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2005.06.17

授業成立の基礎技術 説明

5月より「授業成立メールマガジン」の編集統括をしている。
今日,4号目を発行したい。今回は自分の担当(編集長は4人いる)で,冒頭に「授業成立の基礎技術」を書いた。このメルマガで連載をしていく予定である。ここに転載をする。

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1 「授業成立の基礎技術 第1回 説明」    編集長 佐藤 正寿
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 授業成立プロジェクトリーダーである上條晴夫氏の新著が『子どものや
る気と集中力を引き出す授業 30のコツ』(学事出版)です。
 その中に「授業づくりの基礎技術 10のアイテム」という章がありま
す。この授業スキル号では,この10の基礎技術を「紹介プラス具体例」
という形でお伝えしたいと思います。

 授業成立の基礎技術検討の観点は大別すると次の2種類になります。
1)新しく開発・発掘をする・・・「お笑い」「ワークショップ」など 。
2)従来技術を見直しする・・・「説明」「板書」など。

 今回とりあげるのが2)の「説明」です。
 授業の中で一番多く使われる指導の言葉が「説明」です。
 上條氏は教師の説明に耳を傾かせる方法として次の3点をあげています。
・注意を引きつける・・・例)声の大きさの変化,教師のパフォーマンス
・興味・関心を引きつける・・・例)モノを見せる,簡単なクイズ
・趣意説明をする・・・例)冒頭で話の予告をする

 また,指導の言葉に注意を高める工夫として次の3点をあげています。
・具体化をする・・・例)「たとえば」を使って話す
・たとえをする・・・例)別の世界を持ち出す
・共通語を使う・・・例)子どもの興味・関心のあるジャンルのイメージ
          を借りて説明する。

 教師の単調な説明に子どもが飽きるのは当然のことです。ところが,こ
れらの具体的な基礎技術をいくつか覚えているだけで,教師の説明に子
どもたちは興味を示します。
 私はよく声を変化させます。「それからどうなったと思う?」とささや
くように言います。子どもたちは身を乗り出してきます。
 また,具体的な会話文をよく入れます。以前よく講演をする方がビジネ
ス書で,「数多くの講演で気づいたことの一つに,会話文を入れると聴衆
の反応はよくなる」と書いていたことを思い出しました。
 話の予告を行い,最後に「今の話は~についての話でした」というよう
にまとめもすると子どもたちへの話の浸透度は高くなります。

 これらのことは,ベテラン教師なら無意識に使っている技術かもしれま
せん。それを「説明の技術」というように位置づけ,分類化する点はとて
も意義あることと思います。他の人にその技術が伝えやすくなるからです。
 
 次回取り上げるのは「板書」です。

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