「雪合戦」を教材に
昨日の雪プロジェクト研究会、飛び込み授業の話である。
自分の場合は6年生の社会で授業をすることにしていた。テーマは「世界の国々と雪」ということでお願いをしていた。お願いをした時点では、どのような教材でするのか見通しが立っているわけではなかった。ただ、3学期の社会の学習内容と関連づけるには、このようなテーマがいいだろうと考えたわけである。
しかしながら、切り口を決めるのは難航した。「外国と雪」といった関連文献を読んでもいい題材がなかなか見つからない。これはインターネットでも同様だった。いざとなれば、「雪と共に生きる外国の人々の生活」にすればいいかな・・・と思っていた。
そこで今度は「カナダ 雪」といったように「国名 雪」で検索を始めた。そうしたらフィンランドで雪合戦の国際大会が開催されているというサイトが見つかった。しかも「Yukigassen」というように日本語が現地語になっている。
これでピンと来た。今度は雪合戦をキーワードにあれこれ調べる。
すると興味深い事実が浮かび上がってきた。
・雪合戦にも本格的なルールがあり、関連専用グッズもあること
・日本での国際大会には今まで40カ国以上が参加してきたこと
・フィンランドにも国際大会があること
・フィンランドで広まるきっかけは、北海道の壮瞥町との交流から
・関係者はオリンピック種目にしたいという意志をもっていること
外国でも雪合戦が広まっているそのきっかけは、北海道の一つの小さな町からだったという点がドラマチックだった。フィンランドも壮瞥町にも共通するのは、「雪を生かしたまちづくり」という視点。よし、「雪合戦」を切り口に、最後は「雪を生かす」というまとめにしようと考えた。
ここまで来れば、あとは授業の構成を考えるだけだ。
授業については昨日のブログに書いた通りだが、この教材開発の過程は実に楽しかった。自分の知識が広がる喜び、そしてオリジナルの授業を創ることができる嬉しさである。今回は15分だったが、45分の展開になるとまた違ってくる。そのバージョンのプランも考えたいと思う。
このような教材開発ができたのも、「研究会で飛び込み授業を」という要請があったからである。このような機会はやはり有難いのである。
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Comments
moto先生、コメントありがとうございました。高橋先生に、「先生の授業はmoto先生に似ている」と言われました。6年以上前に迫力あるのmoto先生の飛び込み授業(山形です)を見ているだけに、光栄です。
北海道中に雪プロに関係する人がいそうです。ますます発展しますね。
Posted by: サトマサ | 2007.02.12 05:28
佐藤先生ありがとうございました
雪合戦に40カ国が参加ですか!
地元の我々が知らないことでした。
目の付け所がさすがに違いますね。
今、網走にいます。
今度札幌ではなく、網走で雪プロ研究会もおもしろいかも。
高谷弘志さんというすごい人がここにはいます。
Posted by: moto | 2007.02.11 23:26
佐野先生、コメントありがとうございます。実践力のある先生のことです。これからが楽しみです。また、雪祭りのご案内、ありがとうございました。短時間でも楽しめました!
Posted by: サトマサ | 2007.02.11 19:12
佐藤先生 先日はありがとうございました。
いろいろな示唆を頂きました。がんばります。
よろしくお願いいたします。
Posted by: 佐野 | 2007.02.11 18:00
神林先生、コメントありがとうございます。
今回の教材開発はとっても楽しかったですよ。同時に「雪」にはまだまだ教材化できるものがありそうです。
今回は学生さんがしましたが、また神林先生の英語授業を見てみたいです。
Posted by: サトマサ | 2007.02.11 16:07
佐藤先生
9日は本当にありがとうございました。
フィンランドと壮瞥町に共通する
「雪を生かしたまちづくり」という視点が
とても勉強になりました。
また、授業までの過程を読ませていただき、
佐藤先生の教材研究の深さを改めて感じました。
本当にありがとうございました。
Posted by: 神林 | 2007.02.11 15:06
割石さん、コメントありがとうございます。いえいえ、単にいろいろな地域のネタ集めが好きなだけです。社会科の免許を持つ多くの教師はそうだと思います。
Posted by: サトマサ | 2007.02.11 06:00
その地域に行ったからには、その地域のことを教材化する教師魂!勉強になりました。自分におきかえてみれば、なかなかできることではないと思いました。
Posted by: 割石 | 2007.02.11 00:02