« 食育プロジェクト終了 | Main | 次のステップへ »

2006.01.29

教育実習の日々2

木曜日に続いての2です。

学級通信 ファンタジア 156号より

★気になる子

 考えてみると、私が教育実習に行ってからかなり経つが、子どもたちの名前はけっこうすらすら出てくる。担任の先生に「学級委員長がそんな態度でどうする!」とよく怒られていた大川君(仮名)。私の家庭科の授業で子どもがなかなか集中せず「まさとし先生がかわいそうだった」と言ってくれた仲田ヨシノさん(仮名)。いつも、ひょうきんなことを言って、実習生たちを笑わせてくれた西君(仮名)・・・・といったようにである。
 ところが逆に名前は忘れてしまったが、その子の発言や表情を特に覚えている子がいる。その女の子は、実習生の誰に対しても心を開くことがなかった。それどころか、何か話しかけると怒ったりするものだから、実習生の中には、「私、あの子は苦手・・・」と言う者も出る始末だった。
 その子はマラソンが得意だった。ちょうど実習期間中にマラソン大会があり、その子は2位に入った。
 廊下でその子に会った時に、私は「2位になってよかったね」と声をかけた。そうしたら、その子はニコリともせず、「(1位になれない)イヤミだ、イヤミだ」とつぶやいて怒るように走って行った。
 私もムッとしたが、その場はそれで終わった。 実習最後の日、子どもたちが実習生全員に書いた手紙をもらった。その子がどんなことを書いているか興味があった。読んでみると・・・。

 「マラソン大会のことで、声をかけてくれてありがとう。わたしはなかなか自分から先生たちと話ができません。だからとてもうれしかったです。」

 実習生に対するすねた態度は、「自分にも声をかけてほしい」というサインだったのである。
 子どもたちは、誰でも先生と話したがっている。そして、先生にどんな態度をとっても、子どもたちは教師の声がけを待っているものなのだ、ということを感じさせてくれた子であった。

★担任の思い

 中学校の教育実習はわずか1週間であった。
 そのころは「荒れる中学生」という言葉がマスコミをにぎわせ、校内暴力の嵐が全国に吹き荒れていた。大学の教官からは、「あなたたちが教壇に立つ頃は、小学校高学年で校内暴力があるかもしれない。」と脅かされたりしたものであった。
 さて、その中学校に校内暴力はないものの、あまりよいとは言えない状態であった。3年生の学級に配属されたが、まず担任の話を聞こうとしない。帰りの会など、平気で席を立ったり、変な声をあげたりしている。担任の女の先生が、「静かにしなさい!」と声をふりしぼっても、子どもたちには関係なし。日直の「さようなら」という声で、教室は飛び出すように出ていってしまう。私たちはビックリしてしまった。
 その様子を見た実習初日の放課後、担任の先生との打ち合わせがあった。
 さぞかし、「困ったものです」といった言葉が出てくるのかと思った。ところが、その先生は開口一番、次のように言われた。

「あの子たちは、一人一人見るととてもいい子たちです。ただ、集団になると歯止めがきかなくなるだけです。」

 確かに一人一人と話をするととても感じがよい。担任の言っている意味が、わずか1週間であったが、よくわかった。
 「子どもたちを信じる」・・・たとえ、どんな状況でも担任である限り、このことは大切にしなければいけない。そんなことを感じさせてくれた中学校の教育実習だった。

|

« 食育プロジェクト終了 | Main | 次のステップへ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11146/8404492

Listed below are links to weblogs that reference 教育実習の日々2:

« 食育プロジェクト終了 | Main | 次のステップへ »