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2006.12.15

家庭でできるノート指導2

昨日の原稿の続きです。全部で3まであるうちの2つめです。

【こんな子はノートが取れない】

★ 丁寧さに欠ける子供
 学級の中には「丁寧さがないなあ」と思われる子が必ずいる。それはノートによく表れる。「早く書けばいい」とばかりに、マスからはみ出しても平気、乱暴に書いても平気である。
 そういう子たちは他の作業も丁寧さに欠けることが多い。絵を描く時、習字をする時といった学習時はもちろん、そうじの時などもすみずみまで行うようなことはない。
 「何事も早くするのがよい」という考えで、プリントを渡した時などは勢いよく取り組んで、早々と「できた!」ということが多い。その早さを考えたら、学力は決して低くはない。
しかし、こういう子供に「丁寧に書きましょう」と言ってもなかなか改善はされない。根気強い指導が必要である。

★ 書くスピードが遅い子供
黒板に書いているものを写させると、他の子に比べて遅い子がいる。じっくりと見てみると、一文字一文字写している。これだったら確かに遅いはずである。みんなが「できました」という時に、まだ半分ぐらいしか書いていない。明らかに「書く力」が不足している。
また、「書く力」だけではなく「見る力」の問題でもある。黒板に書かれているものを一文字ではなく、ひとまとまりで見て覚える力である。
 これらの力は今までのトレーニング不足からくることが多い。経験量が少ないのである。逆に言えば、トレーニングをすれば、その分確実に力はついていく。

★ 面倒くさがりの子供
 ノートをとること自体を面倒くさがる子供がいる。みんなが一斉に書いているのに、ボーッとしていたり、ノートに向かってはいるが何も書いていなかったりする。「書いていることを写しなさい」と呼びかけると、しぶしぶ取り組む。
このような子は日頃から学習に対して怠惰なことが多い。授業中でも姿勢が悪く、教師に注意されることがしばしばである。反面、ゲームやクイズといったような興味がある活動には、意欲的に取り組む時もある。
 このような傾向は生活全般にわたり、学習用具の準備や生活面での時間の管理でもルーズなことが多い。「我が子がいつまでも起きていても平気」といった家庭環境の影響もある。

★ 何を書いたらいいかわからない子供
 ノートに項目はあるが、よく見ると肝心の中身が書かれていない場合がある。たとえば、理科で「実験方法」まで書かれているが、「結果」が書かれているようなケースである。
 これは学習方法が身についていない、あるいは集中して学習に取り組んでいないということが考えられる。いくつか原因が予想される。友達と実験中雑談をしていて書くことができない、どうやって書いたらいいのかわからない、先生が書き方を子供任せにしている・・・といったことである。
 あれこれ原因があっても、子供自身が学習に主体的に参加していないのは確かである。学力も身につかない。

★ 写せばよいと考えている子供
 見た目はとてもしっかりとしたノート。学習課題も書いているし、中身も充実している。まとめもいい言葉で書いている。そのようなノートを見れば、親は安心するだろう。
 しかし、ごく少数だが、「黒板を写すのが学習」と考えて、発表や考えることをほとんどしないで、せっせと鉛筆を動かす子がいる。だから、ノートほど発表する力は高くはない。
 教師が黒板にたくさん書いているうちはノートも充実しているが、「自分で工夫してノートを書いてごらん」「自分の考えをたくさん書きましょう」と言われた時に、鉛筆がピタッと止まってしまうタイプの子供である。

【コラム・先生に聞いてみよう】
 「我が子のノートを何とかしたい。でも、我が子に聞いても先生はあまりノート指導をしないようだ・・・・」
 そういう場合、どうしたらいいだろうか。直接「先生、もっとノートを見てください」と言うのは角が立つという時には、質問形式で聞いてみるとよい。「もっとしっかりとしたノートのとり方にしたいと思います。家庭でも教えたいのですが、どのようにしたらいいでしょうか」と言うように連絡帳に書けば、教師も意識的に目を向けるようになる。もちろん、いきなり本題ではなく、我が子が伸びていることを冒頭に書いてからがよい。
 それでも、なかなか変わらない時には、学級懇談会の話題にするとよい。たくさんの意見が飛び交う中で教師も「私も指導していきます」ときっと言うに違いない。

【子供に勉強に向かわせるノートの取り方】

【ポイント】
・ノートを変える親の一言
・ワンポイント書き込みをしよう
・吹き出しで自分の考えを

【親の言葉、態度】
 我が子のノートを見て、どのような一言をかけているだろうか。多くは「何だ、このノートは」「もっと丁寧に」といった注意ではないだろうか。しかし、そのような言葉でノートが変わることはない。工夫した言葉がけが必要である。
 たとえば、乱雑な子には「自分だけがわかるのではなく、先生に見せられる字でいつも書こうね」、定規を使わない子には「誰でも定規を使えば魔法のようにきれいなノートになるよ」と言う。そして、少しでも改善が見られたら、「すごいね!」「ママは嬉しいわ」と大げさにほめる。子供たちのノートに対する意欲は倍加するはずです。この小さなくり返しが子供たちのノートを少しずつ変え、長い目で見ると大きな変化になる。
 また、自分の考えをノートに書いていた時には、「このノートは宝物だ。ゆうちゃんの考えが詰まっているからね」「そうそう、自分の考えを書くチャンスがあったら、すぐに書いていいんだよ」とさりげなく、ノート指導をしてみるのも一つの方法である。もっとも、すぐに子供たちのノートが変わることはない。でも、ふだん言っていることが、学習中に少しでも生かされれば、それで十分に効果はある。

【日付、マーク】
 学習で書かれたノートは、子供たちにとっては「過去」のものである。だから、見直しや書き込みをするという機会はなかなかない。しかし、教師が意図的に指導をしてくれない限り、子供のノートは変化をしない。だったら、親から「ノート指導のコツ」を子供たちに教えよう。
 子供たちが抵抗なく取り組めるのは、「ワンポイント書き込み」である。10秒もあればできるものだ。まずは、「書くべきこと」で書いていないものをチェックする。たとえば日付だ。教師が書くように指示していなくても、書く習慣をつけさせたい。これは子供たちが「自分なりのノート」にするための第一歩である。
 もう一つはノートの最後の「学習チェックマーク」である。何のことはない。1時間の授業がよくわかったら「花丸」、だいたいわかったら「丸」のマークをつける。これもすぐにできる。自分のキャラクターを作ってみるのもおもしろい。

【吹き出し】
 「自分の考えを学習中に書くんだよ」と言っても、実際にはなかなか書けないであろう。ただし、一定の書く時間があれば別である。そうであれば、家庭でその時間を確保しよう。授業で書いたノートを復習する時に、自分の考えを書くようにするのだ。
 その時にはぜひ吹き出しを使いたい。マンガの主人公がセリフを言う時に使われるものだ。最初は一言感想でいい。「(物語の主人公が)かわいそう」「このとき方はいいなあ」といったことだ。一つの授業に一つずつ書いていくだけでも力になる。

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