやった」という経験があ り、協力したいという気持ちが働く。
・ふだんは話をしている相手でも手紙を出すことによって、気持ちを伝えることができる。
・逆にふだんお世話になっている相手(特に教師)に、感謝の気持ちを伝えることができる。
・葉書の交換はベルマークを持ってくること。一石二鳥である。

 私自身も子どもたちからはがきをもらいます。さらに、自分たちの弟、妹からもらった子もいます。「返事、どうしよう・・・」と言いながら嬉しそうな顔をしています。
 このような心の交流ができる水小郵便局。今年も楽しみました。

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2004.12.09

歴史の学習2

学級通信 6年1組物語 第129号より

 前時に続いて歴史の学習を振り返っての学習についての子どもたちの感想です。

今までで、歴史の学習をして、私は歴史の人物を学習することや、その人たちの時代の生活の暮らしなどを学習することが、とても楽しかったです。
ザビエルの学習はいい思い出になりました。社会の学習で一番楽しかった時代は、奈良時代でした。とくに、大仏のところが楽しかったです。戦争のあたりでは、いろんな戦争が起こっていてびっくりしました。
全部覚えるのは難しいから、じっくり復習して一つずつちゃんと覚えたいです。歴史の人物は自分が知っていた人物よりも、こんなに多くの人物が活躍していて、すごいなあと思いました。もう、小学校では歴史の学習はしないと思うけど、これからの学習もがんばりたいです。(D)

「社会科での知識も大切」ということで覚えるということも重視しました。知識が増えて理解力や興味も増すと考えてです。多くを学びましたね。

今までやった歴史では古墳や水墨画、貴族のくらしのほかにもたくさんあったけど、一番印象に残ったのは水墨画です。水墨画では実際にかいたりして、雪舟がどんな思い出かいたのかがわかったりしました。雪舟は自分の涙でねずみをかいたっていっているけど、私なら本物そっくりにはかけないと思います。ただでさえ、絵でねずみをうまくかけないのに雪舟はすごいんだなあと思いました。
今の授業では戦争中の子供達はまずしかったのに、がんばって生き残って自分の着物などを売って、生き残ってきたのですごいなあと思いました。
昔より今はすごく時代がよくなってきて、20才以上の人が選挙に出られるということで今の時代はこうなってできたんだなあと思いました。(E)

水墨画の授業は私も強烈な印象に残りました。一人の人物に共感を覚えるのも歴史の学習の楽しさですね。いい学習でした。

この歴史の勉強をして、昔の先祖たちのことを勉強したりして、いろんな見方(昔の人達はどんなくらしをしていたのか、昔の人達の考え方)などを考えることができたのでよかった。特に日清戦争の動機とかを考えることができたし、古墳の大きさもすごくあることがわかったので、その知識を何かに生かしていきたいです。
おもしろかったことは、ザビエルの勉強です。何時間かかけてできたロールプレイがとてもおもしろくって、ここでもいろんな見方が広がったと思います。
これからやっていきたいことは、今までの歴史を振り返ることです。そうすれば中学校で生かせると思います。(中学校は最初からやって、他の国のこともやるそうなので)(F)

ロールプレイは本当にがんばったと思います。テレビに映ったみんなの姿を見た人は「本当にわくわくする学習」と言っていましたよ。

この一年間、私が力を入れたのは「社会的なものの見方や考え方を深める」ということです。学習に意義もよく話しました。子供たちの感想を読むと見方が深まったことがよく分かりました。いい学習になりました。

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2004.12.08

歴史学習の感想1

学級通信 6年1組物語 第128号より

 歴史の学習(社会の教科書の上巻)が終わりました。私にとっては楽しい内容で、教えるのもいろいろと工夫をして、思い出深い授業ができたと思っています。
 子どもたちはどのように感じたでしょうか。歴史の学習の最後に「歴史の学習」というテーマで10分ほどまとめさせました。何人か紹介をします。

 日本は小さな島が集まってできた国だけど、こんなに歴史があってびっくりしました。今の時代まで日本はいろいろな戦争があったけど、今度は私たちがいい日本を作るために、アジアの人達と仲よくしていきたいと思います。
 もっと勉強したかったのは世界のことです。日本の歴史を知ったら、外国の歴史も知りたくなったので学習したいと思いました。
 日本や世界にはいろいろな課題が残されているけれど、もっともっと学習して世界のために、日本のためにできることを考えていきたいと思います。日本と世界の国々の友好と信頼の関係がこれからできるといいなと思います。(A)

 歴史は過去のことですが、学ぶのは自分たちの未来のためです。世界の国々が仲良くできる・・・そんな世界を作るのは君たち自身です。

 はじめは46億年の長さを知って、とても長いということを知ることができました。その後、歴史を勉強して、大昔の人たちはいろいろなことをしているのでびっくりしたし、だんだん歴史が近づくにつれて、生活が工夫されているなあというふうに感じることもできました。
 日本は戦争をいっぱいして、いろいろな国と戦争をしたけど、もう戦争をほうきしています。ぼくは、他の国も同じようにすればいいと思いました。
 オリンピックなどをぜひアジアでこれからも開いてほしいと思いました。
 これからはどんな勉強をするのか楽しみです。もっと、未来について考える授業もこれからはしたいと思いました。
(B)

 歴史をずっと通してみると日本人の生活がどんどん変わっていることが分かりますね。オリンピックは中国・北京大会が今度開かれますよ。

 授業ではNHKがやっぱり楽しかったです。
 最初の授業でも人類の生きているところが2~3cmだったので、とても驚きました。
 社会の授業では興味を持つことと考えることを学びました。興味を持たなければ何もわからないと思うし、考えなければ深まらないと思います。中学校でもっとくわしく知りたいです。
 お姉ちゃんは暗記だけでつまらないと言っているけど、私はとても楽しみです。社会の歴史はとても楽しかったです。日本もけっこう歴史が深いなあと思いました。いつまでも社会が好きでいられるといいです。
(C)
 
 暗記する部分はあるのは確かだけど、茜さんが言うように考える点がそれ以上に大切ですよね。その点に力を入れてみんなも学習できましたね。(つづく)

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2004.12.07

IT活用日常化プロHP公開

プロジェクトの成果が形になって表れるのは嬉しいことである。
今年度、IT活用日常化プロジェクトに参加させていただいている。カシオ計算機から書画カメラとプロジェクタが教室に貸し出され、いつでも使える態勢になった。そして、堀田先生のご指導でどのような学習活動ができるか1・2学期と取り組んだ。その成果の場がこのホームページに今日公開された

ここでは、書画カメラやプロジェクタをどう活用するかというアイデアが、画像と簡単な解説で紹介されている。たとえば、「教科書の数直線をスクリーンに写し、子どもがそれを使って解き方の説明をする」「調理実習で自分の作った野菜炒めをデジカメで写し、のちほど紹介する」といったものである。
パッと見て、「これだったらすぐにできる」というアイデアが教科別、実践別に集められている。このようなアイデアの集大成がIT活用の「日常化」につながると思っている。

なお、この成果は明日発売の学研「NEW教育とコンピュータ」でも冊子となって紹介される。これも楽しみである。

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2004.12.06

学習ゲームの視点

今日久々に学習ゲーム(らしきもの)を行った。
漢字辞典を使うものである。
「この漢字、どう読む?」と名付けておこう。

1 漢字辞典の中から2つの班の子どもたち(12人)が黒板に「誰も読めそうもない漢字」を書く。つまり、一回につき問題が12問。
2 解答者(24人)は12問のうち、好きなものを選んで漢字辞典で選ぶ。調べた子はすぐに黒板に行き書く。それで1点。調べていて先に書かれてしまった子は別のものを調べてもよい。
3 先に1・2班が問題を作る。次に3・4班が作る。最後に5・6班が作る。最高得点の子がチャンピオン。

漢字辞典に問題があるので、難問が続出。「燦」「鯖」「郭」「毅」「韻」「迅」「餌」「爺」といったものが出てきた。今回は難しいものほど熱中。一生懸命に調べ、黒板に走って書いていた。さらに書かれてしまった子は、「よし、こんどはこれだ!」と別のものを調べていた。
やはり学習ゲームはいいなという手ごたえがあった。ゲーム化できるものはその要素を組み入れていこうと思った。
何といっても楽しい授業は教師も子どもも心地よい。

ただ、学習ゲームを実践する時、自分の場合にはキーワードがある。「思考力を鍛える」というものだ。
今から3年前、「思考力を鍛える学習ゲーム」という本が発行された。この本の学習ゲームのうち4本を自分も執筆した。「楽しいだけではなく、思考力も伸ばす」という点が斬新で、新たな問題提起の書だったと思う。自分にとっては新たな教材開発の場にもなった。
それから今に至るまで「思考力を鍛える」学習ゲームは未開発だ。この分野も再度視野に入れていこうと改めて思った。

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2004.12.05

班長決定のエピソード

昨日の朝日新聞の小話投稿欄に班長に関わるエピソードが紹介されていた。
小学校2年生の子の娘が「班長になった」と喜んでいた。聞けば「じゃんけんで勝ったから」とのこと。
翌日、中学生の子が「班長になった」とがっかりしていた。聞けば「じゃんけんで負けたから」とのこと。
この小学生と中学生の違いに思わずクスッと笑った。我が娘に聞いたら、中学校ではちょっとしたリーダーの場合にはやはりじゃんけんに負けた人が多いらしい。

ただ、笑っているだけでは済まされないなあ・・・とも思った。担任している6年生の子たちも、今はそのようにして決めることはないけど、中学校に入ったらそうなるのだろうか。「班長=面倒な仕事」という感覚になるのだろうか。今、小学校で育てるべきことは?。中学校生活に向けて残りの期間、何をすべきかということを考えていかなければ・・・とも思った。(別に中学校生活のために小学校生活を過ごしているわけではないが、中学校生活に不安を持っている子がいるのも事実。ある程度作戦をたてなければいけないなあ・・・)

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2004.12.04

情報性の高いイラスト

今日はずっとノート本の原稿修正とイラスト原版作りに取り組んだ。明日も同様だ。期末の仕事も気にはなるが、こちらも急がないといけない。
というのも、このノート本は2冊目の単行本として発行される予定だからだ。依頼されたのは、授業のアイデア本が発行される前だから、もう一年ほど前である。アイデア本を仕上げすぐに取り組もうと思っていたが、延び延びとなり2学期になってようやく本格的に取り組む始めた。
発行目標は3~4月。この時期が一番教育書が売れる。逆算すると12月中には原版を仕上げなければいけないというわけだ。

さて、この本も前回のアイデア本と同様に半分はイラストだ。このイラスト、単なるさし絵ではない。「情報性の高いイラスト」というのがキーワードだ。当然絵自体はプロに頼む。ただしその原版は自分の仕事。「どうしたら読者にイメージが伝わるか」と考えながら取り組んでいる。
授業のアイデア本の感想で、「イラストがスーっと頭の中に入ってきます。強く印象に残ります」というものがあった。実に印象的だった。内容が印象的でも大方は忘れてしまうものだ。でも、情報性の高いイラストだと逆に印象に残るものもあるだろう。その点では本文半分・イラスト半分は若い教師向けにはいい中身だと思う。
というわけでデザイン感覚がないながらも、イラストの工夫を試みている。

それにしても、適宜家の仕事があるのはいいことだ。原稿に飽きた頃に買い物に行ったり、家の諸々の仕事をしたり、子どもたちと話をしたりするのがいい気分転換になる。飽きっぽい自分に合うペースで明日まで取り組もう。

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2004.12.03

悩みアンケート

本校で学期に一回、「悩みアンケート」をワークシートでとっている。
悩みがある子は、選択肢(友達、学習等)から選び、その悩みについて具体的に書く。さらに「どのようにして解決しますか」という項目もあり、「自分で」「親に相談」等、これまた選択肢がある。

悩みを書く子の割合は1割~2割ほど。読んでいると、「このようなことを思っているんだ」と改めてその子を見る目が変わってくる。悩みごとを書いた子には話を聞く。
この方法のいい点は教師が知らなかった悩みを把握しやすいということである。子どもは悩みがあってもそれを打ち明ける術がないことが多い。このアンケートはその具体的な方法の一つだ。

もっとも、現在は学期1回だけだ。これを2カ月に一回程度行えば、子どもたちの見る目も違ってくるだろうと思っている。

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2004.12.02

要点を伝える力

今年度の本校の研究は4教科である。その中の社会科部会に属している。部長をしているが、発展的な学習の理論についてなかなか文献を見つけることができなかった。
それが『初等教育資料』(東洋館出版)の12月号に文科省の教科調査官の安野氏の「社会科の発展的な学習・補充的な学習の工夫」という原稿が掲載されていた。これはタイムリー。

読んでいて「このように要点を伝えられれば・・・」と感じた。たとえば、テーマについて次のような小見出しが書かれている。
・発展的な学習には、「深める」タイプと「広げる」タイプが考えられる。
・学び機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける補充的な学習
このような見出しは思わずメモをしたくる。そして「深める」と「広げる」はどのような例があるか知りたくなる。同時にその違いもだ。

今年度、社会科部会では4つの研究授業を行った。それらの成果を、この原稿のように要点をまとめて理論化していきたいと感じた。そのような力もつけなければ。

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2004.12.01

有田先生から学ぶ 2

昨日の続きである。
大会の最後は有田先生の講演である。たっぷり1時間50分。
テーマは「子どもたちがわくわくする社会科授業のコツ」である。「わくわく授業」は社会科の場合、キーワードだ。確かに全然わくわくしない社会科授業が多いと思う。有田先生の提案はそのような授業に切り込むものだ。

講演内容そのものもちろん充実したものなのだが、私が一番感銘を受けたのは有田先生の授業に対する姿勢である。特に印象に残ったことは次の3つ。

■「名人」を言われている人は皆「自己改造」をしている。
 ここでの「名人」とは授業の名人だけではない。様々な業種の名人のことだ。どの名人も挫折を味わい、それを乗り越えている。確かに年令を重ねると安定指向が出てくる。まだまだ自己改造しなければと感じた。
■新しい教材開発をいつもしている
 今回は北海道・美瑛の観光名物と大阪の町づくりの教材開発の話だった。有田先生のお話では常に今追い求めている教材開発の話が出てくる。常にテーマを追い求めている情熱。私の教材開発はまだまだと痛感した。
■いつまでも授業の腕を上げようとしている
 模範授業からわかるように、70近い今も「授業の腕を上げよう」と努力されている。自分の努力などまだまだだ。

「自分は未熟」ということを実感する話ばかり。もちろんそれで落胆するわけではない。むしろ「よし、やるぞ」という思いである。

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