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2005.10.06

一通の礼状1

学級通信「ファンタジア」が100号達成である。行事等の特別の日以外は発行を続けている。このペースでいくと今年も180号ぐらいはいきそうである。節目の号ということで特別エッセーである。

学級通信「ファンタジア」第100号

 私は元来筆マメな方ではない。特に大学時代は、手紙を出すことなどまれであった。
 はなはだしい時には、手紙をもらったのに返事をしないということもあった。今考えるとずいぶん失礼なことをしたものである。

 しかし教員になってからは別である。きっかけは教え子からの手紙である。やはり、卒業した子供たちからの手紙は特別である。その子たちと一緒にすごした日々が鮮明に浮かんでくる。だから、何よりも優先して手紙を書く。もっとも時代は変わって、手紙よりもメールの方が多くなったが。

 また、仕事上でも同様である。それは、こんな話を本で読んだからである。

  自分が感動した本や講演があったら、著者や講演者に対して礼状 を書くといい。何も返事を期待するためではない。その本や講演の内 容をもう一度自分なりに整理するためである。
 
 このことを聞いて「なるほど」と思った。
 本を読む。感動する。勇気がわく。そして行動する。
 しかし、日常はそれほど変わらない。また、いつもの生活に戻る。
 本を読んだあと、自分なりに考えを整理しておけば別なのであろう。しかも、読書ノートをつけるよりも、礼状の方が相手意識がある分、思考も深まるであるかもしれない。

 ということで、講演会や授業等で大変勉強になった時に、礼状を書くことにした。ただし、数はそれほど多くはない。ひんぱんに講演会や参観授業ができるわけではないからだ。年に2~3回、礼状を出すくらいであった。
 しかも、相手は著書がかなりある先生や全国的に有名な先生が多かった。つまり、著名な実践家ほど勉強になることが多かったのである。(当然であるが)
 礼状を書いたものの、返事など期待するのは失礼にあたると考えていた。

 その時の講演もそうだった。
 研修会で熱く講演をしてくださった方がいた。若い頃夜遅くまで教材分析をした話、分厚い実践レポートを意欲的に書いた話等、刺激が多かった。
 すでに還暦をすぎた方で、現在はある市の要職につかれているという。
 けっこういろいろな講演会に参加した私ではあったが、その日の講演は特に胸にしみた。何か自分が教師として「もっと頑張らなければいけない」と勇気がわいたからである。

 たまたま講演資料の中に、住所があった。さっそく礼状を書く。講演内容が自分にとってどんな点が参考になったかということを整理してである。
 「書きたい」という思いよりも、「書かざるをえない」という気持ちからであった。人間、そんな気持ちになる時もあるのだ。
 時間を忘れて夢中で書いた。1時間以上は書いただろうか。便箋はいつのまにか5枚を越えていた。
 一気に書き上げたら5枚になっていたというのが正しいのかもしれない。ただ、その時も返事など期待していなかった。                    
 (次号へつづく)

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