プロジェクトの話
小学MM 「私の教材開発物語」 第50回より
■ 食育プロジェクト
今月の17日(日)に東京で「食育プロジェクト」の会議に参加してきた。
このプロジェクトは、「子どもたちにバランスのとれた食事の重要性や、食事を楽しむことの大切さを知ってもらうこと」を目的としたものである。マクドナルド、NHKエデュケーショナル、企業教育研究会が協力をして、実践校5
校が授業を行う。
ウェブサイト「食育の時間」が実践のよりどころであり、このサイトを実践校5校が活用した授業を行う。本校もその中に入っており、プロジェクト参加となったわけである。
ちなみに本メルマガ編集長の蔵満逸司氏もプロジェクトメンバーであり、この「教材開発物語」の原稿を書き始めてから4年目にお会いすることができた。
プロジェクトが引き合わせてくれた出会い。これは非常に嬉しいことであった。
このプロジェクトについては7月12日にマクドナルド社が記者会見を行っ
ている。
これからの展開に身の引き締まる思いである。
■ 企業との連携を深める
今は、昔と異なり学校教育に企業が関わってくる時代だと考える。
企業自体も利潤追求だけではなく、「社会貢献」を多くの会社が基本的な事業として行っている。そのうちの選択肢の一つとして学校教育が選ばれているのは、未来の社会を作っていく子どもたちが対象という点で自然なことと思う。
その社会貢献の形は企業によって様々である。今回のプロジェクトのようにウェブ上のコンテンツや配布資料を作る例もあるだろうし、助成金という形で支援するものもある。
私たちの地区では年々学校予算が削られている。その中でこのような企業とタイアップして、子どもたちの教育のためによりよい環境が作られるのなら、企業と連携を深めていくのなら、それは結構なことと思う。
私自身、情報教育との関わりで数年前から連携をしている。そして、子ども
たちにとってそれは有り難いことであった。
■ プロジェクトのメリット
プロジェクト参加の目的はあくまでも、そのプロジェクトの任務を遂行する点にある。ただ、そのプロセスで学ぶこと・得るものは実に多い。たとえば次のようなことだ。
・リーダーの会議運営の仕方を学ぶ
・他の人の仕事の仕方を学ぶ
・書籍やウェブの情報を得られる
・人とのネットワークができる
・ものの見方・考え方が深まる
・そして何といっても「刺激」を得られる
これは「聞くだけの研修会」に参加することの比ではない。プロジェクトであれば当然提案の機会もあり、その分の準備にもかなりの時間を割く。その過程ですでに様々なことを学ぶことができる。そういう意味でもプロジェクトに
参加させていただいていることを、本当に有難く思う。
■ 食育プロジェクトで留意したいこと
今回の食育プロジェクトでは実際に9月に自分が、コンテンツを使った授業を行う。
一回目の会議で、その授業の見通しについて話し合いをした。私自身が留意しなければいけないのは次の点と考えている。
1 ウェブのコンテンツの効果的な活用
2 子どもたちの学びの発信活動をさせる
ウェブのコンテンツは、「食育のテーマについての子どもたちの興味づけ」「学習内容の説明」「ゲーム」等で構成されている。子どもたちが各自で自学ができるようになっている。
しかし、あえて授業で行うのであるから、コンテンツを教師がどのような位置づけと方法で活用するかがポイントになる。単なる「理解のためのコンテンツ提示」にはしないようにしたい。
さらに子どもたちには学んだことを発信するような活動を組み入れて、学びを深めさせたいと考えている。
いずれ食育については自分自身も初めて取り組む内容である。このコンテンツ活用を含めた教材開発をこの夏休みの宿題の一つとして行うつもりである。
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