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2005.10.26

エピソード2つ

学級通信 ファンタジア 111号より

★ 「トラブル」も貴重な学びの機会です

 子どもたちの生活でトラブルになることが時々であります。
 先週もそうでした。学級でイベント係が企画をして、昼休みに学級全員で「けいどろ」(「警察と泥棒」の略)をすることになりました。鬼ごっこを変形させた遊びです。
 掃除が終わったあと、係の子たちが「話し合わせてください」と言います。どうやらトラブルがあったようです。ここで教師としてとる道はいくつかあります。子どもたちに任せるのも一つですし、教師が中心に話し合いをリードするのも一つです。

 今回は、子どもたちに任せることにしました。子どもたちが企画をして実行したわけですから。聞けば、「けいどろ」のルールを守らないで遊んでいたために起こったトラブルのようでした。
 どうなるかと様子を見守っていたら、無事自分たちで解決をしました。子どもたちが集団で活動するとトラブルは時々出てきます。それは自然なことと思っています。そして、可能な限り自分たちで解決してほしいなと思っています。

 もちろん、子どもたちだけで解決できない場合もあります。深刻な問題になりかねないものもあります。そのような時には教師の出番だと思っています。

 この場合には、みんなの思っていることは一通り出し合って、自分たちの行動で勝手だった部分、改めなければいけない部分を話し合いました。心の中に深く入ってくることもあります。それはそれで大事な機会です。このトラブルも子どもたちなりに解決をしました。このようなトラブルは集団が高まる一つのチャンスです。その通りになればいいなと思っています。

★ 新しい委員会の役職立候補率56パーセント

 10月になってから新しい委員会活動に取り組んでいます。次の通りです。

・計画委員会・・・〇〇(以下略)

 さっそく子どもたちは新しい委員会の活動に取り組んでいます。
 ここで、子どもたちの意欲を示す事例がありました。それは、委員会活動の一回目の時に、進んで役職(副委員長か書記)に立候補をする子がけっこういたことです。その立候補率56パーセント。

学級の組織だったら、お互いに知り合いですし、気軽に立候補ができます。しかし委員会となると別です。6年生が中心になっていますし、雰囲気も学級の中とは別です。その中にあって、立候補したこと自体が価値のあることです。もちろん、他にも立候補者がいた場合には役員になることができないというケースもあります。でも、大事なのは立候補して「学校のために役立つことしよう」という志です。ふだんから、「学校のために、学級のために何ができるか考えよう」と言っています。その気持ちが伝わっているのだと感じました。

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Comments

あべさん、ありがとうございます。立候補率が高くなるのは半ば「強制」も入っているからですが(笑)。といっても子どもたちには「強制」と感じさせないように、手立てを組んでいるつもりです。
「学校のためにがんばりたい人?」(ほぼ全員挙手)
「じゃあ、どんなことで貢献したい?」
「委員会は確かにすぐに取り組める場だね」
「役職に立候補するのは目に見える貢献です。やってみたい人?」(半分ぐらい挙手)
「そうです。その気持ちが大事です。立候補して役にならなくてもいいです。立候補した瞬間に成長しているのですよ」(さらに増える)
 今回は委員会に行く前3分間でこのようなやりとりをしました。

Posted by: サトマサ | 2005.10.27 05:31

「話し合わせてください」と自ら言ってくるところに、サトマサさんの日常の指導のすごさを感じます。

また、立候補率56%もすごいですね。自主性をきちんと育まれている証明ですね。

少しでも参考にさせてください。

Posted by: あべたか | 2005.10.27 03:35

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