海外派遣の機会
とある冊子の目次を見たら「若い教員に海外派遣の機会を」という題が飛び込んできた。
若い教員を海外に派遣する。発展途上国でもいいし、先進国でもよい。視野の広い教員や次世代のリーダーを育てる。そこで学んだことをグローバル化する社会に役立てるのだ・・・・このような趣旨である。
私自身、「文部省(当時)若手教員派遣事業」で31歳の時にアメリカ合衆国に2カ月も派遣されるという機会を得た。9月から11月という学校としては大事な時期。5年生4学級の学年主任であった。大事な時期に学校をカバーしていただいて、研修させていただいた有難さは忘れられない。
そしてあの凝縮した2カ月の出来事も一生の中で重要なことだった。様々なカルチャーショックはもちろん、アメリカ合衆国の教育事情を知ったこと、自分自身の行動力が磨かれたこと等、本当に何にも代えがたいものを得ることができた。その時の経験が「地域のよさ・日本のよさを伝える」というテーマにも結びついている。
さて、今。事業としての海外派遣は予算の関係からか、縮小されていると聞く。本県でも今は行われているのかどうかわからない。県の海外派遣者の集まりであった研究会は数年前に解散となった。若者の海外旅行に行く割合もかつてより減っているというニュースも見たことがある。
自分が経験した大きさからすれば、何とも残念である。先の冊子には、次のように書いていた。
官のみに頼るのではなく、現職が意欲ある若い教員を発掘し、退職者等がワンコイン程度を拠出する。次世代に教育を託す仕掛けだ。
自分も「還元」を意識している。このような仕掛けに同意する。まだまだ具体的な形にはならないが、考えていきたいことである。
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