東京駅待合室での出来事
東京駅で時間がある時には、銀の鈴近くの新幹線利用者用の待合室を使う。ここはイスがソファーで広い。疲れを癒すにはぴったりだ。
一昨日も20分ほど余裕があったので、向かった。近くの通路には、キャンプに行った小学生の子どもたちと引率者の皆さんが「終わりのつどい」のようなことをしていた。ボランティア団体主催らしく、スタッフはお揃いのジャンバーを来ていた。
キャンプで覚えた歌をギターに合わせて歌う。広場に歌声が響く。「夏休みにいい体験をしたんだなあ・・」と思いながら、ソファーに座った。
その曲が終わった時に、「静かにしろ!」という怒声が響いた。私と同じく待合室にいるお客さんだ。50代半ばぐらいの男性である。
「ずっと長くやっているけど、まだ終わらないのか!」
「いえ、私たちは許可を得てここで会をしています」
「許可を得ているといっても、うるさいだろう!それに私たちに許可を得ているわけではない!」
「あと1曲で終わりますから」
「ここで休んでいる人だっているんだよ!しかもここは公共の場だ!」
「もう少しですから・・・」
とその男性とキャンプのリーダーの人の言い合いが続いた。他のお客さんも子どもたちもその成り行きを見ている。
「周りのことも考えてくれよ!」
というセリフで男性は不機嫌そうにまたソファーに座った。
その後、リーダーの人が「お待ちの皆様、すみません。もう少しだけ、続けさせてください」と言うと、待合室にいる人たちから拍手がわいた。キャンプの会の人たちの応援である。自分も思わず拍手をした。
しかしながら、あとで考えたら、この応援は明らかにクレームをつけた人を「悪者」にしてしまう拍手であったと思う。「そんなにキレるなよ。子どもたちのいい場面だぞ」と。
しかし、その男性も、きっと長く待合室にいて、何らかの事情で耐えられなくなって怒声を出しててしまったのであろう。しかも、応援する人はいない。
許可を得ているといっても、公共マナーの点から言えば、男性の言っていることにも一理はある。「子どもたちのいい思い出の場だ」と思ってすぐに拍手をした自分。自問自答をした。どういう行動をとればよかったのだろうかと。
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