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January 2009

2009.01.31

すばらしき教師集団

前任校の校長先生が今年ご退職ということで、囲む会に参加させていただいた。
スピーチという役も仰せつかっていた。
市内で校長先生が2校に勤務をしたということで、その時の先生方も入り70名以上参加の盛大な会であった。
校長先生が教職員の皆さんからいかに信頼されていたかということがよくわかった会であった。大変楽しく、思い出に残る会であった。

同時に感じたのが前任校の教師集団のすばらしさである。
市のセンタースクール。引き受ける仕事も多い。子どもや保護者の対応にしてもしっかりと行わなければいけない。研究も先進的に進めていくという風土。陸上・水泳・部活も活発だ。学年会が遅くから始まることもしばしばだ。
そんな中で、「いつ準備したのだろう」という工夫がたくさんあった。教職員の出し物もそう、校長先生についてのプレゼンもそう、しおりの中の語録もそう・・・。時間がなくてもやってしまう・・・そういえば昨年度も研究もそうだった。じっくりと研究をしている余裕はないが、限られた時間でも一生懸命にディスカッションする。新しく取り組むことになったワークショップ型研究会も、「まずはやってみよう」という感じでやってもらった。
学校全体がそういう雰囲気だと、一人一人もその流れに乗ってしまう。その流れが心地よい日々だったのだと感じた。自分もその流れに乗ったのは確かだ。

時間があるから仕事ができるというのものではない。自分にとって最適の流れがあればそれに乗っかって仕事は進む。そういう学校にいるのであれば、それは幸せそのものだ。流れに乗っていないというのであれば、自分で流れを作ればいい。そんなことを思った。

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2009.01.30

機会を利用する

昨日の「教育センター出前授業」の研究授業及び研修会の記録係は自分が行った。(司会も自分がしたのだが)
これは思うところがあってである。

一つ目は、詳細な記録を残しておいた方が後のために役立つと考えたからである。センターの研修主事が本校で複式授業について講話するということは、めったにない機会である。学べるヒントをたくさん得るためには、各自がメモするだけではなく、それらが記録として見られる状態にあった方がよい。
さらに先日の学校保健会で講演を8~9割方復元できたので、今回も行ってみようと考えた。授業記録は昨日の研修会前に、研修会記録は今日先生方に配付することができあ。

二つ目は、パソコンの持ち込みスタイルを違和感のないようにするためである。自分が記録役なら会議室でパソコンを打っていても違和感はない。できれば様々な場でプロジェクト会議と同様に持ち込むのを常としたいのだが・・・。まだそこまでには行っていない。

三つ目は、仕事のしかたを示すということである。小さい研修会だが、担当者ができることは数多くある。それらを形に残すようにした。他の人も続く可能性があると考えている。

担当を決め、仕事をさせるのが管理職の役目であろうが、時には進んで行うこともいいであろう。次の仕事の布石にもなったと感じた。

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2009.01.29

いい研修会だった

本校の研究はもちろん研究主任が引っ張っていく。
ただ、様々なサポートをしたり、機会の提供をしたりするのは自分の役目である。
昨年の文書で教育センターの「出前授業講座・複式授業」というものがあり、「これは先生方が学ぶいい機会」と申し込んでいた。
希望が叶い、遠路はるばる本校まで来ていただいて、飛び込み授業プラス研修会を行うことができた。
本校の先生方にとって満足度の高い研修ができたと思っている。

・飛び込み授業。授業意図がしっかりと反映されている授業はやはり参考になる
・講話では複式授業のヒントをたくさん教えていただいた
・授業解説も実際に参観したから納得のいく内容だった
・Q&Aの時間を増やしたことにより、日ごろの悩みの解決のヒントをいただいた
・他校の参加者の質問からいい学びができた

複式授業についてじっくりと学ぶ場は限られている。それを本校でできたのだから、実に有り難い教育センターのシステムである。自分も補欠授業で時々受け持つから、私にとっても価値があることは言うまでもない。

もっとも複式といっても、決して特殊技能を授業の中に入れ込むことではない。授業の原理原則をいかに複式用に工夫するかという点がポイントだと思う。そして、それらを活用できることは単式の授業の大きなヒントにもなる。またこのような研修会ができれば・・・と思うような機会だった。来年度の布石にもなったと思っている。

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2009.01.28

立花先生からの手紙

今日も「価値ある出会いが教師を変える」のこと。
本に若い頃にお世話になったお二人の先生を実名で書いていた。そのうちのお一人が立花先生である。初任の時にすばらしい研究授業を参観することができた。その授業者である。数年前に校長先生をご退職された。当然のことながら、本を謹呈させていただいた。

その立花先生から今日お手紙をいただいた。便箋にぎっしりと6枚。本の感想だけではなく、私宛の励ましのメッセージがたくさん並んでいた。
読みながら目が潤んできた。自分は後輩を育てる年齢になっている。この本もそういうつもりで書いた。それが今も大先輩から教えられ、支えられている。自分のためにどれほどの時間を割いてくださったのだろう。何と幸せな出会いだったのだ・・・・と。

研究授業を参観した時には、立花先生は他校の先生だったが、私が転勤したことにより、1年間同職したことがあった。貴重な1年だった。その時に立花先生は担任はもっておらず、教務主任だった。まさに、大規模校の柱であった。

・提案は常に改革を意識していた
・担任が出張で不在の時には進んで補欠授業に入っていた。
・しかもその学級の子たちと休み時間によく遊んでいた。
・教務主任発行の週予定のミニコラムがとても読ませる内容だった
・生徒指導上のトラブルがあった時には真っ先に解決に向かって動いていた
・担任はもっていなくても、飛び込み授業で研究授業を引き受けていた
・同僚で心配な人がいると、面倒をよく見ていた・・・・等々

「まさに『スーパー教務』だ!」と常々思っていた。自分が昨年度担任から外れた時に、どういう行動をすればいいかと考えた。その時に、立花先生の姿が思い浮かんだ。モデルとなる像があれば行動もしやすい。

こういう教務主任さんと巡り会えたことの幸せ。たった1年でも学んだことはずっと生きている。その頃の立花先生の年齢に近づいてきた。いかんせん、まだまだ人として修業が足りない。立花先生は自分にとって身近な永遠の目標である。

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2009.01.27

所かわれば・・・

統計資料を見るのは昔から好きである。
教頭職になってから、そういう機会も増えた。勉強になることが多い。
今日、とある資料を見ていたら、驚いたことがあった。

「担任兼務の教頭」が全国には少なからずいることがわかったからだ。
北海道と四国に特に多い。愛媛県などは、珍しくはない割合である。

教頭職でも担任をすることは可能である。法律もそうなっている。
しかし、本当に稀なケースだと思っていた。むろん全国的に見れば、割合は少ないのであるが、都道府県の違いによって、ずいぶん違うんだなと思った。もっとも教頭が「教師の頭」的な意味からすれば、職名上も担任を兼ねるのは何ら不思議はない。

岩手に関することを言えば、冬休みが1月中旬まであることがよく驚かれる。「羨ましい」とも言われるが、その分夏休みは2週間ぐらい短い。当たり前だが、年間の授業日数は変わらない。

先の資料には、他にも教頭に関わる様々なデータが掲載されている。これらを照らし合わせると自分自身は、平均とはずいぶん違う数値が出ているのもある。それはそれで自分の特色なのだと思っている。

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2009.01.26

苦手なものに挑戦

自分には小学校教師として苦手なものが多すぎる。
今までの著書にも書いたが、「字が下手」「絵も下手」「歌も下手」「ピアノもできない」「家庭も苦手」「運動神経もよくない」・・・・とすぐにダメなことはあれこれ浮かんでくる。もっともそれでは子どもたちに申し訳ないので、苦手な分野もかなり本を買ったり、研修に自主参加をした。その結果は「自分はできないが、教えることはできるようになった」という教科も出てきた。
これらは「努力を継続する」という習慣を身につけることとなった。また、「苦手な子の気持ちを理解する」ことともなった。何が幸いするかわからない。

さて、教頭職となってやはり「苦手で困ったなあ・・・」と思ったことが二つあった。

一つは賞状の記名である。字が下手なのに、賞状の名前を書かなければいけない。多くのコンクールは賞状だけ配付され、「記名は学校で」というパターンである。慣例で教頭が書くことが多い。これらはその子の名前を分析し、かなり練習してから書くようにしているので、何とかできている。(未熟で子どもたちには申し訳ないのだが・・・)

もう一つはスキーである。岩手は雪国なのだが、たまたま今までの24年間は学校ではスキー教室がなかった。大学時代も縁がなかった。プライベートでも縁がなし。一回もしたことがなかった。一生縁がないと思っていた。興味もなかったので、それでいいと思っていた。
本校に赴任して行事計画を見たら2月5日に「スキー教室」とある。雪の多い地域だから、「ああそうか」と思った。でも担任ではないから、あまり気にかけていなかった。
しかし、冬になってから職員室の話題はスキー教室のことが多く出るようになってきた。聞けば、学校裏の牧場で数時間どの学年も練習するという。予想以上に力を入れている。
例年、教頭も子どもたちの指導にあたるという。明らかに子どもたちの方が上手なのに、「指導」はない。
苦手(というより未経験)なものを最初から拒絶するのもよくないなあ・・・。今年だけではなく、毎年ある行事だからなあ・・・と思い、スキーにチャレンジすることにした。(運動神経がよくない者にとって、新しいスポーツをすることはまさにチャレンジなのである)

今日がさっそくその日。2年生の指導の時間に混ぜてもらい、校長先生に子どもと一緒に教えてもらった。予想通り、何度か転びながらも少しは進歩をした。
考えてみればこれはなかなか得難い経験だった。年をとればとるほど、「初めての経験」は少なくなる。それができたわけだから。日ごろの運動不足解消にもなるし、何よりも少しずつ上達する喜びを感じる。さらに靴をとった時の解放感は、登山した後に登山靴をとった時の感覚(大学時代のワンダーフォーゲル部)を思い起こした。
初めての経験は次々と自分に刺激を与えるのだ。
明日も前向きに取り組むことにしよう。

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2009.01.25

有り難い感想に元気をいただく

拙著「価値ある出会いが教師を変える」(ひまわり社)を刊行してから1カ月がたった。

今までの本と違う手応えを感じている。
それは読者からのメールが多いのである。知人はある程度わかる。
しかし、今回は未知の方からのメールが時々届く。今までの著書は「まれに」という程度だったのに。
「価値ある出会いが教師を変える」の中に「講演者・著者に手紙を書く」という内容のものを書いた影響もあると思う。以下、引用である。

■講演者・著者に手紙を書く
 (中略)仕事上でも同様である。それは、こんな話を本で読んだからである。

 自分が感動した本や講演があったら、著者や講演者に対して礼状を書くといい。何も返事を期待するためではない。その本や講演の内容をもう一度自分なりに整理するためである。

 このことを聞いて「なるほど」と思った。本を読む。感動する。勇気がわく。そして行動する。
 しかし、日常はそれほど変わらない。また、いつもの生活に戻る。本を読んだあと、自分なりに考えを整理しておけば別なのであろう。しかも、読書ノートをつけるよりも、礼状の方が相手意識がある分、思考も深まるであるかもしれない。
 ということで、講演会や授業等で大変勉強になった時に、礼状を書くことにした。ただし、数はそれほど多くはない。ひんぱんに講演会や参観授業ができるわけではないからだ。年に二~三回、礼状を出すくらいであった。

この内容に共感して送ってくださった方もいるようである。
有り難いことである。
しかも、一つ一つのメールの文面が「こういう読み方もあるのか」「こう感じとってくれて嬉しい」という内容である。メールを読みながら、私の方が元気をいただいている。
著書を出す喜びはこういうところにもあるのだと感じている。

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2009.01.24

大学時代を思い出した

昨日の夜の移動中にラジオを聞いていたら、ゲストが名取弘文さんだった。
大変懐かしい思いで聞かせていただいた。大学時代に本で知った小学校教員で自分に影響を与えた先生のお一人だったからだ。当時は珍しかった家庭科専科の実践や教師としての行動ぶりに刺激を受けたものだった。特に「おもしろ学校の日々」の本を読んで「こんな学校にしたい」と思っていたものだった。実際の現場は本のようにはいかないということはすぐにわかったが、「子どもたちにとっておもしろい学校にした」という思い自体は強く強く初任の頃思っていた。

村田栄一さんも強い影響を受けた方である。「ガリバー」という学級通信を読んで、「こんな通信を教師になったら出す」と決意したものだった。こちらは実際に2年目から学級通信を出すことができた。理想のレベルには結局達することができなかったが。

ラジオの名取さんのお話を聞きながら、「こんな小学校教師になりたい」と思っていたあの頃の思い出を振り返っていた。そして、教師になる前の影響も結果的に自分の基礎になっているのだと改めて思った。

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2009.01.23

様々な分掌を担当するということ

 今日は町の学校保健研究大会であった。他校の健康教育に関わる取り組みや病院長さんの講演を聞き、有意義であった。自分の学校でも取り組みたいことについても考えることができた。
 考えてみれば、自分自身は学校の分掌の中で「保健部」に属した経験はほとんどない。初任校で2年間、安全担当になっただけだ。しかも主担当ではなかったので、何かを積極的に提案したという記憶がない。教諭時代の多くは研究部の推進委員や研究主任・学年主任がメインの校務分掌であった。似た校務分掌が多かったということは、自分の「強み」になったということで有り難かった。

 反面、保健部のようにほとんど関わることがなかった分掌については、実践面でも記録があまり残っていない。むろん、かぜ予防、インフルエンザ対策、むし歯対策、避難訓練の事前指導等すべきことはきちんと行ったが、工夫までいったかと言えばそこまではしていない。
 今年度では、その点管理職としてどの分掌にも積極的に関わっていること、そしてこのような町の学校保健会の担当にもなっていることで学ぶことが多い。そうすると必然的に関心も高まる。「強制されることの効果」である。

 そう考えれば、似た校務分掌が多かった自分の場合にはそれが「強み」になったが、異なる分掌を様々担当する場合には、広く様々な経験が自分の関心対象になりそれが「強み」にもなる。校務分掌の考え方としてこういうことも言えると感じた。

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2009.01.22

最近読んだ本・雑誌から

教育分権のすすめ」(日渡円・学事出版)
 教頭職になってから、学校という組織のあり方、学校の裁量権限について「もっと勉強しなければ」と思っていた。それらについて考えさせられる本。教育ルネサンスで日渡氏の記事が出ており、それを本校事務職員と話していたら、紹介された本である(日渡氏は小学校事務職員の経歴があり、県の事務職員の研修会でご講演されていた)。

これは困った 保護者とのトラブル解決のヒント80事例」(家本芳郎編著・ひまわり社)
原稿のために再読した本。保護者とのトラブルについて具体的な対処方法を書いた本。一つ一つの対処方法に家本先生が「コメント」をつけている。これがピリリと効いている。指導の根底に流れる思想を感じ取ることができる。

Hot Education第6号」(エルモ社)
 実物投影機の活用事例をわかりやすく書いたこの雑誌も6号で最終号となる。本校では毎号を先生方が食い入るように見ていた。無料で購読ができる。なくならないうちにどうぞ。


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2009.01.21

授業に専念できる環境を作ってもらっていた

 冬になり予想通りあれこれ施設面で対応することが出てきた。水道の凍結や大量の雪への対処。今日はPCのネットワークのトラブルの対応に追われた。解決のための方策も自分の勉強の一つということで、施設面のことでは日々学ぶことばかりだ。(それにしても、あれこれ原因を探ったり、電話で問い合わせをしたりしたあげく、コンセント一つで解決した時にはさすがにガクッときた。)

 こういう経験をして思うのは、「担任時代は授業に専念できる環境を作ってもらっていたんだなあ・・・」ということである。冬に暖かい教室で過ごしたり、氷点下10度ぐらいの朝でも水道も心配なく使うことができたり、パソコンルームでトラブルがあった時にはいつの間にか直っていたり・・・・。それが担当者の職務とはいえ、本当に有り難いことだった。

これらの仕事は、「ちゃんとやって当たり前。トラブルがあると目立つ」という仕事である。そうならないための準備をどうするか、これまた勉強中である。

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2009.01.20

ピンチヒッター万歳!

本校では2週間に1回、「朝の読み聞かせ」を地域のボランティアの方が行っている。本学区では、岩手県独自である教育振興運動(学校・保護者・地域が一体となって教育課題に取り組む)として読書運動が40年以上前から行われ、その伝統が続いている。その活動の一つが地域の方による読み聞かせである。

ただ、あくまでもボランティアなので、時々都合が悪い時も出てくる。今日はお一人、都合が悪かったので、私が高学年の読み聞かせに入ることにした。ピンチヒッターである。
朝の巡視が終わった足で図書室に行き、読み聞かせの本を探す。本校の図書室の様子をじっくりと見られるいい機会である。仕事が増えると必ずメリットがある。(そういう風に考えている?)

いくつか候補があった中で選んだのが「ともだち」という本。「谷川俊太郎・文、和田誠・絵」という部分にも惹きつけられた。1ページ1行か2行の詩なのだが、子どもたちの心に入る詩がたくさんある。

「ともだちってかぜがうつってもへいきだっていってくれるひと」
「しっぱいをわらわれたらどんなきもちかな」
「けんかはしたっていい、でもひとりをたくさんでいじめるのはひきょうだ」
「おかねもちのこ まずしいこ、どうしたらふたりはともだちになれるだろうか」(外国の子どもの写真2枚)

 こんな詩がたくさん。教室にぜひ置いておきたい本である。
 私も読みながら、「この本は道徳や社会の授業にも活用できそうな本だなあ・・・」とそのよさを感じていた。読み終わってから、予定にはなかった感想を聞いた。「詩を聞いて、自分が思い出したこともあった。でも、〇〇くん、〇〇くんはやっぱり友達なんだと思った」というように、子どもたちの心に響いたようだった。

私からは、最後の10ページに世界の子どもたちの写真と詩が掲載されていたので、「6年社会では世界の国を学習します。世界の皆さんと友達になるためには、どうしたらいいか学んでください」と話した。
終わったら、担任の先生に「授業のような読み聞かせでしたね」と言われた。自分の思いも入ってしまった読み聞かせになった。
時にはこういう読み聞かせもいいであろう。ピンチヒッター大歓迎である。

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2009.01.19

伝統と文化に関する教育

年間購読している『授業研究』誌(明治図書)と『初等教育研究資料』(東洋館出版)のどちらも2月号は「伝統と文化に関する教育」の特集であった。

新学習指導要領で、「伝統と文化」の学習内容の充実が図れていることは、自分にとっては追い風である。このブログのメインテーマが「地域のよさ・日本のよさを伝える授業」であり、「伝統と文化」もその中に含まれている。

2冊の雑誌を読むと、「伝統と文化」が実に多くの分野に関わっていることがわかる。全教科・全領域で実践可能なことがわかる。その中で注目したのは、市毛勝雄氏の「敬語教育」の主張である。これは自分自身も「敬語がよくわからないなあ・・・」ということがある。数十年前の日本映画を見ていると、「言葉遣いが今と違うな。美しい!」と思うこともしばしばである。結局自分たちの世代で敬語を駄目にしているのではと思っている。1時間の授業で・・・ということではなく、随時実践可能な分野として、取り組んでいきたいと思っている。

 ※「授業研究」誌に書いた内容は朝日新聞の『花まる先生』に掲載されたものをもとにしている。こちら。ちなみに最新号は日頃お世話になっている、北海道の雪プロジェクトの割石先生である。

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2009.01.18

商売上手

土曜日に気付いた二つの郵便物について。

一つ目。某会社からの新ソフトの広告が入った郵便。クリアーケースのようなものに入ってきた。周囲を切り抜くと中が取り出せるだけではなく、ちゃんとクリアーケースにもなる。一石二鳥の郵便物だ。さらにケースには新商品が写真でデザインされているので、一石三鳥といったところか。この郵便物を受け取った人はけっこういるのでは・・・と思う。

二つ目。センター試験が我が家でも話題になった。1年後に娘は受験である。そうしたら、某社から関係書類が送られてきた。今も通信講座をしているところだ。ナイスタイミングというか、タイミングがよすぎて逆にどうなのか・・・。それでも話題になるから、やはり商売上手か。

これらは違う業種の話だ。じゃあ、教頭職の商売上手って何だろうなあ・・・とふと考えた。ここには書かないけど。

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2009.01.17

多くの声に励まされ・・・

講師として、研究会に参加する。事前準備過程で自分自身のためになっていることは、何回か書いてきた。むろん、当日学ぶことも多い。

今回は事後の話。講師として、アンケート結果が送られてくることがある。その場で参加者が書いてくださったものだ。1月7日の県学校レク大会のアンケートが送られてきた。自由記述欄に有り難い言葉が並んでいる。

・学習ゲームで短時間でしかも授業にむすびつくものをたくさん知ることができたのがよかった。
・ICTの活用のあり方が現在使っている立場として参考になりました。
・学習で使えるゲーム(午後)は、ショートで実践的でした。方法と目的がわかりやすく実用性があった。楽しく研修できました。
・教科書の学習を遊びながら覚える方法は参考になりました。 
・授業ですぐ使えるという所に特に参考になりました。自分でやってみてわかったことがすぐ使えます。

自分の意図したところ(教科書の学習、ICT活用)も含まれており、嬉しくなった。
こういう声は講師にとって大きな励みになる。

事後アンケートは参加者の本音を全て表しているわけではないであろう。改善点があることもわかっている。そういう声が出てきたら、それはそれで有り難い。つまり、アンケートがどんな結果であっても、登壇した講師にとっては役に立つのだ。それだけに、集計してくださって結果を送ってくださる事務局の方には感謝したい。


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2009.01.16

沖縄と北海道

昨年、今年と1月中旬になると通常よりアクセス数が増える。
というのも、こちらからのリンクがあるからだ。

「北海道と沖縄の違い」という題で、
『今、5年生の社会で沖縄と北海道について調べています。でもあまり良い資料が見つかりません。家のつくりの違いについての資料が一番いいのですが何か良いホームページはありませんか?
家についてではなくてもいいです。お願いします。』

というもので「授業した記録」ということで最後にブログのURLが書かれている。調べてみると一日に10件近く、ここからアクセスがある。
この「寒い地域と暖かい地域」の学習は自分にとっては、いつも楽しい単元だった。自分が使っている教科書は沖縄と北海道だったが、毎回自分なりに工夫したネタを持ち込んでいた。子どもたちも、「へー、こんなくらしをしているんだ」と興味をもっていった。
常にその違いを理解させることが多かったが、最後に次のような発問も準備していた。

沖縄と北海道の家の共通点は何でしょうか。

「どちらもそれぞれの気候に合わせて家のつくりを工夫している」ということである。子どもたちにとっては、難しいのであるが、この発問で子どもたちが社会的な見方を深めていくのがよくわかった。

それにしてもこういう「Q&Aサイト」はなかなか便利である。情報の正しさは吟味しなければいけないが、微妙な言葉の使い方の違いを調べる時に、よく活用している。
先のQAの関連サイトには教育関係のものが多く掲載されている。これまた読み応えがある。

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2009.01.15

今年の冬休み

全国各地ではすでに3学期(2学期制のところは2学期後半)が始まっている。
ふだんよく読む先生方のブログから、残り少ない今年度の実践に意欲的に取り組んでいる様子が伺える。

さて、岩手の冬休みは長い。夏休みが短い分、冬休みが長いのである。これはそのまま夏休みと冬休みの比重が同じであるということを意味しており、「研修」という視点から考えたら、。そこで、今年の冬休みを簡単に振り返る。

1 研修(講師役)
 冬休みは自分にとって研修に取り組める(講師役)いい機会である。今年は12月末にVHSで一回、1月に県学校レク大会で一回、登壇させていただいた。今までの財産に加えて新たな提案ができたと思っている。学校レクは続きも決まった。

2 原稿
 いくつかの原稿を執筆。そしてまだ執筆中。これも自分にとって有り難い機会だ。目的をもっていろいろな文献に当たることができる。過去に読んだ本を再読して、そのよさを改めて感じた。

3 反響
 冬休み中に「価値ある出会いが教師を変える」を発行させていただいた。「一気に読みました」「感動しました」といった有り難い感想をいただいた。今までの単著よりも多くの反響をいただいのも特徴的であった。ブログに掲載してくださる方もけっこう多く、人のつながりに感謝と改めて思った。

4 Web
 ブログと日記は毎日更新は冬休み中も同様。日記は8年目に突入した。

5 日常の仕事
 冬休みといっても、当たり前のことであるが、年末年始以外は通常の勤務日である。今年は1日だけ運転免許証更新のためにお休みをいただいたが、あとは出勤。その間に学校施設管理で時間を割くことが多々あった。今までいろいろな方のお世話でこういうことを気にしなくてもよかったのだなあ・・・と感じた。自分がその立場に立って痛感している。これから恩返しである。

6 放電しない
 今まで何度も「充電」という名の「放電」を繰り返した。年末年始は特にそうだった。そうすると、ペースを戻すのが大変である。そこで、年末年始も自分なり少しずつ生産活動は切らさないように心掛けた。「そういう時ぐらいゆっくりと・・・」という声が聞こえそうだが、自分はこのリズムがベスト。今回は「まあまあ」というところ。

 明日からいよいよ3学期。1年の仕上げに向けての時期となる。新たな経験はまだまだ続く。がんばろう。

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2009.01.14

価値あるWeb

お気に入りのWebは定点観測のようなものだ。毎日訪れないと何か大事なものを忘れたかのような錯覚のように陥る。そういうWebがいくつもある。
その中の一つ、野中先生のWebに「考え違いをしていないか?」というのがあった。特に、研修会でのK先生の報告の中の「言葉の持つ意味の解釈を誤らないように」が光る。こちら
「うん、うん。そう、そう」と同感しながら読ませていただいた。教育界でよく聞く言葉。その意味や定義を自分なりにおさえた上で行動に移す。それが大事である。その押さえが他の人と違っている場合がある。「なるほど」と思ったら、その考えに移ればいいのだ。自分は初任からその繰り返しであった。

調べでごとをしていて、時々「このWebはなかなかいいぞ」というものに突き当たる時がある。昨日、調べごとをしていたら様々な音読について的確に解説しているWebに辿りついた。文部科学省のHPだった。
「へー、こんなことも書いていんだ」と思ってよく見たら、「補習授業校教師のためのワンポイントアドバイス集」というWebだった。基礎的なことを重視するわけである。
その他、発問、板書、指名等、授業の基礎技術が書かれていた。板書の部分などはコンパクトに適切にまとめられていた。「補習授業校」だけではなく、日本の全学校に役立つWebである。指導案の項目で大村はま氏や向山洋一氏が出ていることにも注目してしまった。

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2009.01.13

成人式

昨日は成人の日。テレビでも成人の日関連のニュースが多く流れていた。

昭和から平成への移り変わりの年に誕生した子どもたちとのこと。私が11年前に担任した小学校3年生の子たちも20才だ。指導要録等の事務仕事の時に、昭和と平成が混在していたことを思い出した。

過去の担任歴の中でもこの子たちは特別だった。22回の担任の中で「持ち上がり」ではない1年だけの担任はわずか3回。その1回目の子どもたち。担任というのは1年勝負だと思うが、自分の場合にはほとんどが結果的に持ち上がりだった。途中でクラス替えはあるものの、3年持ち上がり(4~6年)も、4年持ち上がり(3年~6年)も経験している。
その子たちは2校目で7年目の自分の担任。長く同じ学校にいて、ポジションも変わらないと、いくら子どもが変わってもマンネリが出てくる。ところが、その時の3年生は大変人なつっこく、また友達をよく助ける子たちだった。また、同学年の先生方も転勤&初任ということで毎日が新鮮だった。そういう要素もあって停滞気味だった自分の実践も、この年を境に上昇していった。自分にとってターニングポイントとなる年だったと思う。
その子たちも20歳か・・・・としみじみ思った。

今年も「荒れた成人式」があったようだが、自分の住む旧水沢市(現奥州市)は「成人式の水沢方式」を生み出している。それほど有名ではないものの、数年前にNHKのテレビ番組でも取り上げられた。
構成自体はいたってシンプルである。来賓の祝辞といったセレモニーは最小限に抑え、代わりに何組かの親が
子どもへの手紙を壇上から読み上げる。どの子の親が読むのかはむろん秘密である。親としての苦労や喜びを成人した子どもは聞く。本人はもちろん、聞いている他の子たちも涙、涙の世界である。テレビを見ていた私も感動した。
むろんそのために、仕掛け人は苦労をする。登壇する親御さんだけではなく、たくさんいる成人式の親御さんに書いてもらうからだ。それでも、感動に変えられないものがあるであろう。
もっとも、奥州市に合併になり、今はこの成人式はどうなったのかはわからないが。

テレビニュースでは20年前の映像がいくつか流れた。バブルの絶頂期で株価は3万円台だったとか、ベルリンの壁が崩壊したとか・・・。自分にとってはついこの間のような気もする20年前だ。教師としては4年目で初の卒業生担任だった。ついこの間ということは、この20年間が充実していたことの表れなのかとも思う。
こんなことを成人の日に思った。

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2009.01.12

再読もいいものだ

原稿執筆のために、この連休はけっこう多くの文献にあたった。
新しい本を注文し、ネット上での文献にも目を通す。そして、家にある本を探し、再読する。実際には「これを読むのは何回目だろう」というぐらい読んでいるものもある。やはりいいなあと思った。
その中でいくつか紹介。

■「いきいき教師の仕事術」(家本芳郎・学事出版)
 副題に「仕事サボりの教職学」とある。本を読むと決して「サボリ」ではなく、効率的な仕事の工夫が書かれていることがわかる。自分が生き生きとしてうえで教育実践をする・・・そういう環境を作らなければと思っている自分にとって、今の職場での実践につながるアイデアがいくつか見つかった。
 アマゾンでは新品はなく、中古商品のみである。

■「パッと使える朝と帰りの会」(家本芳郎編著・フォーラムA)
 自分も執筆に関わった書。朝の会、帰りの会について幅広く知ることができる。その名の通り「パッとすぐに使える」点が魅力。
 ※もう一冊、野口芳宏先生の「学級づくりに生かす朝の会・帰りの会」(明治図書)を紹介したかったが、アマゾンでは何と4万4800円の値が中古商品としてついていた。23年前の本である。自分が15~20年ぐらい前に購入した本の多くは絶版になっているんだなあ・・・。その分、自分がもっていることは貴重になるのかもしれない。

■「子どものやる気と集中力を引き出す授業 30のコツ」(上條晴夫著・学事出版)
 かつて「授業成立プロジェクト」のメルマガの編集をしていた時に、この本に出てくる「授業成立の基礎技術 10のアイテム」をもとにメルマガ連載原稿を書いていた。発展性のあるその解説に今回も改めて視点を学ばさせていただいた。
 

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2009.01.11

刺激を受け・・・

岩手の冬休みは長い。本校は16日が始業式だが、多くの小学校は19日が始業式であり、20日の学校もある。
(その分、夏休みは短い)
その点では、夏休みと冬休みの比重は同じである。研修会参加の貴重な機会である。教頭職なので、基本的には長期休暇の学校の留守番役なのであるが、それでも2回長い時間(90分と100分)で登壇させていただいた。その時には講師役だけではなく、いろいろな先生方と情報交換をした。さらに昨日は元同僚の披露宴で多くの先生方と情報交換もした。

それらの中で感じたことは、多くの後輩たちとも「価値ある出会い」をしてきたのだ・・・と改めて感じたことだ。
多くの先達から学んできた自分の教員人生。
いつのまにか後輩が多くなっていた。一緒に仕事をしたり、授業を見ていただいたり、セミナーで一緒になったり・・・・と多くの出会いがあった。特に地元岩手での同じ職場の先生方、地域の先生方、関係団体の先生方との出会いが、ここ数日の情報交換で鮮明に思い出された。

「そうだった。あの時には力を見込んで原稿を依頼していたなあ」
「有田先生の講座はいいチームだからこそできたんだよなあ」
「ワークショップ型研究会自体が一つの実践だったなあ」・・・等々

その中で、ハッとしたことがあった。自分が言った言葉を、後輩たちはよく覚えているのだ。
・やっぱり実践発表しなければダメだよと言われ、翌年の研究会で発表者に立候補したこと
・初めて出会ったのに「HP作っていませんか?」と言われてびっくりしたこと
そうか。自分の話したことを覚えていてもらえるなんて、何と光栄なことだ。
こういう後輩たちが身近にいるから、自分も刺激になるのだ。これも自分にとって「価値ある出会い」なんだ。
そう改めて思ったこの冬休みであった。

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2009.01.10

群馬国語教育祭&教材・授業開発セミナーin高崎

群馬の塚田先生からセミナーのご案内をいただきました。
私自身はネットワーク東北大会があるので、参加できませんが、魅力的な講師陣です。
お近くの方、いかがでしょうか。

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 2009教師力アップセミナー“バレンタイン・スペシャル”
 【群馬国語教育祭&教材・授業開発セミナーin高崎】のご案内
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 新学習指導要領を踏まえた国語科授業の具体的事例だけでなく
 新学期の学級づくり・授業づくりに役立つヒントが得られます!

■後援 群馬県教育委員会・高崎市教育委員会・NHK前橋放送局 他

■期日 2009年2月14日(土) 受付9:30~

■場所 高崎市総合福祉センター たまごホール
    〒370-0065 群馬県高崎市末広町115-1 TEL(027)370-8822
    http://www.takasaki.sogo.fukushi.asc.ne.jp/

■内容 詳細情報 http://www.geocities.jp/ryomonet/forum.html

■講師
 古川 光弘 氏(教材・授業開発研究所事務局長)
 桑山 裕明 氏(NHK教育TV番組「わくわく授業」プロデューサー)
 俵原 正仁 氏(教材授業開発研究所阪神支部「楽笑」代表)
 沼澤 清一 氏(立命館小学校)
 村田 伸宏 氏(「群馬・国語教育を語る会」代表)
 山中 伸之 氏(実感道徳研究会会長、鍛国研栃木ゼミ代表)
 地元実践者「群馬・国語教育を語る会」メンバー3名

■会費 教育関係者:3000円 学生・一般:2000円
 ★事前にご入金下さった方へは、お弁当をご準備いたします★

 郵便振込先【口座番号】00190-3- 68200
      【加入者名】両毛教育ネットワーク
■申込方法
 件名を「2009両毛教育祭申込」とされ、下記をお知らせください。
 実行委員会事務局 ryomonet★hotmail.com(★を@に)
───────────────────────
1)お名前(フリガナ):
2)ご勤務先(学校名等):
3)ご住所:〒
4)ご連絡先(自宅・職場等ご明記下さい)
 ・E-mail:
 ・TEL:
 ・FAX:
5)懇親会参加希望:有・無

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2009.01.09

感謝!

価値ある出会いが教師を変える」(ひまわり社)出版のエントリーから2週間がたちました。直接お渡しした皆さんから、続々感想が寄せられています。
「若い先生には,きっと元気とやる気を与えてくれる一冊」
「読みながら、ところどころで、それぞれ理由が違った涙が出そうになりました」
「私が、今までやってこれたのも、価値ある出会いがあったからです。「価値ある出会いが教師を変える」・・なんて素晴らしい題でしょう」
といった感想です。
多くのブログにも紹介していただきました。これまた有り難いことです。

今回発刊して、相乗効果に驚いています。
一つはブログのアクセス数の上昇です。リンク先から入ってきているのだと思いますが、教頭職になりアクセス数も減っていたのが、以前の数値に戻っています。
もう一つ、他の本も売れているということです。ノート本、学級通信本も一緒に購入されている方もいるようです。

本を出すということはそれだけではない効果も引き出していると改めて感じています。

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2009.01.08

「誰かが見ている」

確か「名人への道」に有田先生が「若い人に言いたいこと」として書かれていたと思う。
「努力をすれば誰かが見ている」ということだ。
このメッセージに20代の自分は大変励まされた。当時は「努力した」と思っていたが、今考えればたいしたことがなかった。それでも「自分の実践を誰かに認められたい」という思いが強かった。それだけ実践に自信がなかった。だから、研究授業や実践発表で少しでもいい評価をいただいた時には、「ああ、見ている人がいるものだ」と感じたものだった。

それから20年近くがたった。
「誰かが見ている」
ということも今も感じている。
プロジェクト、講師、原稿・・・自分が今まで取り組み一定の結果が出たことに関わって、別の依頼がこの一週間で次々に来た。当たり前のことであるが、依頼されたことについては誠意をもって取り組んだつもりだ。そのことを見ていてくれたのである。(この場合には「誰かが見ていた」のではなく、「依頼人は見ていた」のであるが。むろん、誠意だけではなく、結果を出さなければ意味がない。)

「人との出会い」だけではなく、「依頼された仕事との出会い」というのもあると思う。それを次に生かすのも、その時限りにするのも自分だと思っている。

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2009.01.07

学校レクセミナー

昨年度ほどではないが、今も時々講師依頼が来る。休日はもちろん、平日でも夏休みや冬休みで県内のような近い場所であれば可能な限り引き受けている。
今日は「県学校レクリエーションセミナー」。盛岡開催である。
県学校レク研究会があり、5年前と6年前にも講師をしている。テーマは学習ゲーム。様々な分野を追究をしている中の一つである。
いつものように、今の自分にできる力を出し切る講座内容にした。(当たり前だが)

1 すぐに使える学習ゲーム紹介
 ・教科書活用学習ゲーム 
 ・発表力を育てる学習ゲーム
 ・楽しみながら地名を覚える学習ゲーム
 ・ICTを使った学習ゲーム
2 思考力を鍛える模擬授業
 ・社会的な見方・考え方を育てる授業
 ・知識を広げ、発想力を伸ばす授業

1時間40分のうち85~90%が模擬授業。合計10本。残りはミニ解説である。
やはり学習ゲームを数多く伝えるのが自分の役目と考えたのなら、これぐらいは・・・・と思った。というのも、スタッフが行うレク講座の部分は話は本当にわずかでほとんどがレク実技だからだ。ならば、「ほとんど学習ゲーム授業という形で」と考えた。
このようなスタイルは自分では初めて。模擬授業の比率は多くものでも60%ぐらいだったと思う。

結果は十分に学習ゲームの方法と意義は伝えられたと思う。しかしながら、ミニ解説の時間が短くスライドを映す時間も不足で、聞き手のメモも急がせてしまう・・・ということがわかった。これは反省。

それにしても何回講師をしても、この研究会のスタッフはすばらしい。全体的な運営はもちろん、てきぱきとした自主的な動き、積極的な反応等、気持ちよかった。高齢化が進む本県教員の中で若手も多く入っている点もいい。
さらに今回は、参加教員のお子さんたちが別メニューで市内探険。託児所ではなく、子どもたちにとってもメリットがあるものをというアイデアに感心した。

聞けば夏には全国大会が夏に盛岡であるとのこと。自分もバックアップしていきたい研究会である。スタッフの皆さん、参加された皆さん、ありがとうございました。

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2009.01.06

映画はいいなあ・・・

大学時代はかなり映画を観ていた。1年に150本ぐらいだ。
家庭事情で苦学生だった自分にとって映画は心の癒しだったし、自分の価値観を作ってくれた多くの名作に出会えた。

教員になってからは、気軽に映画を観る環境ではなくなった。映画館自体が近くにはなかったことに加え、余裕もなくなった。自然と足が遠ざかった。

しかし、今の環境になってから今年から映画を時々観られるチャンスだと思っている。といっても月1回程度だけど。学校から八戸まで30分。しかも平日でもレイト上映をしている。これは自分にとっては大きなチャンスである。

昨日は「ブタがいた教室」を観た。いろいろと考えさせるいい映画だった。元の実践はテレビ等で取り上げられたことがあるし、他の方の実践も見聞きしていた。
まず、新任教師がこのような実践できるということもすばらしいのだが、認めてくれる周囲にも目がいった。原田美枝子演じる校長のバックアップぶりにも目がいった。親からも当然のようにクレームが来るが、「子どもたちは何か不満を言っていますか?」と問いかけ、「(新任の先生も)がんばっています」と親御さんに頭を下げる。今の時代だったらできないかもしれないが、新任教師にとっては頼もしい管理職であろう。
「ブタをどうするか」という討論の場面は圧巻だった。自然な「演技」(あるいは「本音」?)がとてもいい。子どもたちも「天才子役」という感じではなく、「普通の子どもたち」という印象。それが共感を呼ぶ。
ただ、どうして教頭はいつも「教員の批判的役割」なんだろうなあ・・・。学校を描く場合の固定的役割みたいな感じである。現実は違うんだけどなあ・・・。
それは別ににして、自分のこれからの楽しみを感じた映画であった。

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2009.01.05

授業づくりネットワーク東北2009Winter

私がスタッフとして関わっている東北青年塾が主催する「授業づくりネットワーク東北2009Winter」が、2月に開催されます。学級経営を考えるうえで価値あるセミナーになること、間違いありません。ぜひご参加ください。


■授業成立2-技術と省察の教師力の探求
~授業成立の基盤になる学級経営を考える~

授業中、子どもたちが教師の話を聞かなかったり、すぐに立ち歩きを始めてしまったりして、授業成立が難しくなってきている状況に「授業づ くりネットワーク」ではいち早く注目し「授業成立プロジェクト」を立ち上げ、研究を進めてきました。
ここ東北でも「授業成立の基礎技術」に関する考えを深めようと「東北青年塾」を2007年9月に立ち上げ「『授業成
立の基礎技術』の集積・習得・開発」を行って参りました。このたび、規模を大きくしました「授業づくりネットワーク東北2009Winter」を開催いたします。

テーマを「授業成立の基盤になる学級経営を考える」といたしまして、皆様と共に学校生活の基盤である「学級経営」を考えていく予定です。
ぜひ、おいでください。

このイベントに向けて、メイン講師に上越教育大学の赤坂真二先生をお迎えいたしました。赤坂先生は公立小学校の教諭を経て現職に就かれました。アドラー心理学的アプローチの学級経営に取り組み、子どものやる気と自信を高める学級づくりを実証的に研究されてきました。著書に『“荒れ”への「治療」と「対策」のコツ 学級づくりの基礎・基本』 (日本標準)など子どもの視点から寄り添った著書が多数あります。


■主催   NPO法人「授業づくりネットワーク」  東北青年塾
■日程   2009年2月14日(土) 13:00~17:00
■場所   仙台市青葉区中央市民センター
     (仙台市立東二番丁幼稚園上)(仙台市立東二番丁小学校裏)
■参加費  2000円(学生は500円)

■内容

13:00      1 開会

13:00~14:15 2 学級経営の基盤を探る講座

(1) 遠藤安孝先生講座
   「子ども一人一人が安心できる学級環境づくり
   ~プロジェクトアドベンチャーの手法を取り入れて~」

(2) 米望久美子先生講座
   「会話において必要となる基本的な技術
   ~ソーシャルスキルトレーニング~」

(3) 堀多佳子先生講座
   「~子供の個性が光る~
   自由編成方式係活動の盛り上げ方」

14:25~16:10 3 赤坂真二講座「学級をつくるということ」

(1)講座 14:30~16:00

(2)QA  16:00~16:10

16:10~16:50 4 上條晴夫・赤坂真二【対話型インタビュー】
           「赤坂真二実践の特徴とその由来」

16:50~17:00 5 閉会

18:00~    懇親会(講師の赤坂先生は諸事情により欠席)


■定員   50名
■締切   2月13日(金)(または、定員に達し次第)
■申込方法 以下の必要事項をご記入の上、メールにてお申し込みください。
      iabetaka@yahoo.co.jp(東北青年塾代表:阿部隆幸)
      参加費、懇親会費は当日受付でお支払いください。

 1 名前
 2 勤務先
 3 メールアドレス
 4 懇親会参加の有無

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2009.01.04

おみくじ

おみくじを引いた。今年は「吉」。
最近はふと「調べたい」と思ったことはだいたいがWikipediaで最初に調べる。
今回も、「おみくじの由来」「運勢の上位順(?)」「木の枝に結ぶ習慣」等、知らない知識が多かった。これは「地域のよさ・日本のよさを伝える小話」の一つになりそうだ(授業でも小話ぐらいはできる)。子どもたちも「吉」がどこあたりに位置づるかわからないであろう。

日本のおみくじのシェアの7割は女子道社。これは以前にも調べたことがあった。
そこの3代宮司のメッセージがいい。

「おみくじは占いではありません。たとえ、凶が出ても縁起が悪いと落ち込むことも、大吉が出て有頂天になることもありません。内容をよく読み、反省すべき点は反省し、励ましのお言葉として受け止め、日々努力を怠らないことが大切です。」

今日自分が読んだものも確かに励ましあり、自分への注意点もあった。広く通用する言葉で書かれているか・・・というのもあるだろうが、このようなメッセージは有り難いと思った。

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2009.01.03

箱根駅伝

例年通り、今年の正月も箱根駅伝に釘付けだった。(2日は大学ラグビーも)
昨年1月に瀬古利彦氏の講演会に行き一緒に写真を撮ったこと、渡辺監督の奥さんが初任校時代の同僚の娘さんということもあって、早稲田を応援していた。総合優勝を狙っていたというが惜しくも2位。目指していても、なかなか念願は達成できないものだ。
それにしてもいくつも印象的なことがあった。

・まずは優勝した東洋大。無名の選手を大学で育てての優勝である。これは似た環境にいる他大学にも大いなる励みになるであろう。どんな組織でも、可能性はあるのだ。

・しかしながら、6区のキャプテンはエントリー変更で走ることができなかった。勝利のためとはいえ、本人はもちろん、告げる監督(代行)もつらかったであろう。こういう非情さがよき結果を生むのも勝負の世界ならではと感じた。

・33年前にたすきがつながらなかった青山学院大。ゴール直前には誇らしげに襷を叩いていた。順位は下位であるが、「目指しているもの」が達成された時の誇りが伝わってきた。

・優勝候補の駒大がシード落ち。油断したわけではないだろう。前哨戦も好成績であった。練習をしても結果が全て。厳しい世界である。

・箱根駅伝で走ることができるのは230人。その何倍ものランナーが走れなかった。出身校を見てみると、本当に全国から集まってきていることがわかる。多くの思いや物語が伝わってくる大会。魅力的は点はやはりここにある。

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2009.01.02

年末・年始に読んだ本から

年末・年始。たくさんの本が読めるのでは・・・・と思っていたが甘かった・・・。それでもふだん以上のインプットはできた。その中から2冊紹介。

1 「見抜く力」(平井伯昌・幻冬舎)
 平井氏は水泳の金メダリストである北島選手のコーチである。NHKの特番でもそのコーチぶりが放送されており、書店で本を見つけた時には迷わずに購入。某所のアトラクションの待ち時間で読了。本があれば待ち時間もあっという間だ。
 内容は自分の仕事のヒントになるものがたくさん。

・私が指導するときに気をつけているのは、何よりも選手自身の人間性を把握し、本質を見抜くということ。
・古橋廣之進氏が、選手に対して事あるごとに「挨拶、言動、礼儀」について苦言を呈しているのを耳にしたことがある。
・もっと大切なのは、調子が良くても記録も上がったときに、「どうして良かったのか?」と考えることである。
・「自分の目を信用するな。もっと機械を使え!」という教えがある。
・その成功は、勝った瞬間に捨て去らなければならない。立ち止まっていたら、その日が人生のピークになってしまう。

 教員一人一人への対応や、実践に対する考え方、そして自分の人生への心構えについて考えさせる本である。自分には「勝った瞬間に捨て去らなければならない」という言葉がぐいぐいと入ってきた。なかなか捨て去ることができないのが普通である。

2 「算数力がつく教え方ガイドブック」(志水廣・明治図書)

 算数の基本的な教え方が87項目書かれている。まさにガイドブック。「教科書の役割は」「問題と課題の違いは」といったものから、「意味づけ復唱法」のような志水先生の主張まで網羅されている。これ一冊で多くのことが学べる。むろん他教科にも応用できる。

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2009.01.01

今年のモットー

明けましておめでとうございます。
今年は穏やかな年明けとなりました。

さて、「今年の目標」といきたいところですが、仕事上では4月1日が元旦と思っています。
ですから、「今年のモットー」という形で新年の決意を表したいと思います。

1 献心
 「貢献」が、自分の仕事や活動の目的である。広く考えればすべて「社会貢献」につながっている。教員生活も3分の2に近づきつつある。残りの3分の1は恩返しの期間でもある。「『心』を尽くした貢献」をするようにしよう。

2 平歩前進
 今までの経験で一番確実に前進できるのが、毎日続けることである。ブログの毎日更新、仕事日記の毎日更新、インプット・アウトプットの日常化・・・等々。それらを継続する中で力もつく。一気に・・・というのは不要だ。毎日、確実な歩みで力をつけていこう。
 
3 「腕」と実践にこだわる
 管理職になっても授業にはこだわりたい。「授業の腕」も落としたくない。同時に、管理職としての実践も蓄積したい。そのどちらも追究できる今の環境は実は恵まれているのだ。

4 「価値ある出会い」を求める
 つくづく自分は「出会い」に恵まれていた。積極的に求めたというところもある。今の環境で可能な「出会い」を求めていこう。それが人生を充実させる。

5 「無事故」と「健康」最優先
 昨年は「ヒヤリ」としたこともあった。最優先と考えれば行動も変わってくる。

どうぞ今年1年、よろしくお願いいたします。

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