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2005.10.12

社会科部会の研究

12日は学校公開日。
社会科部会の研究についてプレゼンをした。本校の社会科部会の研究について一部を紹介をする。

1 研究主題  自ら問いを解決し、社会的なものの見方や考え方を育てる学習指導

2 研究仮説 
 社会科の学習指導において、次の手立てを取るならば、自ら問いを解決し、社会的なものの見方や考え方を育てることができるであろう。
手立て1 
自ら問いを解決するために必要な学習技能の指導を段階的に行う。
見方や考え方を深めるための体験的な活動および学び合いの場を意図的に設定する。
手立て2 
自己評価活動・相互評価活動を学習過程に効果的に組み入れ、児童の学びのよさを認める評価活動を行う。

3 研究の内容
(1) 手立て1に関する内容
ア 学習技能を段階的に身に付けさせる指導の工夫
イ 見方や考え方を深めるための価値ある活動・価値ある発問の組み入れ
ウ 単元におけるモデル学習とチャレンジ学習の効果的な構成
(2) 手立て2に関する内容
ア 学習を通して社会的な見方や考え方を高め合う自己評価活動および相互評価活動の設定
イ 評価補助簿、座席表による補助簿の活用
ウ 事前・事後テストおよび評価規準表の効果的な活用(一人一人の変容を見取る評価活動)

4 研究の実際
(1) 研究についての基本的な考え方
ア 研究主題について
  「自ら問いを解決する」ということは、社会科の場合、ただ単に問いの答えを見つけるという意味ではない。「今までの学習活動を通して得た知識や概念、学習技能を活用して、問いを自ら見つけ、それを追究し解決する」という一連の学習活動を指している。児童はその過程で、社会的事象に対する知識や考えを得る。
 しかし、問題解決的な学習で得た考えは、時として表面的である。そこで意図的に児童の思考を深める場を設定し、社会的事象に対する自分なりの目を育てることが大切と考える。これが「社会的なものの見方や考え方を育てる」ということである。
 このような学習を行う時、学習技能の育成が重要である。見通しを持つ力、調べる力、考える力等、具体的な学習活動によって児童の学習技能は伸びる。その力が前提となって、社会的なものの見方や考え方が深まる。
 
イ 段階的な学習技能の指導
 学習技能系統表をもとに児童の学習技能育成を試みている。留意しているのは細分化して行うということである。たとえば「グラフの見方」であれば、「表題」→「出典」→「縦軸の意味」→「横軸の意味」→「注目する点」というように確認をする。一つ一つを具体的に教えてこそ子どもたちの技能は身につく。

ウ 見方、考え方を深める体験的な活動及び学び合いの場の設定
・価値ある活動を組み入れる
 社会科において様々な体験活動は子どもたちの学びを深化させる点で大切である。ただ、それらが価値あるものとして位置付かなければいけない。子どもたちの課題意識を育てたり、見方や考え方を広げたりするものなどである。具体的に取り組んだ例としては、見学学習、追体験学習(水墨画)、提案学習、プレゼン学習等があげられる。そして、これらの学習にとって大切なのは事前指導と事後指導である。それらが体験活動とワンセットになって価値ある活動と位置付く。
・思考を促す発問・第2課題
 社会的なものの見方や考え方を深めるのには、効果的な発問や第2課題が不可欠である。本校の場合には授業後半に位置付けている。具体的には「価値観を問うもの(例:○○で大切なことは何ですか)」「一般化を引き出すもの(例:○○の事例から言えることは何か)」等である。

エ モデル学習とチャレンジ学習の構成
 児童が身につけた基礎・基本を自らの力で応用・発展させ、伸ばしていくことが基本的なチャレンジ学習のねらいである。社会科の場合、次の2つのタイプが考えられる。
・「深める」タイプ・・・学習指導要領に示す基礎・基本の応用・深化を図るもの
             →既習内容をより深化させた内容が多い。
・「広げる」タイプ・・・学習した内容から学習指導要領の範囲外に及ぶもの
             →既習内容と関連づいている特別な学習が多い。
 
オ 社会的な見方や考え方を高め合い、一人一人の変容を見取る評価活動(略)

カ 評価補助簿、座席表による補助簿の活用(略)

 このような内容が本校の研究の概略である。
 

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