詩の授業
5月になってから「子どもたちが学び合ったなあ」「深まったなあ」というような手応えのある授業が増えてきた。そのことは学級通信にも書きやすい。
今日紹介するのは詩の授業である。
学級通信「ファンタジア」 第30号
詩「晴間」 (実際の詩は学級通信に書いているが,ここでは略)
最初読んだだけでは子どもたちにとってはわかりにくい詩です。でも,わからないということは逆にわかった時の喜びが大きいです。学習が深まります。この詩も話し合いで深まりました。
最初に何回か音読し,詩を写します。基礎作業としてこのようなことはとても大切です。写した詩を読んで間違いがないかどうか自分でチェックをします。わかりにくいところを確認します。
「をりからに」「遠雷」といった言葉は教科書に説明が書かれていますので,それを読みます。また「雷の音」は「かみなりのおと」とは読まずに「らいのおと」と読むことを確認します。子どもたちから「どうして?」と言う声が出ましたが,「あとでわかるよ」と言いました。
「いくつの連に分かれていますか。理由は」「季節はいつですか」「時間はいつですか」「どこにいますか」といったことを聞いていきます。これは簡単です。テンポよく子どもたちは答えていきます。
一連,二連,三連のそれぞれどんな天気ですか。
「雨」→「激しい雨」→「晴れ」という連ごとの変化をつかませるための発問です。ここで二連で「激しい雨の理由は何ですか」と聞くと,「『打ちまじり』だから強いことがわかる」「草が鳴るぐらいだからよほど強いはずだ」といった答えが出てきました。いいところに注目をしています。
『色を見よ』とあります。見えるのは何色でしょう。
ほとんどの子が「水色(青空の色)」と考えました。さらに付け加えで「木々の緑色も見えたはず」「あざやかな日光だから白も見えたのではないか」という意見も出ました。その違った解釈に子どもたちも納得です。
最後に再度通して読みました。
読むとリズムがあります。なぜでしょう?
たくさん意見が出てきましたが,決定打は出ません。「文字数を数えてごらん」と言いました。「全部五文字だ!」「本当だ」「すごい」という感心の声が次々と出てきました。
・この詩をかいた三木さんは,リズムをよくするために5文字ずつ書いていてびっくりしたし,感心しました。
・今日は詩のことを勉強して,いろいろなことを学びました。最初何を言いたいのかがちょっとよくわからなかったけど,勉強してみたら意味がわかったので,よかったです。楽しかったです。
・詩を習うと最初は,何がなんだか分からないときもあるけど,今日は考えたながら読んだり,みんなで考えたので分かって楽しかったです。
本当にいい学び合いになったと思います。
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