« 新春のご挨拶 | Main | 東北青年塾で『有田式「学級づくり・授業づくり」』 »

2012.01.02

お正月行事には由来がある

年末年始には日本の伝統行事が続きます。
学校はお休みですが、ご家庭で次のような小話はいかがでしょうか。

----

1 いつまで「正月」?

 一月一日。新しい年が始まり、正月になります。
 ところで、よく聞くこの正月。いったい何日まででしょう。
 もともと正月は昔の暦の一月の別名です。ただ、今は「三が日」や「松の内」を指すことが多いです。それぞれ言葉の通り、三が日は一月一日から三日まで、松の内は玄関に松飾をつけておく期間です。松の内はもともと一月十五日までだったのですが、今は一月七日ごろまでという地域が多いようです。

2 伝統行事の意味は?

 「正月には多くの伝統行事が行われます。初日の出、初詣というようにいくつか思い浮かぶことでしょう。今日はその中から、「初夢」「七草がゆ」「鏡びらき」を紹介しましょう。

 初夢は、一月一日~二日、または二日~三日にかけて見る夢のことです。七福神が乗った宝船を枕の下に入れて眠るとよい夢が見られるとされています。ことわざで、「一富士、二鷹、三茄子」というものがあります。これらを初夢で見ると縁起がいいとされているものです。

 七草がゆとは、せりやなずななどの春の七草を入れたおかゆのことです。一月七日の朝に食べると、一年中病気にならないと言われています。また、おせち料理で疲れた胃を休め、野菜を補うという意味もあります。

 鏡びらきは、正月にそなえた鏡もちをたたいてわり、お雑煮やしるこにしていただくものです。一月十一日に行われる地方が多いです。どうして、「鏡もちをわる」のに「鏡びらき」と言うのでしょうか。これは「わる」という言葉は縁起が悪いので、「運をひらく」にかけて「鏡びらき」となったのです。

 これら三つの行事に共通するのは、「縁起がいいこと」や「健康であること」を願っているという点です。人々が幸せになることを願って、伝統行事も続いているのです。

3 お正月の遊び

 「お正月」という歌を知っていますか。「もういくつねるとお正月」という歌い出しから始まる曲です。その一番には二つの遊びが出てきます。「お正月には凧あげて こまをまわして遊びましょう」と歌われているように、凧と独楽(こま)です。みんなの中でも遊んだ人も多いと思います。
 この曲ができたのは今から百年以上も前です。今はテレビゲーム、カードゲームなどが遊びの中心かもしれませんが、日本には昔から伝わった正月の遊びがあります。

■凧あげ
 凧あげが人々の間に広まったのは江戸時代になってからです。その頃は、いかの形をした凧や金銀をちりばめた凧、絹を使った凧等、様々な凧が繁盛しました。今も立体凧や連凧(小型の凧を複数重ねたもの)等、いくつもの種類の凧があります。

■独楽(こま)
 独楽は多くの種類があります。様々な独楽が生まれたのは凧と同じく江戸時代になってからです。その時には子どもだけではなく、大人の遊びとしても流行しました。また、遊ぶだけではなく見世物としての名人も現われたほどでした。独楽が綱の上を回っていく様子を見たことはありませんか。今も郷土玩具となっている独楽もあります。

■双六(すごろく)
 双六には「盤(ばん)双六」と「絵(え)双六」があります。皆さんが思い浮かべる双六は、絵双六です。サイコロの出た目の分、駒を進めるゲームです。これも江戸時代から盛んになりました。双六の中に描かれた絵は、その時代の様子が描かれています。

■福笑い
 顔の輪郭だけ描いた絵に、目隠しをして目、鼻、口などを置いていく遊びです。できた顔を見て、そのおかしさを楽しむものです。

 これらの遊びは日本独特のものではありません。しかし、数百年前から明治、昭和と正月の遊びとして伝えられてきました。もっとも、今はあまり行わなくなってきました。この正月を機会にしてみるのもいいですね。意外なおもしろさがきっとありますよ。

|

« 新春のご挨拶 | Main | 東北青年塾で『有田式「学級づくり・授業づくり」』 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 新春のご挨拶 | Main | 東北青年塾で『有田式「学級づくり・授業づくり」』 »