本校の研究をライブで発表2
昨日の続きである。実際のライブの様子。
1 授業前にフラッシュ型クイズ
授業者は6年担任とT2である。しかし、自分も授業前に少し登壇した。3分ほどのパワーポイントのフラッシュ型歴史人物クイズである。
これは、授業者との雑談で「やはり子どもたちは緊張するだろうから、直前にリラックスできるクイズでもしようか」という話になった。「では、社会の時(その学級の社会を担当している)にいつも教室でしていることを」ということで行ったものである。声を出す練習にもなるし・・・ということで歴史人物を10名ほど。
これは子どもたちよりも参観者にウケていた。ICT活用の一場面を見せることもできた。
2 授業のポイントは高め合いの2段階方式
いざ授業。2人の先生にとっては大舞台だ。周囲を見れば150人ぐらいの参観者。後方ではイスに立って見ている方も何人か。でも授業者は堂々たるものだった。大拍手。
教科は算数。比例だ。課題把握、見通しの確認、一人学びと順調に進む。ポイントは次から。学級を二つに分け、前と後で2人の教師がそれぞれ少人数で発表しあう。学級内少人数指導だ。一段落ついたら、今度は全体でまた高め合い。通常であれば1回でするのをあえて2段階で行うのが、今回の主張。研究会の論点もここにある。
少人数で出た内容を交流しあい、適用問題を解き無事終了。
多くの参観者と広い会場で声が通らず、子どもたちは大変だったであろう。でも、一人残らず集中して学習に取り組んでいた点がすばらしかった。
3 ワークショップ型研究会
このワークショップ型研究会自体については、心配していなかった。しかし、条件が異なる部分のみ、「仕方ないだろう」と思っていた。一番は時間だ。通常90分ですることを60分で行う。でも一連の研究会の流れは全部見せたいので凝縮する形になった。自分が焦ったのは、グループ回りが参観者の人垣でなかなか入っていけなかった時だ。回りながら各グループの様子を見て、次の協議部分の柱立てを考えるのだが、効率的にはできなかった。それでも何とか、グループ発表後に深める部分を算数部長と授業者で決めた。
グループ発表後の深め合いで頼りになったのはベテランの先生方だった。いくら校内研といっても、多くの先生方が聞いているとなれば、発言も躊躇するのは自然なこと。その点ではベテランの先生方の底力を見た感じだった。ミドルリーダーは各グループを仕切り、若手は模造紙に書く作業と発表もきちんと行った。各年代がフリーで意見を交換する他に自分の役割を果たした研究会だった。
4 伝えたかったこと
今回の本校の研究会の公開で、参観者に見てほしかった点は次のような部分だ。
・付箋紙を使ったグループ別の討議が、発言を活性化させること。
・本校のワークショップ型研究会の一定の流し方。
・模造紙の表現。
・グループ別発表の後の深め合いの様子。
・そして何よりも研究会を楽しんでいる姿。
参観者にはこれらの点は伝わったと思う。これはビデオでは無理だ。やはりライブだからこそ、わかるものだ。その点で、今回の企画自体が価値あると改めて感じた。
むろん参観したからといって、即校内研究会に導入するという学校は少ないと思う。しかし、今回ライブで参観された先生方はワークショップ型研究会のイメージがつかめたであろう。それだけでも十分である。いつか、実践する時に、「そういえば・・・」と今回の記録をもとに行えばいいのだから。
本校にとっては、今回の発表は一定の評価を得たという点で有り難かった。同時に研究の特色として明確に位置づけられた。その点では、「これからが勝負」と思っている。
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