武道で鍛える
すでにオリンピックが終了して2週間たつが、オリンピックの時に柔道の試合を見ながら、「ずいぶんといろいろな国から選手が出ているな…。世界中に広まっているなあ」と感じたものだった。そういえば・・・ということでかつて子ども向けに書いた文章があったので、ここに紹介する。
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1 武道は日本生まれ
「武道」という言葉があります。「武道館」という建物がありますが、これはその「武道」をするための施設です。
武道とは、もともとは戦いのための技術だったものが、平和な時代の今は自分を鍛えるための運動になったものです。
たとえば、「~道」と名のつく運動にはどのようなものがありますか。柔道、剣道、弓道・・・・など多くの武道があります。みんながよく知っている相撲でも、「相撲道」という言葉があります。
これらは日本で生まれ、そして今もする人が多い武道です。みんなの中でも習っている人がいますね。
2 江戸時代の「術」が「道」に
武道はもともとは戦いのための技術から生まれています。
たとえば、剣道は剣術から生まれたものです。竹でできた刀である竹刀(しない)を使って戦います。江戸時代には、本物の刀を使って戦うための技術でした。弓道も戦いの技である「弓術」から来ています。昔から弓は、武士が身に付けておくべき大切な技の1つでした。柔道も柔術から発展したものです。
それぞれ「術」だったものが何に変わっていますか。「道(どう)」になっていますね。
「道」に変わったのは、「稽古を通じて、技術だけではなく人格を鍛える」という意味があります。そのため、どの武道でも礼儀作法が大切にされます。「礼に始まり、礼に終わる」という言葉があるくらいです。
3 世界に広がる武道
日本で生まれた武道は、今は世界各国に広まっています。特に有名なのは柔道です。
オリンピック種目にもなり、日本だけではなく、二百ケ国ぐらいの国々で行われています。特にヨーロッパでは人気のあるスポーツです。相撲の世界でも外国人の力士がどんどん入ってきています。
このように世界に広がっても、礼を重んじる武道の考えは変わりません。それだけ日本のことを理解する人が増えるということになりますね。
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