半年で店長?
朝日新聞土曜日版にユニクロの柳井社長が始まっている。
「早く一人前になろう」と呼びかけている。
そして、ユニクロの例が紹介されている。「最近、店長になるまでの年数が長くなっている」というので、注目してみると、「2~3年かかる」とのこと。「20年~30年では?」ともおもったが、「本当は半年から1年でなってもらいたい」と書かれていた。このスピード。つまり大卒で就職したのなら、20代半ばで店長ということだ。もちろん「名ばかり管理職」ではない。ちゃんとスタッフのいる店長だ。
確かに店長を経験するということは「経営」を学ぶということだから、社員教育としては一番であろう。しかも責任のある立場であるから、視野も広がる。若いうちに経験することはのちのちの大きな財産になるはずだ。
単純に教員とは比べられないのを承知で書くが、自分も20代最後の年に学年主任になった。若い先生方が多い学校だったので、立場が回ってきた。学年主任となると、学年全体の判断もするし、学校全体の運営を考える委員会にも参加する。これによって、自分の視野を広めることができた。
若い時に、責任ある立場を経験できることは意義あることだし、そのような仕組みを作っていかなければいけないであろう。首都圏では教員の平均年齢が若くなっていると聞く。今は学校経営上厳しいかもしれないが、若いうちに責任ある立場で動いた経験は今後の教育界にいい影響を与えるのでは・・・と思っている。
逆に地方は教員の平均年齢が上がっている。岩手もそうだ。一番の若手が30代後半という学校も珍しくない。ベテラン揃いで安定感のある学校運営はできるメリットがあるが、先輩が多いため責任ある立場になかなかなれないという事態は避けなければいけないだろう。平均年齢が高ければ高いなりの工夫が求められると感じている。
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Comments
むらちゃんさん、コメントありがとうございます。
むらちゃんさんのブログは定期的にチェックしていますが、このようにして特別にコメントをいただくと本を注目してみたくなります。「日本で一番大切にしたい会社」はよく耳にします。さっそく注文しました。
ありがとうございました。
Posted by: サトマサ | 2010.04.07 05:52
サトマサ先生
なんだか偉そうにすみませんでした。ただ最近のマスコミは、簡単に人を持ち上げたり落としたりするので、困ったものだと思っています。
経営者の本でぜひお勧めしたいのが、以下の2冊です。
■経営はロマンだ!(小倉昌男さん著)
http://muratyan.cocolog-nifty.com/book/2009/01/post-3d16.html
■人は仕事で磨かれる(丹羽宇一郎さん著)
http://muratyan.cocolog-nifty.com/book/2007/08/post-edf7.html
それから、経営者が書いた本ではありませんが、
■日本で一番大切にしたい会社
http://muratyan.cocolog-nifty.com/book/2009/01/post-1dc1.html
もお勧めです。特に従業員の7割が障害者という会社のエピソードは必見です。また最近この本の第2弾が出たようです。
Posted by: むらちゃん | 2010.04.06 23:08
むらちゃんさん、長文のコメントありがとうございます。一日のブログに匹敵する量なので、これぐらい書いていただけることに感謝いたします。
自分自身多くの経営者を知っているわけではありませんので、別の側面からの視点は勉強になります。「はやく店長に」という方針も、その人の適性を見分けるもので優秀な人を抜擢するものなのかもしれません。そうであれば確かに北風方式ですね。
本物の経営者・教育者と言われる皆さんの本を読みたくなりました。ありがとうございました。
Posted by: サトマサ | 2010.04.06 05:38
う~ん、柳井さんが素晴らしい経営者であることは認めますが、社員教育とか育成の観点には大いに疑問を持たざるを得ません。店長の育成にしても「なぜ」が希薄なのです。
こんにち、若者のビジネスウインは、必ずしも役職や給料ではありません。だから「その社員の人生にとって、その仕事の価値は何か」という視点が必要です。
けれどもどうやら柳井さんは、社員を組織の部品として最適化させようしているように見えます。「北風と太陽」の寓話で言えば「北風方式」ですね。けれどもこれでは人は育ちません。
ユニクロは、柳井さんのパーソナリティで保っていますが、後進が育ちません。北風方式では、考える人材が育たないからです。
柳井さんがクビにした玉塚さんは、リバンプで大成功しています。これも柳井さんが育てられない、人を見る目がないことの証拠でしょう。
誰もがやらない仕事を立ち上げ、しかもそれを時期が来たらすぱっと人に譲れる人こそが優れた経営者でしょう。
ヤマト運輸の元社長の小倉昌男さん(故人)や、伊藤忠商事の元社長、丹羽宇一郎さんこそ、本物の経営者であり、教育者であると思います。
長文失礼しました。
Posted by: むらちゃん | 2010.04.05 23:19