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2006.06.26

先達に学ぶ1

※学級通信が50号、100号といった節目の号になった時には、記念号ということでエッセーを書いている。今日50号を迎えた。

学級通信 プロジェクトZ 第50号より

 この通信「プロジェクトZ」が50号を迎えました。区切りの号ということで、いつもとは違ってエッセーを送ります。
「この先生に出会わなければ、私の教師人生は別のものになっていただろう」と今でも思います。その先生についてのエッセーです。

■「先達に学ぶ」ということは、どのような場合でも大切と言われる。これは、教師の世界でも同様である。
 有田和正氏。筑波大学附属小学校教諭、愛知教育大学教授を歴任されて現在は東北福祉大学の教授である。私にとっては、授業そのものについてずっと追いかけている「あこがれの教師」である。

■昭和60年。教師になって1年目。氏の名前を知った。実践を多く公開されているらしい。著書もたくさん。だから、雲の上にいる人という印象だった。
教師になって2年目。わざわざ宮古に講演に来るという。「絶対見逃せない。」当時江刺に住んでいた私は車で3時間以上かけて、話を聞きにいった。子どもを見る目の大切さ、子どもの意欲をどう育てるかについて熱弁をふるってくださった。それもユーモアたっぷりにである。まさに名講演。「自分も何かをしたい」という気持ちにさせられるようなすばらしい講演だった。

■教師になって3年目。多くの著書を読んでいくうちに、「やはり氏の授業をみなければならない。氏が鍛えた子どもたちを見なければならない。」と感じ、東京の有田学級に参観に出かける。2月のことだ。
 氏の授業は9時からである。全国的に有名な氏のことである。学校では授業できない。参観者が数百名にのぼるからである。だから、当日は7時に会場に行った。それでも私たちより早く来ている人が20名ほど。
 授業が始まってからは、子どもたちの熱気ある発表ぶりに圧倒されっぱなしであった。3年生の社会科。教師が問いを発するたびに、次々と自説を主張する。「教師に対しても論争を挑んでいる・・・」そんな感じに映った。
 「どうしたら、あれほど表現力のある子たちが育つのだろう」
 「どうしたら、あれほど調べてくる子たちが育つのだろう」
  感動が大きく残った。この時の有田学級が目標になった。

■ それから授業で、有田氏を追うことを始めた。氏が授業したとおりに資料を使い、同じ問いをする。まずは真似をすすることから入ったのである。しかし、有田学級のような子どもたちにはならない。当然である。下地が違うのだから。
 そこで、子どもたちの実態に応じて自分なりに変化を加えてみた。問いもオリジナルのものを加えてきた。少しずつではあるが、社会科では楽しい授業ができるようになってきた。現在でも、社会科は自分が特に力を入れている教科の一つである。

■自分がたくさんのことを学ばせていただいたお礼に有田先生に手紙を書いたことがあった。すると、和紙に毛筆のご返事をいただいた。これには恐縮してしまった。超多忙な生活の中から一教師への返信を出していただけるとは・・・。
 後で知ったことであるが、有田先生は一日に十数通は手紙を書いているとのこと。頭が下がる思いである。
 そこには次のように書かれていた・・・。(つづく)

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