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December 2006

2006.12.31

回顧2006(下)

昨日の続きである。

6 プロジェクトへの参加
 今年もいくつかのプロジェクトに参加させていただいた。参加できるのは、誘ってくださる方がいらっしゃるからこそ。そして、貢献する責任・義務があるということを痛感した。自分がどれだけ貢献できたかということは、次の仕事になって跳ね返ってくる。自分の仕事に対する構えとして、以前は「依頼された仕事は断らない」を原則にしてきたが、今引き受けている重要なプロジェクトのことを考えると、この原則も今年は変えた。特に組合の県教研には今年は不参加となった。今後はプロジェクトでの貢献を意識した働きをしていかなければいけないと思っている。

7 執筆活動も多かった
 昨年は単著が1冊、編著が1冊、共著が1冊(アマゾンに出ているもの)、発刊させていただいた。今年は「社会ミニネタ本」の編著1冊のみだった。これは停滞していたことを意味しているわけではない。学研Web・おはよう奥さん家庭教育向けの連載、ネットワーク誌では隔月連載をさせていただいた。特に家庭教育向けの連載は自分にとって、新たな分野を開拓させていただいたと思っている。部分執筆の本は8冊、雑誌等の執筆の機会も例年通り。来年は、学級通信本の単著や部分執筆本3冊の発刊が予定されている。しっかりと取り組まなければ・・・と思っている。反面、5年続けた小学MMの「私の教材開発物語」は連載を終わりにした。「教材開発」と「地域のよさ・日本のよさ」は自分の特色のある実践分野なので、いつかまた執筆する機会があれば・・・と思っている。

8 人から学んだインプット
 講師や発表者としての研究会の参加では当然学びが多い。それ以外では堀田先生主宰のVHSでの学びに尽きる。定期的にこのような会に参加できることの幸せを感じた。しかし、読書という点では反省が多い。書籍代は例年と変わらない。それではいけないのだ。インプットを増やしたいのなら、投資も増やすのは当然。この点は来年の課題。

9 健康面では・・・
 健康面で、今年は腰痛と肩こりを経験した。今はどちらも大丈夫なのだが、やはり年齢面で衰えていっていることがわかる。ふだんの運動をしていないからなおさらだ。さらに精密検査を受ける事態にもなっている。睡眠時間は確保しているが、健康面への心配りもしなければいけないなあ・・・。

10 アクセスに感謝
 熱心な読者のおかげでこのブログも毎日更新ができました。仕事日記も毎日更新です。ちなみに学級通信もほぼ日刊で発行できました。質は別にして目標としていたことを継続できたことを嬉しく思います。ブログは一日280(ただしページビュー)、日記は90ぐらいのアクセスがあります。有難いことと思っています。感謝いたします。
 よいお年を。

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2006.12.30

回顧2006(上)

今年も残り2日。恒例であるが、振り返りを。

1 持ち上がりの6年
 5年担任から希望して6年担任へ。一昨年も6年担任となって、大規模校の6年の醍醐味を味わうことができた。6年生担任は5回目。チームも新メンバーを加えて発進した。
 5年生時の6送会と卒業式の取り組み、6年生になってからの委員会活動、修学旅行、運動会、文化祭等の行事で子どもたちは一気に伸びた。逞しく行事で育った。学級も昨年地道に取り組んだことがようやく表れてきて、安定期に入っていると思われる。
 残り3カ月。自分に不足している面を補いながら、子どもたちにとっても私にとっても最高の卒業式を迎えることが目標である。

2 講師の機会が増えた
 今年の特徴として講師の機会が増えたことがあげられる。今までもあったが、それほど数は多くなかった。今年は大会やセミナーでの講演・発表、他校の校内研講師、大学・教育センターでの講義等、実に多くの機会をいただいた。こういう機会をいただけるのは自分にとって本当に有り難かった。当然のことながら、それ相応の準備をする。その過程で自分の実践を振り返ったり、価値づけをしたり、新たな論を学ぶ。いわば、自分を高める貴重な機会となった。同時に人との出会いや自分に対する評価は励みにもなった。
 むろん課題もある。新たな内容のテーマについて深めるということだ。いつまでも、似た内容ばかりをするわけにはいかないであろう。

3 「研究」に取り組めた
 昨年初めて学会発表をした。今年も学会発表を一つの目標としてきた。秋に二つの学会で発表できたことを嬉しく思う。これには、研究会の存在なしには考えられない。4月から2カ月に1回の研究会に参加し、一流の研究者の皆様からご指導を受けてきた。同時に研究仲間からも大きな刺激を受けてきた。恵まれた環境だからこそ、できたことだと感謝したい。
 「情報社会について教える」ということは、今後も追究していくべきテーマである。松下教育財団での助成金も受けている。どうこの先を進めていくか。この冬に考えたい。

4 研究授業・模擬授業・参観授業・取材授業
 自分は担任をしている実践者。授業が第一の本務である。研究授業は校内研と地区特活研の2回。ちょっと少なめだ。その分模擬授業はかなり行った。ICT利活用キャンペーンから始まって、講師としての研修会でも可能な限り組み入れた。公的な場で十数回はしたであろう。12月は他学校での飛び込み授業の経験もできた。また、佐藤学級に訪れる参観授業・取材授業も自分にとって、有難い機会だった。かかっている費用について考えたら、準備もおろそかにできないと感じた。参観者の先生方にも授業していただいたことは、子どもたちにとってもいい経験であった。

5 事務局仕事で
 今年も地区図工研事務局、海外研事務局を拝命した。また、地区の社研にも深く関わった。例年通りのセミナー企画・実行、有田先生をお迎えしての研修会を行うことができた。来年の1月にも同様に行う。この地区でも「学びたい」という先生は数多い。自分の年代として、そのような場を提供していくも大事な仕事である。今までは校内や地区事務局として実行してきたが、もっと大きな流れを作れないか・・・と思っている。(明日に続く)

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2006.12.29

ナイスサービス

毎年、年賀状作りにかけるエネルギーはけっこうなものだ。
といってもパソコン作成だから、原本そのものにはたいした時間がかからない。
しかし、それが数種類となれば別だ。私も数種類作る(今年は4種類)。それに加えて、家族の分も作るとなると結構なエネルギーだ。
むろん作ったあとの宛名書き(今だに手書き)と添え書きにかける時間も相当だ。ちなみにこの年賀状書き、100年以上前から行われていたようだ。

さて、今年は取り組みが例年以上に遅れ、今日が年賀状書きのピーク。元旦に届かない可能性もあるので、いくらかでも早く発送してもらうように、3回も本局に行った。
しかし、困るのが駐車場だ。同様の人が多くいて、満車のこともしばしばだ。

ところが、今日の2回目の郵便局行きで、「どうかな・・・」と思っていると、なんと郵便局員さんが、歩道に立って年賀状を受け取るサービスをしていた。停車をすると、すぐに受け取りに来てくれて、ほんの数秒の停車のみですぐに出発することができた。これだと、手渡す側もスムーズだ。
このサービスが全国でどれぐらい行われているのかわからないが、お客さんの立場にたったものであることは間違いがない。日頃は、「もう少し効率的にしてくらないかな・・・」と思う郵便局サービスであるが、これはヒットであった。

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2006.12.28

慣れればできる

昨日の校内の10年研(初任研も兼ねていた)で、「先生はどうやって学級通信を毎日出して、ホームページも更新しているのですか」という質問があった。時間活用術だ。具体的な方法を言ったあと、「でも、今は子育てで手のかかる時期は終わったから時間があると言えます」と話した。

10年研を受けている先生方は、まさに子育て真っ盛り。未就学児を2人、3人と抱えている。目の回るような毎日なはずだ。
考えてみれば自分もそうだった。我が子が具合が悪いとなれば、家内と交代交代で学校を休んだ。これから学級の朝の会という時に、「保育園から電話です・・・」ということもあった。
まだ覚えているのは、二女が生まれてから1か月あまりの時が2学期の通知表書きだった。睡眠不足となりながらも、毎日6人ずつ所見を書いて何とか締め切りに間に合わせたこともあった。

そして、これらの子育ての時期でも、学級通信はやはり毎日発行していた。考えてみれば、時間が限られているから、通信の完成スピードもはやまった気がした。
そう考えると「時間がない時には、スピードアップの仕事術を身につける期間」と言えるかもしれない。そして、このころの習慣が、学級通信の日刊は苦ではないということにつながっている。
仕事日記もブログもそうだ。追加で書き加えるのは最初は苦しい。それも、慣れてきたら習慣になって、苦しさは感じない。(質は別にして)

さて、今は別の意味でスピードアップの仕事術を身につけなければいけないと感じている。依頼された仕事、したい仕事がどんどん増えてきた。自分の能力を生かすチャンスなのに、スピードアップできない自分がもどかしい。来年の課題の一つだ。

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2006.12.27

校内で話す

初任研、経10年研で「IT活用の話を」と頼まれ、1時間半、時間をいただいた。
初任者は2名、10年研の先生は3名、合計5名である。
今年講演や講座等でよく依頼されたテーマなので、今までの資料やプレゼンを適宜編集した。その準備は30分ほど。今までの財産を活用した形。

・ITを使った模擬授業2本(解説と同時進行)
・IT活用の方法(プロジェクタ中心)
・ITと学力
・IT活用仕事術
・IT活用Q&A

という流れで90分間。話す側にとっても反応がよく、とても楽しい時間だった。Q&Aでは、IT活用に限らず、時間をどう生み出しているのか(確かに子育て真っ盛り世代にとっては重要な問題だ)、模擬授業のデータがほしいといったような、通常のセミナーのような話題になった。

考えてみれば、全員一斉に揃った研究会は月1回ぐらいの本校にとっては、このような機会はなかなかない。でもこのように校内向けにもどんどんと話していきたいものだと、今回改めて思った。

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2006.12.26

1月号の雑誌から

冬休みは読書の時間がふだんよりとれるのが楽しみ。
実際に本屋に行く回数が増えた。
まずは、1月号の教育雑誌から印象に残った部分を。

■英国は義務
 「NEW教育とコンピュータ」(学研)。「英国の目指す方向から日本のICT教育を考える」で日本と英国のICT活用の違いが比較されて掲載されている。英国のキーワードは「義務」だ。
・教科ICTはすべてのキーステージで必修
・各教科でICT活用が義務づけられている
 義務ということは、国がその必要性を痛感してのことだろう。社会や家庭でのIT活用が身近になってきているのに、授業ではまだまだ・・・。義務にしなければいけないのはまさに日本だ。

■手づくりテスト
 「社会科教育」(明治図書)。社会は市販のワークテストを使っている。しかし、この特集の手づくりテストを見ると自分で作成してみたくなる。子どもたちに考えさせるものが多い。

■免許更新制で教員の質は向上するか
 「現代教育科学」(明治図書)。教員の質を向上させるための具体的な提案が数多く出されている。「授業改善コンサルト」という案がおもしろいと思った。会社なら、会社のお金を使って「経営コンサルト」と契約を結ぶ。同じように学校でも「授業コンサルト」を雇うようになったら、ずいぶん変わるのでは・・・と思った。もちろん質のいいコンサルトだけど。

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2006.12.25

有り難いお知らせ

「ぐんぐん伸びる 学力のつくノート指導のコツ」が3刷になったという連絡を受けました。
〇刷というのは出版社さんや本によって違うのですが、このノート本は一般の教育書より多めに刷っていただいています。その中での3刷ということで有り難いことと思っています。
知人で学校で紹介をしたら、その学校でまとめて注文をした・・・という話も聞きました。
本が広がるということは、著者にとってはこの上のない喜びです。

松下教育財団ホームページに11月の取材記事が掲載された。
私にとってはもちろん、本校にとっても実に有り難い助成である。
この冬休みに一通りまとめて形にしようと思っている。自分の研究を次年度に生かすという意味でも、しっかりと取り組みたい。

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2006.12.24

おは奥ネット原稿

今月号のおは奥ネット原稿が掲載されています。

テーマは『「いじめ」を考える』。タイムリーな話題を意識したものです。
就学時前の保護者を対象としていますので、その時期で保護者の方が不安に思われることを書きました。
最後のエピソードは私の教師生活の中で忘れられない出来事です。
このような経験をして、自分は教師として成長してきたと思っています。

ぜひご覧ください。

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2006.12.23

冬休みのスタート

岩手の冬休みは長い(今年は27日間)。夏休みと同じぐらいある。
そして、夏休みほど行事や出張等が少ない。もっとも年末年始があるから、その点ではすべきことはあるけど。それでも、ふだんより時間があるのは確か。特に、今年は夏休みがあっという間に過ぎたので、この冬休みにしたいことがいくつもある。

1 読書
 例年に比べて、今年の読書量が少ないことに気付いた。アウトプットのためにインプットは不可欠
2 講師を務める仕事の準備
 模擬授業や講義の構想を早めに行おう。骨組みだけでいいから。
3 執筆活動
 何といっても3冊目の単著を仕上げること。共著原稿も3冊分がこの冬休み中の締め切り。他にもいくつかの原稿。
4 事務局の仕事
 胆沢図工研セミナーは20人を突破。小規模(10~15人)で十分と思っていたが、この人数。ニーズは高いのだ。海外研の仕事も整理が必要。 
5 プロジェクトや研究テーマの仕事
 実証授業の分析&構想。研究テーマは情報社会を教える教材作りの仕事。前進させなければ。
6 学校の提出物
 例年以上のものがある。

 1月3日までの10日間が勝負だと思っている。どれだけ前進できるか。2学期は終わったが、生活のペースは一段落せず、ある程度のペースを維持しながら取り組んでいきたいと思っている。

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2006.12.22

東北の子どもに肥満傾向

表題のニュース記事が出ていた。

東北の小学校教師からすれば、「それはそうだろうなあ」と感じる。
「東北の子どもたちは寒さに負けず元気に外で遊ぶ」というイメージがあるかもしれないが、それはあくまでもイメージ。なかなか遊ばないものだ。
子どもたちの意識もあるだろうが、環境の問題もある。校庭や公園が雨でグジョグジョになって、遊べないのだ。まだ雪でしっかりと固まった方が遊べる。そういう時期は温暖化の影響で短くなってきた。
さらにゲーム機の普及がそれに拍車をかけている。きっとテレビやゲーム機をする時間の全国傾向を調べても、東北が長いのでは・・・と推測する。

これは子どもばかりではない。
大人も運動不足なのでは・・・と思う。いつも車生活だから、歩く時間は不足している。私も、東京に行った時など、「ずいぶん歩いたなあ・・・」といつも思う。大人の肥満傾向も実は東北が多いのでは・・・と予想している。

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2006.12.21

面談終わる

今年の個人面談も終わった。
2日間で35人。7時間をかけて行う。
準備にもエネルギーをかなり注いだ。当然のことだ。保護者の皆様は仕事を休んで来る。短い時間だが、価値のある時間にしなければいけない。
さて、今年もいくつか思うことがあった。

■子どもの成長と課題を確認しあえる場
 これが面談の目的だ。だから面談時間の半分は成長した部分と課題点をはっきりと伝えた。準備とはこの部分である。あとは話し合い。いい話も聞かせていただいたし、また励ましもいただいた。有り難いことだ。

■「いじめ」への注目度
 例年に比べて高いと感じたのがいじめへの関心だ。マスコミで数多く報道されているし、いじめのアンケートもとったからであろう。ふだんから指導をしているし、昨日のブログの通り、この点は堂々と言えるのだが、保護者からすれば心配な面もあるのだろう。それは理解できる。
 ちょうどよいタイミングで野口先生の原稿を知る。実に示唆に富む内容だ。

■「忙しそう・・・」
 子どもの前で「先生は忙しそう・・・(もちろん休み時間のこと)」と思われているのではないか。そう感じさせるちょっとしたことを聞いた。ん・・・確かに休み時間もすべきことはある。でも「忙しそう」と思われるとマイナス面も出てくる。これは反省点。

■やはり有り難い仕事
 面談で何度も「ありがとうございます」と言われた。仕事を全うするのは当然のこと。給料をいただいているのだから。それでいながら時として感謝の言葉をいただく。つくづく教職とは有り難い職業と思う。

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2006.12.20

わたしのいもうとの授業

数年前に「わたしのいもうと」を読み聞かせしたことがあった。
子どもたちにとってインパクトのある本だったようで、その後も学級文庫から借りて読む子が多かった。
今の学校に転勤してきてから、読み聞かせようと思っていたものの、その機会を失っていた。
今年、いろいろな方のブログに書かれていたこともあり、改めて授業をした。その学級通信である。

学級通信 プロジェクトZ 第150号より

 時々児童書を教材にして授業をすることがあります。その中で、私たち教師が「いじめをテーマにするのなら、この絵本」というのが「わたしのいもうと」です。
 20年近く前に発刊された本ですが、今も反響の大きい絵本です。
 小学校4年で転校した妹。転校先でいじめにあい、学校に行けなくなってしまいます。

 中学校になっても、高校になっても行けません。その間、いじめた子たちは、すっかりといじめたことを忘れ、明るい声で登校していきます。短い文章の中に、重いいじめという現実が表現されています。また、表現されている絵も白と黒を基調にして、妹の心の中を表しているようです。
 結局、いじめにあった「いもうと」は死を選びます。「いじめた人たちは自分のことなんて忘れてしまったのだろう。もっと遊びたかったのに・・・もっと勉強したかったのに・・・」 最後のページにあったこの遺書は私に重いものを投げかけました。そして、この絵本を使って授業をしてみようと思いました。

 授業は次のような流れで行いました。

1 自分の妹について紹介をする
 →妹がいる子たちに、どんな妹か紹介をさせました。プラス面より「言うことを聞かない」といったマイナス面を強調する子が多かったです。これは予想通りで、のちの伏線になります。
2 「わたしのいもうと」の前半部分を読み、その後、妹がどうなるのか予想をする。
 →いじめられた妹が引きこもってしまうところまでを読みました。その後「ずっと家にいる」「死んでしまう」「元気に通うようになる」といったいろいろな予想が出てきました。
3 後半部分を読み聞かせる
 →遺書を残して死んでしまった結末。子どもたちはシーンとして聞いていました。
4 この妹の兄や姉だったら、どのような行動をとるか話し合う
 ・兄や姉として、いじめた相手に合ってあやまらせる。
 ・妹の相談相手になる
  大きくはこの二つに考えが分けられました。兄として、姉として思いやりのある発言が続きました。
5 感想を書いて発表する
 →以下、紹介をします。

■いじめる人はいじめられる人の気持ちを考えなければいけないと思います。ちゃんと相手の気持ちを考えるのが、大切なんだと思います。いじめは絶対にいけないです。自分の気持ちと相手の気持ちを考えることが大切だと思います。

■私の学んだことは、いじめは何のためにあるのか考えたことです。私はこの話を読んだことがあって、とても悲しくなりました。いじめた人たちはすぐに忘れてしまって妹がかわいそうでした。いじめた人たちは許せないと思いました。

■「わたしのいもうと」を聞いて、いじめは死んでしまうほど人を苦しめたり、こわくさせたりするんだと思いました。僕の妹はいやな所もあるけど、いじめにあっていたら守ってやりたいなあと思いました。

■いじめをする人は、いじめられる人の立場になってほしいと思いました。ぼくは、いじめられたことがなくて、いじめられた人の立場がわからないけど、この話を聞いて何となくわかるような気がしました。いじめは絶対にいけないと学びました。

■今日はいじめのことについてよくわかりました。いじめられるとすごくつらいのに、いじめた方は普通にしかも忘れていて、ひどいと思いました。もしも私に妹がいて、いじめられていたら、相談相手になってあげたいです。いじめは絶対にダメだと思いました。

 子どもたちの学びから、「わたしのいもうと」から学んだことが多いことがわかります。いい学びができました。


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2006.12.19

今年も欠席率が少ない

昨年も感じていたが、今年も欠席が少ない。
12月に入って少し増えたものの、それ以外の2学期は8~9割の日が欠席者ゼロ。月に数日だけ欠席がいただけだ。しかもほとんどが1名のみの欠席だった。これは通知表をつける段階で気付いたことだ。
ついでなので欠席率を計算した。0.5パーセント。つまり、出席率は99.5パーセントだ。
これはかなりの高率だと思う。(このような全国的な統計はないのかな・・・)

しかしながら、困っているのは私の体調の方だ。秋から冬にかけて、声が出なくなる、腰痛になる・・・という体たらくだ。しかも、今は咳が出ている。「十数年風邪を引いたことがありません」と豪語してきたのに情けない。一刻も早く元通りにしなければ・・・。

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2006.12.18

セミナー案内

私が登壇する1月~2月上旬のセミナーについて紹介します。

第5回メディアとのつきあい方学習セミナー(1/27)

1月27日(土) 東京・青山のジャストシステム東京支社であります。
模擬授業者が三人おり、そのうちの一人です。提案性のあるものを出したいと思っています。
ワークショップが二つ、さらに堀田先生のご講演あります。間違いなく密度の濃いセミナーです。

第5回「雪の学習」研究会(2/9)

毎年夏に雪プロ合宿でお世話になっています。
今度は、2月9日(金)冬の学習研究会で附属小の子どもたち対象に飛び込み授業をします。
北の熱き集団、雪プロジェクトのメンバーとお会いできることも楽しみです。

■第41回岩手県教育工学研究大会(1/12)

これは岩手県内の話です。盛岡市西部公民館でIT活用についての講義をします。
このブログで一番アクセスが多いのは、やはり地元岩手です。
この機会にお会いできる人もいるのでは・・・と思っています。

この他にも自分が事務局をしている胆沢図工研セミナーが1月15日に、さらには会員としてサポートしている有田和正先生の飛び込み授業&研修会が本校会場に1月29日に行われます。県外も、県内も楽しいセミナーが目白押しです。

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2006.12.17

佐藤学級の分析

「同じ学級や授業を見ても、技量のある人とない人ではその差は一目瞭然」
とずっと思ってきた。

一昨日、我が学級を訪れた吉野先生がブログに参観記(その1その2)を書いてくださった。
「自動化されている」「ノート指導では、よい・悪いをしっかり示す」等、12項目にわたっている。
これには圧倒された。自分の授業や学級経営はなかなか客観化できないことが多い。自分が意図していて指導はしているわけだが、参観者の先生方にご指摘いただいて、「なるほど、そういう特徴があるのか」と感じることもしばしばだ。

今回もそれを感じた。それにしても、このような見方ができる(具体例を挙げて)というのは、吉野先生の並々ならぬ力量を表している。
それは我が学級で飛び込む授業をするという姿勢にも表れている。事前にこの話を職場でした時には、驚かれた。自分も飛び込み授業をしてわかるのだが、校内の他学級に入って授業をするのとは全然違う。子どもたちとは一期一会。しかも実態に合わせて授業中に修正をしなければいけない。それを即答で「いいです」という点も力量を反映している。

同じく参観された若月先生からも、有り難いメールをいただいた。それは、子どもたちの態度である。次のように書かれていた。

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一番印象的だったことは、子どもたちが、初めの質問タイムや給食中の雑談でもきちんと目を合わせて話してくれたことです。
初めて会った見ず知らずの人にも、目を合わせて話のできる子たちは、とても素敵でした。
しっかり話をしたり、聞いたりできるとこんなにも相手は気持ちのよいものか、改めてわかりました。
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子どもたちのことをこのように見ていただいて、本当に有り難いと感じた。これもふだんの自分がそれほど意識をしていなかった部分だ。

1年にこのような参観や取材が何回かある。実に貴重な機会だと改めて今回も感じた。吉野先生と若月先生に感謝。

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2006.12.16

家庭でできるノート指導3

今日は別のことを書こうと思っていたが、ノート指導の原稿の反響がいくつかあったので、続きを掲載することにする。

【子どもの自学ノート勉強法】

 子供たちが自分でノートに書き込めるようになったら、次のステップである。家庭で「自学ノート勉強法」に取り組む。これは、学力をつけるために自分でノートに書いて学ぶものである。学校での学習内容を復習するのが効果的である。そこにはいくつかのコツがあり、親の務めはそのコツを、学校の先生のように教えることだ。

1 ノート作りの基礎技能を教える

 見やすいノートにするためには、基礎技能を徹底させることが大事だ。どの学年でも「番号」「囲み」「記号」「線・矢印」の4つの基礎技能を教える。
 この中で最初に教えるのは「番号」と「囲み」である。この二つを徹底するだけで、ノートの印象は違ってくる。番号なら、わかることを一つずつ書くようにさせる。①②というように丸で囲んだものが見やすい。子供にとって番号を書くことは、自分の書いた量をつかむことなる。以前より書く量が増えれば、それが励みになる。また、囲みは大事なところにする。きちんと定規で引かせたい。定規で引いた線とフリーハンドでは見た目が全く違う。美的感覚と丁寧さを育てるという点でも定規を使わせたい。
 記号や線・矢印の便利さや「文や言葉で表すよりも端的に表現できる」という点にある。たとえば、ヘチマの長さが「30cmだったものが50cmになった」ということを書き表すのなら、「20cm→50cm」というように矢印一本で時間の経過を表現できる。このような便利さを実感させて活用させたい。

2 まとめや感想を書かせる

 学校での授業では、自分の思ったこと、感じたことをノートにじっくりと書く時間はとれない。そこで、家庭でのノート作りの時に「この勉強で思ったこと、感じたこと」を書かせる。といっても、最初は何を書いていいか子供たちも戸惑うかもしれない。そこで、次のように観点を与えてみよう。

・今日の学習でわかったことや思ったこと
・先生の話で覚えていること
・友達の発表ですごいなあと思ったこと
・これからがんばりたいこと

 最初は短くてよい。慣れてくれば、書く量もどんどん増えていく。ノート作りにこのようなまとめや感想コーナーを設けることによって、子供たちは学習を振り返る習慣が少しずつ身についていく。それは、「自分の学習をよりよくしていこう」という意欲につながる。

3 赤ペンを入れ、ふれあいを深めよう

 子供たちがノートを書き終えたら、評価をすることが大切である。それも「プラスの評価」だ。子供たちなりにがんばった自学ノート。改善したい点はあるだろうが、まずは長所に目を向ける。「昨日よりは、書く量が増えた」「今日の感想はおもしろいね」というようによさが必ずある。必ず探し出して、プラス評価を子供たちに伝えるようにする。
 親のその思いを直接話してもよいが、赤ペンで伝えるのも一つの方法だ。ノートの欄外に2~3行、簡単に書くのでよい。赤ペンのよさは何といっても「形に残る」ということ。回数が積み重なっていくと子供たちも書いてもらうことが楽しみになる。
 むろん、改善点を指摘したいことがあるだろう。そういう時にはまず二つはほめる。そして一つだけ「ばんごうを書くともっと見やすいね」と改善点を書くようにする。ほめられたあとであれば、子供たちも素直に受け入れる。
 このようなふれあいは親子にとっても大事だ。子供ががんばったことを親が認める。親からのメッセージに子供たちも共感し、さらにがんばろうと考えるであろう。学力をつけるための自学ノート作りであるが、結果的には親子の絆を深めるのである。

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2006.12.15

家庭でできるノート指導2

昨日の原稿の続きです。全部で3まであるうちの2つめです。

【こんな子はノートが取れない】

★ 丁寧さに欠ける子供
 学級の中には「丁寧さがないなあ」と思われる子が必ずいる。それはノートによく表れる。「早く書けばいい」とばかりに、マスからはみ出しても平気、乱暴に書いても平気である。
 そういう子たちは他の作業も丁寧さに欠けることが多い。絵を描く時、習字をする時といった学習時はもちろん、そうじの時などもすみずみまで行うようなことはない。
 「何事も早くするのがよい」という考えで、プリントを渡した時などは勢いよく取り組んで、早々と「できた!」ということが多い。その早さを考えたら、学力は決して低くはない。
しかし、こういう子供に「丁寧に書きましょう」と言ってもなかなか改善はされない。根気強い指導が必要である。

★ 書くスピードが遅い子供
黒板に書いているものを写させると、他の子に比べて遅い子がいる。じっくりと見てみると、一文字一文字写している。これだったら確かに遅いはずである。みんなが「できました」という時に、まだ半分ぐらいしか書いていない。明らかに「書く力」が不足している。
また、「書く力」だけではなく「見る力」の問題でもある。黒板に書かれているものを一文字ではなく、ひとまとまりで見て覚える力である。
 これらの力は今までのトレーニング不足からくることが多い。経験量が少ないのである。逆に言えば、トレーニングをすれば、その分確実に力はついていく。

★ 面倒くさがりの子供
 ノートをとること自体を面倒くさがる子供がいる。みんなが一斉に書いているのに、ボーッとしていたり、ノートに向かってはいるが何も書いていなかったりする。「書いていることを写しなさい」と呼びかけると、しぶしぶ取り組む。
このような子は日頃から学習に対して怠惰なことが多い。授業中でも姿勢が悪く、教師に注意されることがしばしばである。反面、ゲームやクイズといったような興味がある活動には、意欲的に取り組む時もある。
 このような傾向は生活全般にわたり、学習用具の準備や生活面での時間の管理でもルーズなことが多い。「我が子がいつまでも起きていても平気」といった家庭環境の影響もある。

★ 何を書いたらいいかわからない子供
 ノートに項目はあるが、よく見ると肝心の中身が書かれていない場合がある。たとえば、理科で「実験方法」まで書かれているが、「結果」が書かれているようなケースである。
 これは学習方法が身についていない、あるいは集中して学習に取り組んでいないということが考えられる。いくつか原因が予想される。友達と実験中雑談をしていて書くことができない、どうやって書いたらいいのかわからない、先生が書き方を子供任せにしている・・・といったことである。
 あれこれ原因があっても、子供自身が学習に主体的に参加していないのは確かである。学力も身につかない。

★ 写せばよいと考えている子供
 見た目はとてもしっかりとしたノート。学習課題も書いているし、中身も充実している。まとめもいい言葉で書いている。そのようなノートを見れば、親は安心するだろう。
 しかし、ごく少数だが、「黒板を写すのが学習」と考えて、発表や考えることをほとんどしないで、せっせと鉛筆を動かす子がいる。だから、ノートほど発表する力は高くはない。
 教師が黒板にたくさん書いているうちはノートも充実しているが、「自分で工夫してノートを書いてごらん」「自分の考えをたくさん書きましょう」と言われた時に、鉛筆がピタッと止まってしまうタイプの子供である。

【コラム・先生に聞いてみよう】
 「我が子のノートを何とかしたい。でも、我が子に聞いても先生はあまりノート指導をしないようだ・・・・」
 そういう場合、どうしたらいいだろうか。直接「先生、もっとノートを見てください」と言うのは角が立つという時には、質問形式で聞いてみるとよい。「もっとしっかりとしたノートのとり方にしたいと思います。家庭でも教えたいのですが、どのようにしたらいいでしょうか」と言うように連絡帳に書けば、教師も意識的に目を向けるようになる。もちろん、いきなり本題ではなく、我が子が伸びていることを冒頭に書いてからがよい。
 それでも、なかなか変わらない時には、学級懇談会の話題にするとよい。たくさんの意見が飛び交う中で教師も「私も指導していきます」ときっと言うに違いない。

【子供に勉強に向かわせるノートの取り方】

【ポイント】
・ノートを変える親の一言
・ワンポイント書き込みをしよう
・吹き出しで自分の考えを

【親の言葉、態度】
 我が子のノートを見て、どのような一言をかけているだろうか。多くは「何だ、このノートは」「もっと丁寧に」といった注意ではないだろうか。しかし、そのような言葉でノートが変わることはない。工夫した言葉がけが必要である。
 たとえば、乱雑な子には「自分だけがわかるのではなく、先生に見せられる字でいつも書こうね」、定規を使わない子には「誰でも定規を使えば魔法のようにきれいなノートになるよ」と言う。そして、少しでも改善が見られたら、「すごいね!」「ママは嬉しいわ」と大げさにほめる。子供たちのノートに対する意欲は倍加するはずです。この小さなくり返しが子供たちのノートを少しずつ変え、長い目で見ると大きな変化になる。
 また、自分の考えをノートに書いていた時には、「このノートは宝物だ。ゆうちゃんの考えが詰まっているからね」「そうそう、自分の考えを書くチャンスがあったら、すぐに書いていいんだよ」とさりげなく、ノート指導をしてみるのも一つの方法である。もっとも、すぐに子供たちのノートが変わることはない。でも、ふだん言っていることが、学習中に少しでも生かされれば、それで十分に効果はある。

【日付、マーク】
 学習で書かれたノートは、子供たちにとっては「過去」のものである。だから、見直しや書き込みをするという機会はなかなかない。しかし、教師が意図的に指導をしてくれない限り、子供のノートは変化をしない。だったら、親から「ノート指導のコツ」を子供たちに教えよう。
 子供たちが抵抗なく取り組めるのは、「ワンポイント書き込み」である。10秒もあればできるものだ。まずは、「書くべきこと」で書いていないものをチェックする。たとえば日付だ。教師が書くように指示していなくても、書く習慣をつけさせたい。これは子供たちが「自分なりのノート」にするための第一歩である。
 もう一つはノートの最後の「学習チェックマーク」である。何のことはない。1時間の授業がよくわかったら「花丸」、だいたいわかったら「丸」のマークをつける。これもすぐにできる。自分のキャラクターを作ってみるのもおもしろい。

【吹き出し】
 「自分の考えを学習中に書くんだよ」と言っても、実際にはなかなか書けないであろう。ただし、一定の書く時間があれば別である。そうであれば、家庭でその時間を確保しよう。授業で書いたノートを復習する時に、自分の考えを書くようにするのだ。
 その時にはぜひ吹き出しを使いたい。マンガの主人公がセリフを言う時に使われるものだ。最初は一言感想でいい。「(物語の主人公が)かわいそう」「このとき方はいいなあ」といったことだ。一つの授業に一つずつ書いていくだけでも力になる。

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2006.12.14

家庭でできるノート指導1

「家庭でできるノート指導」というテーマで原稿を書いた。
事情があって掲載ができなくなった。
でもせっかく書いた原稿である。何回か分けて紹介する。

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「自分なりのノート作りができる子は学力が高い」
「ノートを見れば、その子の授業に対する姿勢がわかる」
 これらは現場の教師にすれば常識的なこと。
 逆に言えば、自分なりのノート作りができるようにすることが、学習好きにする近道と言えるのかもしれない。
といっても、「ノートの書き方は先生が教えるものだから・・・」と思っていないだろうか。親でも十分にノート指導はできる。

【ノート指導の有効性】
 親にとっては学校の様子を知るものの一つが、子供たちのノートである。一年間での授業参観の回数はそれほど多くはない。しかし、ノートは毎日使われる。いわばノートは授業参観の代わりとなるようなものだ。そこにはその子の学習に対する姿勢がストレートに出ている。

・自分の考えをたくさん書いているノート。集中したことがわかる。
・一時間の授業の様子がわかりやすくまとめられたノート。

 このようなノートだったら親も安心だ。しかし・・・

・ノートと言うよりはメモ書きのようなノート
・乱雑だったり、いらずら書きもあったりするノート

 これだとかなり不安になってくるであろう。我が子は一体授業中に何をしているのかと。
 子供のノートは「学習の鏡」みたいなものだ。学習に取り組む姿勢、理解度がそのまま写し出されている。それは怖いものである反面、ある意味では便利なものでもある。子供たちの学習に終始付き合わなくても、ノートをチェックすれば、その子の学習状態がわかるからだ。
 では、どのようにして子供たちのノート力を向上させればいいのだろうか。

【こんなノートなら心配】

◎空白だらけのノート
 一ページに数個の言葉が並んでいるだけのノート。あとは真っ白。しかも、次のページも似たような状態。よく読んでみると、途中まで文章を書いているが、あとは途切れている。学習意欲が心配な例。

◎書きなぐりのノート
 ノートは書いているものの、字が汚く、しかもマスからはみ出ている。「書いた本人も読めないのでは・・・」と思われるほど。性格や学習習慣が反映されている例。

◎ただ写しているだけのノート
 しっかりと書いているように見えるが、教師が黒板に書いたものをただ写しているだけのノート。そのまま写しているので、途中で行がかわっている。写すというのはノート作りの基本の段階では大事だが、そのままで伸びていない例。

【まず子供にさせること】
 我が子のノートを見て、どう思っただろうか。ドキッとしたら黄色信号、我が子にぴったりだったら赤信号である。
 ノートと学力は大きな関係がある。きちんとしたノートを書ける子は当然学力が高い。ノートをとるのが苦手な子でも、まれに学力が高い子もいるが、やがて伸びがストップする。逆に、乱雑なノートの子が、きちんとノートをとれるようになってきてから学力がついてきたという例も数多い。いわば、ノートは学力向上のかぎを握っているとも言える。
 しかし、授業でのノート指導は教師任せにならざるをえない。教師は40人近くの子を見ているし、細かなノート指導ができない・・・じゃあ、どうすればいいのだと思うであろう。
 何のことはない。教師のノート指導のテクニックに学べばよいのである。教師は毎日、多くの時間でノート指導を行っている。書き方を教えるのはもちろん、その大切さの自覚のさせ方、ノートを通じてのコミュニケーションの方法等、多くのテクニックを持っている。それは親には見えてこない部分である。
 むろん、学校と家庭では学習環境が違うし、親が我が子に「授業」するのも難しい。ただ、その違いはあるにしても、ノート指導のテクニックを知識として知っているのと知っていないのでは、我が子への声がけも違ってくる。
 では、まずは何からスタートすればいいのか。ノートがなかなか取れない場合、まずその理由を考えるころだ。それがわかったら、ノートが変わる具体的な方法を教える。シンプルだが、これが王道である。

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2006.12.13

冊子から

飛行機でも新幹線でも必ず備え付けの雑誌には目を通す。
内容が優れていることが多いからだ。
JR東日本発行の「トランヴェール」は毎月発行。
東日本のあちこちの名所の歴史的な内容や優れた名所を、ビジュアルに紹介してくれる。
それが「ご自由にお持ち帰りください」なのだ。

今月は上杉謙信のお話。その人となりを伝えるエピソードがいくつかある。

・権威と実力、双方を兼ね備えて、人の上に立つ強さを持つようになったのです。
・信長のような、会社全体をぴりぴりとしたムードに追い込んでいく経営者は大きな成功をしたとしても内部崩壊の危険を常にはらんでいる。
・それに対して謙信は、細やかな気配りを見せながら、褒めて実力を発揮させる。こういう上司なら社員は気持ちよく会社に貢献するのではないだろうか。

うーん。これはそのまま学級経営の教師と子どもの関係に通じるのではないか。
同時に学校経営にも。
要は「経営」だから全てのことに通じるということだ。

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2006.12.12

卒業アルバムの作文

卒業式の日に卒業アルバムを渡すには、今が編集のピーク。そのエピソードです。

学級通信 プロジェクトZ 第144号より

 このごろ子どもたちとの会話の中で出てくる言葉の中に「卒業」という言葉が増えてきました。たとえば、「あと卒業まで3カ月半です」「こういう力をつけて卒業して、中学校になろう」といった具合です。
 そもそも2学期になってから、卒業を意識することは何回かありました。「最後の水泳記録会」「最後の文化祭」といった行事面。10月から始まった卒業アルバムの個人写真・クラブ写真・委員会写真、そして6学年全員での集合写真。
 といっても、子どもたちにとっては「卒業はまだ先・・・」という意識でした。

 しかし、その卒業が子どもたちに先週ぐっと迫ってきました。それは卒業アルバムの作文書きがあったからです。これは全員が半ページずつ書くものです。書く量は限られているものの、そのままの字で印刷されるとても大事な作文です。
 そこですぐに書かせるのではなく、じっくりと時間をとって取り組みました。次のようにです。

 1 イメージ化のために例となる作文を読む。
 2 気付いたことを話し合う。
 3 書く内容と決める。
 4 段落を意識して下書きをする。
 
卒業文集はただの思い出作文とは違います。修学旅行、クラブへの取り組み等を書いてもそこから「学んだこと」や「自分の成長」がキーワードとなります。その点を意識して、子どもたちは下書きを書き始めました。教室ではシーンとした静けさの中、鉛筆の動く音だけが聞こえます。集中している証拠です。
 真剣に取り組んで40分ぐらいしてから、次々と子どもたちは下書きを書き終えました。
 改めて読んでみると、「成長したんだなあ」「がんばったんだなあ」という内容が多いです。一部分を抜粋します。

・陸上練習で、僕は最後まであきらめないことを学んだので、このことをしっかりと生かしていきたい。
・一人だけが手をぬいてもいいという気持ちがあってはいけないということも学んだ。人々をよい気持ちにさせるもんだと思った。
・僕は、いろいろな行事でリーダーになるのは苦手だけど、他のみんなと協力をしてがんばっていくことを続けたいと思う。
・これからも努力することを忘れずに、どんなことでも最後まであきらめずに取り組んでいきたいと思った。
・結果は残念だったけど、みんなでハーモニーを大切にできたのでよかった。
・これからどんどん成長していく自分たち。これからの自分を一生懸命に応援していきたい。大きな大きな夢、希望をもって・・・。
・中学校ではこの6年間であったいろいろな経験をがんばって生かして、中学校の生活を送りたいと思う。

 このような子どもたちの作文を読むと改めて成長したんだなあと感じます。教師として嬉しいことです。
 もっともこの卒業文集はまだ下書き段階。これからさらに磨き上げ、いい文章になっていくことでしょう。楽しみです。

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2006.12.11

嬉しい便り

嬉しい便りが届いた。
一週間前に飛び込み授業&講演をしたT小学校の校長先生からの手紙だ。
御礼状とともに、その日のセミナーのまとめが入っていた。

そのまとめの内容はアンケート結果と総括。
この総括の分析に唸ってしまった。

・「学習意欲」を複眼的に重層的にとらえる
・IT活用のスタイルから見えてくる
・教師の腕を高めるためのポイント

この3観点から私の授業および話を分析されているのである。これによって私自身が自覚していない部分をご指摘いただいた。単に要約したのではなく、他者に伝えるための解釈が入る・・・それも洞察鋭い解釈。校長先生のすばらしい分析力・表現力を改めて感じた。

アンケート結果も、自分の指導意図が伝わり読んで嬉しくなった。
特にIT活用部分では、「やってみたい」という声が強かった。

・ITを活用した方が点数が高い、つまり学力がつくというのは衝撃的事実だった。
・IT活用で、ついあれこれ盛り込みたくなりがちですが、使い方も内容も実にすっきりしていた。
・今日のこれほどの身軽なプロジェクタ活用はカルチャーショックです。

このアンケートを読んで、自分にとっても有り難い研修会だったと感じている。受け手の反応がよければ勇気も出る。9日の模擬授業に続いて、「進んでいこう」という気持ちになった。

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2006.12.10

模擬授業の外部評価

研究会で模擬授業を行った。
そのための構想、文献調査、教材作り、発問・指示の吟味、そして練習と多くの時間を費やした。
それだけでも多くの学びがある。もちろん授業そのものもだ。

今回はさらに外部評価の仕組みがきちんとできている。
実際に模擬授業を受けた方々からのメッセージは、自分にとっては「宝の山」だ。
「このような授業の見方があるんだなあ・・・」ということが次々と発言されてくる。
(たとえばこちら)

模擬授業をしても、受け手がどのように感じたかがなかなかわからない場合がある。授業者としては、少し不安になる。良くても悪くても「評価」があると、やった甲斐があるというものだ。その点では、今回は有り難い模擬授業である。

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2006.12.09

特別活動の研究

久々に特別活動の研究授業をした。地区特別活動研究会での研究授業である。
今はほとんど書いていないが、10年以上前は特別活動のレポートや原稿を一生懸命に書いていた。
初めて雑誌の連載をさせていただいたのが、「特別活動研究」誌。1992年のことだ。
自分なりのかなり参考文献を読んだり、時間を費やしたりしたが、今考えると明らかな実力不足。最後は息切れ状態の連載だったことを記憶している。それでも自分にとっては、有り難い機会だったことには変わりがない。

さて、今回の研究授業は学年児童会の話し合い活動。
議題は「他学年と交流しよう」である。
今回は指導案を作るのが楽しかった。

・子どもたちの対立点はどこか
・どこまで、今回の話し合いで決めるか
・議長役の子に対する指導は何をするか
・教師の助言の出番はどこか
・話し合い終了後に教師は何を語るのか・・・等。

子どもたちの話し合いのイメージがふくらんで2枚の指導案を一気に作成した。
(指導案も任されていてよかった。2枚に凝縮できたからだ)
事前指導は前回の学年児童会の終了時に希望活動内容調査を5分。2日前に役割分担の確認を10分。前日に議長との打ち合わせを10分。当日に提案者と黒板書記への指示をそれぞれ3分。
これで十分だった。

いざ話し合い。
いい話し合いができた。対立点でお互いの立場で主張をぶつけ合い、こちらの助言で両方の立場のよさを合わせた考えで内容がまとまった。今回はこの方法で子どもたちも納得である。

研究会で「教師の助言の出番」が話題になった。
私はいつも「話し合いの方法についてはどんどん助言する、しかしその話し合った結果の内容は子どもたちに任せる」というスタンスである。
これが子どもたちに力をつける話し合い活動での教師の出番だと思う。

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2006.12.08

今年を漢字一字で表す

毎年行っている期末ネタの実践。今年もしました。

学級通信 プロジェクトZ 第142号より

  毎年、どの学級でもしている実践があります。12月に「今年を漢字一字で表す」というものです。例年、京都の清水寺でその年を象徴する漢字を毛筆で書くニュースが流れます。そこから思いついて、ずっと実践してきています。記憶にあるのは1995年の「震」。この年は阪神大震災やサリン事件などがあり、この「震」が選ばれました。ちなみに昨年は「愛」でした。
 まず子どもたちに言いました。

 今年一年をまた漢字一文字で表してみましょう。

 子どもたちは「ああ、やったやった」「去年もやったから大丈夫」という反応でした。そこで、昨年度の例を紹介しました。

★ 「友」・・・友だちがいっぱいできたし、いっぱい遊んだから。
★ 「委」・・・委員会でたくさんがんばったから
★ 「打」・・・バスケットでシュートをたくさん打ったから
★ 「食」・・・おいしいものを食べて食べての1年間だったから
★ 「演」・・・金管クラブで今年演奏をがんばったから
★ 「炎」・・・2学期燃えて一生懸命に勉強をしたから
★ 「漫」・・・今年まんがをたくさんかいたから

 これらを紹介しているうちに、「よくできている」「あっ、それ、自分のだ!」というように、楽しい声が出てきました。
 そして、実際に自分たちが書きます。

 1 今年に関することで、思いついた漢字をいくつか書く。
 2 そのうちから一つ選び、その理由を書く。
 3 4人組で発表しあい、ベストの人を一人選ぶ。
 4 学級全体で発表する

 このような形で発表し合いました。おもしろい漢字やなるほどと思う漢字には、納得の声が出ていました。昨日出てきた中でいくつか紹介をしましょう。

 ・「優」・・・インディアン旗で優勝したから
 ・「鳥」・・・今年はチキンカレーが好きになったから。中学生で鳥のように羽ばたいていきたいから。
 ・「楽」・・・みんなと楽しく勉強をしたり、遊んだりしたから。
 ・「遊」・・・今年は友達と土日などを使った楽しく遊んだから。
 ・「走」・・・今年はたくさん走ったから。
 ・「努」・・・今年一年、たくさん努力をしたから。
 ・「幸」・・・6年生になって過ごす日々が幸せだからです。
 ・「思」・・・今年は人を思い合ったし、たくさんの思い出ができたから。
 ・「最」・・・最高学年、最後だし、最高な1年だったから。
 ・「蹴」・・・今年はサッカーをたくさんやったから。
 ・「笑」・・・いっぱい笑ったから。
 ・「打」・・・たくさんヒットを打てたし、県大会・全国大会に行けたから。
 ・「卒」・・・今年で中学生にあがるから6年生でいろいろなことを学んで卒業になるから。
 ・「力」・・・今年はいろいろな力をつけられたから。
 ・「飛」・・・バスケでたくさん飛んだから。

 今年も一年を表す漢字がたくさん出たな・・・子どもの考えっておもしろいなと感じました。

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2006.12.07

「10」の視点

研究会のレポートを作成している。
今回は「15の視点」という形で書いている。
「フォーマットは自由」ということだったので、どのような形式で書いたらいいか考えた末に、「では、学んだことの15の視点で行こう」と考えた。別に数字は「15」でなくてもよい。ただ、3つの内容だったら、15ぐらいだと平均が5つでちょうどいいのかなと考えた。

この「〇の視点」で思い出したことがある。教師になって2校目の教頭先生だ。その先生は、講評や感想を言う時に必ず「10の視点」という形で話をしていた。たとえば、運動会終了後の反省会では「今日の運動会の成功、10の理由」。合宿研究会(というのも2回行ったなあ・・・)では「研究会で感じた10のポイント」といった感じで話をする。
実際に10も関連項目を見つけるのは大変だと思うが、「何が何でも10見つける」という気持ちがあれば、見つかるのだろう。当事者意識の問題だと思う。

きっとその教頭先生は自分に常に「10個見つけよう」というノルマを課していたのではないかと思う。そして、実際にスピードアップしてできるようになったのではないかと思う。見習いたい。

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2006.12.06

あの時の手紙

kunibookさんのブログに自分とのやりとりが出ていた。
お願いされたことに返信するのは当たり前のこと(無理なお願いは別だけど)。人様の役に立ったということで、こちらが嬉しいのだ。
kunibookさんは、大変恐縮されている。これはこれで気遣いがすばらしいと思う。

さて、若い頃、自分はかなりいい加減だったと思う(今もその傾向は随所に見られるのだが・・・)。大学1年の時、大学祭で研究室で「子どもの遊び」アンケートをまとめて発表しようとしたことがあった。数人のグループだ。そこで、附属小の子たちにお願いをして、アンケートをとったことがあった。教師になって、この手のアンケートが現場の授業を圧迫するものかを知ったが、その当時は何も知らなかった。しかも、終了後に結果も送らなかった。何といい加減な大学生だったことか。

教師になってからも、似た傾向は続いていた。
しかし、あの時の手紙から自分の行動を恥じた。それは、教師になって4年目。実践資料募集の某雑誌に自分の実践資料を送ったことがあった。1カ月ほどして、編集長から達筆の手紙が届いたのである。その編集長とは有田和正先生。和紙に毛筆で書かれた励ましの手紙に自分への実践のコメントも書かれていた。

これには驚いた。その頃はまだ筑波大学附属小にお勤めだったから、猛烈な忙しさのはずだ。その先生が若き一教師にわざわざ手紙をくださったのだ。同時に、今までの自分を恥じた。
それ以来、自分の行動は明らかに変わった。一流の人からは、生き方を学ぶことも多いのだ。

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2006.12.05

飛び込み授業の意義

(ココログメインテナンスのため3日ぶりの更新です。3日分、少しずつアップしていきます)

昨日の研修会のことが、スプリングさんのブログにさっそく紹介されていた。
ただただ恐縮するばかりである。
自分の中では授業の評価で「この点は失敗だったな・・・」というのがある。たとえば、思考を十分に促す部分で深めきれなかったこと。もっとテンポよく授業を進められなかったか・・・等。
それでもこのように言ってくださる。全くありがたいことである。

そして飛び込み授業の意義について書かれていた。
その観点が自分と同じだったので、とても嬉しかった。
一つは、自分の授業での主張点を出すということ。学習技能を育てるという観点での働きかけを多く提示した。また、教材開発というのも今回の主張点である。
もう一つは自分の教師として日頃心がけている態度を示すこと。今回は「励まし」がキーワード。

スプリングさんは
・一つは、自学級で重視していることの表現
・出合った子どもたちに対する誠意
と書かれていた。

これらを考えたら、飛び込み授業にはいろいろな制限はあるものの、やはりその教師の学んだ来た道の集大成ということがわかる。その点では、今回のT小での飛び込み授業は、私の辿ってきた道だったのだと改めて感じた。そういうことを考えさせてくれた貴重な機会だったのだ。

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2006.12.04

人との縁

今日は秋田県T小学校での飛び込み授業&講演。
1学年1学級の小規模校ながら、近隣等の学校の先生方も研修会に参加されており、合計で14名の参加者だった。秋田は私が教員になるまで暮らしたふるさと。いろいろな縁があった。

1 子どもたちとの縁
飛び込み授業をされる子どもたちはどんな気持ちなんだろうかと前日考えた。慣れている担任の先生、周囲には参観者。間違いなく緊張しているだろう・・・と思った。
確かにそうだった。でも、それが子どもたちにとってはプラスだったと思う。授業に集中して、私が持ってきた資料の読み取りを一生懸命にして、進んで発表してくれた。1時間だけの付き合いだったけど、本当にすばらしい子どもたちと思った。なお、飛び込み授業のことについてはいろいろと感じることがあったので、のちほど記したい。

2 校長先生との縁
今回は校長先生のお招き。主として雑誌やネット上での知り合いである。研究会で以前(十数年も前)発表をお聞きしたことがあったが、その時にご挨拶をしたわけではなかったので、実質今日が初対面。
本当にお若く、これからどんどんと新しい動きを起こしそうな方だった。実際に今までも野口先生、上條先生を招いたセミナー(校内を中心として)を開かれている。教職員は間違いなく大きな刺激を受けるであろう。
だからか、講演後の質疑応答での質問も的を射たものが多かったし、「よりよい授業を目指そう」という雰囲気が感じられた。校長先生の学校マネジメントのすばらしさであろう。

3 秋田時代の縁
 参加者のお一人にKさんがいた。私が大学卒業後に勤めた会社にいた先輩の奥様である。年賀状のやりとりをしていたので、すぐにわかった。研究会終了後に先輩に電話をした。実際に声を聞くのは20年ぶり。話し方は20年前と変わらず。教員を経て、今は生涯学習センターにお勤めとか。会社時代はいろいろと苦労があって、その時のことを思い出した。また、校長先生のお知り合いも私の身近なところにあって、まさに人と人との縁を感じたものだった。

ということで、とっても幸せな気持ちで帰りの雪道を走ってきた。なかなか秋田に行く機会はない。今回は6年ぶり。実に有り難い機会だった。

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2006.12.03

租税教室

本校では6年生を対象に毎年「租税教室」が行われている。ゲストティーチャーが教室で実際に授業を行う。社会科の税の学習の導入として位置づけると価値がある。
一般的にこのような授業では、「お任せ」という場合が多いであろう。しかし、私はよりよい授業にするためにT2として、どんどん「介入」をした。結果的にそれが子どもにとっていい学びになった。

学級通信 プロジェクトZ 第138号より

 先週の金曜日、租税教室がありました。これは税金についての理解を深めると言う目的で税の専門家を教室に迎えて、学習をするというものです。1組には奥州市役所のTさんがいらっしゃいました。

 今まで各学校で授業されているということで、Tさんも慣れていました。最初に子どもたちにジュラルミンケースを見せて、開かせました。
 中に入っているのは、「1億円」(写真)。もちろん本物ではありません。実際に持ってみたら、10kg。その重さにも子どもたちは驚いていました。 これだけでも子どもたちは大喜びなのですが、あくまでも税の学習です。今度は税のビデオ(アニメ)を見ました。そこには、「税金のない世界」が描かれていました。たとえば・・・

・ごみ収集ができなくて街中がごみだらけになっていた。
・橋も税金がないので、壊れたらなおされなくなった。
・火事の時には、消防署から多額の請求が来る。
・交通事故でもお金を払わなければいけなくなる。
・交番に行っても、道案内ですら料金が取られる・・・・

 もちろん空想のお話ですが、リアル感がありました。このような世界には子どもたちは住みたくないと子どもたちも思いました。

 千葉さんからは「みんなも消費税を払っている」ということを話題に出していただきました。消費税です。これは子どもたちもお店で買い物をした時に確かに購入しています。今まではあまり意識していなかった子どもたちも改めて税金が有効に使われていることを知って、意識をしたようでした。また、その税金がどのような使われ方をするのかということがどのような仕組みで決まるのかといったことも学びました。さらに、一人あたり85万円、学校ではお金がかかっていることも学びました。
子どもたちの授業感想です。

・今まで100円のものを買う時に5円は余計だと思っていたけど、大切に使われていることがわかりました。今日はとてもいい勉強になりました。
・税金が世の中のいろいろなことに使われていることがわかって、とてもよかったです。もっともっと税金のことを勉強したいです。

 実際に税の学習は、社会科で行います。今回の学習はその事前学習として価値があるものでした。

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2006.12.02

腰痛が・・・

今日は教育とは関係のない、個人的な話です。

このごろ体に違和感を感じることが多いです。
先週は声が出なくなりました。昨日は、肩こりの症状が出ました。
今日は、スタッドレスタイヤを運んでいる時に、腰をやられました。日常生活に影響はないのですが、体をそると痛い状態です。

ほんのちょっと前まで、「風邪を十数年間ひいたことがない」と豪語していました。
健康に育ててくれた両親に「本当にありがとう」と感謝の気持ちを持っていました。
無茶をしても平気でしたから。

しかし、このごろの様子では年齢はウソをつかない、日頃の運動不足もウソをつかないとつくづく感じています。

初任の年に、58歳で退職した先生がいました。
「あと2年あるのに、どうして退職なのですか?」と聞いたら、「マット運動で見本を見せられなくなった。もうダメだと思った」と答えたのが印象に残っています。
体育で一緒に子どもたちと走るとまだまだ大丈夫と思っていますが、それも校庭3週ぐらいまで。あとはきついです。

自分の生活の中に「体の管理のための時間」が必要になってきているなと思っているこのごろです。

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2006.12.01

元気な生活科

十数年前の「ブーム」とは比べものにならないくらい地味になった生活科。
なかなか実践発表を聞く機会も少なくなってしまった。

しかし、本校の2年生の実践は違う。
「水小郵便局」を今開いている。全校を巻き込んだ実践で実にダイナミック。おそらしく生活科発足当時の実践でずっと継続して続けられているのだろう。

ベルマークで「はがき」を購入する。休み時間に「郵便局」をのぞいてみると、一生懸命に発売をしていた。ポストや郵便受けの制作も自分たちで行い、各学級で出された郵便物の配達は「制服」で。配達は本当に喜んで行っている。
この実践のよさは次のようなものだ。

・2年生の学習だが全校を巻き込んでいる
・3年生以上の子どもたちは「自分もがんばってやった」という経験があ り、協力したいという気持ちが働く。
・ふだんは話をしている相手でも手紙を出すことによって、気持ちを伝えることができる。
・逆にふだんお世話になっている相手(特に教師)に、感謝の気持ちを伝えることができる。
・葉書の交換はベルマークを持ってくること。一石二鳥である。

友達どうしでの手紙のやりとりはもちろん、中には兄弟でやりとりをしている子たちもいる。メールを使うことが多い子もいるが、手紙のよさも感じていることであろう。

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