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2006.01.20

授業成立メルマガ原稿

 メールマガジン「授業成立プロジェクト」に掲載した原稿です。

 授業成立プロジェクトリーダーである上條晴夫氏の著書が『子どものやる気と集中力を引き出す授業 30のコツ』(学事出版)です。
 その中に「授業づくりの基礎技術 10のアイテム」という章があります。この授業スキル号では,この10の基礎技術を「紹介プラス具体例」という形でお伝えしたいと思います。今回はその8回目。発言・発表です。

 上條氏は発言・発表には粗く言って次の3つの技術があると言っています。

1 まずノートに書かせる
2 発言は最初に結論を短くズバリと言わせる
3 理由はナンバリングをさせる

 「この写真からわかることは何ですか」と聞きます。挙手する子が数名パラパラといるだけ。それもいつも同じ子ばかり。仕方なく指名して、固定した一部の子だけで授業が進行する・・・・そのようなことはないでしょうか。
 発問をして、すぐに反応を求めるのであれば、反応の遅い子やじっくりと考える子たちにはなかなか発表できません。それを「ノートに書きなさい。時間は3分です」と指示をするだけで、状況はずいぶん変わります。発表する内容が子どもたちにできますし、「これ、いいね。発表してね」と教師が机間指導の時に言えば、心の準備もできます。

 発表の時に「結論から言う」ことと「ナンバリングをする」というのは効果的な表現をするという点で重要な技法です。同時にそれは聞き手に対する配慮にもなります。
 たとえば、二手に分かれて討論をしている時に、「私はごみを有料化するという意見に賛成です」というように言えば、「あっ、自分と反対の立場だ」と心構えができます。「理由は3つあります。1つ目は・・・」と言えば、友だちの発言もメモしやすいです。「話を聞く力を育てる」ためには、「発言力・発表力の向上」をセットにすると伸びるのです。

 このような発言・発表の指導のステップとして、上條氏は次の3点が必要と述べています。

・ズバリと短く言えること
・どんなに短くてもよいから理由が言えること
・その理由がナンバリングなどの手法によって整理されていること

 そして、指導が進むと「引用の指導も必要」と述べています。この場合の引用とは「〇〇くんが『〇〇』と言っていたように」というような友だちの意見が中心です。子どもどうしがお互いの意見をかみあわせることにより、話し合い活動は本格化します。そのためには、ここまで述べたような細かな技法、ステップが必要なのです。

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