プロの読み聞かせ
「樹原ゆりかるまい朗読会」に実行委員として参加した。(樹原ゆりさんのブログ)
実行委員会が立ち上がったのが3週間前。3回の夜の会議を経て、本日を迎えた。自分が実行委員になった経緯は、読み聞かせの盛んな学校の教頭という理由だ。自分の取り組みについては、また別の機会に書くことにして、今日はプロの読み聞かせに感心した。会場の皆さんが「素晴らしかった」と口にされていたが、本当にそう思った。初めてプロの読み聞かせがこういう形で聴けたのは僥倖であった。
感心したところを列挙する。
1 読む時の表情
朗読がすばらしいのは言うまでもない。それ以上に私が感心したのは、その表情だ。浅田次郎氏の「ラブレター」を読んだのであるが、会話文の時には本から目を離し、実際に会話をしている表情をする。だから、聞き手はずっと樹原さんを注目する。
手紙を読む場面では、感情が高ぶって実際に涙を流して朗読をしていた。聴衆ももらい泣き。
2 音楽と光の効果
樹原さんに付き添っているスタッフはお一人。岩手で開かれる場合の専門的な方である。音楽はばっちりであった。また読み聞かせの時には周囲が暗くスポットライトが樹原さんに当たる形になっていた。映画と同じ環境で聴き手は集中して聴くことができた。
3 原文との違い
自分はスライド投影役だったので気付いたのであるが、「ちいちゃんのかげおくり」を朗読している時に、会話文のあとの、「と、おとうさんは・・・」の「と」を省略していた。その方が確かに聞きやすい。また詳しい説明も、自然に組み入れていた。どう読んだらよいか、原文の研究をしていることがわかった。
4 いきなり導入
司会が紹介して、礼をして即読み聞かせ。余計な挨拶など一切なし。
5 プロとしての心構え
読み聞かせをする前は食事はもちろん、飲み物も水しかとらないという。ベストの状態にもっていく方法を知っているその姿に感心。
やはり「プロ」から学べることは多い。1と3は実際に自分の読み聞かせでも意識すればできそうなことである。
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