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2006.12.20

わたしのいもうとの授業

数年前に「わたしのいもうと」を読み聞かせしたことがあった。
子どもたちにとってインパクトのある本だったようで、その後も学級文庫から借りて読む子が多かった。
今の学校に転勤してきてから、読み聞かせようと思っていたものの、その機会を失っていた。
今年、いろいろな方のブログに書かれていたこともあり、改めて授業をした。その学級通信である。

学級通信 プロジェクトZ 第150号より

 時々児童書を教材にして授業をすることがあります。その中で、私たち教師が「いじめをテーマにするのなら、この絵本」というのが「わたしのいもうと」です。
 20年近く前に発刊された本ですが、今も反響の大きい絵本です。
 小学校4年で転校した妹。転校先でいじめにあい、学校に行けなくなってしまいます。

 中学校になっても、高校になっても行けません。その間、いじめた子たちは、すっかりといじめたことを忘れ、明るい声で登校していきます。短い文章の中に、重いいじめという現実が表現されています。また、表現されている絵も白と黒を基調にして、妹の心の中を表しているようです。
 結局、いじめにあった「いもうと」は死を選びます。「いじめた人たちは自分のことなんて忘れてしまったのだろう。もっと遊びたかったのに・・・もっと勉強したかったのに・・・」 最後のページにあったこの遺書は私に重いものを投げかけました。そして、この絵本を使って授業をしてみようと思いました。

 授業は次のような流れで行いました。

1 自分の妹について紹介をする
 →妹がいる子たちに、どんな妹か紹介をさせました。プラス面より「言うことを聞かない」といったマイナス面を強調する子が多かったです。これは予想通りで、のちの伏線になります。
2 「わたしのいもうと」の前半部分を読み、その後、妹がどうなるのか予想をする。
 →いじめられた妹が引きこもってしまうところまでを読みました。その後「ずっと家にいる」「死んでしまう」「元気に通うようになる」といったいろいろな予想が出てきました。
3 後半部分を読み聞かせる
 →遺書を残して死んでしまった結末。子どもたちはシーンとして聞いていました。
4 この妹の兄や姉だったら、どのような行動をとるか話し合う
 ・兄や姉として、いじめた相手に合ってあやまらせる。
 ・妹の相談相手になる
  大きくはこの二つに考えが分けられました。兄として、姉として思いやりのある発言が続きました。
5 感想を書いて発表する
 →以下、紹介をします。

■いじめる人はいじめられる人の気持ちを考えなければいけないと思います。ちゃんと相手の気持ちを考えるのが、大切なんだと思います。いじめは絶対にいけないです。自分の気持ちと相手の気持ちを考えることが大切だと思います。

■私の学んだことは、いじめは何のためにあるのか考えたことです。私はこの話を読んだことがあって、とても悲しくなりました。いじめた人たちはすぐに忘れてしまって妹がかわいそうでした。いじめた人たちは許せないと思いました。

■「わたしのいもうと」を聞いて、いじめは死んでしまうほど人を苦しめたり、こわくさせたりするんだと思いました。僕の妹はいやな所もあるけど、いじめにあっていたら守ってやりたいなあと思いました。

■いじめをする人は、いじめられる人の立場になってほしいと思いました。ぼくは、いじめられたことがなくて、いじめられた人の立場がわからないけど、この話を聞いて何となくわかるような気がしました。いじめは絶対にいけないと学びました。

■今日はいじめのことについてよくわかりました。いじめられるとすごくつらいのに、いじめた方は普通にしかも忘れていて、ひどいと思いました。もしも私に妹がいて、いじめられていたら、相談相手になってあげたいです。いじめは絶対にダメだと思いました。

 子どもたちの学びから、「わたしのいもうと」から学んだことが多いことがわかります。いい学びができました。


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Comments

ごぶさたしております。(って分からないかもしれませんね。)
本校の情報教育研修資料作りのために訪れておりました。
「わたしのいもうと」について書かれているではないですか!
思わずコメントします。

この授業については色々な実践が行われておりますが、
正寿先生の実践は、自分のものよりシンプルでいいなぁと感じました。
4番がポイントですね。
機会があればこのプランで実践してみます。

年末、大学で同じ学校の先生と講座をご一緒しました。
よろしくお伝え下さい。
そして、これからもちょくちょくサイトを訪問させて下さい。

Posted by: おがた | 2007.01.16 at 04:28

おがたさん、本当にごぶさたしております。私がメールを始めたあたりですから、もう7~8年ぐらい前ですね。その時にはいろいろとお世話になりました。ありがとうございました。
同僚から、お会いしたこと、聞いておりました。お元気のことと思います。
その時とは私も「路線」が変わっていますが、「いい授業をしたい」「いい学級づくりをしたい」という気持ちは同じです。どうぞよろしくお願いいたします。

Posted by: サトマサ | 2007.01.16 at 06:19

私も「路線」が変わった1人です。
勤務先が変わり、しばらくは課外部活に力を入れていました。(これはこれからも変わらないですね…。)
しばらく遠く離れていた授業・学級作りに関して、また一から取り組みはじめようかと思っていました。
正寿先生の実践から色々と学ばせていただきたいと思います。
返信いただき、ありがとうございました。

Posted by: おがた | 2007.01.20 at 12:05

コメントありがとうございます。
どのような「路線」でも、「子どものために価値ある授業をする」「よりよい学級を作る」という目的は同じです。共にがんばりましょう!

Posted by: サトマサ | 2007.01.20 at 13:10

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