秋分の日と彼岸花
1 祖先をうやまい、なくなった人をしのぶ日
九月二十三日(閏年は二十二日)の秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日」です。三月の春分の日と同じように「彼岸の中日(なかび)」と言われています。
みんなの中にはお墓参りに行く人も多いと思います。自分の命は親がいるからこそ生まれたものです。また、皆さんの親にもその親がいます。ずっと先から命はつながっています。
祖先のうち誰か一人でも欠けていたら、自分という人間は存在しません。ですから、命の源である祖先に私は感謝したい気持ちをいつも持っています。
また、皆さんの中には家族や親せきが亡くなったという経験がある人もいると思います。縁のあった皆さんを思い出すことも大切なことです。
2 いろいろな名前がある彼岸花
秋分の日あたりから咲く花に「彼岸花」があります。名前の通り、お彼岸の頃に咲きます。枝や葉がない赤い花で、皆さんも見たことがあると思います。別名を「曼珠沙華」(まんじゅしゃげ)と言います。「天上の花」という意味です。おめでたい事が起こる兆しに、赤い花が天からふってくるというところから名付けられたようです。
でも、彼岸花は他にも「地獄花」「幽霊花」とも言われています。毒を持っているため「毒花」と言われることもあります。同じ花なのに、おめでたい名前から不吉な名前までいろいろな名前をもっている花です。
3 四年に一回の閏(うるう)年
秋分の日は四年に一回は九月二十二日です。閏年の年です。
平年は一年が三百六十五日ですが、三百六十六日の年が四年に一回あります。その年の二月は二九日まであります。これが閏年です。
西暦で四で割り切れる年が閏年になります。たとえば、二〇一二年、二〇一六年です。この年には、夏のオリンピックが開催されるので、オリンピックイヤーと呼ばれます。
ところで、「じゃあ、二月二十九日に生まれた人は四年に一回しか誕生日が来ないの?」と思った人もいるかもしれません。もちろん、そんなことはありません。閏年ではない年は、法律上は二月二十八日に年齢を重ねることになっています。
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