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March 2010

2010.03.31

今年度の反省Ⅱ

昨日の続きである。

5 通信発行・Web発信を盛んに
 学校Webの立ち上げ、教育振興会の通信発行、その他の通信発行等、発信を今まで以上に盛んにする。ブログ更新も今まで通り行う。

→〇 甘くしての○。学校Webも教育振興会の通信も発行できた。ブログも仕事日記も毎日更新。ただ自分が発行したかった「職員室通信」はできなかったので、来年度はぜひしたい。

6 素養を深める
 人間的に成長することも大事。今年は教育書以外の読書、仕事以外の活動も充実させる。

→△ これも甘くしての△。それなりに読書はしたし、素養を高める努力もしたがまだまだ不足。読書はどんな場所でもできるのだから、時間もお金も注いでいこう。

7 原稿執筆を計画的に
 自分にとっては大きな原稿を2つ依頼されている。長期間、計画的に執筆していく。その他の原稿もしっかりと取り組む。

→○ この2つについては結果として書籍になった。(4月になったら新刊を紹介します)。連載原稿も雑誌原稿も締切を守れた。ただ、今ある大きな原稿については苦戦中。来年度の奮闘が必要である。

8 限られた学習の機会を生かす
 今年も出掛ける機会は数が限られている。ならば、その機会をフルに活用する。講師やプロジェクトも同様である。 
→△ 自分の立場でも8回の登壇の機会があった。今年は県内が多かったのが特徴。自主的な研修会はやはり限られた。

トータルは2勝4引き分け2敗。ただし、甘く見ての結果。厳しく見たら負け越しの年。
こういう年もあるだろう。来年度は挽回したいところだ。

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2010.03.30

今年度の反省Ⅰ

3月末は教師にとって1年間を振り返る大事な時期だ。
自分自身も4月1日が元旦と考え、毎年反省している。今年度も昨年4月1日に立てた目標に照らして反省しよう。

1 本務で複数テーマを設けて実践する
 副校長(今日から副校長となった)しての実践は昨年は不十分だった。何でもいい。複数のテーマを設けて実践する。テーマは走りながら考える。

→× 管理職2年目は厳しかった。1年目は変えやすいものが目についたので、どんどんと改善できたが、2年目はそれをレベルアップしなければいけない。下げないようにはできたと思うが、「実践」には及ばなかった。

2 本務の仕事術を身に付ける
 副校長としての仕事術がある。「文書チェックの方法」「やる気を喚起するコツ」「環境整備のイロハ」「法規の解釈のしかた」といった感じのものだ。管理職2年目の今年度。しっかりと取り組みたい。

→△ 2年目となれば1年目よりは経験も増してくる。特に校長先生のご指導もあり、文書チェックの腕は上がった(まだ不十分な点も多々あるが・・・)。しかし「仕事術」までは至らず。原理原則を見付けるようになれば、「術」になるだろう。

3 授業で自分の強みを深める
 今年度も授業は毎日数時間受け持つであろう。ICT活用、社会科、地域のよさ・日本のよさ等々、自分の強みを深めていこう。限られた時間でも実践はできる。

→× 授業自体は昨年度に続いて週に十数時間受け持ち、子どもたちのためにはなった。しかし、「強みを深めた」かと問われれば疑問。社会も40時間ぐらい授業したのに特徴的な実践はできず。来年度も授業時間は継続すると思われる。チャンスはある。

4 「職員室の担任」として実践をする
 同僚への働きかけをパワーアップする。

→△ 立場上当然様々な働きかけをしたが、結果的に「パワーアップ」までは至ってはいない。むろん、校内研究会の改善やICT活用研修会でのバックアップ等の成果はあるが、フォローがメイン。

 ×や△が多いが、仕事上で失敗をしていた・・・というものではない。すべきことは確実にしていたつもりだ。しかし、あくまでも目標に照らし合わせるとこういう結果である。

5 通信発行・Web発信を盛んに
6 素養を深める
7 原稿執筆を計画的に
8 限られた学習の機会を生かす
 → これらは明日。 

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2010.03.29

今の自分に必要な言葉

最近目にしたものから自分にヒットした言葉。

・「学校の先生方を理科好きにし、それぞれの教室で楽しい理科授業が行われるようになれば、たくさんの理科好きの子どもが育つ」(朝日新聞・小森栄治先生)
 理科教育で著名な小森先生は早期退職をされ、「理科教育コンサルト」をされている。その理由を先のように述べていた。教室で実践されるより、確かに多くの影響を及ぼすであろう。かつて、セミナーで見た小森先生の模擬授業を思い出した。

・「報告文書や調査資料作成などに追われている副校長・教頭職の姿を見て、魅力を感じない中堅世代が多くいる」
・「忙しい、大変だ、辛い等々の言葉を安易に発してはいないだろうか。そのような管理職の言動からは、自分もその後を継ごうなどという殊勝な者は現れない」
 ともに「教職研修」4月号特集「校長、副校長・教頭の醍醐味」に書かれていたもの。そうだよなあ。自分の姿はあとに続く後輩たちにも影響を与える。自分もすばらしい管理職の先輩の姿を見て「なろう」と思ったのだ。自戒したい。

・「3つのJ 上機嫌、情熱、授業力」
 以前紹介した新雑誌「教師のチカラ」の連載に宮崎の鈴木校長先生が書かれていた目指すべき教師像である。「上機嫌で仕事をする」・・・確かにトップがそのようにすれば職員室は明るくなる。担任が上機嫌で仕事をすれば、教室も子どもも明るくなる。職員室の担任としてキーワードにしたい言葉だ。

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2010.03.28

春休みに読んだ本から

秋田の子供はなぜ塾に行かずに成績がいいのか」(浦野弘・講談社)
自分が秋田出身だけに学力テストNO1の秋田のことは気になっていた。(大学も秋田だったので、当時の同級生も学校でリーダー的立場になっている。)
書かれていることは現場にいる者としては「それを実行できたら確かに成績はいいだろう」と思う内容。ただ、ポイントはやはり秋田は実行できている点の割合が高いという点だろう。早寝早起きにしても、家庭学習にしてもしっかりと継続させることの難しさを知っているだけに、取り組んで成果を上げていることに敬意を表したい。

教師になるには」(成田喜一郎監修・長瀬拓也編・一ツ橋書店)
新進気鋭の若手教師長瀬先生からの献本していただいた。「教師になるときめた時」に読む本だが、単なるガイドブックと違うのは、現場ならでは発想からのアドバイスが豊かな点。特に「学校現場に出る前に」は役立つだろう。自分ぐらいの年齢の者にとっては、学生からの相談を受けた時などに役立ちそうである。

昭和天皇論」(小林よしのり・幻冬舎)
ゴーマニズム宣言は発売されたらすぐに購入する。今回も期待以上の内容だった。社会科を教える者として知っておかなければいけないことを知った感じである。

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2010.03.27

28年前の講義を思い出す

先週、大学時代に社会科教育の講義を受講した中村哲先生(現在は兵庫教育大学教授)から、盛岡に行く用事があるのでお会いできないかというメールをいただいた。勤務日だったので難しい旨を伝えたら、土曜日・花巻空港ではどうかという打診をいただいた。花巻空港なら、水沢から50分で行ける。さっそくお会いすることにした。

現在、社会科教育に力を入れているのは中村先生の影響が強い。もう28年前、大学2年生の時に半年間、講義を受けた。毎回毎回、具体的な授業実践記録をもとにした講義で本当に勉強になった。ご自身が小学校に入って飛び込み授業をされたビデオを見たこともあった。5号棟の1階の教室で受けた講義。教員になって様々な実践を知った時に「これは大学の時の講義で習った実践だ!」と気づいたこともあった。

当時の受講生は100人ぐらいだったと思う。もちろんお話をしたこともなかった。ただ、こちらの本に執筆したことにより、つながりが生まれた。その縁である。

お会いして、当時の講義の話やお礼を述べた。先生は「そんなだったかな・・・」「それは覚えている」と懐かしそうだった。考えてみれば30年近くも前のことだ。しかし、自分にとって印象の強い学びだっただけにしっかりと覚えている。そして、当時の大学の先生方の影響が、ずっとその後の教員人生にも強く及ぼされていることの有難さを知った。
大学では、教育実習をはじめすぐに役立つ教師としての技能を学んだし、すぐには役立たないが自分の研究の基礎となるものも学んだ。第一志望ではなかったし、大学時代は経済的に困窮した時期だったが、今となっては恵まれた4年間だったと、改めて今日感じた。

ちなみに今日お会いしたのは和文化教育研究会にかかわってのこと。読売の教育ルネサンスでも1月に特集で取り上げられたり、中村先生が朝日新聞にも連載されていた。私自身のブログのテーマも関連がある。様々なお話を聴いて、再度を実践をという思いになった。実践を発信していたからこその縁。有難い縁である。

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2010.03.26

いかに先を走るか

学校には、夏休み、冬休み、春休みとあるが、一般的には夏休みは長く、あとは短いパターンであろう。
それが岩手県になれば、夏休みと冬休みが同じくらいで、春休みはそれより短い期間となる。
ところが、本校は夏休みと冬休み、そして春休みがほぼ同じ。これは珍しい。卒業式や終業式が小中学校一緒なので、他校よりも一週間近く早く春休みに入るのである。つまり、春休みは他校に比べて長い。

ところがその長い春休みなのに、夏休みや冬休みに比べて圧倒的に時間感覚として短く感じる。すべき仕事量がふだんより多く、さらに夜の送別会等も重なり、あっという間に過ぎた3学期よりも一日の過ぎるスピードは早い。「気づくともう5時」という感じである。
転任しない者ですらそうであるから、転任者はもっと大変であろう。確かに休日出勤の割合が増えている。

そこでいつも思うのは、仕事でいかに先を走るかということである。たとえば、本校の場合、春休みに比べて冬休みは圧倒的にゆとりがある。その時に、3学期の仕事をどんどんと進めておけば、3学期に春休みすべきことに着手できるはずだ。
締切の守り方についても同様である。依頼されて締切までは日数があるが、締切日ぎりぎりに提出する習慣になっている時は重なった時が大変である。しかもチェックする側からすれば、締切日前日に声がけをする必要も生じる。依頼されてから、早く提出するに越したことはない。

このように書いたのは自分自身の反省に基づく。今年度もぎりぎりの仕事ぶりが多かったなあ・・・。来年度は先を走る仕事ぶりを目指そう。

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2010.03.25

新雑誌「教師のチカラ」

教育雑誌の廃刊がここ数年進んでいる。まさに「冬の時代」なのであるが、そんな中で新しい雑誌が創刊される。有難いことに私自身も短い原稿を書かせていただいたので、「どんな雑誌」が出るか楽しみにしていた。
発行元の日本標準のHPにさっそく発刊のサイトが出ていた。こちら

このHPを見て、連載される先生方に注目した。日ごろ注目している現場の先生方、研究者がずらりとそろっている。特集内容もタイムリーなもので読みたい内容である。
まだ実際に手にしてはいないが、読むのが楽しみである。

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2010.03.24

離任式スピーチ

ブログ右下に「検索フレーズランキング」がある。検索したキーワードでどのように本ブログに辿り着いたかがわかる。ここ数日多いのが離任式関係だ。自分が話す時に毎回確かに悩んでいる。検索して、いいスピーチにしたいという気持ちがよくわかる。

本校は昨日が離任式。6人という本校の規模からすれば大異動なので、一人一人のスピーチも様々だった。長いものあり、コンパクトにまとめたものあり、あらかじめメモを準備してきたものあり・・・共通しているのは、自分の思いをしっかりと伝えているということだった。
一般的には教師はスピーチが長いと言われているが、この離任式に関しては長くてもいいと私は思っている。通常の話とは違って、子どもたちはしっかりと聞いている。話を聞きながら「別れ」とはどのようなものか感じ取っている。実の大切な式だと思う。

本校でなるほどなあ・・・と思ったのが、小中併設のよさを述べたスピーチだった。小学校だけではなく、中学校の子どもたちの様子を知ることができてうれしかったというものだ。そういえば自分も1年目はその新鮮さがずいぶん印象的だった。
2年目の今年度。慣れてしまって、今まで新鮮に見えていたものが当たり前の風景になっている気がする。これではいけない。新しい目でもう一度本校を見てみよう。自分ができることは何か考えていこう・・・そんな思いになった離任式スピーチだった。

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2010.03.23

閉校・統合

データでいつか聞いた話で、驚いたことがあった。
自分が勤務する二戸管内で、ここ20年で児童生徒数が半減したということだ。
そして、それに伴い、学校数も半分になったということである。

少子化は日本全体の流れであるからしかたがないにしても、学校数もこんなに激減しているとは・・・。そして、今の時期に話題になるのが閉校の話。特にもこの3連休は各地で閉校記念行事が行われ、新聞にも多く掲載されていた。岩手では毎年十数校は閉校になっているらしいし、今年は特に多かったようだ。来年度も私が知っているだけでも十数校が閉校する。

今日の懇親会の話題でも、閉校や統合に向けてのものが多かった。ただ、感じたのは、閉校にしても統合にしても相当にエネルギーを使うということである。町内3校が来年度1つの学校になるが、そのために費やされた献身的な努力。考えてみれば、「学校教育目標」がない。学校運営計画も一から作る。教師集団もヨーイスタートで始めなければいけない。普通の学校にあるべきものがない・・・そこからのスタートであるから、本当に大変であろう。
そして、これらの「閉校」や「統合」というプロジェクトは大がかりなものだが、そのノウハウは一回限りなので伝達可能な形では残っていない部分が多いだろう(記念誌はできるだろうし、式典もするだろうが、それに至るプロセス)。でも、これだけ県内で進むのであれば、方法論的な記録が必要となってくるであろう。
「どのようにして学校を終えるのか」
「どのようにして学校を一から作るのか」
それらの記録から、統合や閉校と関係のない学校も学校づくりの原点も学ぶことができるのではないかと思っている。

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2010.03.22

ピンポイント

昨日のテレビ番組「がっちりマンデー」。特集は【儲かる会社は「研修」がスゴイ!】。
研修なら現場でのヒントもあるかも・・・と思っていたら、確かに学ぶ点が多かった。

特にヒットしたのが、「ピンポイント研修」。便利屋さんがあれこれ教えるのではなく、ポイントを1つに絞って行うというものである。実例ではドアノブの直し方や網戸の貼り方が出ていた。真剣な表情で実技を見る皆さんの顔が印象的だった。

そして、授業の研修ならこのピンポイント研修ができそうだと感じた。個人で「発問」「板書」「個別指導」というようにテーマを設定→定期的に研修→研究会で披露・・・という流れだ。一つに絞れば的を絞りやすいし、効果も目に見える。
また、自分は「ピンポイント研修」を出張で行ったことがある。説明文の個人研究公開授業が当てられた時に、出張でキーマンとなる先生を探し、参観したのである。雑誌や著書で埼玉県のF先生の授業を見たいとぜひ思い、お願いしたら引き受けてくださった。運動会の10日前である。一流は違うと感じた。授業参観後は、マンツーマンでの研究会。学びたいことを十分に深めることができた。
それ以来、同僚の先生に同じように勧めている。数年前に同じように個人研修を発表しなければいけない先生が、やはりF先生を訪問した。これまた大きな刺激を受けて帰ってきた。発表後に「あの研修から変わりました」と話したほどである。
ピンポイント・・・研修の1つのキーワードになりそうである。

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2010.03.21

地域の方の思いを知る

単身赴任になってから町内会の活動にも以前ほど出られなくなった。
今日は1年に一回の地区班の常会がある。町内会の総会前に班(10軒)で意見を集約する会だ。
体が疲れているものの、「これぐらいは出なければ」という思いで会場のお宅に伺う。

ごみの話、地区の配布物の話、今度の班長さんの話等々、地区の話題であれこれ情報交換をした。
その中でスクールガードの話が出た。私の前任校のスクールガード(見守り隊)に町内会から30人ぐらい出ている。その推薦である。

「1時間やればいい・・・ということだけど、やっぱり帰りが遅い子もいるからね。2時から5時近くまですることが多いよ」
「冬はやはり寒くてね。つらい時もあるけど、心配だからね」
「帰りに(見守る場所の)神社でお願いをする子もいる。おもしろいもんだね」

そんなことを話されていた。有難いことだ。こういうスクールガードは学区内におよそ百数十名はいるであろう。同じ思いをしながら、ボランティアで立ち続けていることに頭が下がる思いだった。
前任校にいる時にももちろん、感謝の気持ちをもってご挨拶したり、接したりしていた。しかしながら、直接思いや話を聞く機会はほとんどなかった。今日はこのような思いを知ることができただけでも、有難い常会だった。

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2010.03.20

ネットの威力

4月から我が子も新生活に入ることになり、2月~3月の休日はその準備に費やされる時間が多かった。
何ぶん遠い地なので、簡単に行くことはできない。
そんな中でネットの情報で何とか限られた時間でも効率的に準備ができたと思っている。

たとえば、部屋探し。お世話になる業者さんが決まれば、あとはネットで条件にあう物件を数件リストアップできた。全く見知らぬ土地であるが、今は詳しい地図もネットでわかるので、近くに「コンビニがある」「スーパーまではどれくらい」「大学までの交通状況」もおおよそわかる。
部屋が決まった後も、あれこれ調べていたので、今日現地に行った時には、それほど違和感がなかった。

何もこれは部屋探しだけではない。商品購入の値段比較にしても、引っ越し関連の情報にしても、進学先のことも多くのことをネットで知ることができた。今回の新生活のための強力なサポートになった。実に有難い情報であった。

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2010.03.19

すてきな記念品

平日はほとんどテレビを見ないが、たまたま見ると貴重な情報が偶然に入ってくる。
昨日もそうだった。NHKのローカルニュースで「校長先生が卒業生全員に手製の湯のみ茶碗を卒業記念としてプレゼント」というものだった。
「ほー、そういう校長もいるのか」と思って見ていたら、知っている校長先生だった。
かつて図工に縁があり、事務局として長年発刊し続けた版画集を終わりにする・・・そういう決断をした数年前にした先生(当時教頭)だった。一緒に仕事を進めて、その判断ぶりに感心したものだった。

ニュースによれば休日に自宅の工房で作業を行い、仕上げたらしい。そういえば、初任校の時の校長先生も卒業生一人一人に、色紙に見事な版画を印刷されていた。
図工や美術の先生ならではのこの記念品。「教師の強みを生かす」ということを改めて感じるニュースであった。

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2010.03.18

子どもたちはお助けマン

午前中、中学校の教室移動の必要性が出てきた。2階にある技術室にある様々なものを1階に運ばなければいけない。
ちょうど部活前の中学校の子どもたちに応援してもらうことになった。本校の子どもたちはよく働く。少ない人数だから、係活動でもそうじでも一生懸命に取り組まないと自分の分担が終わらないのである。
ものの十数分で何度も1階と2階を往復してくれて、一気に終わってしまった。その分、教師は重い戸棚や机の移動を行うことができた。
終わった後、「よくかせぐ子どもたちだね」と同僚と話した。「かせぐ子ども」は、こちらでは最高のほめ言葉に近い。

そういえば、担任時代は子どもたちによくいろいろな仕事を手伝ってもらっていた。物を運んだり、掲示物の貼り替えをしたり、雪かきをしてもらったり・・・・「やってくれる人?」と言えば、気軽に数人が挙手して談笑しながらやってくれた。いいコミュニケーションタイムだったし、子どもたちを褒めるいい機会にもなった。私自身の仕事もどんどん片付くし、いいことづくめだった。まさに子どもたちは「お助けマン」なのである。

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2010.03.17

教室の戸は開けていた

教育ルネサンスで新しい特集が始まっている。
変わる校舎」というものである。校舎平面図も入っていて、特色ある校舎を伝える工夫をしている。
かつて若い頃、視察で2校ほどオープンスクールを見たことがあった。区切られた教室環境になれている者にとっては、「隣の教室の音がうるさくないのかな?」と思ったが、子どもたちはよく集中して学習していた。そして、何よりもその開放的な雰囲気が心地よさそうに見えた。
ただ、残念ながら自分はそのような学校には勤めたことがなかった。そこで、教室の前後のドアは常に開けっ放しにして開放感がある雰囲気を作ろうと思った。子どもたちにも、「閉める必要はないから」と話し、ヒーターが入っている時以外はほとんど開けっ放しだった。
これは自分自身に対してプレッシャーをかける意味もあった。開けていれば、いつでも誰もがその教室の様子を知ることができる。「いつでも、誰にでも見られてもいい学級経営をしよう」と心がけたのである。
結果的に、自分の意識の中では、閉ざされた学級経営という場面はほとんどなかったと思う。管理職が廊下から授業を見る場合もあったし、「ちょっとだけ参観させてください」という同僚の申し入れも「いつでも開いていますからどうぞ」と言っていた。教室がゲーム等で盛り上がり、他学級の子どもたちが「何やっているんだろう」と覗き込むこともしばしばだった。
結果として、教室の戸を開けていたことの方が「実践を公開する」という点では明らかによかった。まあ、隣の学級の先生に「大盛り上がりの時には閉めてくださいね」と何度か言われたが、その点だけ留意すれば、教室の戸を開けておくことをお勧めする。


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2010.03.16

ゲストとの関わりがキャリア教育になる

地元ラジオ局に「日報 ぼくの作文・わたしの作文」というものがある。
県内の小学生の作文が毎日一人紹介され、アナウンサーがコメントをするというものである。作文は子ども自身の朗読である。

けっこう以前から放送(朝7:25~30)されており、通勤途中で聞いて「子どもたちの作文っていいなあ」と思うこともしばしばだった。現任校ではすでに執務中であり、残念ながら聞けないが。

さて、縁があって本校ではこの番組に毎年10人の作文が紹介されている。今日はその収録日。春休みの子どもたちも、張り切って登校してきた。
放送室で収録。子どもたちも真剣勝負という感じで練習した成果を出していた。自分の声がラジオで聴けるという経験はそんなにないだろうから、有難い経験である。

収録後のディレクターさんとの雑談で印象に残ったことがあった。
「子どもたちが『そういえば小学校の時、マイクで作文を朗読したなあ。放送されておもしろかったなあ』と覚えてくれていればいいです。そして、放送に興味をもったり、職業として考えてようになれば、なおいいです。私も小学校の時に放送に興味をもって、この仕事を選びましたから」
5年生の社会で放送局の人の仕事について学習する。見学に行く学校も多いだろう。しかし、今回はそこで働いている人が実際に来て、現場の仕事を一緒にしたのである。
これほど、わかりやすいことはないだろう。今日関わった子どもたちにとって、ささやかながらいいキャリア教育にもなったんだ・・・と感じた。
様々な経験の機会を作りだすことの重要性を感じた次第である。

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2010.03.15

久しぶりに本の紹介

■「ラクをしないと成果は出ない」(日垣隆)
 以前購入し読んでいた本であるが、再読。文庫本にもなっているようだ。このごろスランプ気味なので、復活のためのヒントをつかんだ感じ。
・3日かかることは1日でやる
・好きな仕事を増やすため、好きではない仕事を毎年2割ずつ削除する
・何をしないかを明確にしておく
・アウトプットしないものはインプットしない
 むろんできることとできないことがあるが、その根本となる発想はまねられそうだ。

■「現代教育科学」4月号(明治図書)
 特集は「教師力の低下どこに問題があるか」。雑誌の中でも大学の先生やベテラン教師の執筆者が多く、具体的な提言も読ませるものが多い。

■「社会科教育」4月号(明治図書)
 「価値ある学習テーマ」100選が特集。この学習テーマの情報は授業をする点で間違いなく貴重な情報である。雑誌ではあるが、何度も見直す内容である。(自分自身、過去の似たテーマのバックナンバーは時々見直している)
 私も「社会科授業と学習問題づくり 疑問に答えるQA」で4ページ執筆。重要ページということでかなり時間をかけた。自分自身のまとめにもなった原稿である。

 各種雑誌には2月発刊の拙著、「これだけははずせない!小学校社会科単元別「キー発問」アイディア 」の広告が出ていた。恥ずかしい気持ちも。もっとも自分の予想以上のランキングである。有難いことである。

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2010.03.14

50万アクセス

ふだんアクセス数にはそれほどこだわってはいないが、10万アクセスの区切りだけは意識している。
10カ月~1年間程度で達成する。
今日で50万アクセスを記録。
昨年40万アクセスの日が3月21日だったので、ほぼ1年で10万アクセス増えたことになる。
皆さまのおかげであり、感謝したい。

管理職になってからは、総アクセス数は2割近く減った。授業実践があまり書けない分、しかたないと思っている。
ただ、50万アクセスはページビューであるが、実質的に見た人の数はこの1年間は増加傾向にあった。これは有難いことであるし、「毎日見ています」というメールも励みになる。同僚でも見ている方もいる。これはこれで、プラスの面が多い。

自分のブログを更新しながら、右下の「検索フレーズ」をチェックしている。時期的なものが多く、なるほど・・・と感じる。たとえば2月だったら、社会科での沖縄と北海道の学習に関するものが多かったし、今は卒業式に関わるものも入ってきている(一同礼、証書はどちらの手から)。

ブログスタートは2004年の5月だった。5年10カ月がたった。どこまで続くかわからないが、まずはまた1年後まで毎日更新を目標に続けていこう。

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2010.03.13

授業づくりネットワーク2010春

セミナーのお知らせです。
一週間後に迫りました。私が知っている先生方も登壇されます。
熱気あふれる大会になること間違いなしです。

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授業づくりネットワーク2010春

技術と省察の教師力の探求
 ~4月からの授業づくり・学級づくりを考えよう!~
 主催 NPO法人「授業づくりネットワーク」
 後援 東京都教育委員会
    武蔵野市教育委員会

 研究団体「授業づくりネットワーク」では、2005年からの4年間「授業成立プロジェクト」を推進してきました。「授業成立の基礎技術の集積・研究」を合い言葉に、授業成立の基礎技術として可能性のあるものを幅広く集めて研究しました。ワークショップ型授業やミニネタなど、このプロジェクトは少なくない成果を上げたと自負しています。

 この成果を受け継ぎ、さらに2年間「授業成立プロジェクト2」を継続中です。今回のテーマは「技術と省察の教師力の探求」です。授業成立には「授業成立の基礎技術」と共に「自分の実践をふり返る・変化に対応する」(省察)を行える「教師力」が必要であると考えたからです。技術だけでもダメだし、省察するだけでも不十分。二つが必要だと考えました。

 「技術と省察の教師力の探求」のために、下記のプログラムを企画しました。4月からの授業づくり・学級づくりに生かせるネタも満載です。ぜひ、ふるってご参加ください。

■日時:2010年3月20日(土)

■会場:成蹊大学3・4号館(東京都武蔵野市)
 http://www.seikei.ac.jp/university/
 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1
 〈アクセス〉
  JR中央線・総武線(東京メトロ東西線)・京王井の頭線吉祥
  寺駅下車
  ・吉祥寺駅北口バスのりば1・2番より関東バスで約5分成蹊
   学園前下車
  ・吉祥寺駅より徒歩約15分

■日程
 9:30~10:00 受付
10:00~11:30 ミニ模擬授業・パネルディスカッション
「Mini-1から学ぶ
 ~4月の授業びらき・学級びらきを考える~」
 講師:田中博司(東京・杉並区立杉並第九小学校)
    田中光夫(東京・八王子市立陶鎔小学校)
    山田将由(神奈川・横浜市立東台小学校)
 対話:池田修(京都橘大学)
 進行:石川晋(北海道・上士幌町立上士幌中学校)

12:30~14:30 体験型講座
「授業づくり・学級づくりに使える指導アイデア大集合!」
A:コミュニケーション力を引き出す演劇ワークショップ
 講師:蓮行(「劇団衛星」代表)
B:考える力を伸ばすハンズオン・マス
 講師:吉田映子(東京・杉並区立高井戸第三小学校)
C:身近な道具で子どもが楽しく工夫する理科授業
 講師:大原ひろみ(東京・世田谷区立船橋中学校)
D:教室がなごむおもしろ社会ネタ
 講師:佐々木潤(宮城・石巻市立湊第二小学校)
E:授業で使える特別支援教育教材・教具・指導法
 講師:池田康子(神奈川・川崎市立下河原小学校)
    上原淑枝(神奈川・川崎市立百合丘小学校)
F:教室に笑顔があふれるミニネタ
 講師:土作彰(奈良・広陵町立広陵西小学校)
G:人と人とをつなぐエンカウンター
 講師:鹿嶋真弓(東京・荒川区立第四中学校)
H:教師のためのiPhone仕事術入門
 講師:阿部隆幸(福島・本宮市立糠沢小学校)

15:00~17:00 ワークショップ・対話型インタビュー
「教師のライフヒストリーから学ぶ
 ~ライティング・ワークショップの授業を中心に~」
 講師:岩瀬直樹(埼玉・狭山市立堀兼小学校)
 対話:藤原顕(兵庫県立大学)
 進行:上條晴夫(東北福祉大学)

17:30~19:30 懇親会(希望者のみ)

【参加費】
 一般   5000円
 会員   4000円
 一般学生 2000円
 会員学生 1000円

【懇親会費】
 3000円(希望者のみ)

●申し込み方法
 下記についてHP、Eメール、郵便、FAXでご連絡ください。
  (1)氏名
  (2)一般・会員・一般学生・会員学生の別
  (3)〒・住所
  (4)電話・FAX番号
  (5)Eメールアドレス
  (6)勤務先名
  (7)希望する体験型講座(  )
  (8)懇親会:参加・不参加

 *参加費、懇親会費は当日払いです。
 *当日受付も行いますが、希望する講座に参加できない場合もあ
  ります。(各講座の定員30名前後)
 *各講座の詳しい内容は次のアドレスをご覧ください。
  http://www.jugyo.jp/nw2010haru/
 *申し込み後、連絡が全くない場合はトラブルが予想されます。
  恐れ入りますが、再度ご連絡ください。

●申し込み先
 (HPの場合)
  http://www.jugyo.jp/nw2010haru/
 (Eメールの場合)
  nw2010haru@jugyo.jp
 (郵便・FAXの場合)
  〒162-0814 東京都新宿区新小川町6-12
   授業づくりネットワーク事務局
  TEL&FAX 03-3269-3715

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2010.03.12

今年の通信

明日は卒業式。
6年生の担任の先生が一生懸命に一人一人へのメッセージを書いた通信を書いていた。一人1号分。6枚もの大作である。

私自身も担任時代は最後に一人一人の「思い出」という形でメッセージを書いていた。一人4~5行程度だったが、40人ぐらいいたので4号分ぐらいにはなっていた。たとえば、こんな感じだ

学級通信にはこだわりがあって、「基本的には日刊」という年度が多かった。担任最後の4年間はほぼそうであった。プラスしてブログと仕事日記も日刊だった。いろいろな仕事をしながらも、「これらを欠かしてはいけない」という思いもあり、休まずに続けた。

だから、担任外になった時も「何らかの形で通信は発行していこう」と思っていた。研究主任時代は「研究通信」をA4両面で50号まで発行した。1号書くために学級通信の何倍も時間をかけたので、学級通信と同じぐらいのエネルギーは使った。

さて、今年度。校報が12号、教育振興会便りが4号、コンプライアンス通信(職場用)10号。合計26号。1号あたりのエネルギーは学級通信の時の2~3倍ぐらいは使っているが、それにしてもこの号数は少し寂しい。
特に「授業や学級経営に関わる校内通信を発行したい」と思いつつ、なかなか発行できない点は反省である。

若い頃、「学級通信は教師としての生きている証」と考えていた。今もこの思いは同じだ。自分の出す通信が教師としての生きている証となるようにしたいものだと、年度末に思っている。

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2010.03.11

全員呼名のよさ

今日は修了式予行だった。
昨年、「あー、小規模校だったら修了式はこうなるんだ」と感じたが、今年も同様だった。

今までの学校では、「第5学年修了生、男〇名、女〇名、計〇名、起立。代表〇〇〇〇」というような形で一斉に立っていた。本校、「第5学年修了生、〇〇〇〇(名前)」「はい!(起立して礼)」というように一人一人が名前を呼ばれて、立って礼をする。5人なら5人全員が一人一人名前を呼ばれる。

一人一人、名前を呼ばれて返事をする時には、けっこう子どもたちは緊張している。全力で「はい!」と返事をして、きちんと礼をする。その子にとっていい瞬間である。そして、式の中で一人だけにスポットライトがあびる瞬間である。いい経験である。大規模校はなかなかこのようにはいかない。

今年はさらに中学校と合同の修了式ということで、迫力のある返事や態度を子どもたちは見ることができた。これは高学年の児童にとってはモデルになるであろう。
この面でのメリットも大きいと思っている。

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2010.03.10

大雪の日

3月なのに大雪の予報。
当たらないでほしいと思ったが、今の天気予報は正確だ。全くその通りになった。しかも、今シーズン一番。
こうなるとその日の仕事が「雪対応」がメインになる。

・朝の雪かき。中学生の力を借りて何とか30分あまりで終える。
・給食車が入るための通路の雪かき。今日はこれが大変だった。これをしなければ本校に給食が届かない。
・駐車場においている先生方の車の移動サポート。吹雪になり、車がどんどんうまっていく。昼過ぎから1時間あまりかけて移動してもらった。PTA会長さんが除雪車で除雪してくれたので本当に有難かった。これがなければ何時間かかっていたか想像を絶する。
・子どもたちの下校の付き添い。歩道が雪で埋まってこれまた大変だった。

これらが時間がかかったもの。他にも細かなことを入れれば、大雪が降ったための対応は本当に多い。
教諭時代は教室で授業がメインだったので、大雪でも朝の雪かきをする程度であまり対応がなかったが、管理職になってみると大雪の日こそ「危機対応」である。
それでも日本には本校よりも大変な地域は数多くあるだろう。これぐらいでボヤいてはいられない。今晩も雪は降り続いている。明日も「しっかりと対応」である。

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2010.03.09

教育相談名回答

日曜日に運転しながらローカルのIBCラジオを聞いていたら、「野口晃男先生の子育て相談」(だったと思う)という放送が耳に入ってきた。
野口先生は今まで3回、このブログでも紹介している。「そういえば、ラジオで一コーナーをもつという話だったなあ・・・」と思いだした。

相談は、担任とうまくいかない母親からのものでどうしたいいかというもの。きっかけは、授業参観日に我が子の掲示物を見たら、将来なりたいものに「盗人」と書いてあり、担任に不満を言ったらうまくいかなくなったというものである。
まあ、教師からすれば、こういう掲示物を参観日に貼ること自体配慮に欠ける気もするが、もしかしたら、その子に訳を聞いたうえで貼ったのかもしれない。それだったら、その訳を不満を言われた時に言えばいいのだろうが、そういうことはなかったらしい。
ということは、見逃して貼ったか、あるいはそれを見た保護者の気持ちまで想像できなかったということになる。
いずれにしても教師としては失敗であろう。

さて、相談ということなので、野口先生は、その母親へのアドバイス役である。これはきわめてシンプルだった。

「どんな優秀な先生でも、面と向かって不満をぶつけられれば気持ちのいいものではない。言っていることは正しいかもしれないが、伝え方を工夫しましょう。一番いいのは『お願い』することです。家の子の夢は『盗人』のようですが、どういうことか親にもわかりません。先生、機会があったら、聞いてみてくれませんか。そうすることで、書いたわけもわかるし、先生もきちんと見なかったことへの反省も結果的に促すことになります」

保護者が聞いたら、とても納得のいく答えだっただろう。ちなみに、このコーナーでは若い教師にも聞いてほしいという願いもあるようで、「では、先生で注意するところは?」とアナウンサーは聞いていた。
「どんなに忙しくても掲示物を確認することです。そういう忙しい状態にしないためには、機械的にできることはすぐに終えることです。たとえばアンケートだったら、すぐにその場で書いて出すことです」
と「その場主義」に共通することも述べられていた。

「お願いすること」と「その場主義」。シンプルだからこそ、名回答と感じた10分ほどのラジオであった。


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2010.03.08

雑誌データベースシステムに驚く

いつの間にできていたのだろう。
明治図書HPに「教育記事データベース」があるのを知った。
ここ10年ぐらいの教育雑誌の記事が容易に検索できるらしい。「らしい」というのはまだ十分に検索していないからだ。
試しに自分の名前で検索してみたら、年代順に今まで執筆した原稿・雑誌名が簡単に出てきた。自分自身も十分に整理していないのに、きれいに整理されて出てきたし、「そういえば、こういう原稿を書いていた・・・」というのも出てきた。
さらに、これらを記事ごとに購入できるという。

自分自身はこれらの多くの雑誌をもっている。バックナンバーを多く所持しているのが、自分自身の歩みであり、強みであると思ってきた。必要な時には雑誌の特集から同じテーマの号を探し参考にしてきた。
しかしながら、このシステムがあれば、自分が苦労して1号1号探さなくても記事が容易に検索できるのである。
これには驚いた。もっとも、必要な情報さえあればいい人にとっては、雑誌を購入する必要がないと考えてしまうのでは・・・・ということも思った。

自分の場合には、このデータベースも利用しつつ、雑誌は引き続き購読する。自分の興味のないテーマでも、購入することによって、それらの情報が接点をもつ可能性があるからだ。雑誌は熟読はしないが、一通り目を通す。注目記事には自然と目が行く。ネット検索ではそういう楽しみは限られてしまう。
ネットにはネットの、紙には紙の役割があるのだと思っている。

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2010.03.07

板書講座

今朝の朝日新聞に大きく「チョークで伝える書く文化 福岡教育大野板書講座」という記事が掲載されていた。
ネットで調べると、3カ月前に毎日新聞でも記事にしていた。
大手新聞社が2社も記事にするくらいだから、珍しい取り組みなのだろう。確かに大学の講義の中で、記事のように実演したり、実際に書かせたりということはあまりないだろう。そもそも初任研以外でも、具体的に指導を受けることも教員はあまりないだろう。そういう意味では、このような取り組みはいい試みだと思う。
同時に板書が話題になるのなら、ノート指導や発問・指示・指名といった基本的な指導技法も講座であればいいが、そんなに簡単にはできないであろう。先の板書講座にしても、開設についての苦労が書かれていた。

そういう点では、やはり「現場で育てる」ということの重要さは変わらない。
私自身は板書についての技術は全くお粗末であるが、有田和正先生の芸術的な板書からは多くのことを学ばせていただいた。また、家本先生はチョークの素材・使い方、黒板消しの使い方といった道具のノウハウにとても詳しかった。その点では、板書自体を重視していたことは確かである。
自分自身は技量がなくても、そういうことを伝えることはできる。今日の記事を読んで、自分の役割も1つ再確認した。

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2010.03.06

東北青年塾記録

一週間前に行われた東北青年塾の記録がアップされました。
こちら
今回は学び合いがテーマでした。私も興味があるテーマです。今回は講演、ポスター発表、模擬授業、ワークショップと充実した内容になっています。不参加の私にとっても有難い情報です。
アンケート結果を見ると満足度が高かったことも、先のセミナー構成にもあるのだと思います。

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2010.03.05

広報部長としての仕事

2年間務めた町学校保健会広報部長の仕事も昨日の発行で無事終えた。
事務的な整理は残っているが、それは会報誌発行に比べたら楽なものである。
A4判で4ページの会報誌を年に2回発行。業者さんに印刷を委託する千部程度のものである。
学校保健会ということで、お医者さんや薬剤師、学校関係者の執筆であるし、過去のマニュアルもあったので、その点で戸惑い等はなかった。

ただ、自分自身が本の執筆等でいろいろな編集者さんと関わりがあり、「すばらしい編集だなあ」と感じていたところは多々あったので、執筆依頼等の時には真似させていただいた。
たとえば原稿依頼の時に、会報誌発行の趣旨、配布対象、形式等を伝えるだけではなく、過去のサンプルや留意点等も加えた。通常の原稿依頼では当然のことである。
また原稿をいただいた後の編集作業もただ単にまとめるだけではなく、「ここはどうなのだろう」というところまで文章を読んだ。専門的な部分は養護教諭さんに見ていただいた。そして、執筆者に確認作業をした時もあった。
その仕事ぶりに、発行後に「ずいぶん楽しそうに広報部の仕事をしていましたね」と言われたことがあった。確かにこういう仕事は今までの自分のキャリアからすれば、得意なジャンルに入るのかもしれない。

1つ、楽しかったのは、関わった皆さんが皆締切を厳守してくださったことにもある。
完璧までとはいかなったが、ほとんどの方が締切まで原稿を出してくださり、校正等も圧倒的に早かった。さらに印刷業者さんも数日前倒しで完成品を届けてくれた。
締切日より前に出すことが、担当者にとってはいかに有難いかを痛感した。

さてさて、そう言っていて自分の原稿は・・・・うーん。がんばらねば。

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2010.03.04

キー発問本、アマゾンに

「これだけははずせない!小学校社会科単元別「キー発問」アイディ ア」がアマゾンに反映されました。
こちら

早めに明治図書HPから購入された皆さんからは、感想が届いています。
もっともこれは前作の「価値ある出会いが教師を変える」とは違って「単元に入る時に参考にする本」なので、感想は書きにくいかもしれません。
中には、私自身がしていなかったこの本の発問の分類をされた先生もおり、そのファイルを送ってくださいました。私自身の参考になるものです。

いずれ、どのような声でも著者としては喜びです。ありがとうございます。

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2010.03.03

頭が下がる思い

昨日で月2回の今年の読書ボランティアさんによる読み聞かせが終わった。
朝の会の前の10分間という短い時間に、毎回子どもたちのためにしっかりとしてくださった。
特に最終回は、全校読み聞かせである。

・「珍しい仕事」をテーマに3冊の本の読み聞かせ
・読書クイズ

というように、構成も工夫されたものだった。「いやー、すばらしい!」と本当に思った。これがボランティアなのだから。

一回一回の回数は10分間でも、準備に費やす時間は相当なものだ。「どの本を選ぶか」「読み方の練習」だけで多くの時間がかかっている。さらにどんなに近い図書館でも車で20分ぐらいかかる。時には1時間近くかかる図書館に借りに行く場合もある。その交通費だってすべて自腹である。

そういう思いをしての読書の読み聞かせ。子どもにも思いは伝わっているし、本校の本好きの子どもたちを育てるために一役買っているのは間違いない。

終了後の談話で来年は図書室の本の保管についても言及してくださった。有難いことでまさに頭が下がる思いである。こういう地域のボランティアさんのおかげで学校がよりよいものになっていることを改めて感じている。

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2010.03.02

かつての実践を思い出した2

昨日の女工哀史の授業と同じ日、東京駅は混雑していた。
チリ地震からの津波で、運休となった電車が続出していたからである。
テレビでは50年以上前の「チリ地震津波」の映像を流していた。
そして、私は10年前に取り組んだ「津波のことを知ろう」の実践を思い出していた。

その時に、海沿いの小学校に勤めていた私は、学区がチリ地震津波で大きな被害にあったことを知った。地域の方にその話を聞いて、「この学区に住む子どもたちに『この津波のことを伝えなければ』」と痛切に感じた。
そこで、4年生を対象に総合的な学習の時間に実践をした。こちら

この実践は私にとって忘れられないものの一つとなっている。

・津波学習という新しい分野の学習であったこと
・地域の方への聞き取りが感動的だったこと
・被害を受けた時に助け合った人々のすばらしさを実感したこと
・質問の仕方、資料収集の仕方、まとめ方といった技能面でも大きな伸びを示したこと等々

実に多くの学びを子どもたちはした。
私も教師のまとめとしてこちらのサイトを創った。(一部リンク切れあり)

この子たちは先月紹介した「20歳の手紙」の子たちだ。今回のチリ地震の津波で、「そういえば小学校で学習した・・・」と思ったかもしれない。それぐらい子どもたちにとっても印象に残っている学習だったと思っている。

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2010.03.01

かつての実践を思い出した

新幹線に乗りいつものように「トランヴェール」(JR東日本の情報誌)を読む。
3月号は「近代化日本シルク紀行」という特集である。富岡製糸場や信州の岡谷が紹介されていた。
中でも「片倉館」については初めて知った。製糸工場で働いている女工や地域の人のための保養施設として80年以上も前に建築されたものである。
そこはまさに「女工哀史」で描かれている世界とは違うものであった。

読みながら自分のかつての実践を思い出していた。
教師になって10年目の研究授業だった。6年社会で、この女工哀史の部分を扱った。
一般的に「悲惨な女工生活」として扱われる(教科書にそういう記述もあった)ところである。自分もかつて見た映画「ああ野麦峠」の印象が強く残っている。
しかし、教材研究していくうちに、「今の時代と比べると」確かにきつい労働だったが、当時の女工のアンケートを見ると「田舎でかせぐよりもよい」「ご飯を食べられるから幸せ」という声もあり、決して「全て悲惨なくらし」というわけでもなさそうだということがわかった。
そこで授業の時に最初は悲惨なくらしと思っていた当時の女工の仕事や生活ぶりが、当時の基準で考えるとそういうわけでもないという見方に変えることをねらいとした授業だった。

しかし、この授業はうまくいかなかった。詳細は覚えていないものの、「失敗したなあ・・・」ということは覚えている。
一番は当時の女工のくらしぶりが「大変だ」と子どもたちが実感しなかったことにある。きっと資料提示の仕方や発問が甘かったのだろう。
だから、肝心の中心資料を見せた時には何も考えの転換が起こらなかった。いわば平板な授業になってしまった・・・という記憶である。

教師が教材研究をして、「これ」という資料を見つけても、子どもたちの実態に合わなかったり、資料提示や発問が甘ければ決していい授業にはならない・・・そういうことを実感した研究授業だった。
思い出してみれば、研究授業は120回ぐらいしているが、うまくいったものよりもこのように失敗したことの方が印象に残っている。そして、次への学びも大きい。その点で、失敗は宝物である。

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