卒業アルバムの作文
卒業式の日に卒業アルバムを渡すには、今が編集のピーク。そのエピソードです。
学級通信 プロジェクトZ 第144号より
このごろ子どもたちとの会話の中で出てくる言葉の中に「卒業」という言葉が増えてきました。たとえば、「あと卒業まで3カ月半です」「こういう力をつけて卒業して、中学校になろう」といった具合です。
そもそも2学期になってから、卒業を意識することは何回かありました。「最後の水泳記録会」「最後の文化祭」といった行事面。10月から始まった卒業アルバムの個人写真・クラブ写真・委員会写真、そして6学年全員での集合写真。
といっても、子どもたちにとっては「卒業はまだ先・・・」という意識でした。
しかし、その卒業が子どもたちに先週ぐっと迫ってきました。それは卒業アルバムの作文書きがあったからです。これは全員が半ページずつ書くものです。書く量は限られているものの、そのままの字で印刷されるとても大事な作文です。
そこですぐに書かせるのではなく、じっくりと時間をとって取り組みました。次のようにです。
1 イメージ化のために例となる作文を読む。
2 気付いたことを話し合う。
3 書く内容と決める。
4 段落を意識して下書きをする。
卒業文集はただの思い出作文とは違います。修学旅行、クラブへの取り組み等を書いてもそこから「学んだこと」や「自分の成長」がキーワードとなります。その点を意識して、子どもたちは下書きを書き始めました。教室ではシーンとした静けさの中、鉛筆の動く音だけが聞こえます。集中している証拠です。
真剣に取り組んで40分ぐらいしてから、次々と子どもたちは下書きを書き終えました。
改めて読んでみると、「成長したんだなあ」「がんばったんだなあ」という内容が多いです。一部分を抜粋します。
・陸上練習で、僕は最後まであきらめないことを学んだので、このことをしっかりと生かしていきたい。
・一人だけが手をぬいてもいいという気持ちがあってはいけないということも学んだ。人々をよい気持ちにさせるもんだと思った。
・僕は、いろいろな行事でリーダーになるのは苦手だけど、他のみんなと協力をしてがんばっていくことを続けたいと思う。
・これからも努力することを忘れずに、どんなことでも最後まであきらめずに取り組んでいきたいと思った。
・結果は残念だったけど、みんなでハーモニーを大切にできたのでよかった。
・これからどんどん成長していく自分たち。これからの自分を一生懸命に応援していきたい。大きな大きな夢、希望をもって・・・。
・中学校ではこの6年間であったいろいろな経験をがんばって生かして、中学校の生活を送りたいと思う。
このような子どもたちの作文を読むと改めて成長したんだなあと感じます。教師として嬉しいことです。
もっともこの卒業文集はまだ下書き段階。これからさらに磨き上げ、いい文章になっていくことでしょう。楽しみです。
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