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June 2005

2005.06.30

学級通信特別エッセー

節目の号の学級通信でエッセーを書いている。今日はその日である。

子どもに教えられる①

 「ファンタジア」が50号を突破しました。今回は特別編です。私自身のエッセーです。(節目ではこの企画で行きます)
■ 学級通信に子どもの失敗を・・・
 教員になって2年目のことである。
 この年、4年生を担任していた私は、学級通信作りに燃えていた。子どもたちの様子はもちろん、授業のこと、私の教育観など、何でもかんでも学級通信につめこんだ。
 一日に2枚発行したこともあり、最終的には178号までいったものだった。

 ある日のこと、学級内で次のような出来事があった。
 朝の会で歌担当の係が、新しい曲をその日からすることになっていた。
 曲名は「四季の歌」である。
 ところが、次のような歌声が聞こえてきたのである。

 「愛を語るハイネのような僕のヘンジン」
 係の子どもたちが書いた歌詞の模造紙を見ると、「恋人」が「変人」になっていたのだった。
 私は苦笑し、小説「青い山脈」のラブレターの話(「恋しい恋しい」を「変しい変しい」と書き間違えた話)をした。
 そして、翌日の学級通信もこのことをネタにして、「小4の子どもたちが『愛』『恋』といった言葉が入った選曲をするのは斬新。異性を意識し始めたのかも」というようなことを書いた。

 ところが、いざ配布という段になって私は「カァー」と体中が熱くなった。歌詞を間違えて書いた洋子(仮名)の「私のわがまま聞いてください」という題の日記を読んだからである。

【(何が変人よ。変人でわるかったわね)と思った。だって朝の会でまちがえたからって、みんなまちがえたままうたうんだもん。
 わたしは、むねがあつくなるのを感じた。
 みんなわたしを見て、わらった。先生もわらった。
 それだけならいいけど、先生わざわざ変人のはなしするんだもん。
 早紀ちゃんもオルガン係なのに、私の方を見て笑ってた。そりゃ、まちがってかいたのは、私だけど・・・。
 私は泣きそうになった。でも、ぐっとこらえた。(以下省略)】

 私は自分自身の不明を恥じた。一人の子がこんな思いをしているのに、さらにそのことをネタにした学級通信を出そうとは。
 なんて鈍感な教師!
 当然、その場で学級通信はボツにした。
 また、洋子に対しては次のような返事をするのが精一杯だった。

「まちがいはだれにでもあります。私にも洋子さんにもあります。問題はそれをはずかしがるかどうかです。洋子さんは、だいぶ気にしていますが、ほかの人は気にしていないものです。クラスのうち、大部分の人が昨日のことは忘れていると思います。もう忘れなさい。(といっても気にかかるでしょうが)」                
(次号につづく)

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2005.06.29

学級通信50号突破

学級通信が50号を突破した。一区切りである。
教師2年目から頻繁に通信を発行をしてきた。特にここ5,6年はほぼ日刊である。
ここで自分なりに心に留めていることがある。

「学級通信を多く発行しているからといって,いい教育をしているとは限らない」

ということである。子どもたちの活動を犠牲にして(例:「休み時間,全く子どもたちに相手にせず書き続けてしまう」「教材研究より通信作成が優先になってしまっている」)学級通信を作成しているのであれば本末転倒である。
学級通信より子どもたちとの触れ合いが大事。学級通信より授業の準備が大事。当然の原則である。

それを前提としたうえで,やはり毎日発行し続けたいと思っている。「毎日読んでいます」「学校の様子がわかるからです」という保護者の声。「あっ,写真に載っているぞ」という子どもたちの声。学級通信は,読み手がはっきりと意識できるメディアである。その読者が少しでも期待しているのならやはり続けたいと思う。

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2005.06.28

原稿執筆のために

仕事日記を書いていると「誤解」されることが時々ある。
「すごい仕事量をこなしている」「あまり寝ていないんじゃないのか」とか・・・。これは書き方が悪いのであって,ごくごく普通の生活をしている。

「誤解」されていることがもう一つある。原稿をすぐに書いていると思われる点だ。これも日記で取り組んだ日のみ書いているからだ。

原稿執筆はかなり時間がかかっている。しかもこのごろはだいたいが締切ぎりぎり。
ただ依頼を受けてから,実際の執筆まで何もしていないわけではない。いや,むしろこの期間にすべきことをしているからこそ,いざ執筆の時に書けるのかもしれない。

実際にどんなことをしているか。
・依頼を受けた時に,その場で考えられることはすぐにメモをする。書ける内容についてだ。こうすると自分の中で不足部分が認識される。その不足部分の情報にアンテナを張れることとなる。
・アンテナを張っていれば情報も少しずつ入ってくる。また,ときどきひらめくこともある。その場合にはメモをしたり,パソコンに入力したりしておく。
・原稿のフォーマットは早々と作っておく。そこにアンテナで仕入れた情報と考えを直接打ち込んでいく。
・情報が蓄積されれば執筆へのスタンバイはOK。不足の場合には,締切数日前から調べることとなる。

ここに至るまでで原稿は半分終わったようなものである。残りは実際の執筆。推敲となる。

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2005.06.27

ちょっとしたことだが

今日,朝教室に入ると子どもたちが「先生,ほら!」と黒板を指さしている。見れば,6年生が黒板いっぱいに「お帰りなさい」「楽しかったでしょう」「林間学校で学んだことを生かしてください」とイラスト入りでメッセージを残しておいてくれたのだ。子どもたちも喜んでみていてくれた。そういえば,出発の時もベランダに出て見送ってくれた。6年生だけではなく,この時は1年生も見送ってくれた。

本校の場合,6年生と5年生とはなかなか接点がない。校舎が違うということもあるし,学年単位(4クラス)で動くからということもある。でも,このようにちょっとしたところで接点を持つのは嬉しいことだ。もちろん,担任が一言仕掛けているのは間違いない。

このようにされたことは担任が覚えている。今度自分が6年生になったら逆のことをしようと。そして,どんどん広がって,いつの間にか慣例になればそれはいいことだと思う。

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2005.06.26

日経ビジネスAssocie

久しぶりにビジネス雑誌を購読した。
数年前まではよく購読していたものだが,ここ1~2年は立ち読みで済ませていた。(せこいなあ)
購入したのは「日経ビジネスAssocie」。お勧めされた雑誌である。信頼できる人に勧められるとやはり購読したくなる。不思議なものだ。

内容は教育そのものに関わるものはない。しかし,自分の仕事に役立つことは多い。
たとえば,キーパーソンとしてあげられているロッテのバレンタイン監督。人心掌握術は学級経営につながる部分が多い。
特集の通勤時間の究極活用術。これは通勤時間がほとんどない自分でもヒントになる。たとえば,学級と職員室の移動に時間がけっこうかかる。その時に子どもたちと一緒に廊下・階段を移動して雑談をするのが,自分は好きだし,貴重なコミュニケーションタイムにもなっている。これも活用術と言えるだろう。
エッセーの「少子化のメリット」もおもしろかった。「逆転の発想を」というが,そんな簡単にはできない。だから,このような文章に価値がある。

こう考えるともっと本屋に直接足を運ばなくては・・・と思った。ほとんどネットで注文しているのが現状。じかに本や雑誌を手にとってこそ,見えてくるものもあると思う。

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2005.06.25

ノート本感想メール

少しずつであるが,「ぐんぐん伸びる学力のつくノート指導のコツ」の感想メールが届いている。紹介をする。(事後承諾になりますが,メールをくださった皆様,一部分を掲載させてくださいね。)

・自分自身、ノート指導には苦手というかあやふやなことがあるので、この本を片手に指導していきたいと思います。項目の立て方、整理の仕方がさすがだと思います。

・非常に読みやすく,主張が明快で,分かりやすいです。右半分がイラストで,やはりこの構成は読みやすいですね。

・とてもよかったです。これまで自分が何となくやってきたことが整理された気がします。参考になったことがいくつもあるのですが、特に「写し方のルールを作る」「感想やまとめにも見出しを」「キャラクターを生かす」は、明日からさっそく実行したい内容でした。キャラクターは、女子に比べてノートの整理が苦手な男子も喜んで取り組みそうです。「こうしなさい。」とただ言うだけでなく、こうして楽しく取り組めて力がつくのがいいです!

・ノート指導に限らず,普段の授業に向かう姿勢についても参考になる内容だなあと思いました。教室に置いて,普段の指導の中で使わせてもらおうと思います。

 著者へのメールということで,多分にリップサービス的な面もあるだろう。でも,このような感想メールは著者の何よりの励ましになる。ありがとうございます。

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2005.06.24

課題もクリアーに見えてくる

2日の林間学校が終わった。
天気にも恵まれ(恵まれすぎ!)たいい2日間だった。(内容については佐藤正寿の日記参照)
事前の準備段階で子どもたちは成長したが,当日はやはりもっと成長した。「思いやり」「協力」「自主的な行動」が,子どもたち一人一人の行動の中から見られて嬉しかった。やはり行事は節目となる。

行事への取り組みを決め,準備をする。子どもたちも取り組み過程で成長する。こう考えると本番はゴールである。
しかし,今回はゴールであると共にスタートという意識も強い。というのは,この2日間で子どもたちの課題が明らかになったからだ。5年生の子どもたちが取り組まなければいけない点,個々人として高めなければいけない点がよくわかった。
その点では行事はやはり節目ということが言える。
さあ,1学期も残り1カ月。課題をどこまで高めるか,勝負である。

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2005.06.23

行事を節目に・・・

今日から林間学校です。
5年生にとっては一番大きな行事です。
行事があるとそれに費やす時間が多く,また負担も大きいのですが,子どもたちが成長する姿は何にも変えられません。「行事を節目に成長する」という言葉がありますが,本当にそう思います。

事前の準備でも成長しましたが,今日明日の2日間だけでもどんどん指導を入れ,ぐんぐん成長してほしいと思っています。

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2005.06.22

がんばれ!子どもたち

学級通信「ファンタジア」 第48号 より

■ 調理実習,がんばれ!

 「調理実習,がんばれ!」というのも少し変なタイトルなのですが,わたしの気持ちはこのような思いでした。
 家庭科で昨日調理実習をしました。子どもたちにとっては,家庭科の調理実習は初めて。今まで学校でカレー作りをした経験があっても,それらは家庭科としてではありません。
 今回は簡単な野菜サラダを作るわけですが,包丁やまな板の使い方,調理のしかた,片づけ方を学んだ後の実習です。しっかりと学んだ成果を実習で発揮しなければいけません。
 さらに林間学校の直前です。林間学校では子どもたちの力でやり切る野外炊飯があります。その練習も兼ねています。
 だから「がんばれ!」というわけなのです。

 さて,実際の実習。準備,包丁の使い方と順調です。ポイントとして,子どもたちに言っていたのは,「同時にいろいろなことをすること」です。たとえば,誰かが野菜を切っているのなら,別の人はなべでお湯をわかすというようにです。
 いわば「同時進行」なのですが,予想以上に子どもたちは上手に行っていました。片づけも自分たちの担当のところはしっかりと行っていました。
 「これだったら,林間学校の野外炊飯は大丈夫」と思いました。

■ さあ,本番です

 いよいよ明日から林間学校です。
 子どもたちの事前学習は順調に進み,林間学校のために身につけるべきことのほとんどは学習しました。
 子どもたちの成長で見張るのは,式や集いでの態度です。林間学校の中ではいくつかの式や集いがあります。整列・気をつけ・座り方・話の聞き方・移動のしかた等も大事な学習の一つです。
 林間学校の取り組みで最初の頃はざわついて並んだり,整列も上手にいかなかったりしていました。それが終わりの頃になるとすばらしくなりました。

 それに比べて,最後まで苦労したのが学級ごとの「出し物」です。

1 大声で「ぼく・わたしの主張」
2 お笑いネタ
3 みんなで歌「花」

 難しかったのが1と2。自分たちで考えたネタが吟味されると,「なかなかネタがない」ということで考えるのに一苦労でした。それでも,みんなのアイデアで何とか最後まで通しました。
 いよいよ明日が本番!楽しみです。

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2005.06.21

説明を加えることの重要さ

今日は我が子(小学生)の地区懇談会。
といっても勤務校と同じだから,教師の立場でもあるのだが,今回は保護者として参加させていただいた。立場上,聞くだけにしようと思っていたが,途中で指名されて結局学校側からの話をしなければいけなかった(^^;

保護者からのもっともな発言が多く,「なるほど」と思いながら聞いていた。
同時にいろいろな行事について,もっとその「なりゆき」を事前に通信等で説明する必要を感じた。たとえば,修学旅行がなぜこの時期,曜日なのか。これには明らかな理由がある。それについて通信には書かないであろう。
しかし,保護者から見ればそれがちょっとした疑問な場合がある。それについて説明を加えるだけで,ずいぶんと情報の受け取り方が変わるのではないかと思われる。

また,こういうことこそITを使いたいと思う。保護者との連携のためにITを使っている学校の事例はきっとあるはずだ。

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2005.06.20

私の教材開発物語49回

小学MMに連載している「私の教材開発物語」に著書の紹介を書きました。今回の著書発行の思いを伝えます。

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著書紹介「ぐんぐん伸びる 学力のつくノート指導のコツ」

■ 2冊目の著書発刊

 今月、2冊目の著書を発刊しました。「ぐんぐん伸びる 学力のつくノート指導のコツ」(佐藤正寿著 家本芳郎監修 ひまわり社)というものです。
 昨年4月,自分の夢であった単著「授業のアイデア 授業を楽しむコツ703・4年」(佐藤正寿著 家本芳郎監修 ひまわり社)を発刊しました。発刊後,「教室に置いて辞典のように引いて読みたい本」「愛読書になりました」
といった反響がありました。

 改めて単著を出すことの嬉しさを感じました。同時に「書けるものならさらに2冊目も出したい」と考えました。ノート指導実践を積み重ねていたので,それをテーマに執筆を開始しました。そして,今月,2冊目が誕生です。

■ 「ノートをどうにかしたい」から始まった

 教師になりたての頃は「丁寧に書こう」「工夫しよう」と呼びかけるだけで具体的な指導はしていませんでした。当然、子どもたちもノートをどのように工夫したらいいかわからず、結局は自己流のノート指導から変化しませんでした。
 だんだん「子どもたちのノートをどうにかしたいなあ」と思うようになりました。

 そこで,「これではいけない」と、教育実践の文献等から少しずつ具体的な指導方法を学び、取り組み始めました。子どもたちのノートが少しずつ変化をしてきました。たとえば、文図で矢印の意味や使い方を教えれば、子どもたちは次の時間にも使うようになりました。「結論から書くと立場がわかりやすい」ということ教えたら、指示をしなくても討論の時のまとめなどは自分の結論から書くようになりました。
「ノート指導では、具体的に教えた分、子どもたちには力がつく」ということを知りました。

■ ほめる機会,コミュニケーションの機会

 ノート技能が伸びれば子どもたちをほめる機会も増えます。ふだんなかなか発表をしないものの、ノートに上手にまとめることができるという子が学級には必ずいるものです。その子たちを励まし、ノートを「見本です」と全体の前
で示すことにより、子どもたちも自信を持ちました。
ノート指導が子どもたちを育てる種にもなったわけです。

 それだけではありません。ノート指導は教師と子どもたちとのコミュニケーションを深めます。たとえば家庭学習のノートには子どもたちへのメッセージを赤ペンで書きます。返却された時に、子どもたちは真っ先に教師のコメントを見てうなずいたり、考えたりします。また、子どもたちがノートを持ってくる時に「いいね」「がんばったね」と声をかけることにより、お互いに笑顔になります。
 いわばノートを媒介として教師と子どもとの結びつきが深まるのです。これは私の学級経営の大きな柱となりました。

 子どもたちも、ノート技能を身につけることによって、書くことを楽しむようになりました。
「前はノートに書くのがめんどうだったけど、今は簡単にまとめることができるようになってうれしい」「自分のキャラクターを入れて書くと、自分でもノートが楽しくなる」
 このような声を聞くことは実践者にとっては何よりの励ましになりました。

■ 保護者にとっては学校の様子を知る重要なもの

 保護者にとっては、学校の様子を知るものの一つが子どもたちのノートです。授業参観の回数は限られています。となれば、子どもたちのノートが授業の様子を知る手がかりになります。子どもたちのノートから、授業の様子が浮かんでくるのなら保護者も教師を信頼することでしょう。ノートは授業を写す鏡と言っていいと思います。

 そうであれば,なおさらノート指導は重要だと考えます。ノート指導で信頼度が違うのであれば,きちんとその指導力を教師は身につけ,よりよい実践をすべきと思います。

■ 主な内容

 本書はこのような考えで取り組んだノート指導の中から、すぐに役立つものを中心に44項目について書いたものです。一つ一つが日々実践をしていることです。主な内容は次の通りです。

○ ここからスタート!ノート指導
 1 準備をする 2 学年初めの指導のコツ 3 1ヶ月でノートを変える
○ 基礎技術を身につけるコツ
 1 まずは板書が見本 2 言葉にこだわる 3 1時間の授業をノートす
る 4 この子にはこんな指導を 5 ノートが変わる言葉
○ こんなアイデアはどう?
 1 アイデアいろいろ 2 世界に一冊の愛着ノート
○ 教師の支援とノート
 1 赤ペンでノートが変わる 2 その場主義のノート点検
 3 交流で技能を高める

 右ページにイラストや具体的なノートを示したりすることよって、イメージ
が焼き付くようにしました。
ぜひご一読ください。

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2005.06.19

ノート本 amazonに反映

新刊書「ぐんぐん伸びる 学力のつくノート指導のコツ」(ひまわり社)がamazonに反映されました。こちらのサイトです。amazonからも購入できるようになりました。
ひまわり社から注文していた本も届き,さっそく職場の管理職と同学年の先生方に渡しました。
お祝いの言葉,「寝てないじゃないの?」という気遣いの言葉(ちゃんと寝ています),「読みやすいね」という感想等の反応がありました。
ブログで予約していただいた皆様には,これから発送します。予定より早く届けることができ,うれしく思います。

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2005.06.18

雑誌の効果

教員21年目。職場の平均年齢では数年前から上の方になった。自分より年下の教師の方が年上の教師より何倍も多い。
いつの間にか,自分に対する苦言もほとんどなくなった。これは自分の仕事にミスがないという意味ではない。年上の人が少なくなると,教員集団は自然にこういう傾向になると思う。自戒しなければいけないことだ。

自分が「まだまだがんばらねば」と思う場が自分には必要だ。それがプロジェクト会議の場だったり,研究授業だったりする。昨日,もう一つの場があると感じた。それは雑誌の一気読みの日だ。

雑誌はほとんどが斜め読みだ。保存性が高いのでそれでいい。再活用することもしばしばだ。昨日は,子どもたちに厳しいことを言った。子どもたちが帰ったあとは自分の力不足を感じた。そして,家で雑誌を読む。今の自分に足りないことがいくつも見えてきた。ある雑誌の原稿には,「ほめてほめてほめまくる」と書いていた。「ほめて,学級に的確なルールも伝える」というものもあった。どちらも冷静に考えれば当然のことであるが,視野が狭くなるとそういうことも忘れてしまう。

雑誌を読んで,改めて教育の基本的な部分を感じた。月に一回の斜め読み。それは自分に足りないものを再認識する日でもある。継続的に購読している意味は大きい。

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2005.06.17

授業成立の基礎技術 説明

5月より「授業成立メールマガジン」の編集統括をしている。
今日,4号目を発行したい。今回は自分の担当(編集長は4人いる)で,冒頭に「授業成立の基礎技術」を書いた。このメルマガで連載をしていく予定である。ここに転載をする。

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1 「授業成立の基礎技術 第1回 説明」    編集長 佐藤 正寿
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 授業成立プロジェクトリーダーである上條晴夫氏の新著が『子どものや
る気と集中力を引き出す授業 30のコツ』(学事出版)です。
 その中に「授業づくりの基礎技術 10のアイテム」という章がありま
す。この授業スキル号では,この10の基礎技術を「紹介プラス具体例」
という形でお伝えしたいと思います。

 授業成立の基礎技術検討の観点は大別すると次の2種類になります。
1)新しく開発・発掘をする・・・「お笑い」「ワークショップ」など 。
2)従来技術を見直しする・・・「説明」「板書」など。

 今回とりあげるのが2)の「説明」です。
 授業の中で一番多く使われる指導の言葉が「説明」です。
 上條氏は教師の説明に耳を傾かせる方法として次の3点をあげています。
・注意を引きつける・・・例)声の大きさの変化,教師のパフォーマンス
・興味・関心を引きつける・・・例)モノを見せる,簡単なクイズ
・趣意説明をする・・・例)冒頭で話の予告をする

 また,指導の言葉に注意を高める工夫として次の3点をあげています。
・具体化をする・・・例)「たとえば」を使って話す
・たとえをする・・・例)別の世界を持ち出す
・共通語を使う・・・例)子どもの興味・関心のあるジャンルのイメージ
          を借りて説明する。

 教師の単調な説明に子どもが飽きるのは当然のことです。ところが,こ
れらの具体的な基礎技術をいくつか覚えているだけで,教師の説明に子
どもたちは興味を示します。
 私はよく声を変化させます。「それからどうなったと思う?」とささや
くように言います。子どもたちは身を乗り出してきます。
 また,具体的な会話文をよく入れます。以前よく講演をする方がビジネ
ス書で,「数多くの講演で気づいたことの一つに,会話文を入れると聴衆
の反応はよくなる」と書いていたことを思い出しました。
 話の予告を行い,最後に「今の話は~についての話でした」というよう
にまとめもすると子どもたちへの話の浸透度は高くなります。

 これらのことは,ベテラン教師なら無意識に使っている技術かもしれま
せん。それを「説明の技術」というように位置づけ,分類化する点はとて
も意義あることと思います。他の人にその技術が伝えやすくなるからです。
 
 次回取り上げるのは「板書」です。

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2005.06.16

アウトプットを意識する

とある席で「アウトプット」の話が出た。
仕事で,「アウトプットをどうするかまず考える」という発想法である。
自分も本等の原稿執筆,web,研修会での発表等でアウトプットはしているものの,発想法としてはそれほど強く意識はしていなかった。「仕事をしていて,その延長線上にあるもの」という意識だ。

しかし,考えてみればそれは「アウトプットにつながらなくてもいい」という意識にもなる。それでは自分の仕事が広がらないであろう。
今進めている仕事のほとんどが,いろいろな方のお世話でアウトプットを設定してもらっている状態だ。これに加えて自分なりのアウトプットを今以上に考えていこうと思った。

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2005.06.15

ひまわり社webに

「ぐんぐん伸びる 学力がつくノート指導のコツ」がひまわり社のwebに掲載されていました。

「目次」「まえがき」「編集者より」「見本」と充実した内容です。本のおおよそがわかります。
私自身は執筆者ですので,目次・前書きはもちろんわかります。注目したのは「編集者より」のところです。編集長は松本さん。ひまわり社の社長です。本当に丁寧に見てくださいました。この「編集長より」では打ち合わせの裏話が書かれています。1月の銀座でぎっちりと缶詰して仕上げました。だから納得のいくものができました。

ひまわり社webからも購入できるようになったものの,このブログをご覧になって皆さんはぜひ私に本を注文してください。直接私から送ります。

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2005.06.14

「Web学級日誌」実践研究会のお知らせ

今年度は学級でWeb学級日誌に取り組んでいます。
時間的に厳しいのと,子どもたちの学習スキルの関係でまだまだ十分な取り組みとは言えないが,これから本格化する予定です。
今年の2月の「2005年の教室を考える会inみちのく」で,発売元のバディ・コミュニケーションの社長さんと同じ部屋になりました。これも一つの縁だと思っています。
なお,実践発表では私と同じ水沢市の菊池先生もプレゼンをします。全国の研修会に行ってもなかなか岩手県人とは会う機会がありません。そんな中での発表。これまた嬉しいことです。
私自身はこの日は金管の大会があり不参加ですが,都合のつく皆さん,いかがですか。事務局からのご案内を転載します。

☆・・・第2回「Web学級日誌」実践研究会のお知らせ・・・☆

子ども達の日常が記録され、
全国の教室をつなげている「Web学級日誌」。
ご利用されている先生方から、たくさんの実践報告が届いています。
それらは、子ども達と先生方の心温まるエピソードでいっぱいです。
 
目白大学の原克彦教授をお招きして、
「日々の学習や活動の中で培う情報モラル」についてご講演いただきます。

原先生や、発表してくださった先生方との交流の時間も用意しています。
ぜひ、お申込みください。

実践研究会についてはこちらをご覧ください。

「Web学級日誌」についての詳しい内容はこちらをご覧ください。

 ★日時:2005年7月2日(土)13:20~17:30
              (17:30~情報交流会)
 ★場所:小田原市商工会議所 (小田原駅より徒歩4分)

 ★参加費:無料

 ★申し込み方法:
     メール(info@kids.buddy.gr.jp)か
     FAX(0465-24-5232)で、
     お名前、所属、メールアドレス、電話番号をご記入の上、
     ご連絡ください。
     こちらから折り返し、ご連絡させていただきます。

 ★後援:小田原市教育委員会(予定)  箱根町教育委員会(予定)

 ★プログラム:
 13:00~ 受付開始 
 13:20~ 開始、実践研究会開催の挨拶
 13:25~ 原克彦教授による基調講演
       『日々の学習や活動の中で培う情報モラル』
 14:20~ 全国の先生方からの実践発表
     ☆札幌市立屯田北小学校:相高秀彦先生
      『一日の生活を振り返る「Web学級日誌」』
     ☆東京都目黒区立中根小学校:土屋亜矢子先生
      『「Web学級日誌」から広がる友だちの輪!』
     ☆和歌山県新宮市立三輪崎小学校:嶋田雅昭先生
      『「Web学級日誌」でコミュニケーション
            ~書く・伝える・共有する~  』
     ☆岩手県水沢市立黒石小学校:菊池貴彦先生
      『保護者の手の中に学級の様子を届けたい』
     ☆宮崎県宮崎市立池内小学校:水野宗市先生
      『「できごと&ニュース」で「伝える名人」になろう!』
     ☆三木市立教育センター:梶本佳照先生
      『「Web学級日誌」地域センター版は,学校・学級をつなぐ」
     ☆山形県米沢市立第三中学校:金俊次先生
      『情報モラルを体験できる広場@Web学級日誌』

 17:30~ 情報交流会
         参加された方同士、軽食をとりながら情報交換を
         しましょう。

☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆

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2005.06.13

気軽な働きかけ

我が家の子どもたちが夕食後に,珍しく「ことわざ」について本を見て会話をしている。
「何かことわざ言って」
「弘法にも筆の誤り」
「何,それ?」
「難しいな。じゃあ『雀百まで踊りを忘れず』」・・・

中2の長女の担任は国語の先生。担任になってから,4字熟語やことわざに興味を持ったらしく,よく家でも使うようになった。百人一首も学校でしているので,それも時々話に出てくる。
そんな様子を見ると担任の働きかけはとても大事だなあと思う。

そういえば,自分も以前「ことわざ」を日直が毎日一つずつ紹介していた時期があった。小黒板に「猫に小判」というように書いていて,「この意味は・・・」と説明するのである。子どもたちもおもしろがって,作文でよく使ったものであった。
あれこれ行った昔に比べたら今はやらな過ぎるなあ。
今日のことをヒントに,明日さっそく「ことわざ係」を募集して(あるいは国語担当の子にしてもよい),ことわざを毎朝一つずつ紹介させよう。気軽な働きかけが大事だ。

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2005.06.12

ご一読を!(予約受付)

昨日,写真だけ掲載をしました。
2冊目の単著ができました。「ぐんぐん伸びる 学力のつくノート指導のコツ」(ひまわり社)です。もっとも見本の本だけで,書店やネットでの販売は6月下旬~7月上旬になりそうです。
この本はノート指導についてまとめたものです。ノート指導は毎日の授業で誰もが実践しているわりに,参考文献が少ないです。その点で,参考になるのでは・・・と思っています。

【著者の言葉】
 ノート指導は、具体的に教えた分、子どもたちに力がつきます。それだけではなく、ノートを通じて子どもたちとのコミュニケーションを深めることもできます。
 本書は、そのような実践を44項目選びました。イラストや実物ノートと一緒に紹介していますので、すぐに実践できます。
 皆様のこれからのノート指導に少しでも参考になればと願っています。

【主な内容】
Ⅰ ここからスタート!ノート指導
 1 準備をする 2 学年初めの指導のコツ 3 1ヶ月でノートを変える
Ⅱ 基礎技術を身につけるコツ
 1 まずは板書が見本 2 言葉にこだわる 3 1時間の授業をノートする 4 この子にはこんな指導を 5 ノートが変わる言葉
Ⅲ こんなアイデアはどう?
 1 アイデアいろいろ 2 世界に一冊の愛着ノート
Ⅳ 教師の支援とノート
 1 赤ペンでノートが変わる 2 その場主義のノート点検 3 交流で技能を高める

ブログをお読みの皆様で,「ぜひ読みたい」という方には,私あてにメールをください。(左上の「メール送信」をクリック・お名前,住所,郵便番号を明記)
6月下旬~7月上旬に私から直接送付をします。よろしくお願いいたします。

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2005.06.11

2冊目の単著,発刊!

book2

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2005.06.10

こういう情報が・・

ちょっと情けない話だが,ここしばらく読書をしていない。2週間ほど,アウトプットがメインになってインプットはほとんどない状態だ。そういえば昨日,娘のノートを買いに本屋に行ったが本屋に入ったのも久々の感覚だった。ネットで購入ということもあるけど,新書版やビジネス書などはやはり手にとって買うことが多い。これらも買っていない。インプットが蓄積されてこそ,アウトプットするものも生まれてくる。読書の時間がとれないわけはない。少し反省。

そんな中,雑誌は発売時期になると届けられるので自然に読む。これは有難い情報だ。最近届いたのが学研「NEW教育とコンピュータ」。この中の特集が校内の情報教育を広めるのに参考になる。
・校内の情報化はどうしたら進むの?
・授業&校務のIT活用Q&A
・情報モラル&著作権
即実行したいと思うような内容だ。
同時にミニコラムで「一問一答Q&A」がある。「音声が出ない時は」「メモリーカードの種類がわからない」といった内容だ。自分はこれに特に注目した。文書作成のみがパソコン使用のメイン(けっこう多い)という人にとっては,ちょっとした基礎知識が有難いものだ。校内で情報教育通信を出したいと思っているが,このような情報を掲載することもとても価値があると思う。通信のヒントである。

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2005.06.09

ゲストティーチャー

今日は社会の全体研究会だった。4年生と6年生の授業が対象である。
そのうち4年生では警察官をゲストティーチャーを招いて,安全なまちづくりの提案発表会が行われた。

学校にゲストティーチャーを招くことは10年以上前は特別なことだったが,総合的な学習が登場した数年前から特別なことではなくなった。
ただ,そのゲストティーチャーを招いた時の指導のあり方については,今まで参観した授業はなかなかうまくいかないことが多かった。
・ゲストティーチャーに専門的な話をお願いしたものの,言葉が難しすぎて理解されない
・ゲストティーチャーの話が明らかに授業とずれている
・ゲストティーチャーをわざわざ招かなくてもいいもの・・・等

その点,今日の授業はねらいもはっきりしていてよかった。子どもたちも「安全なまちづくりのプロ」に自分たちの提案を聞いてもらうということで,学習の目的意識も高まったようだ。さらには授業後に仕事に対する質問タイムがあり,一種のキャリア教育の目的も果たしていた。(私も教室にゲストティーチャーや取材スタッフを招いた時には必ずしている)

授業での一場面のみのゲストティーチャーの登場という場合には,私は掛け合いで行うようにしている。授業のねらいにそって私が質問,ゲストティーチャーが答えるというパターンだ。これは確実に学習内容を深める。子どもたちの理解度も増す。
今年はどんなゲストティーチャーと出会えるか楽しみである。

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2005.06.08

家庭訪問でのマナー

家庭訪問が終了した。
例年通り,子どもたちのよさ,保護者の願いをじっくりと聞くことができた。4月に行う学校が多いであろうが,子どもたちのことをあまり知らないうちに訪問するよりも,今の時期の方が明らかによいと思っている。

さて,今回の家庭訪問で感じたのは子どもたちのマナーのよさである。
実は家庭訪問の初日に子どもたちにマナーについて話をしていた。(本当はお客様として行くのだから,自分を迎えるマナーについて話すのは変なのだが,その点はご容赦を。)
・家にいる場合には,出てきてきちんと挨拶をすること
・自分が失礼なマナーをした場合,家の人が恥ずかしい思いをすること等
である。

子どもたちが家にいた割合は半分ほど。いた子たちは,きちんと礼儀正しいあいさつをしていた。もちろん学校で言わなくても,ふだん家でしつけられていたり,子どもたちが自分が行おうと思っていたからできたことと思うが。
いずれいいマナーは気持ちがいいものだ。「家のいいところ3つ」の他にもこのことを明日はほめようと思う。

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2005.06.07

模擬授業のよさ

本校の校内研で今年から事前に模擬授業をすることになった。ただし,全体研のみであるが。
公開研究会をするためには,実際に授業の腕を磨かなければいけないということである。

今日社会部会の全体研究会の授業者(二人)の模擬授業を行った。私は子ども役である。
すると指導案からは見えてこない部分が見えてきた。
たとえば,「説明調の部分がわかりにくい」「どういう発問で言われたら響くのか」といったことが,子どもの身になってみれば実感できるのである。授業者はそこを修正することになる。
その点では説明のみの事前検討会よりは明らかにいい。

ただ,より機能させるためには工夫が必要だろう。今回は全体研のための模擬授業。不安なく当日を迎えるための準備の一つという感じだ。研究会で検討するのは,当然本番の授業だ。

私が考えているのは,研究会で模擬授業を行うということだ。同じ教材を数人が模擬授業を行う。それぞれ違う指導法になるであろう。それを見るだけでもおもしろいし,検討しあうのはさらにおもしろいであろう。そんな校内研究会をしている学校もきっとあるに違いない。

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2005.06.06

定番学級通信

家庭訪問が始まって学級通信は定番号に入った。
題して「家庭訪問記」。家庭訪問に行き,事前にお願いをしていた「おうちでのいいところ3つ」をそのまま掲載するのである。たとえば,次のように。

★ 〇〇 〇〇 さん
・朝,一人でぱっと起きて,ごはんもちゃんと食べるところ。
・頼んだことをちゃんとする。
・お姉さんと助け合う。家族にやさしくしてくれる。

★ 〇〇 〇〇 くん
・妹のめんどうをよく見ている。(勉強を教えている)
・スポーツ少年団のミニバスをがんばっている。
・何事にも熱中している。(例:キーボー島)

これは毎年定番の通信である。帰りの会で読めば,一人一人のよさが際だつ。他の親御さんにとっても学級の児童理解のいい場になる。そして,学級通信のネタにも困らない。
自分が通信を毎日発行し続けることができるのは,このような定番通信をいくつか持っているからである。たとえば,「運動会でがんばりたいことを全員分紹介をする」「節目の号ではエッセーを掲載する」といったことだ。私のHPのここに定番通信ネタが紹介されている。


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2005.06.05

同時進行がいい

「充実の6月」を迎えた。
今月は原稿執筆にかなりの時間を割く。
メインの本の原稿が3つ(うち一つは7月がピーク)。その他,何本かの原稿がある本が2つ。さらに力を注ぐのがテキストの仕事。メルマガの連載原稿や編集の仕事もある。一日一日が大切な月である。末日には「充実していたなあ」で終わりたいと思っている。

さて,いくつかの似た仕事は同時進行をしていくのが自分には合っている。
というのも,「本の原稿を一気に何本も書く」というタイプではないからだ。もちろん,すらすらとは書けない。どの原稿も壁にぶち当たり,悪戦苦闘して修正するのが常だ。
同時進行していると,壁にぶち当たった時に他の原稿に取りかかることができる。その間,ストップしている原稿は寝かしておくことができる。他の原稿に力を注いで,数日前に寝かしておいた原稿に取りかかると意外とすんなりと書くことができることが多い。(これを勝手に「寝かし効果」と自分では言っている。)

同時進行の数が数個であれば,このサイクルがうまくはまる。だから同時進行は自分にとって歓迎すべきものなのである。

教師になって2年目に,有田先生が「自分は常に50ぐらいの教材開発のテーマを追いかけている。いくつもテーマがあれば,一つでつまずいても他のことに切り替えられる」ということを話されていたのが印象に残っている。この同時進行もこの話がベースになっている。

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2005.06.04

家庭訪問で実践を振り返る

家庭訪問では当然子どもたちの学校での様子が話題になる。
それは時として,自分の実践の評価にもなる。

昨日訪れたある家で,「ハッピーカード」の話になった。これは個々人の光る行動をカードに書いて渡すものである。「今日の運動会予行でとてもいいアナウンスができました。一生懸命にがんばった成果です。ぜひおうちでもほめてください」といった簡単なものだ。一人あたり3分あれば書くことができる。
その家では,子どもが大喜びで持ってきて,今もカードを大事に貼っているという。(大急ぎで書いた時なのに・・・)
学級通信は毎日発行している。それと同時に子どもたち個々人を際だたせたいと思っている。それがハッピーカードだ。
実は運動会以降,発行が滞っている。まだ全員に配布をしていない。

でも,今回の家庭訪問のエピソードで決意をした。月に一回は全員にハッピーカードがわたるようにしていこうと。

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2005.06.03

取材授業終わる

 1日の取材授業について学級通信に書いた。

 学級通信ファンタジア 第35号より

 一昨日,5名のお客様を5年1組教室にお迎えいたしました。
 ジャストシステムという会社(本社:徳島)で,小学校教師を対象に「Justsystem & School」という情報教育冊子を発行しています。その取材です。当日は東京と仙台からいらっしゃいました。
 子どもたちも遠くからのお客様ということで,「こんにちは!」「こんにちは!」といつも以上の元気な声であいさつをします。
 せっかくの機会です。取材スタッフにいろいろなことを聞く質問タイムを設けました。「雑誌を作る時の工夫は何ですか」「どうして会社の名前がジャストシステムなのですか」といった鋭い質問も出されました。

 さて,授業です。取材をするのは2コマです。
 5時間目は「見る」から「読み取る」です。下の写真をご覧ください。(写真は略)

 子どもたちはこれらの写真を見た時に,「何の写真かわからない」と話していました。
 そこで,写真を「読み取る」わけです。基本的な視点として「だれが」「どこで」「何をしているか」を確認しました。
 1の写真を細かく見ると野菜を見て何かメモをしていることがわかります。しかも制服姿。その点に着眼した子どもたちは,「野菜の検査をしている写真だ」と結論づけました。その通りで,この写真は「輸入されている野菜の検査(成田空港)」です。
 写真2は山の中に大漁旗があるちょっと不思議な写真です。最初は,誰という点で子どもたちは迷ったようですが,やはり「漁師さんだろう」という結論になりました。問題はなぜ山の中で植林を漁師さんがしているかという点です。これも話し合いから「川と海をきれいな水にして魚を守るため」という正解が出てきました。
 最初にわからなかった写真が読み取りによってわかった授業でした。

 6時間目は「編集」の学習です。水沢テレビのニュースで合併の市名についてのインタビューがありました。(この市名については子どもたちもたいへん興味があるようでした。)
 そのインタビューが,どのようにして編集をされているか考えるものです。
 「公平」「偏らない」「伝えたいこと」といったことを基準にしているといったことを子どもたちは話し合いました。そして,それが正しいかどうかは実際のテレビ局の方に聞くことが一番ということで,ディレクターさんのお話を聞きました。「どういう視点で編集をしているか」「何に注目してニュースを見たらいいか」等についてお聞きしました。プロのお話に子どもたちは納得していました。

 お客様の前で子どもたちはいい学習ができたと思います。

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2005.06.02

子どもと密接に関わった教材

今日の出張で社会科の授業を2コマ参観した。
参観しながら,忘れていた視点を思い出した。「子どもと密接に関わった教材」ということである。
たとえば今日の水産業の学習では,地元の県で生産しているかまぼこを題材にしていた。CMもあって子どもたちも口にしたことがきっとあるに違いない。その原料が100%外国からの輸入であるという事実。子どもたちは興味を持って考えていた。

かつて有田先生から,「この教材なら,あの子とあの子が食らいついてくるだろう」というねらいを持って教材開発をしているという話を聞いたことがあった。その子を熱中させる教材である。今,自分の教材開発の方向にはこの視点は少ない。その面では一つ学んだ公開授業だった。

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2005.06.01

地元CATVの教材

今日はジャストシステムの「Justsysytem&School」誌の取材授業であった。
いわゆる「メディアとのつきあい方学習」がテーマ。
その2コマのうち一つの教材が地元ケーブルテレビのニュース映像だった。それを使って編集の学習を行った。

実はこの編集の授業,3月に6年生の子どもたちを対象に似たプランでしている。その時は全国ネットのニュースから素材を探し出したのだが,反応は今一つ。新学年でもう一度実践しようと思っていた。
今回は最初からディレクターさんに「どんなニュースがありますか」と聞いていた。出てきたのが合併で決まる新市の名称に関わるニュース。確かに賛成・反対が明確だ。これはいいと直感をした。
実際の授業。子どもたちの食いつきは抜群だった。新市の名称についての討論授業もできるぐらいの勢いだった。
改めて,メディアに関わる授業での地元マスコミの大切さを感じた。教材開発は身近なところでも十分にできるのだ。

さらに今回大きかったのはゲストティーチャーであるディレクターさんの存在。実際の地元ニュースに携わっているだけに説得力のある話を聞くことができた。これまた大きな収穫であった。

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