28年前の講義を思い出す
先週、大学時代に社会科教育の講義を受講した中村哲先生(現在は兵庫教育大学教授)から、盛岡に行く用事があるのでお会いできないかというメールをいただいた。勤務日だったので難しい旨を伝えたら、土曜日・花巻空港ではどうかという打診をいただいた。花巻空港なら、水沢から50分で行ける。さっそくお会いすることにした。
現在、社会科教育に力を入れているのは中村先生の影響が強い。もう28年前、大学2年生の時に半年間、講義を受けた。毎回毎回、具体的な授業実践記録をもとにした講義で本当に勉強になった。ご自身が小学校に入って飛び込み授業をされたビデオを見たこともあった。5号棟の1階の教室で受けた講義。教員になって様々な実践を知った時に「これは大学の時の講義で習った実践だ!」と気づいたこともあった。
当時の受講生は100人ぐらいだったと思う。もちろんお話をしたこともなかった。ただ、こちらの本に執筆したことにより、つながりが生まれた。その縁である。
お会いして、当時の講義の話やお礼を述べた。先生は「そんなだったかな・・・」「それは覚えている」と懐かしそうだった。考えてみれば30年近くも前のことだ。しかし、自分にとって印象の強い学びだっただけにしっかりと覚えている。そして、当時の大学の先生方の影響が、ずっとその後の教員人生にも強く及ぼされていることの有難さを知った。
大学では、教育実習をはじめすぐに役立つ教師としての技能を学んだし、すぐには役立たないが自分の研究の基礎となるものも学んだ。第一志望ではなかったし、大学時代は経済的に困窮した時期だったが、今となっては恵まれた4年間だったと、改めて今日感じた。
ちなみに今日お会いしたのは和文化教育研究会にかかわってのこと。読売の教育ルネサンスでも1月に特集で取り上げられたり、中村先生が朝日新聞にも連載されていた。私自身のブログのテーマも関連がある。様々なお話を聴いて、再度を実践をという思いになった。実践を発信していたからこその縁。有難い縁である。
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