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October 2008

2008.10.31

我が原点・秋田2

今回の教頭大会の参加者名簿に、大学時代に関わった人の名前を見つけた。ワンダーフォーゲル部の先輩、研究室の先輩・後輩、そして同期の者。なにぶん参加人数が多く、実際にお会いすることはできなかったが、「皆さん、がんばっているんだ・・・と改めて思った。
やはり、秋田は我が原点である。昨日に続き、教育実習の思い出を。(本体ホームページからの転載)

■ 気になる子

 教育実習に行ってから25年も経つが、子供たちの名前はけっこうすらすら出てくる。
 担任の先生に「学級委員長がそんな態度でどうする!」とよく怒られていた大川君(仮名)。私の家庭科の授業で子どもがなかなか集中せず「まさとし先生がかわいそうだった」と言ってくれた仲田ヨシノさん。(仮名)いつも、ひょうきんなことを言って、実習生たちを笑わせてくれた西君(仮名)・・・・といったようにである。

 ところが逆に名前は忘れてしまったが、その子の発言や表情を特に覚えている子がいる。
 その女の子は、実習生の誰に対しても心を開くことがなかった。それどころか、何か話しかけると怒ったりするものだから、実習生の中には、「私、あの子には話しかけたくない」と言う者も出る始末だった。
 その子はマラソンが得意だった。ちょうど実習期間中にマラソン大会があり、その子は2位に入った。
 廊下でその子に会った時に、私は「2位になってよかったね」と声をかけた。そうしたら、その子はニコリともせず、「(1位になれない)イヤミだ、イヤミだ」とつぶやいて怒るように走って行った。
 私もムッとしたが、その場はそれで終わった。
 
 実習最後の日、子供たちが実習生全員に書いた手紙をもらった。その子がどんなことを書いているか興味があった。読んでみると・・・。
 
「マラソン大会のことで、声をかけてくれてありがとう。わたしはなかなか自分から先生たちと 話ができません。だからとてもうれしかったです。」
 
 実習生に対するすねた態度は、「自分にも声をかけてほしい」というサインだったのである。
 子供たちは、誰でも先生と話したがっている。そして、先生にどんな態度をとっても、子供たちは教師の声がけを待っているものなのだ、ということを感じさせてくれた子であった。

■ 担任の思い

 中学校の教育実習はわずか1週間であった。
 そのころは「荒れる中学生」という言葉がマスコミをにぎわせ、校内暴力の嵐が全国に吹き荒れていた。大学の教官からは、「あなたたちが教壇に立つ頃は、小学校高学年で校内暴力があるかもしれない。」と脅かされたりしたものであった。

 さて、その中学校は校内暴力はないものの、あまりよいとは言えない状態であった。
 3年生の学級に配属されたが、まず担任の話を聞こうとしない。帰りの会など、平気で席を立ったり、変な声をあげたりしている。
 担任の女の先生が、「静かにしなさい!」と声をふりしぼっても、子供たちには関係なし。日直の「さようなら」という声で、教室は飛び出すように出ていってしまう。私たちはビックリしてしまった。
 
 その様子を見たのは実習初日。放課後、担任の先生との打ち合わせがあった。
 さぞかし、「困ったものです」といった言葉が出てくるのかと思った。ところが、その先生は開口一番、次のように言われた。

「あの子たちは、一人一人見るととてもいい子たちです。ただ、集団になると歯止めがきかなくなるだけです。」

 確かに一人一人と話をするととても感じがよい。担任の言っている意味が、わずか1週間であったが、よくわかった。
 「子供たちを信じる」・・・たとえ、どんな状況でも担任である限り、このことは大切にしなければいけない。そんなことを感じさせてくれた中学校の教育実習だった。

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2008.10.30

我が原点・秋田

私は生まれてから23年間、秋田県に住んでいた。大学卒業+社会人の1年間である。
岩手で採用されて23年と7カ月。いつの間にか岩手での日々の方が多くなってしまった。
それでも秋田は私の原点である。
その秋田(市)に久しぶりに来た。11年ぶりである。東北教頭研究大会のためである。大学時代によく歩いた駅前もだいぶ変わっていた。

教師としての原点を秋田を考えるのであれば、やはり教育実習である。大学の附属小学校に2度配属された。当時の指導教官から学んだことで強烈に覚えていることがある。

■「育てる」ことの意味

初めての教育実習の指導教官のK先生。40代半ばのベテランの先生だった。

初日は授業参観だった。何度も目にしたのが、友達の発表に自主的に拍手をする子どもたちだった。
本当に感心して一生懸命に拍手する子もいたし、つられて拍手をする子どもたちもいた。あくまでも自主的だから、拍手をしない子もけっこういた。
むろん先生は「はい、拍手!」なんてことは言わない。
その様子に違和感を感じた私は、生意気にも「発表の意味も考えず拍手している子もいるようだ。形式的に拍手するのはよくないのではないか」と実習日誌に書いた。(実習生なのに、ずいぶん失礼なことを書いたものだと反省している。)

K先生は失礼極まりない私の日誌に丁寧にコメントしてくださった。
「確かに、発表を理解をしないで拍手している子もいるかもしれません。でも大事なのは、『拍手ができる子を育てる』ということなのです」。
このコメントを読んだ瞬間、ガーンとなった。
そうだ、自分は実習生だ。学生教育評論家気取りでいたのではないか。自分も子どもたちを育てる一員なのに・・・。
教育の「育」のもつ意味を考えた出来事であった。

■プロとアマの違い

2度目のY先生は算数が専門であった。
実習生の中にT君がいた。数学研究室である。当然実習授業も算数を選択した。

そのT君が顔をゆがめる。平行四辺形の問題で、プリントを一生懸命説明するのであるが、子供たちは(わからない)という顔をしている。
T君は、さらに説明や質問を加えるものの、説明をすればするほど、子どもたちは困惑したような顔をする。
授業の原則の一つに「発問はやたら変えてはいけない」ということがある。発問がころころ変わったのでは、子供たちは混乱するばかりである。
ところが、実習生の悲しさ、そんな原則など知るわけがない。

やがてチャイムが鳴る。次の授業もある。
やむを得ない。Y先生の登場である。その説明、わずか1分。子供たちが「わかった、わかった」と生き生きとした顔でうなずく。
その様子を見ていたT君。実習生の我々の席に戻り一言。「悔しい」。
この時ほど、プロとアマの違いを感じたことはなかった。

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2008.10.29

伸びるための鉄則

講演のパワーポイントのスライドが紹介されていた。
志水先生の第6回教師力アップセミナーのものである(『授業力アップへの道』プレゼン)。志水先生のブログの中の10月27日にアップした中にある。こういう資料をWebで見られるのは本当に有り難い。
そのスライドの中で、「伸びるための鉄則」に注目した。

■伸びるための鉄則
1.自己努力:常に挑戦する
2.本を読む
3.人との出会いを大切にする
4.飛躍する機会を持つ
5.損得なしに動く

全て「その通り」と思う。特に4のような「ターニングポイント」がある教師は伸びる。5の「損得なし」というのは、「人のために役立つことを第一に考える」と近いと思う。(なかなかできないけど・・・)
今年度の自分。この5つの鉄則のうち、自信をもって「OK」と言えるのはいくつか。正直厳しい。まだまだ自分を伸ばしたいと思っている。自分の日常を見つめ直した。

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「春野家ケータイ物語」

メディア教育開発センターNTTドコモが携帯電話とのつきあい方を考えるための映像教材を共同開発した。監修者は石原一彦先生と堀田龍也先生。2月には無料配付されるとのこと。
こちらを見ると、早く授業で使ってみたいと思う教材である。お二人の監修であるから大変楽しみである。

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2008.10.28

本当の「失敗」はない

とあることで、今日は1時間ほど対応した。無事解決してホッとした。
自分も関わっているということで、今後システムとして改善すべき点がわかった。
「失敗からの改善」である。その意味で、本当の「失敗」というのはない。皆、改善のための貴重な事例である。

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総合単元的道徳

先頃、道徳の研究授業を控えている同僚に情報提供をした。
「総合単元的道徳」である。
これは前任校での自分の学びである。道徳の研究校ではない。しかし、十数年前に県の道徳教育研究大会の会場校となり、総合単元的道徳に取り組んだ。その成果をずっと継続してきている学校であった。
そこで、その成果を細々とながら継続しようということで、年に1回は研究授業が行われたし、また各学年でも取り組むことになっていた。
大規模校にいたメリットである。

「総合単元道徳」でネットで検索すると、実に多くの例が出てくる。理論編も実践編も。
そこで、同僚には「情報の引き出し方」の情報を提供した。検索キーワードと学習指導案例である。学習指導案例は岩手県総合教育センターの学習指導案データベース道徳のコーナーにいくつもの優れたものがある。
このような情報を知っているだけで、準備は違ってくると思う。

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2008.10.27

「東京物語」

先日、茂木氏の講演ファイルを紹介した。その中で「東京物語」の一部を詳しく描写して話をされていた。一度見た映画を紹介されると、無性に見たくなる。
この「東京物語」は学生時代に見た。当時は映画を見ることが自分の唯一の趣味みたいなものだった。年間百数十本は見た。「東京物語」はその中でも印象に残っている作品の1つである。
昔なら、「見たいな」と思っても簡単に映画は見られなかった。今も映画館では見られないがDVDで映画そのものは見られる。近くのゲオに行ったら、すぐに見つかった。さっそく鑑賞。やはりすばらしい作品。これにも満足。

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入学前のしつけで大切なこと

 今日は就学時健診。入学前の子どもたちが学校に来て、健康診断や各種検査を受ける。小規模校ということでスムーズに早く進む。
 私の今回の担当は、「入学前のしつけ」。本来であれば教務さんが話すのであるが、出張が入っており、私がすることとなった。基本的な資料はあるので、それに基づいて話をした。

 さて、みなさんなら「入学前のしつけで大切なこと」と言えば、何を話されるだろうか。早寝早起き、食習慣、時間を守ること、ものを大切にすること等・・・・数多くの大切なことがある。その中で私自身はその中で重視しているのが、「あいさつ」と「がまん」である。この2つについて次のような話をした。

 『きちんとあいさつができる子はコミュニケーション能力が高い。豊かな人間関係を作る点でもあいさつは大切である。基本はもちろん家庭である。親があいさつ魔になることが大切である。
 また、あいさつといってもいろいろある。学校一番多く使われているあいさつ言葉は「ありがとう」である。こう言われることによって子どもたちは自己肯定感を持ち、自信につながる。
 小学校では数多くのルールがあり、それに基づいて集団で生活をしている。当然、自分の思い通りにいかないこともあるかもしれない。そのような時にがまんできることを身につけさせたいものである・・・。』

 この「入学前のしつけ」の話に役立ったのは、かつての自分の原稿である。
 以前、就学前の保護者を対象にした連載原稿を1年間執筆した。直接幼児教育をしたことがなかったので、苦しんだ部分もあったが、小学校教師の視点から書いてみてくださいということだったので、その点を強みとなるように執筆をした。多くの参考文献にも目を通した。
 その原稿を読み直して、「この部分を話そう」といくつかをピックアップした。このような原稿の生かし方もあるのだと自己満足。

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2008.10.26

教えて考えさせる授業

授業について今、興味があるテーマがいくつかある。

「教えて考えさせる授業」もその1つ。研修会でこちらの本を読んだ。本を読む時には「ここだ」というページの上の端を折る。折れ目が多い本ほど学びが多いことになる。この本は久しぶりに折れ目がたくさんある本であった。

続けて実践書として「教えて考えさせる授業小学校―学力向上と理解深化をめざす指導プラン」を読んだ。こちらは具体的に小学校での実践事例が数多く掲載されている。
この本の中で「教えて考えさせる授業のメリット」として、次の6点をあげている。

1 子どもの「知っているよ」にたじろがなくなる
2 子どもが焦点的、分析的に見たり考えたりしようとする
3 日ごろ発言しない子どもも発言する
4 子どもが新しい発見に満足する
5 教科書通りにやっても授業が盛り上がる
6 子どもの学習機会が増える

これらのメリットは魅力的である。教科書を活用して、盛り上がり、さらに子どもたちも満足感を味わうということだ。こちらの授業の紹介を読んで、さらに実践してみたくなった。理科の授業も今度受け持つ。チャンスである。

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2008.10.25

第8回東北青年塾

東北青年塾も第8回となりました。毎回、毎回来ていただくゲストから学ぶことは大きいです。次回、12月6日も価値がある研修会になると思います。
以下Webから。

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「東北」で「理科の授業づくり」と言えばこの方!『小学校理科の学習ゲーム集』『理科の授業ミニネタ&コツ101』(以上、学事出版)等の執筆や授業実践で著名な真田伸夫氏(山形・寒河江市立白岩小学校)をお迎えして、第8回東北青年塾を開催いたします!

☆東北青年塾でご一緒に!
「子どもとのコミュニケーションがうまくいっていない気がする」「授業になると休み時間で見られるような明るい表情が消えて子どもたちは沈んだ表情になる」「授業中のよどんだ空気をどうにかしたい」そんなことを感じたことはありませんか。一人で考え込むよりも同じような悩みを抱えている人たちが共に集まり学び合うことで、明日の授業を考えることができるのではないかと思います。学校に行くことが楽しくなるのではないかと思います。
 そんな考えのもと、東北地域に住む若手(だと思っている)教員、講師、教員志望の学生と一緒に「授業成立の基礎技術」の集積、開発、習得を行う「東北青年塾」を立ち上げることにしました。
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いつも通り、青年塾員による模擬授業やレポート発表もあります。
詳しくは以下のWebで。
■東北青年塾

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大規模校、小規模校、それぞれのよさ

二女の中学校の文化祭に行った。
発表では学年6学級の合唱コンクールがある。課題曲、自由曲の計2曲。指揮もピアノももちろん生徒がする。改めてたくさんの子がピアノが弾けるのだなあ・・・と感心。
この学年は保護者として子どもたちを見ているが、同時に前任校で昨年専科の授業をした学年でもある。小学校時代より、逞しくなったし、合唱もどの学級も見事であった。きっと取り組み期間が充実していたのであろう。
小中連携で会議等をするたびに、中学校の先生方から「『黄金時代を作ろう』を合い言葉にしています」というお話を聞いた。教師も子どもも共有する合い言葉をもつことはすばらしいと思っていた。(学級のキャッチフレーズを自分も作らせていた)。そして、今その黄金時代になっているのではないか・・・と思った一日であった。この学年だけではない。2年生、3年生の聴く態度もすばらしかった。

小中併設校の私の勤務校の中学生もすばらしかった。みんなで取り組んだモザイク画は体育館にモニュメントとして飾られる。劇では一人一人の個性が際立った。最後の3年生のメッセージも小規模校ならではのものであった。

大規模校は大規模校でダイナミックな活動ができる。
そして、小規模校では小規模校で特色を生かした実践ができる。
二つの中学校の文化祭を見てそう思った。
そして、これは今の自分にも言えることである。


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2008.10.24

補欠授業で中学年社会

小規模校の本校では補欠授業はほとんど私が入る。
先生方には、「自習用のプリントの準備は不要です。基本的には通常の学習を進める形にしてください。学習範囲を指定してくだされば、それに応じた授業をします」と言っている。出張や年次のたびに、プリントを印刷するのは負担であるし、戻ってからもその処理に時間がかかる。その点では、この姿勢は歓迎されている。もちろん、担任から「この練習をさせてください」「プリントで計算練習をさせてください」といった場合には、そのものをしている。あくまでも、担任のための補欠授業である。

さて、今日は中学年社会が補欠授業に入っていた。なかなか社会の授業をする機会は少ない。今まで5回ぐらいである。貴重な機会である。昼休み時間に即席の教材研究。
「タオルのまち」という内容の指定である。愛媛県今治市の事例を扱っている。社会の場合には、単発勝負なのでその時間その時間で重点となるものを決めている。
今回は「教科書で事例の読み取り方を学ぶ。その視点をもとに副読本で軽米町の事例を扱う」ことにした。
教科書を音読し、「盛んな産業」「いつから盛んになったか」「盛んになった理由」「現在」という視点を学んだ。さらに年表の見方を拡大投影して話し合う。ここまでで半分。
後半は、「軽米町でも日本一の産業があります」と言って子どもたちに聞いたら、「ホップ」「牛」「炭」「木材」等々、子どもたちからも活発に意見が出てきた。各自で今までの生活経験を話す。改めて副読本を先の視点から読んでいく。「木炭生産日本一」という記述に子どもたちは驚いていた。

学習技能を育てるという点、さらに地域のよさを知るという点で今回は納得の補欠授業となった。同時にこの木炭は環境学習にも関連するなあ・・・と思っている。来年度の本校全体の教育実践について考える蓄積がまたできた。ちなみに岩手の木炭生産についてはこちらを参照。

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2008.10.23

「勢い」をもつ

プロ野球の世界で「今、流れは巨人に来ていますね」「あの1(ワン)プレーが試合の流れを変えた」といった表現をすることがある。

このことは自分の家での仕事にも言える。ただし、「流れ」というよりは「勢い」である。「勢い」のあるうちは、原稿やレポート等の準備、読書が早いペースで進む。しかし、「勢い」をなくせば、原稿を書き始めるのさえしんどい時もある。だから、自分の場合には、いかに「勢い」をつけるかが大切だと思っている。

高校3年生の夏、10日間だけ予備校の夏期講習に行った。唯一の予備校経験だった。講師の先生が言ったことで、印象に残っていることがある。
「頭をフル回転するようないい講義を聞いた後は、一休みしてはいけない。その回転した頭で続けて勉強するとさらに頭に入る」
これはなるほどと思った。今もいい研究会に出た後などは、そのまま「まとめ」を記録し始めることが多い。

ここ数日、一週間前に勢いをつけて書いた原稿の続きに取り組んでいた。締め切りまでは1カ月もあるのだが、このまま続けるとできそうな気持ちになったからである。勢いが残っていたからであろう。わりとスムーズにできた。
改めて、勢いを実感することができた。
この勢いを可能な限り維持するためには、休まないことだと思う。ブログを続けることも、休まないことに入る。休日でもそれなりの知的生産活動を必ずするのもそうだ。これが自分に合っている仕事法なのである。

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2008.10.22

茂木氏の仕事術

昨日紹介した茂木氏の講演を移動の車中で聞いた。3時間の移動のうちの1時間あまりを有効に使えた。
道徳の研修会なので、「いかに生きるか」という話や専門分野の脳の話、そして実際の道徳の授業の話と興味をもつような内容だった。

その中で「そうか・・・」と思った印象的な仕事術があった。
「1秒集中法」というものである。
「自分はよく原稿を書く。書く前に何かがあるわけではない。でもとにかく座って1秒で書き始める。書いているうちに『これを書きたいのだった』とわかる。」

自分は遅筆である。それは仕方のないことだと思っている。取り組みを早くすれば、そして時間をかければ、遅筆でも締め切り日には間に合う。20代の頃は、原稿依頼を受けて1カ月ぐらいはじっくりと取り組んだ。その経験を経ていくうちに、いくらか書くペースは最初の頃よりは早くなった。しかし、遅筆であることには変わりない。

しかし、可能なら、書くペースをもっともっとアップしたいと思っている。この「1秒集中法」(注・茂木氏は明確に定義しているものではないようだったが)は、とにかく試してみる価値があると思っている。自分の中で、試せるものは常にトライしていきたいと思っている。仕事術には完成型はないのだから。

ちなみに、茂木氏司会のNHK「プロフェッショナル」では、昨日「プロに学べ!脳活用法スペシャル」を特集していた。その中に「考え事は場所を選べ」ということが紹介されていた。きっと1秒集中法は優れた場所があるから成り立つのではないか・・・と推測した。

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2008.10.21

ネットで講演・講座

講演や講座をライブで聴くのが一番であるが、時間的理由・地理的理由で聴けない場合の方が圧倒的に多い。それでもネットで聴ける場合がある。ここ数日の情報。

・茂木健一郎氏のクオリア日記に、第44回全国小学校道徳研究大会のレクチャーと質疑応答が音声ファイルでアップされている。こちら
・東北青年塾に石井先生の講座紹介で動画がアップされた。こちら

有り難い情報だ。ネットはハンディと思われる部分を縮めてくれる。

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2008.10.20

学校に行こう週間

岩手県の県立高校学校は学校に行こう週間を設定している。
偶然、代休の今日からが週間だった。考えてみれば、高校2年の娘も高校生活は折り返しを過ぎた。自分の無気力気味だった高2時代と違って、遅くまで吹奏楽クラブの活動に取り組んでいる。その成果は大会や文化祭等で見ている。
しかし、平日の授業参観は今まで見たことがない。そして、今の状況では卒業まで見られないのでは・・・と思い、今日は見に行くことにした。

午後2時に高校に行き、受付名簿に名前を書く。見ると・・・2番。初日ではあるが、まさか1ケタ、それも2番だとは思わなかった。あまりに少ないからか、担当の方に「ご案内します」と言われたが、さすがに遠慮をした。
娘の学級をしばし見て、さらに他学級も見る。しかし、来校者が一人、しかも廊下では誰とも行き会わない。来校者用名札をつけてはいるものの、「変に思われないか」「さすがに教室には入れないなあ・・・」と思いながら廊下から、ソーッとのぞいてまわった。こういう心理はふだんと逆の立場になればこそわかることだ。

高校の日常の授業スタイルを見ることができ、その点では大変参考になった。ICT活用でいれば、1学級で実物投影機を用いて、資料を拡大投影していた。家に帰ってから聞くと、時々行われているとのことだった。ちなみに岩手の高校の「ICT活用指導力」は5項目のうち3項目が1位である。

ということで1時間ぐらいは参観しようと思っていたが、ほんの20分程度で帰ることにした。出口では、せっかくだからアンケートを記入した。担当の方が、「小学校であれば、多くの方が授業参観に来るのでしょうけど、なかなか高校は・・・」と話されていた。
確かにそうだ。小学校はご案内で授業参観に来る。それは当たり前のことではなく、有り難いことなのだと今日参観して痛感した。

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2008.10.19

いい文化祭だった

文化祭が終わった。運動会と並び取り組み期間が長い2大行事である。子どもたちの数以上のたくさんの地域の方々に、劇、合唱、独唱、弁論等を見ていただいた。習字、図画工作等の教科作品も展示し、日々の学習の成果も見ていただくことができたと思う。

今回の文化祭で自分の関わりでよかったと思うことが2つある。
1つは、劇や作品での担任のサポートである。事情があり、文化祭数日前まで2つの学級に担任代わりにずっと入っていた。そこで、担任の先生の要望に沿ったところまで劇や作品を仕上げるように努めた。担任の不在分をしっかりとカバーするのが自分の役目である。担任の先生方が復帰した時にも、残りの期間、余裕をもって進められたと思う。
もう1つは、取り組み方の改善である。いろいろな行事について、新参者の自分は全てが初めてである。しかし、「初めてだから今年度は様子を見よう」なんて悠長なことは言っていられない。前年度までの記録を見たり、事前に先生方から問題点をヒヤリングをしたり、提案事項を吟味したりしている。キーワードは改善だと思っている。今回の取り組みで、改善できる点はかなり改善できたと思う。これは準備段階で今までいた先生から、直接「今年のやり方はいいです」と言われた。「行事は段取りが大切」と常に考えてきた自分にとっても嬉しい一言であった。

担任は担任としての文化祭の関わりがある。同時に教頭は教頭としての文化祭の関わりがある。それがうまくいった時の「やり甲斐があった」と感じる。これからはそういう方向なのだと感じた。

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2008.10.18

自分は幸せな初任である

「教頭」という文字がニュースに出れば「何ごとか」と思って注目してしまう。
こちらのニュースもそうだった。確かにこれだけ降任するということは、教頭の職務の実態を物語っているのかもしれない。

教頭職は学校に一人である(大規模校では二人いるケースもあるが)。その学校の実態によって、仕事の内容も仕事量も異なってくる。教頭になる時には誰でも初任である。初任教頭研の時に話題になったのは、「わからない仕事の時にはとにかく前任者に聞くしかない」ということだった。一人職であれば、そういう仕事も出てくる。

その点、自分は何と幸せな初任であろうと思う。たとえば・・・

・4月のわからないことだらけだった時には小中併設というメリットで中学校の教頭先生から教えてもらえた。
・むろん、校長先生や事務さんにもあれこれ聞いて、仕事をサポートとしてもらった。
・時間の面で12時間勤務が教頭の平均であるが、それについては前任校の教諭時代とさほど変わらないので違和感はない。
・教頭は授業には関わらないことが多いが、固定の受け持ちだけで授業時数の半分ぐらいになっている。授業にこだわりたい自分にとっては、これは仕事上のメリット。
・何よりもよき同僚に恵まれている。

この恵まれた環境を「有り難い」と感じながら、1年間は「初任教頭は毎日が勉強」と思って過ごしている。そして、こういうことをブログに書けるということも。

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2008.10.17

著作権について通信に

若い頃から通信を発行するのは好きだった。
いつの間にか学級通信は日刊になっていた。
担任外になった昨年は研究通信を楽しんで発行していた。
さて、今年。担当として「校報」を月一回発行している。今までの学級通信のパターンと違い、ビジュアルに。イラストもデザインをしたタイトルも使っている。これは前任者がそのように発行してきたというので、まずはそのパターンで作ってきているうちに、「こういうスタイルもいいものだ。日刊ではないし・・・」ということで、行ってきている。

5月からは、教頭職としてコンプライアンスに関わる通信を、これまた月一回発行してきている。これは校内教職員向けである。今までは交通違反防止、会計の取り扱いといったいわば不祥事防止の内容に重きを置いていた。通信も軌道にのってきたので、今回は「著作権」について書いた。
これも「コンプライアンス」に関係あるのか?と思われた方もいるだろう。法令遵守と訳される場合が多いコンプライアンス。実は教師が守る必要のある法律といえば著作権・・・・と思っている。
しかも、知的財産権について授業実践(情報テキストを用いたもの)を昨年、一昨年としている。その布石という意味もある。
実際の通信の中身は次の3本立てである。

・著作権クイズ
・著作権が自分たちの仕事と関わっている
・著作権はWebで学べる(サイトの紹介)

この通信を書くために自分も改めて著作権を学び直した。通信として発行するために自分が学習する・・・結局一番得をするのは自分である。

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2008.10.15

平井コーチ

競泳の北島選手や中村礼子選手を育てた平井コーチが、日本代表のヘッドコーチに就任したというニュースをしていた。
一昨日、NHKの「プロフェッショナル」で平井コーチの番組を見ていたので(再放送)、うなずけるニュースと感じていた。この番組、「人を育てる」という点で示唆することが実に多かった。ホームページにその内容が書かれている。
ここに書かれている内容だけでも、自分の仕事に通じるものがある。

■ワンポイントで伝える
 たとえば授業を見る。レポートを見る。改善点を納得がいくようにワンポイントで伝える。これができるのはやはりプロとしての眼がなければできないことだ。

■選手の一歩前を歩く
 教育に関わる最新情報をどれだけもっているか。逆に、今までの教育の歴史の知識をどれだけもっているか。そして、自分が得た情報からどれだけ深く考えているか。それが自分の場合の「一歩前」だ。

■勇気を持って、ゆっくり行け
 同僚にどれだけやる気の出る言葉をかけられるか。どれだけ励ましができるか。自分の立場だから言えることも多いはずである。

■忍耐心と克己心を強くもった人
 これは今の自分に足りない部分である。仕事に慣れてきて慢心になっていないか。新たな目標を決めて、自分を高めていかなければいけないと思っているこの頃である。

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2008.10.14

東北青年塾の記録

第7回東北青年塾の記録がアップされている。こちら
私は今回は不参加であったが、「これは有り難い記録だ!」とつくづく思った。
講座内容がイメージできる記録になっているのだ。東北青年塾の記録は塾員によるものである。各自が、工夫した自分なりのスタイルで記録をアップする。それを阿部代表のスキルでさらに見やすいものになる。
不参加である私にとっても、魅力的な記録になるわけである。ましてや、実際に青年塾に参加した人にとっては、より講座の内容が深まるであろう。すばらしいことである。

やがて第8回の東北青年塾の告知も行われる。次回は参加予定。さらにパワーアップした会になると思っている。

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2008.10.13

『学び合い』を学ぶ会in宮城

研究仲間から紹介がありました。
「学び合い」は以前から注目していたテーマです。(3年前のネットワーク大会で西川先生のご講演を聞いてからです。)西川先生のブログも毎日注目しています。
エキサイティングな研修会になると思います。
ご都合の付く方、ぜひご参加ください。

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『「座りなさい!」を言わない授業』の西川先生が来る!
──────────────────────────────
  【ご案内】 『学び合い』を学ぶ会in宮城
──────────────────────────────

子どもに向ける願いは親も教師も同じ。そんな親の願い,教師の願いを
もっとかなえる授業を提案します。
できないこと,苦手なことがあってもそれが人間です。様々な子の
様々な持ち味を生かして「みんな」で学び合えば「みんなができる」に
到達できます。
「何のために学ぶの」「学校は何のためにくるの」「教師の役割って?」
おおもとの所からいっしょに,考えてみませんか?
学校関係者はもちろん,保護者の皆さん,そして学ぶ主体者の児童,
生徒の皆さんも大歓迎です。

 1 日時 2008年11月29日(土)
 2 場所 仙台市青年文化センター( ℡:022-276-2110 )
    地下鉄旭ヶ丘(仙台駅から約10分)下車(東1番出口より徒歩3分)
 3 主催 子どもに学ぶ教師の会(宮城の会)
 4 後援 石巻市教育委員会 東松島市教育委員会
 5 講師
   西川 純先生(上越教育大学教授)
   三崎 隆先生(信州大学准教授)
 6 日程
  12:30~13:00 受付
  13:00       開会
  13:05~14:00 西川純先生による講演
  14:00~14:10 質疑
  14:10~14:20 休憩
  14:20~15:20 三崎隆先生による『学び合い』模擬授業
                            (道徳)
  15:20~15:25 質疑
  15:25~15:35 休憩・準備
  15:35~16:35 『学び合い』の授業実践の報告とフリートーク
  ○酒井浩一郎(福島県郡山市立赤木小学校)
  ○中村知佳・藤坂雄一(宮城県石巻市立雄勝小学校)
  16:35~16:45 休憩・準備
  16:45~17:30 『学び合い』をもっと知るためのポスター
              セッション等
  ◇Aコーナー 『学び合い』Q&A(講師:西川純先生・上越教育大学教授)
  ◇Bコーナー 『学び合い』の授業を参観しよう
                     (ビデオ参観・フリートーク)
  ◇Cコーナー 『学び合い』を学校に
         (話題提供:坂内智之・福島県郡山市立赤木小学校教諭)
  17:35  閉会
(18:00~20:00 ミニ懇親会
              ※青年文化センター内「ウィーンの森」)
7 参加費 2,500円(懇親会費3,500円は別途)
      ※当日集金します。
8 お申し込みの方法
  ※以下のいずれかの方法で,事務局 本川良 宛,お申し込みください。
    Eメール motokawa.ryou@yellow.plala.or.jp
        (できるだけ,メールでお願いします。)
郵送(住所) 〒986-0121
         宮城県石巻市大森字大平6 二俣小学校 本川 良 宛
☆参加申し込みに当たっては,次のものをご記入ください。
   1.お名前 2.お勤め先 3.ご住所 4.電話番号かメールアドレス
   5.懇親会ご参加の有無
☆当日の会場での参加申し込みも可ですが,準備の都合上,できるだけ
   11月14日(金)までにお申し込みください。
  (定員になり次第、締め切らせていただきます。)

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2008.10.12

原稿執筆から考える

今日は、部分執筆の本の原稿を書いた。
教室で役立つワークがコンセプトである。来春には出版される予定だ。
自分は15本を書くのだが今日はそのうちの5本を何とか書いた。(本当はもう少し書きたかったが明日回しとなった。)
自分は主として学級活動の内容を担当している。
「朝の会、帰りの会」「グループでの話し合い」「ミニミニイベントのこつ」等について書いた。
これらはふだんの学級経営で誰しも指導していることであろう。
このような対応のしかたを研究会でできないかと思う。
一つの場面を課題として出す。それに対して自分だったらどのような指導をするか、案を出す。きっと個性が反映されるであろう。全員が出したところで、それぞれの案について話し合う。きっと他の人のもので共感する案もあるだろう。それが研究会の学びとなる。

研究会といえば、どうしても主題研究がメインとなる。オーソドックスな研究の方法をそれによって学ぶ。
同時に、日々の実践の実力をアップさせる研究会も重要だと考える。これは即実践に役に立つ。むろん改めて研究会としなくてもよい。「教育雑談」でも「通信」でもよい。大事なのは、様々な指導法の情報を交流しあい興味をもって学び合っていくことである。

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2008.10.11

示範授業をすること

小学校算数教育全国大会が盛岡で、しかも土曜日に開催されるということで参加した。
岩手や青森の先生方だけではなく、全国各地の大学の先生らが飛び込み授業をする点が魅力的である。今回のお目当ては愛知教育大学の志水先生。その主張に興味をもったら、岩手でのこの大会が目に入ってきた。情報が入る時というのはこういうものだろう。

5年生相手の飛び込み授業。参観者はベランダと廊下まであふれていた。皆さん、注目しているのであろう。「見通しのもたせ方」「○つけ法」といった志水先生が日頃主張されていることを実際見ることができて、大いに納得した。やはりライブで見ることは大切だ。

自ら実践して理論を確かめる。また、実践から新しい理論を生み出す。また、自分の理論を具現化しているところを参観者に示す・・・示範授業には多くのメリットがあるであろう。読売教育セミナーの中で(DVD)志水先生は、「自分はずっと示範授業をするだろう」と話されている。今も全国各地で示範授業を行っている。すばらしいことだと思う。それを目の当たりにしたことも今日の大きな収穫だった。

折しも、志水先生のブログには、「意味付け復唱法」のことが、また今日届いた「授業づくりネットワーク」誌には「○つけ法」のことが書かれていた。このような情報が入ってくるのは偶然ではないと思っている。

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2008.10.10

短期間臨時担任として

この2週間近く、臨時のある学級の担任代わりになった。担任が入院したためである。
3連休後には復帰することとなり、私の臨時担任も短期間で終わる。
今までも、出張する先生方の代わりに教室に入っていたが、それも1日限り。決められた授業をその担任の先生の学級経営に基づいて行っていた。しかし、今回はお任せ・・・ということなので、今までの佐藤学級のパターンで行った。最初の2、3日は子どもたちも慣れなかっただろうが、今はだいぶ子どもたちも慣れた。慣れたところでバトンタッチというのは少し淋しいが、子どもたちにとっては担任が復帰するのが一番いいことなので、しかたがない。

さて、臨時担任してつくづく様々な指導が担任はしていかなければいけないんだ・・・と久しぶりに実感した。特に授業以外のことがやはり多い。登下校のこと、朝自習、保護者との連絡、集金、朝の会での話し合い、行事対応、委員会活動、給食、休み時間のトラブル、身なりの指導、清掃等々・・・。むろん、教育で必要なことがほとんどだが、管理職としてできることは何か考えて、先生方が子どもと向き合う時間を増やしていかなければ・・・と痛感した。

担任時代はいろいろと担任外の先生方に対して思っていた。たとえば、担任外となれば、どうしても子どもたちのマイナス情報も目に入ってくる。それを担任の先生方に「指導して」と要求するのは容易にできる。しかし、要求が多すぎると朝から指導のオンパレードになる。その点を考えてほしい・・・と当時は思ったものだ。
こういう感触を思い出した。これが一番の臨時担任としての一番のメリットだった。

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2008.10.09

『消費者教育研究』

この夏、シティ・サクセス・ファンドの消費者教育シンポジウムに登壇させていただいた。その記録が、消費者教育研究誌(130号)に掲載された。登壇して自分が話したことが、このように記録化されることは有り難いことである。ちなみに、この号の最初には、『女性の品格』の板東眞理子氏の講演が書かれている。

さて、この消費者教育研究誌、目次だけだが、こちらに紹介されている。購入は有料だが、今までのバックナンバーを見て驚いた。今から20年近くも前から発刊されていたのだ。つまり、その頃から「消費者教育」の実践が行われていたことになる。「新しい教育」と思っていたが、一定の研究が行われている内容だと知って、先行実践をもっと知っていかなければいけない・・・と感じた。自分が追究していきたい分野の一つである。

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2008.10.08

地元のALTさん

担任代わりになって7日目。今日はALTさんが2時間目に授業を行う。
本校のALTさんは、地元在住の方である。外国人ではない。今まで、どの学校でも「ALTさん=外国の方」だったので、最初は驚いた。でも、「小学校の英語活動の場合には、この方がいいかも・・・・」と思うことがしばしばだった。今回、1時間の授業をじっくりと見て改めてそう思った。たとえば・・・

・地元在住なので、ALTも3年目。町内の小学校を2週間に一回、回っているので、その学校や子どもたちの様子を覚えている。今日も、子どもたちを名前で呼んでいた。
・続けて教えているだけに、既習が生かせる。
・本町には小規模校の学校が多い。そのため、一人一人に配布する教具を手作りで渡すことができる。今日はそうだった。外国人のALTさんはそのような細やかなことは、たぶんしないであろう。
・授業での英語と日本語の併用が容易にできる。・・・等々

結果的に子どもたちにとって楽しく、実用的な英語学習になっている。子どもたちも安心感をもって授業をしている。ゲームの時などは、その面白さに今日は「ワンモアタイム!」というコールが起きたほどである。

考えてみれば、ALTさんというよりも「英語専科」という感じである。2週間に一回でも来ていただけるのはありがたい。フィンランドで特別の授業を各学校を回って示範する教員をテレビで見たことがあった。その授業がモデルとなるのだ。ちょうどそのような感じ。来年度以降の外国語活動のモデルとなりそうな授業である。

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2008.10.07

黄金色に紅葉

16km離れた職場へは約20分。信号が1カ所しかない。山へ山へと入っていく。
そんな職場に転勤した時、近くの学校に勤めていた友人から「秋は紅葉がきれいでドライブ気分でしたよ」と言われたことがあった。

10月上旬。水沢にいる時にはまだまだ紅葉には遠い。ところが200km北に行くと、やはり違うものだ。先週、山が色づき始めているところを見た。そして、今日改めて山を見てみるとだいぶ色づいてきたのだ。色とりどりの景色が本格的に始まる。しかも、田んぼには一面黄金色の稲。その情景に思わず「美しい!」と叫んでしまった。
こういう景色を毎日見られるのは幸せである。厳しい冬の前の束の間の癒しかもしれないけど。

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2008.10.06

地域の資料館に行こう!

3・4年生の社会科見学で引率をした。町の歴史民俗資料館である。実は自分のアパートから歩いて10分ぐらいのところにあるのだが、今まで行ったことがなかった。「町の施設だから小規模であろう・・・」などど、勝手な思い込みをしていた。

行ってみたら実に面白かった。子どもたちの学習する昔の道具だけではなく、軽米の特色を示すものがいくつもあった。
・縄文式土器
・鉄器
・鉄づくりの様子
・馬に関する資料等々
担当の方の話も分かりやすく、子どもたちも夢中で聞いていた。
聞いてみたら、それほど学校関係者も地域の方も訪れていないとのこと。何とももったいない。確かに本校も久しぶりに来たようだ。(担任が社会科好きだから・・・ということもある)
一旦来てしまえば、毎年恒例になることが多いから、本校はこれから学ぶ続けることができるであろう。しかもこういう施設は一回だけではなく、何度来てもよい。6年生でも見る価値が十分である。
私も自分のテーマである「地域のよさ」のヒントをいくつか見つけた。特に勝山号の話など、自分の初任校と現任校の学区の両方に関係のある話だった。「自分のための教材!」と思わず興奮してしまった。
「この地にいる間に、軽米の特色を授業化したい。かつての宮古と同じように。」・・・そう思った見学であった。

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2008.10.05

天使になって旅立った

教え子たちは卒業しても皆私の心にいる。
担任した子どもたちならなおさらである。
いつも人なつっこい笑顔だった彼も同じだ。
今日彼と一時の別れをした。つらい別れだった。
多くの教え子たちも別れを告げにきた。
彼の人柄を物語るものだった。

10月4日。天使の日だという。
その日に彼は天使になって旅立ったのだ。

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2008.10.04

点が線になりそうだ

読書する時、納得する部分や気になったところはアンダーラインを引いたり、書き込みをしたりする。同時に、再読する時にそれらが検索しやすいようにそのページの上端を少し折っておく。その折り目が多ければ多いほど、自分にとって学びが多い本といえる。

「『教えて考えさせる授業』を創る」(市川伸一著 図書文化)は、最近最も折り目がついた本だ。共感する部分が実に多い。実際の授業設計→実践まで踏み込んでいるので、主張も明快である。
具体的な内容は省くが(下手な解説を避けるためにも)、一つだけ点が線になった部分があったので紹介をする。「予習タイム」のことが書かれていた。これは家庭学習の話ではなく、授業の最初の5分間ぐらいで本時の予習時間にあてるものである。志水先生の講演の中にも、「授業の最初の時間に予習させればいいのです」という趣旨の発言があった。私も社会科で、その時間に扱う教科書の部分を授業の早い段階で音読させることがけっこうある。これらが結びつくのではないか・・・という話である。今日の学習会でも、それに類する実践が紹介された。新たな授業展開のパターンが自分の中に出てきそうである。

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2008.10.03

キューブランドに掲載

連載をしているキューブランド「ティーチャーズコラム」に「『先行調べ学習』でプレゼン力アップ」が掲載されました。

「個別に少し長めのプレゼン指導をしたい」「子どもたちの調べた学習内容を教師主導の授業に本格的に生かしたい」という2つの意図をもって取り組んだものです。4年前の6年生担任の時の実践です。
この年は、社会科で先行調べ学習をけっこうしました。子どもたちにとって価値がある学習となったと思っています。
なお、この内容は、各小中学校の配布される「CUBE LAND」に掲載されます。

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2008.10.02

ミス・ビードル号の縁

「子どもたちに地域のよさ・日本のよさを伝えたい」という思いから、ホームページを始めた。
ブログに移行してからも、その思いは同じだった。だから、どちらにも「地域のよさ・日本のよさを伝える授業」というタイトルがついている。

実際には、それ以外のエントリーが圧倒的に多いのであるが、自分のWeb発信の原点は忘れたくないという思いでタイトルは変えていない。
今日は、その原点の一つを思い出させてもらった。
学校行事の遠足。バスで1時間半かけて、青森県の三沢市に。三沢航空科学館の見学である。子どもたちの体験学習満載の施設であった。澄み切った青空の下、広い芝生で食べたお弁当もおいしかった。
私にとっては、もう一つ、思い出となるものがあった。ミス・ビードル号のレプリカである。

7年前、ホームページタイトル通りに、実践を重ねようと思っていた。その中で、「子どもたちに伝えたい・日本大好き5分間話」を執筆しようと思った。実際に子どもたちにも話した。その中にミス・ビードル号に関わるものもあったのである。こちら

縁があって、今、この話の舞台(実際には淋代海岸だが)にいると思うと感慨深かった。改めて、原点を思い出した。

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2008.10.01

フィールドが広がる

地域が違えば、仕事上で違う方法があったり、違う分野のものがあったりする場合がある。
今週の月曜日の出張で、このことを改めて感じた。

地区青少年赤十字指導者協議会。本校もその会に入っている。前任校では、ほとんど関連がなかった会。本校に来て、そういえば高校時代「JRCクラブ」があったな・・・・と思い出した程度である。しかし、本地区では多くの小中学校が会に入っていることがわかった。

話を聞いているうちに、この分野は現在本校で取り組んでいることや私自身が実践してきたことを構成すれば、まとまった実践となるのではないか・・・と思ってきた。総合でのボランティア活動、道徳にある教材、そして社会科における国際社会の理解の分野である。
その中で、10年前に「ユニセフの授業」を実践していた。1時間だけだったが、自分にとっては印象に残る授業だった。子どもたちが真剣に考え、いい感想を書いていたからだ。中には、「世界の事実を知って、人生が変わるかもしれない」と書いた子もいたほどだ。
このような実践も含めて、いくつかの実践アイデアを出張の最中にメモしておいた。自分にとっては新しいフィールドがまた一つできた。学級をもっていないが、学校での実践はできる。担当者と協力して行うのが楽しみである。

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