「長時間労働は羞恥心の欠如」
残業して仕事をすることは決して善ではないと考えている。
「それでも教師の場合には残業しなければ仕事が追いつかない」という声が聞こえそうだ。
確かにその思いはわかるし、私自身11~12時間程度の勤務時間が常態化している。自戒をこめての話。
そのような矢先、先ごろこんなニュースが入ってきた。
仕事術で効率化を進めるだけではなく、管理職として何ができるだろうと思っていたら、本屋さんで「部下を定時に帰す仕事術」(佐々木常夫著 WAVE出版)というタイトルが目に入った。そこには管理職としてのヒントがたくさん書かれていた。
特にシンクタンク所長として部下にあてた「残業・休出問題について」というメッセージは強烈だ。一部引用しよう。
・自分で時間外の時間を記入し、上司に申請するということは、自ら所定の時間内では仕事ができないということを毎月表明しているということであり、そこに羞恥心の欠如をみる
・そのような部下を目の前にしながら、注意もせず、仕事の指導もせず、相談にも乗らない管理職に、責任意識の希薄さを感ずる。
一つ目で頷いていたが、二つ目でドキッとした。全くその通りである。管理職に勤務実態を改善しようという意志が少しでもあれば、何らかのアクションはできるはずと確かに思う。
先のような文章をみれば、著者は厳しそうな方に見えてくるかもしれないが、本を読んでいると本当に家族と部下を愛し、さらに人として仕事以外の生きがいも大切にされていることがわかる。それらを前提とした先の発言である。管理職としての部分だけではなく、仕事の効率化のためのヒントも多く学んだ。
読後に著者略歴とネット検索(新しい著者の場合には必ずしている)をして、著者が我が母校(高校)の先輩ということがわかった。これまた一つ励まされた思い。いい本と出会ったものである。
Comments
かつのりさん、コメントありがとうございます。あくまでも自戒を込めてのことです。私自身、この本に照らし合わせれば長時間労働で、羞恥心の欠如です(笑)。でも、ここまでトップが言わなければ改善されないということだと思います。
Posted by: サトマサ | 2010.12.20 22:16
超過勤務が多い。私はそれを「羞恥心の欠如」とは思いません。部活動の問題1つ取り上げても,また他の職種においても,今の日本,多くの無理や矛盾が生じているのが実際です。
(もちろん,サトマサ先生は,このあたりはご存じの上で,管理職というお立場で,改善をなさろうとしておられるのですよね。)
Posted by: かつのり | 2010.12.20 22:05