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February 2006

2006.02.28

模擬授業で学ぶ(上)

小学MMに連載している原稿である。上と下に分けて紹介をする。

■ 2つの模擬授業

 この1カ月間に教師対象の模擬授業を2回行った。
1回目は1月27日。宮城県登米市立北方小学校に招かれてのミニ講演で社会の模擬授業を行った。2回目は2月14日。文科省主催「ICT利活用促進セミナー」岩手会場でIT活用についての模擬授業を行った。
 日頃、発表や話をする機会は時々ある。しかし、模擬授業については校内以外ではしたことはなかった。その点で自分にとっては貴重な体験となった。

■ 発問の組み立てを意識した模擬授業

 登米市立北方小学校には「授業づくり研修会」で招かれた。北方小学校の職員はもちろん、近隣の学校の先生方も来校された。国語の研究授業の後、研究会(助言)、その後ミニ講演会という段取りである。
 当日の授業の様子は北方小学校研究主任・皆川寛氏のブログに詳しい様子が書かれている

 講演のテーマは「学力向上に効く授業づくり~ノート指導を生かして~」である。内容は次の3本立て。

1 私の授業づくり
2 模擬授業(社会)
3 ノート指導のコツ

 模擬授業を途中に組み入れたのは1の授業づくりの組み立て例を、実際の模擬授業で感じてほしかったからだ。しかも、1と3の内容は参観者がずっと聞き手の立場となる。そこに模擬授業が入れば、雰囲気も変わると考えてだ。
 自分が計画した模擬授業の時間は10分。内容は小学校5年生の社会科。ポイントは「教科書資料の発問の組み立て」である。10分程度の模擬授業の場合にはこのように何らかのテーマを絞っておくとよい。

 実際に模擬授業で使う資料は、環境の単元にある植林活動をする漁師さんたちの写真である。山に大漁旗が広がっているユニークなものだ。子どもたちだけではなく、教師も興味がわく写真である。
 その写真を最初プロジェクタでスクリーンに大写しし、次の4つの発問を行った。

・何が見えますか。(基本情報の確認)
・わかること、思ったことを書きなさい。(情報を作り、広げる)
・誰が、何をしているのでしょうか。(情報を学習内容に絞り込む)
・なぜ漁師なのに、山に木を植えているのでしょうか。(中心発問)

 それまで授業づくりの話でやや固かった雰囲気が模擬授業によって、変わった。参加者は子どもの立場での参加。実際に発問に対する答えを書いていただいた。ユニークな答えに思わず笑いも出て、4つの発問による模擬授業は終わった。
 終了後、私から模擬授業のミニ解説を行った。先の発問のかっこの部分である。「情報蓄積」という視点から見れば、一つ一つの発問が違うことがわかる。
 ただ単に模擬授業を行うだけではなく、このような解説をつけることにより、参加者は授業理解の一助になると感じた。(つづく)

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2006.02.27

ピンチの時の通信作成法

学級通信を日刊で発行をしている。ここまでくれば年度内は最後まで日刊を続けたいと思っている。
しかし、今日は事前に書いておくネタはないし、学校で書かなければいけない。ピンチ!
でも、そのような時にも書く方法がある。

・その日の出来事を時間順に書く。
・隙間時間にこまめに書いていく。
・写真を2~3枚入れる。

以下が3~4分ぐらいの執筆を6回繰り返してできた通信である。年に1~2回、このような日がある。

学級通信 ファンタジア 177号より

 今日2月27日の一日を振り返ります。

★朝活動。国語の漢字テストです。漢字スキルの後ろに一年間の漢字の復習をするテストがあります。2週間ほど前から、子どもたちは取り組んでいます。
 90点以上が合格です。子どもたちは家庭学習で練習をしてきていますので、難しい数字ではありません。だいた8割の子が合格です。合格しない子は休み時間、もう1回チャンレンジです。いずれ5年生で学習した漢字をしっかりと覚えてほしいと思っています。

★朝の会。このごろ歌に力を入れています。特に明日は「6年生を送る会」なので、その中で披露をする「マイ・バラード」を練習しました。でも、朝一番ということもありなかなか声が出ず・・・。「あと何回歌えば6時間目の練習の時に100%の声になりますか?」と聞いたら、「5回」という答え。連続5回歌うのは大変だし、効果も薄いので各時間で歌うことにしました。

★1時間目。社会です。公害の学習です。水俣病をはじめとするかつての4大公害とそれを克服していった取り組みについて学習をしました。かつての悲惨な現実と公害を克服する努力について、「公害は繰り返してはいけない。自分も環境のことを考えていきたい」と子どもたちは自分たちなりの感想を持つことができました。

★2時間目。図工。ステンシル版画の続きです。子どもたちは色をぬるところをカッターで切っています。細かな作業にイライラする子もいましたが、次の時間には多くの子が刷りに入ります。刷りあがった時の出来上がりのすばらしさが版画の楽しさです。どのようになるか、楽しみです。

★3時間目は国語です。長い物語「大造じいさんとガン」を学習しています。この単元では自分たちで課題を作り、その課題を自分で読み取って解いていく方法で学習をしています。
 今回は3の段落を中心文をもとに課題作りをすることにしました。この中心文を探すのが面白かったです。子どもたちは様々な文章を「中心文」と出してきます。それを話し合いで絞りこみ、二つが残りました。そして最後に一つにしました。実はみんなが選んだのは最初に一人しか「中心文はここ」として言っていなかったものです。少数派の考えが話し合いによって多数派になる・・・学習のおもしろさです。

★2:30から体育館で6年生を送る会の最後の練習です。明日がいよいよ本番ということで今日は気合いも入っていました。明日の本番が楽しみなのは子どもたちもそうですが、私も同じです。
 だいたい出し物がOKになった後、今度は体育館の飾り付けです。他学年の似顔絵、横断幕や会のテーマ等を壁に貼っていきます。

自分たちが準備をした6年生を送る会。成功をするといいです。どのような様子だったかは明日お伝えします。

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2006.02.26

映画視聴

トリノオリンピックも終わりに近づいた。
オリンピックを見ていてふと思い出したことがあった。
自分が一番映像で一番印象に残っている最初のオリンピックのことだ。1972年の冬季札幌オリンピック。小学校4年生の時だ。「日の丸飛行隊」と言われた笠谷選手をはじめとする金銀銅の独占。これは生放送で見ていてずいぶんと興奮したものだ。フィギアスケートはジャネットリン選手が話題を呼んだ。スケートでは肥田選手(確か)の500mに注目が集まったが、カーブで一瞬バランスを崩して平凡なタイムに終わり、がっかりした記憶も残っている。ルージュや複合(確か勝呂選手が5位入賞)という種目があることも初めて知った。

もう34年も前のオリンピックだが断片的にいろいろなことを覚えている。
というのは、冬季オリンピックの後、小学校で札幌オリンピックの映画を見たからである。当時は、年に数回映画教室みたいなものがあって、学校の体育館で全校児童(200名足らずだった)で鑑賞したものだった。これが楽しみで楽しみでしょうがなかった。その中の一つにこの映画があった。
そこにはテレビとは別の映像の美しさがあった。当時テレビではできなかった再現効果やスロー画像が映画ではできたからだろう。合わせて、笠谷選手の90m級での空中でのスキーの乱れもなぜか印象に残っている。
自分がオリンピックに興味があったから、よけい記憶に残っているのもあるのだが、こう考えてみると1回の映像の力も大きいものだと感じている。

教員になってから数年間は映画(ビデオ)を授業でよく見せたものだった。「典子は今」を見せて感想を書かせたり、歴史では小林正樹監督の太平洋戦争の映画(題名を失念した)を使ったりした。また当時は学校で、映画鑑賞の時間もあり、ライブラリーから借りてきて見せたものだった。

今、映画を授業に使うことも学校全体で映画鑑賞をすることも全くなくなった。でも自分の体験から、価値ある映画はいつか見せたいものだとふと思い直した。

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2006.02.25

データの大切さ

今日は第3回メディアとのつきあい方学習セミナーだった。
セミナーの人数は50名限定。乃木坂の会場に入って、さっそく知っている先生方にご挨拶。スタッフの皆さんとは、メディつき本プロジェクトでご一緒させていただいている。北海道・青森・富山・静岡・徳島・鹿児島の先生方とご挨拶。気付いたら日本の北から南まで。50人限定だが、集まってくる皆さんは本当に全国各地からだ。特に村井先生からは貴重な徳島情報を、北先生@鹿児島とはML情報を交換。勉強熱心な先生方と一緒に同じ空間にいるだけで、気が引き締まる。

プロの対談、ソフト紹介、ワークショップ、講演という内容。詳しく内容を書くのは割愛するが、第2回のセミナー同様に緻密に構成されたいいセミナーだった。メディつきの意義、内容についての理解を体験的に深めることができたのはもちろんであるが、ワークショップの手法やセミナーの構成から学ぶことも多かった。堀田先生のセミナーにはその内容だけではなく、運営手法等で学ぶものが必ずある。1回のセミナーから学ぶことは多い。

さて、今回印象に残ったことの一つに「データの大切さ」がある。講演でとあることについてのデータが示された。それを見ると、7割の人が大切さを感じているものの2~3割の人が実際には授業をしていなかった。
確かに自分も必要性は感じる内容だ。しかし、すぐに授業をする教材については知らない。これは多くの人も同じように思っていることだろう。
しかし、それが確かなデータとして出なければ、その必要性はあくまでも推測だけになってしまう。確たるデータがあれば説得力があるし、研究の意義も出てくる。自分は今まで意義を語る時に、推測からのパターンがほとんどだった。その点では考えさせるデータであった。

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2006.02.24

「メディアとのつきあい方学習 [実践編]」発刊!

自分の実践が「本」という形になって表れるのは嬉しいことである。
しかも今回は前作が評判だった本の第2弾である。

昨日、「メディアとのつきあい方学習 [実践編]」(堀田龍也編・ジャストシステム社)が送られてきた。現在、「メディアとのつきあい方」学習の必要性は高い。ジャストシステム社のホームページにはこの本について次のように紹介をしている。
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情報教育の新境地──「メディつき」第2弾!
情報教育界に一石を投じた前書から約1年半。この間、インターネットや携帯電話など、メディアと子どもたちが深く関係する事件が続いた。しかし、メディア社会の影ばかりに目を向けるのではなく、今を生きる子どもたちのために「メディアと上手につきあう力」を育むことが、私たちの急務なのだ──。
-------------------

全くこの通りだと思う。教員はもちろん、保護者もメディアとどう接するかということには興味は高いだろう。
しかし、その教育実践となると、どんな内容をどんな方法で行うのか見当がつかないであろう。
この本はその問題を解決する。
初めて取り組む内容から深めた内容まで30事例が、指導の手順・ポイントを添えて紹介されているのだ。
私自身も次の4つの実践について執筆をした。

1 写真の読み取り方
2 世界各国のイメージ
3 違う表現はなぜ?~新聞記事を読み解く~
4 「編集」って何?

社会との関わりで書いたものである。実際に授業をして子どもたちの学びは大きかったと思う。
この本は3月3日の発売である。ぜひお手にとってご覧ください。

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2006.02.23

子どもたちの成長

学級懇談会の資料として、時々「簡単アンケート」をとる。今回は前日に「この1年間で伸びたこと・成長したこと」と「これからがんばりたいこと」をアンケートをとった。時間はほんの5分ほど。それらを集計をしないで、そのまま打ち込んでいった。保護者の皆さんに説明する時に、特徴的な回答をもとに具体的に話をすることができた。

学級通信 ファンタジア 第174号より

子どもたちに自分の成長を振り返ってみました。

 1 この一年間、学習や生活面で成長したことは何ですか。

【学習面】
・体育が前よりできるようになった ・成績が伸びた ・勉強でノートをとるようになった ・計算をする力がついた
・計算をすばやくできるようになった ・体育の跳び箱でヘッドスプリングなどができた ・計算が成長した
・集中力があがった  ・自分で問題を解く力がついた ・授業態度がよくなった  ・習字をがんばった
・なわとびをいろんな跳び方でとべるようになった ・社会が好きになって聞く力ものびた ・社会が少し好きになった ・どんな勉強でもいやがらずにするようになった ・ノートをきれいに書いた ・漢字を書いて覚える力がついた
・計算する力が伸びた  ・授業態度がよくなった ・ノートをぎっちりと書くようになった ・60分以上がんばりができるようになった ・漢字をいっぱい覚えた ・文章をきれいに書けるようになった ・どの時間も集中して勉強できるようになった ・たくさんの漢字を覚えた  ・大きな声で発言することができた ・勉強態度が良くなり、手をよく挙げるようになった ・授業で前よりも手を挙げるようになった ・漢字をよく覚えた

 ※授業での集中度、発表力、ノートに書く力等の成長を自覚できた子が多かったです。「できなかったことができた」喜びは大きかったようです。

【生活面】
・ゆずる力がついた   ・たくさんの人たちと仲良くできた ・廊下を走らなくなった  ・困っている人に協力できた
・時間を守って掃除場所に移動できた ・廊下を走らなくなった ・自分たちで事件を解決できるようになった ・落ち着いた ・ぜんそくで運動があまりできなかったけどできるようになった ・そうじをまじめにできた  ・いろいろな人と仲良くした ・先生の話を最後まできちんと聞けるようになった ・言葉づかいがよくなった  ・姿勢がよくなった ・はっきりと言葉で言えるようになった  ・集中力が伸びた ・ゆずることができるようになった  ・言葉づかいがよくなった ・ちゃんと話がきけるようになった  ・家庭学習の内容がよくなった ・みんなの気持ちがわかるようになった ・持ち物の確認ができた ・家庭学習をしっかりとするようになった ・今までより勉強をする時間が増えた ・廊下歩行がよくなった

 ※心の面での成長が著しいです。さらに家庭学習も充実していることがわかります。

 2 これからはがんばりたいことは何ですか。

・自主的に勉強  ・苦手な学習をたくさんする ・規則正しい生活  ・廊下歩行  ・外で遊ぶこと ・テストでのミスをなくする  ・漢字を全部覚える ・友だちにやさしくする  ・学習にもっと集中する ・苦手な教科をなくす  ・計算を早くする ・もっと発言をする  ・もっと大きなあいさつをがんばりたい ・毎日続けてする  ・もっと本を読むようにする ・進んで手をあげる  ・苦手な社会と算数をがんばる ・運動でいろいろな技をしたい ・忘れ物を完全になくしたい ・進んでいろいろな人の手伝いをする ・言葉づかいをよくする ・オール3にする  ・何事にも積極的に取り組む

※学習する力はあがってもさらに伸ばすということが課題のようです。生活面では廊下歩行・忘れ物・言葉づかいが課題と自覚しています。

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2006.02.22

熱中「木」のつく漢字

今日は授業参観日だった。
どの教師もそうだと思うが、授業参観日はどの子も活躍する姿を保護者の前で見せたいと思う。しかし、現実はなかなか発表の時間がなかったり、肝心のその子が挙手しなかったりでうまくいかないことの方が多いものだ。

今日は国語で最初に「木」のつく漢字を書かせた。木偏だけではない。「葉」のようにどこかに木があればよい。ただ書かせるだけではおもしろくないので、いくつか仕掛けをした。

・みんなで30個以上見つけたら、みんなの勝ち。それより少なかったら先生の勝ち。
・書いた数の分だけ歳のレベルになる。12個書いたら12才レベル。
・私の「実況中継」を入れる。(おっと、〇〇くん、すでに10個。これは早い!)

子どもたちが燃える楽しい雰囲気を作るためである。

発表。列指名でどんどん子どもたちに黒板に書いてもらう。あっという間に15個。「みんなもっと書けそうだから、ここでやめよう」というと「ダメー!!」。それはそうだ、勝負がかかっている。途中で30個では大きな拍手。続いてどんどん言わせていったら、55個まで来た。まだ続きそうだが、次の活動もあるので時間切れ。
それにしても、子どもたちの熱中ぶりはすごかった。次々と腕をピンと伸ばして挙手をする。
結局、ほとんどの子がこのゲーム(15分ほど)で発表ができた。

この学習ゲームは上條晴夫著「『勉強嫌い』をなくす学習ゲーム入門」(学事出版)の中にあるものを行ったものである。しばらく忘れていたが、ミニネタ本を書くことになって読み返していた。その中で見つけたものである。

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2006.02.21

親友の初単著

私の親友に平藤幸男氏がいる。
秋田大学の同期。研究室は違っていたが、お互い苦学生だったので、図書館やアルバイトで一緒になった。彼は岩手出身だったので、岩手に戻った。私は秋田出身だったが、彼より一年遅れで岩手に採用になった。偶然彼の勤務地の隣の市の採用となった。これが幸いだった。お互いに情報交換をするようになって20年が経った。これはこれで一つのペアサークルだと思っている。

その彼が初単著を出した。「ふれあいのあるクラスを創る」(明治図書)である。学級経営(実践は低学年が多い)のアイデアが詰まった本である。彼の今までの学級経営の実践の集大成にもなっていると思う。

私もそうだったが、彼も一冊の本を出すのが夢だった。教師になって本を出したいと思っていても、なかなかそういう機会には恵まれない。その点では彼も私も認めてくださる方がおり、本当に幸せだったと思う。
彼の教師生活は順調ではなかった時期もあった。今までいろいろと苦労した平藤氏に、改めて「おめでとう!」と言いたい。同時に「本を出してからが勝負」という言葉も贈りたい。そう、これからだぞ!

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2006.02.20

奥州市誕生!

今日、水沢市は周辺の4市町村と合併し、「奥州市」となった。子どもたちは「水沢市がいい」と言っているのだが、これは慣れの問題で、いずれはなじむであろう。
水沢市立水沢小学校から奥州市立水沢小学校へ。県外の人に「奥州市?どこ」と言われそうだ。「水沢市」なら、「新幹線で水沢江刺駅がありますが、そこですか」と言われることもある。ところが「奥州市」だと見当がつかないかもしれない。まあ、今回の合併で全国にはそのような市がきっと多くなったと思うから気にしないことにしよう。

合併でさっそくホームページを見てみた。人口は13万人。一応県では第2の都市。かなり広くなったから当然といえば当然。面積は岩手県の10分の1を占める。農産物の生産が盛んな市になる。今日の給食も奥州市記念給食で「前沢牛コロッケ」「奥州市記念ゼリー」「卵めん」等なかなか食べ応えがあった。

さて、自分の生活自体は一部変わるだけで大幅な変更はない。ただ、社会科の教材開発の分野が幅広くなりそうで楽しみだ。自分の教材開発の原点である「岩谷堂タンス」(旧江刺市)、かつての「夏ピーマン生産日本一」(旧胆沢町・ピーマンまんじゅうもある)、ご存じ「前沢牛」(旧前沢町)、「星空の街」(旧衣川村)がすべて奥州市となる。まさに教材開発するには願ったりである。どのように料理しようか、これからが楽しみである。

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2006.02.19

授業成立の基礎技術 話し合い

メールマガジン「授業成立プロジェクト」第33号の原稿である。

 授業成立プロジェクトリーダーである上條晴夫氏の著書が『子どものやる気と集中力を引き出す授業 30のコツ』(学事出版)です。
 その中に「授業づくりの基礎技術 10のアイテム」という章があります。この授業スキル号では,この10の基礎技術を「紹介プラス具体例」という形でお伝えしたいと思います。今回はその9回目。話し合いです。

 「なかなか話し合い活動が活性化しない」という経験を持っている人は多いと思います。確かに、話し合い活動を活発にするのは様々な工夫が必要です。

 上條氏は話し合いには次の3つの基礎技術が必要と言っています。

1 準備・・・意見内容を紙に書いてみる
2 発表・・・それぞれの発言内容をまずは発表させる
3 討論・・・発言内容の違いを吟味する

 まずは、これらの場面を区別して指導をすることが大切です。話し合い活動がうまく行っていない場合、いきなり発表、いきなり討論ということになっていないでしょうか。まずはその点を改める必要があります。

 さらに、それぞれ2つずつ指導のコツを紹介しています。

1 準備・・・時間を与える、書式を与える
 例)今から3分で意見を書きます。最初に結論、次に理由と言う順序で書きます。
2 発表・・・意見分布をとる、板書をする
 例)賛成と思った人?反対と思った人? 教師は理由を聞きそれを板書。
3 討論・・・引用させる、理由を言わせる
 例)(異なる意見に対して)どの部分が納得できないか?(引用)、なぜ納得ができない?(理由)について発言を促す。

 実に細かなステップで話し合い活動を組織化していることがわかります。確かに発表内容があれば、子どもたちも安心して自分の考えを述べるようになります。また、意見分布をとることによって討論のベースができます。そ
して、他の子の意見を引用することによって、発言がかみ合います。ここまでステップを踏めば、確かに話し合いは活性化します。
 しっかりとした話し合い活動のためには、このような細かな手立てが行われているのです。

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2006.02.18

おは奥ネット原稿に注目!

教師になって4年目に初の雑誌原稿を書かせていただいた。それ以来、十数年、いろいろな原稿を書かせていただいている。

今年はいくつかの連載がある。今まで5年間継続している小学メールマガジンの「私の教材開発物語」。私が統括編集長をしているメールマガジン授業成立プロジェクトの授業スキル号の連載。どちらもメルマガなので「書きたいことが書ける」という点で有難いと思っている。
雑誌原稿では、「授業づくりネットワーク」でIT活用について隔月連載をする。皆川さんと交代交代である。すでに4月号の原稿は出してある。

そして今回紹介するのが「おは奥ネット」の連載である。「おは奥」って何?と思われたであろう。
「おはよう奥さん」(学研)というミセス向け(それもヤングミセス向け・・・今「ヤングミセス」って言うのかな?)の月刊雑誌がある。その種類のコーナーにいけば、平積みになっている雑誌である。そのWebが「おは奥ネット」である。そのネットの1コーナーに家庭教育のことについて月1回書かせていただくことになった。

何で家庭教育を?とまた思われたであろう。確かに今は社会と情報教育に力を入れている。でも、かつてはいろろな分野に夢中になった。特別活動にかなり力を入れたし、家庭の県大会で授業をしたこともある。国語や算数で公開の責任者になったり、生活科で1年間協力員になったこともあった。小学校教員であるから、いろいろな分野を学ぶのは当然である。それは家庭教育についても同様である。家庭教育に関わってそれなりに保護者に言えるように、本は読んできたし、実践もしてきたつもりだ。ということで、連載を引き受けることにした。

このブログで定期的に紹介をしてくので、ご覧いただければ幸いである。

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2006.02.17

「授業のネタ 学習ワーク」誌の廃刊

有田和正先生が編集長である「授業のネタ 学習ワーク」誌が廃刊となった。18年前の創刊号(確か「授業のネタ 教材開発ツーウェイ」誌だったと記憶する)から全部購読していた自分としてはまったく残念である。創刊号には有田先生のお得意のネタが50も紹介されていたことを思い出した(当時は筑波大学附属小学校の先生だった)。

教育雑誌の廃刊は珍しいことではない。今までもあったことだ。しかし、今回有田先生の「廃刊のことば」によれば、明治図書から「やめなさい」と言われたことはまったくないという。売り上げ冊数が伸びないので、「人間、引き際が大事」ということで決断されたとのことだった。これが美学なのだろう。

確かに教材開発をしようとすれば、インターネットで一次資料や教育実践例の多くは見つかる。この手の雑誌は売れにくい時代なのだろう。でも、本でしか学べないことが多いのも事実だ。だから、私も本を購入し続けている。

「廃刊のことば」の最後には「支部長さん、今まで以上に研究に力を入れ、研究会などを開いて下さい。かけつけますから」と書かれていた。廃刊は残念だが、これは嬉しい言葉だ。何らかのアクションをチームで考えようと思っている。

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2006.02.16

英語学習、楽しい!

3年前から私の学年では英語学習に地元の講師をお呼びしている。J-SHINEの資格があるだけに、その英語は実に楽しい。子どもたちにとっても実によかった。ただし、GTといっても「丸投げ」ではない。TTのような形で行う。

学級通信 ファンタジア 第170号より

 昨日、一昨日と総合的な学習の時間に英語活動を行いました。ゲストティーチャーはAさんです。
 とても熱心な先生で,今回の授業のために教材を作ってくださったり,プリントも準備してくださったりしました。学年4クラス,全部2時間ずつ教えます。とても楽しい授業で2回とも子どもたちはノリノリでした。
 
 1回目の授業は,簡単な挨拶や会話を楽しみました。挨拶については子どもたちは今までもいろいろな活動で行ってきているのでスムーズです。でも初対面ということで、ちょっと照れながらも先生が示した挨拶を繰り返していました。行った会話は,次のようなものです。
A:Hello.
B:Hello. How are you?
A:I’m fine.How are you?
B:I‘m fine, too.

A:Hello, how are you?
B:I’m hungry.
(他に I’m tired、I’m happy, I’m great、I’m good, I’m OK 等)
 さらにこのような会話が入っている音楽をCDで聞きました。印象に残るフレーズで子どもたちも英語の歌が大好きになりました。
  
 2回目も会話からスタートです。今回は自己紹介です。
A:What‘s your name?
B:My name is **.What‘s your 
name?
A:My name is Kanae.
Nice to meet you.
B:Nice to meet you,too.
 こんな感じの会話をテンポよく学習していきます。音楽でも練習をして、全員が自分のことを英語で紹介できました。

 さらに♪Head, shoulders, knees and toes♪の曲に合わせて動作化をします。歌いながら、歌詞の部分を次々にタッチしていきます。
 このゲームは大盛り上がり。何度も何度も夢中になって取り組んでいました。

・始める前は英語の学習をするのが「面倒だなあ」と思ったけど、やってみるととても楽しく、またしてみたいと思いました。
・2回の勉強もあっという間でした。また英語を学習したいです。

 感想からわかる通り、子どもたちにとって楽しい英語学習になりました。

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2006.02.15

「IT活用による学力向上の証し」

 以前にもご案内しましたが、「IT活用による学力向上の証し」という文科省主催のフォーラムが3月2日に開催されます。IT活用と学力向上の関係について学ぶ貴重な機会です。私も楽しみにしています。ぜひご参加ください。以下案内文です。

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 独立行政法人メディア教育開発センターが文部科学省の委託を受けて実施しております調査研究について、成果発表フォーラムを開催いたします。ふるってご参加くださるようお願い申し上げます。

■フォーラム名
 IT活用による学力向上の証し
     ~実証授業による指導の効果検証結果の報告~

■主催
 文部科学省
 「ITを活用した指導の効果等の調査」研究会
 独立行政法人メディア教育開発センター

■概要
 インターネットやコンピューターを使い、より分かりやすい授業、児童生徒の興味や意欲を高める授業の取り組みが全国の小中学校で広がっています。昨年度の文部科学省の調査では、ITを活用した授業で児童、生徒の学力が上がる、と教員が考えていることが明らかになりました。さらに今年度、ITの活用と学力の関係について客観的なデータを得ることを目的として、文部科学省の委託を受け、独立行政法人メディア教育開発センターが「教育の情報化の推進に資する研究(ITを活用した指導の効果の調査)」を実施しています。ITの学力向上に関する全国規模の効果測定は初めてで、全国から参加した教員が実証授業を行い、ITを使った授業と使わない授業、ITを使った授業の前後で、学力がどのように変化したかを数値として表す実証研究の検証を進めてきました。
 成果発表フォーラムでは、ITによって学力が向上した結果を発表し、実証授業に参加した数十人の教員の代表が、どのようにITを活用したか、その結果、どの程度、学力が向上したかなど、教科・単元でのIT活用の効果をワンポイントで説明します。
 さらに、本フォーラムでは、文部科学省の調査研究を統括した清水康敬独立行政法人メディア教育開発センター理事長らが実証授業の結果について論議し、IT活用と学力向上を検証するとともに、教育の情報化の進むべき方向について提言するするパネルディスカッションを行います。

■日時:3月2日(木)13:00~16:30

■場所:東京国際交流館プラザ平成・国際交流会議場
    (東京都江東区青梅2-79)
    新交通ゆりかもめ「船の科学館駅」より徒歩3分
   りんかい線「東京テレポート駅」より徒歩15分

■参加費:無料

■事前登録:Webサイトより参加登録できます
      なお、定員になり次第締め切らせていただきます

■内容

▽あいさつ
 文部科学省

▽効果測定の報告
 清水康敬・独立行政法人メディア教育開発センター理事長

▽実践報告
 実証授業に参加した教員によるITの効果についての
 ワンポイント報告。およそ30実践の報告があります

▽パネルディスカッション
 (司会)
  清水康敬 独立行政法人メディア教育開発センター理事長
 (パネリスト)
  大林 誠 東京都教育庁指導主事
  小泉力一 尚美学園大学教授
  堀田龍也 独立行政法人メディア教育開発センター助教授
  山本朋弘 熊本県立教育センター指導主事

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2006.02.14

ICT利活用キャンペーンで得をした

今日はICT利活用キャンペーン@教育センター。文科省主催で全国各地で行われるものだ。岩手は早い開催。
自分は模擬授業を行う。この研修会も1月に情報が学校に入ってきたものだ。
具体的な内容については書くことができないが、模擬授業をすることになってたくさん得をしたと思っている。箇条書きにしよう。

・このキャンペーンのスピード(企画→実行までの)を実感することができた。
・準備のために自分の実践を見直した。
・準備のために他の人の実践を研究した。
・準備のためにIT授業実践ナビを研究した。
・新たに教材を作ってみた。
・模擬授業+ミニ解説を3本という経験ができた。
・教師相手の模擬授業も本質的には授業づくりのコツがポイントと実感できた。
・情報教育関係の発表(に近いこと)が岩手でできた。
・自分のホームページを紹介してもらった。(依頼したわけではなかったが)

これらが数日前から今日まで得たものである。おまけもある。

・受講者に岩谷堂小時代の教え子の兄がいた。一生懸命にミニバスに取り組んでいた姿を思い出した。模擬授業で側転をしてもらうなど、協力してもらった。
・帰りの温泉は一仕事をしたということで、まさに極楽だった。

このような模擬授業のあとは疲れるどころか、元気が出る。明日への活力になった今回の模擬授業である。

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2006.02.13

外国の事例を知りたい

今日の7時のニュースで「中教審で授業時間を増やす方針、理数系に重点云々・・・」という放送が流れていた。ある程度、そのような情報は聞こえてきていたが、改めてはっきりと出てきて、「やはり・・・」という思いである。
ここで教育論議をするというものではない。

12年前、アメリカに教員研修で2カ月行った時に、「アメリカでしていることは10年後、日本で必ず行われている」というフレーズが印象に残っている。その当時、「気軽なゲストティーチャー」「図書館ではインターネットで本の検索」といったことが本当に日本で実現するのかと思っていたら、実際に現実のものとなっている。困ったことに「誘拐防止のための対策もさかん」ということまで似てしまっているが。

実は授業時間を増やすということも、私が行ったオレゴン州の教育局の計画の中に入っていた。減りすぎた授業時間を段階的に増やしていくという説明を、私が行った小学校で教育局の人が時間をかけて説明をしていた。立派なパンフレットも見させてもらった。当時は日本の方が授業時間は多かったが、今は少ないのではないかと思われる。

こういうことを考えたら、外国の教育の事例を研究する意義はあると思う。いろいろと勉強したいこと、しなければいけないことが増えていく。少しずつでいいから海外研修に行かせてもらった自分の使命として、研究してみたいと思っている。

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2006.02.12

ヒントをさぐる

今日の仕事はあさってのICT利活用キャンペーンの模擬授業の計画を立てること。
いろいろな場所で発表してきたが、考えてみれば情報教育で地元岩手での発表はない。そもそも大会や研修会がないから当然であるが、何かしらのつながりができれば幸いだ。

さて計画作りであるが、なかなか進まず。いつも好調というわけにはいかないから仕方ないのだが、このペースだとどんどんと仕事がたまっていく。「まずい」と思いつつ、ラグビーの早稲田対トヨタ自動車に釘付けになって見たり、うとうとと一週間の疲れをとったりと、逆に言えば少しはのんびり。

そんな中、今日もがっちりマンデーを集中視聴。特集は「0円ビジネス」だった。3つあったが、2つ目の「スカイプ」はよくMLやWebで話題になっていた。改めて「これからは広がるだろうなあ」と感じた。また、インターネット検索の「ぐるなび」は検索されやすいサポート講座やお店へのアドバイスを行っているということだ。デジタルとアナログを組み合わせ。さらに、「カカクコム」というサイトも知った。これは商品の値段を比較してくれるものだ。これは確かに便利。これからはやるのは「サンプルを集めたサイト」とか。

別にお金もうけをしたくて見ているわけではない。その発想法や行動を学んでいる。今回も自分の研修や授業に応用できそうな部分もあり、参考になった。まさに実用書ならぬ実用テレビである。

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2006.02.11

改めて「人のつながり」を感じる

今日はみちのく情報教育フォーラム。東北の情報教育メンバーが山形・置賜に集結した。
この会の前身は「2005年の教室を考える会」の東北支部だ。3年前から参加させていただいている。
水沢小に転勤して、「これからは情報教育を勉強したい」と思った。参加したのが「2005年の教室を考える会」だった。少しずついろいろなプロジェクトに参加をして、東北の情報教育の中心メンバーを知った。そして「みちのく」のメンバーになってからは、自分の情報教育の参加研究会のホームグランドという感じである。

今日もそうだった。
今までいろいろなプロジェクトでお世話になった先生方、企業の皆さんとお会いし、話をすることによって、改めて「人とのつながり」の大切さを感じた。同時に忠告をいただいたり、別団体で一緒に活動をしている方から近況を聞いたり、新しく出会った人とご挨拶をしたりと、みちのくならではの温かさを感じた。遠くは北海道から参加された先生もいて(北海道→東京→山形というルートに感服!)、事情があって日帰りになった自分が申し訳なかった。

これからの自分がすべきことは、この研究会の岩手メンバーを増やすことだ。単なる会員ではなく、実際にフォーラムに参加するメンバーだ。学校内では熱心な先生もいるのだから、何とか一緒に行動できれば・・・と思っている。

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2006.02.10

一手少ない指導

知人のお子さん、中学生の話だ。
教師の指導について、ストレスがあるということだ。委員会の指導で自分がリーダーとして下級生に指導したいことがあったのに、担当の教師がすべて指導をしてしまうらしい。下級生の時にリーダーである先輩に指導されて、試行錯誤したけど充実感のあった委員会活動だったので、今回は「自分が後輩たちに・・・」と意気込んでいた。でも教師にその役をすべてとられたらしい。

「教え好き」の教師なら十分に考えられる話だと思った。
思い出したのが20年近く前に雑誌で読んだ「一手少ない指導」だ。有田先生の原稿だった。あえて、指示を少なくする。子どもたちが自主的に活動する余地を作る。そして、子どもたちの学習意欲を育てる。そのキーワードが「一手少ない」ということだった。この言葉を若いうちに知っていて本当によかったと思う。

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2006.02.09

学研NEW3月号

学研「NEW教育とコンピュータ」3月号が発売された。
自分にとって有難い号である。

一つは特集「校務・授業準備が楽になるIT活用の役立ち基本ワザ」である。これは「企画協力」したもの(欄外に小さく名前が出ている)。自分が関わったのは「インターネットで授業の情報収集」「ITで授業記録」である。学級通信「ファンタジア」もサンプルとして掲載されている(ブログで読むと文字ばかりで地味だけど、写真入りだと少しは読みやすくなっています)。また、「ブログでの情報発信で心がけたいこと」は自分の中の7カ条のようなものである。(例・「人のため」を意識せず、自分のデータベースと考える ・発信することをまわりに宣言して、自分を追い込む)
このように、自分に関わりのある情報がわかりやすく編集され、世に出るということは、やはり嬉しいことである。
それにしても編集者さんの腕には感心する。やはりプロである。

次は本の紹介で、「IT活用の授業ミニネタ&コツ101」と「できる教師のデジタル仕事術」が掲載されていたことである。学研NEWは購読者も多いので、自分と関わりのある本が紹介されることはやはり有難い。特にデジタル仕事術は見知らぬ購読者からメールが時々来る。それぐらい印象に残る本だということだ。今回の紹介でまたそのようなメールが来るかもしれない。筆者にすれば大きな喜びである。

さらに、12月の「デジタル仕事術セミナー」のことがイベントレポートとして書かれていた。皆川寛先生の報告である。コンパクトにまとめた中にも私見が入っていて読み応えのあるレポートになっている。

これだけ関わりのある号は珍しい。ちょっとした記念号である。

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2006.02.08

訪問授業

今日はWPPPの訪問授業。WPPPのことについては第一回の会議の時に書いた

訪問者はお二人、東京と大阪である。本当に遠路はるばるだ。遠ければ遠いほど飛行機の本数が限られている(結局大阪も新幹線の方が便利)岩手への訪問には恐縮する。同時に、かかる費用と時間を考えると価値ある授業をしなければ意味がないと思っている。

今回、自分が意図したのは「ワイヤレスプロジェクタのよさ」をどう生かした授業を行うかということである。このプロジェクトの趣旨からすれば、「プロジェクタ活用」というだけでは不足である。そのよさや特色をどう生かしていくかということが大切だ。(この点は一昨日のスキャンスナップも同様だった)
社会ではPCが簡単に移動できるよさを、道徳ではプロジェクタが簡単に移動できるよさを授業の中に組み入れた。その点はよさを生かすことができたと思う。お二人からも、有難いご感想をいただいた。

さらに、子どもたちの様子についても、嬉しいコメントをいただいた。私からすればふだん行っている子どもたちの当番の様子は「日常」なので新鮮さは失われている。しかし訪問者からは新鮮に写る。これは授業参観をしていただくメリットなのではないかな・・・と感じた。その見方が自分の学級の特色になるからだ。その点でもありがたい訪問授業であった。

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2006.02.07

IT活用による学力向上の証し

文部科学省主催のフォーラムのお知らせです。
「IT活用でどれぐらい学力が向上するのか」。私にとってはたいへん興味のあるテーマです。実感として効果があると感じていても、それが実際に数値としてどれぐらい効果があるのか。それらを知りたいからです。
このフォーラムではそれらが明らかにされます。

★★IT活用による学力向上の証し★★
(以下Webより)

□開催日時: 平成18年3月2日(木) 13:00~16:30

□開催場所: 東京国際交流館 プラザ平成 国際交流会議場
        (東京都江東区青梅2-79)  
        新交通ゆりかもめ「船の科学館駅」より徒歩3分
         りんかい線「東京テレポート駅」より徒歩15分

□主   催: 文部科学省
         「ITを活用した指導の効果等の調査」研究会
         独立行政法人メディア教育開発センター

□参 加 費: 無 料
(事前登録:下記より参加登録できます。なお、定員になり次第締め切らせて いただきます。)

□プログラム

◇挨拶: 文部科学省
◇事業の趣旨説明: 清水 康敬 独立行政法人メディア教育開発センター 理事長
◇実践報告: 実証授業を行った先生方(多数)が教科・単元でのIT活用の効果をワンポイントで説明します。
◇パネルディスカッション:
司会
清水 康敬 独立行政法人メディア教育開発センター 理事長
パネリスト
大林  誠 東京都教育庁指導部 指導主事
小泉 力一 尚美学園大学芸術情報学部 教授
堀田 龍也 独立行政法人メディア教育開発センター 研究開発部 助教授
山本 朋弘 熊本県立教育センター 指導主事

□概要

  急速な情報技術の進展に伴い、学校教育でもITを活用した多様な授業が展開されています。政府は「IT政策パッケージ2005」で学校教育の情報化の推進を重点施策として打ち出し、さらに「IT新改革戦略」で、ITを活用した学力向上等のための効果的な授業の実施や教員のIT活用能力の向上を目標に掲げ、学校教育の情報化に積極的に取り組んでおります。

 教育の情報化を推進し、教育へのIT効果を明らかにするため、独立行政法人メディア教育開発センターは文部科学省の委託を受けて、「教育の情報化の推進に資する研究」を実施し、全国の教員に依頼して以下の授業展開例に示すIT活用の実証授業を数多く行ってきました。現在、ITを活用した場合とITを活用しない場合、IT活用前後での変化を分析し、ITと児童生徒の学力向上に関する客観的なデータを集め、学力向上に関する検証を行っております。

 本フォーラムでは、実証授業に御協力いただいた教員にその授業と成果を発表していただき、外部からの意見をも聴取しつつ、今後の事業の進め方や展開について討論を行います。

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2006.02.06

沖縄と北海道の家・違いと共通点は

3日に書いた内容を学級通信に記録化したものである。

学級通信 ファンタジア 162号

 沖縄と北海道の学習がおもしろいです。3日には、写真のような沖縄の家と北海道の家について学習をしました。
 最初は沖縄の家です。教科書にある写真を見て、子どもたちに聞きました。

 沖縄の家を見て気づいたことを発表しましょう。ただし、「だから~だ」というような解釈も加えなさい。

 「解釈」というのは文章で言えば「〇〇がある。だから〇〇だ」というようなことです。解釈を加えることによって、子どもたちなりの社会的なものの見方が育ちます。
 子どもたちからは次のようなものが出てきました。

・石かこまれている。台風の時に便利だ。
・窓があいている。だから風通しがいい。
・シーサーがいる。守り神になっている。
・へいがあって、日があたらないようになっている。
・木がうしろにある。ひかげになってすずしくなる。
・屋根のかわらが特別。強い風でもとばされないようになっている。

 子どもたちの発表はスクリーンに沖縄の家を大写しして行いました。これによって、情報の共有化ができます。
 同様に北海道の家についても考えました。次のような考えが出てきました。

・屋根のかたむきが急である。雪が落ちやすい。
・二重玄関である。寒い風が入らないようになっている。
・断熱材がある。冷たい壁や床にならない。
・水道管が土がこおりそうなところは太くなっている。水がこおらないよ
 うになっている・・・。

 このようにして、子どもたちは沖縄と北海道の家の違いについては理解していきました。しかし、ここで触れておきたいのは、次のことです。

 違いはわかりました。では、沖縄と北海道の家の共通点は何でしょうか。

 子どもたちにとっては難しいことですが、核心に迫る発言が出てきました。それは「どちらもそれぞれの気候に合わせて家のつくりを工夫している」ということです。これも大事な社会的な見方です。

・沖縄と北海道は違うところばっかりだと思っていたけど、共通点もあるんだなあと思いました。
・沖縄と北海道の家のつくりはきちんと対策が行われていて、頭がいいんだなあと思いました。

子どもたちも一つの見方を学んだ授業となりました。

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2006.02.05

自戒

今日も胆沢児童画展。
主に受け付け当番の仕事をした。

当番といっても「名簿渡し」「人数チェック」「質問に答える」といった程度の仕事だけだ。あいている時には事務局の仕事も時々しながら、行った。
さて、名簿渡しの時に「自戒をしなければ」と思ったことがあった。それは、名簿の受け取り方が本当にバラバラだからである。ご丁寧に「ありがとうございます」と深々と礼をする人もいれば、無言でもらっていく人もいる。きちんと礼をする人は年配者に多い。無言は父親が多い。この違いは「他の人の立場(この場合は受付当番)で考えているかどうか」ということである。

さて、自分を振りかえる。似たような場面では、「ありがとうございます」とはっきりと言っているつもりだが、相手の立場を考えて・・・・となると、常にはっきりと言っているとは自信が持てない。何事もそうだ。「相手の立場になって」というのは、どのような場合も大切だ。自戒をしなければいけないと感じた。

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2006.02.04

児童画展の別の価値を知った

今日と明日は胆沢地区児童画展。自分が事務局で展示会を催す。会としては56回目。自分が事務局では4回目だ。

この会については先が不透明なところがある。それは今月合併をするからである。これを機会に、組織をリニューアルする可能性もあるからだ。さらに、一昨年この展示会と同規模だった胆江版画展が廃止となった。この児童画展も様々な事情からその可能性がないわけではない。

しかし、児童画展で参観される入賞者ご家族の様子を見て、「続けたい展示会」という気がした。

・祖父母を交えて親子3代で見にくるご家族。入賞した子が祖父母に「この絵だよ」と得意げに言う。祖父は「おー、上手にかいだなあ(かいたな)」と温かいメッセージ。
・絵の前で本人が記念写真。いい表情。
・「写真と一緒にこの名簿をアルバムにはさんでおけばいいね」と母親のつぶやき。

皆、展示会があったからこそのシーンだ。名簿も大事にとっておくというのなら4時間かけて作ったかいがあるというものだ。もちろん、子どもたちの励みになるだろうし、さらにそのご家族のふれあい、話題にもなる。
もちろん、これらは付属する部分のことだろう。しかし、このような様子を実際に見ると、事務局としての仕事の意義を再認識する。そんな日だった。

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2006.02.03

見方を育てる

3学期の社会では沖縄と北海道について学習をしている。
教科書でこの部分を見ておもしろい構成だと思った。昨年までの教科書は先に沖縄について学習をして、その後北海道について学習をした。しかし、新しい教科書では、見開き2ページの構成で左が沖縄、右が北海道となっており、「気候」「家」「仕事」というようにテーマ別に内容が書かれているのだ。つまり、二つの特色のある地域が一つの窓口を通して比較して学習できる構成になっている。自分もこのような構成で授業をしてきただけに、教科書の変化に喜んだ。

さて、問題はその構成をどう深めるかということである。比較させるのは教科書の構成から自然にできる。それぞれの「違い」についても考えるであろう。しかし、逆に「共通点」については視点が及ばないのでは・・・と考えた。そこで、今日は「沖縄の家と北海道の家の特色で、共通して言えることは何ですか」と中心発問を出した。子どもたちはじっくりと考える。いい沈黙だ。やがて、ポツッポツッと点のような発言が出てきて、線になりそうだ・・・というところで時間切れ。でも、子どもたちが一つの見方を学んだのは間違いない。
その点で「共通点を問う」という発問はこのような場合、効果的だと感じた。

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2006.02.02

事務局の仕事で見えてくること

本校に赴任してから4年間、胆沢地区図工研究会の事務局をしている。図工が好きだからというわけではない。本校が伝統的に事務局をしている会であり、赴任と同時に事務局にということでなった。誰かがしなければいけない仕事だから、自分でいいのなら・・・ということで4年目である。

今週は月曜日が児童画展の合評会・展示準備、明日が展示作業、土日が児童画展開催、月が撤収と仕事のピークである。昨日から今朝にかけては600人近くの名簿作り。しかも、先週末からもろもろの仕事が重なったものの、無事展示までこぎつけた。

さて、事務局をしているといろいろな仕事のしかたについて考えさせられる。
たとえば、文書だ。今回たった一つのことを書き落としていたために、40分もファックスを各校に延々と送り続ける事態になってしまった。会場変更で昨年までの文書に書いていなことで必要なことが生じたのだ。これは、自分がこの事務局の仕事に慣れて、「初めて読む人の立場にたって考える」ということを疎かにしていた結果だと考える。
逆もある。文書に書いていることを電話で問い合わせてくるものだ。「それは文書に書いてありますように・・・」と言いたくなるが、それは押さえて普通に応対する。自分も似たようなことをしていないだろうか。自戒。
作品名簿にしても同様だ。名簿打ちをしていると、各学校から提出された名簿原稿のミスをいくつか見つける。今回は同じ事務局の同僚が各学校に問い合わせてくれた。これは学校のチェックシステムの問題か。

このように事務局をしていれば、いろいろと見えてくることもある。この会のためにかなりの時間は割くものの、それらが見えてくることが一つの財産である。

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2006.02.01

「編集」のヤマを越える

昨日、ミニネタ社会本の原稿の編集を終えた。
1月6日のブログに見本原稿のことを書いたが、それから3週間あまり。原稿もイラストも全員分がそろい、編集した部分は無事発送できた。大きなヤマを越えた感じだ。

6日以降から今日までの仕事を思い出せるだけ書いてみる。

・原稿を読む。それらに対して内容についてコメント。
・原稿の原典についての調査と指摘。
・データの一元化。ワードで特定の様式に変換。文字数・行数はもちろん、ポイント数や字体も整理。これについては、もっといい方法があるのだと思う。とにかく時間がかかった。
・どういう順序で並べるか検討。
・原稿の並びかえ。
・イラスト整理。保存化。プリントアウト原稿への貼り付け。
・未提出者への連絡、フォロー。

しかも、自分も「原稿とイラストをかく」という立場。上のことをしながら、4割分の原稿を書くのは冬休みだったからできたことだと思う。

今後は、理論的な部分の執筆、原稿修正等の仕事がある。ヤマは越えたけど、まだまだすべきことがある。もう1カ月近くはふんばり時。いい本にするためにも、がんばらねば。

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