「ついで」の効用
「仕事術」というほどのことではない。しかし、明らかに自分の仕事で役立っているのが「ついでに」という考えである。
前任校の話。大規模校だったので校舎が広く、「日番の見回り」が20分ぐらいかかっていた。2人で分担して回るのでそれでも校舎の半分である。限られた放課後の時間に、この20分が何とも面倒だった。
しかし、何度か回っているうちに他学級の様子から「これはいいなあ」と自分の実践のヒントが見るかることもあった。また、教室に残って作業をしている先生と「そういえば・・・」と軽く雑談する時間にもなった。(さらに言えば、我が子が2人も同じ学校だったので、保護者として掲示作品を見させてもらった)
見回りの「ついで」にあれこれできたのである。
その考えは今も同じである。特に補欠授業に入った時は、子どもたちの様子だけではなく学校の設備を見るいい機会である。
たとえば図書室に子どもたちを連れていく。子どもたちが本を選んでいる間、自分も図書室の環境を見てみる。「今度はこういう書籍がほしいなあ」というメドがつく。
生活科の学習で学校のまわりの探険をする。桜の下で子どもたちの写真をとるついでに、桜が咲く今の校舎の撮影もしておく。
子どもとの学習だけではなく、お客さんが来た時の情報収集はけっこう重要である。対応ついでに異業種の事情も聞く。本校に来る場合、けっこう1日300kmも400kmも車を走らせる方が多いことに驚く。「いつものことです」と話す様子に自分の長距離移動はたいしたことがないと思ったり・・・。
担任の時とは視点は違うが、「ついでに~をする」という発想は同じである。効率的にあれこれ情報収集や思考ができると思っている。
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