醤油は世界各国へ
国語の研究授業で「すがたをかえる大豆」の事前研究会を行った。
その中で醤油の話が出てきた。思い出したのがかつて醤油について子ども向けに書いたもの。
紹介する。
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1 醤油(しょうゆ)は日本料理に欠かせない調味料
「和食の調味料の『さしすせそ』」という言葉を聞いたことはありませんか。「さ」=砂糖、「し」=塩、「す」=酢、「せ」=醤油、「そ」=味噌のことです。醤油は昔の言葉で「せいゆ」と書きました。
醤油は日本料理にとっては欠かせないものでした。江戸時代に生まれた握り寿司、天ぷら、蕎麦などはしょうゆがあったからこそ発展した料理です。今も料理にとっては一番身近な存在です。
醤油は様々な料理の味付けはもちろんですが、その他にもいくつもの効用があります。たとえば、生臭さを消す効果があります。刺身に醤油をつけて食べるのはその例です。また、大腸菌などを静かにさせる効果もあります。醤油漬けや佃煮などの日もちがいいのはこのためです。
2 醤油の魅力
日本の醤油がいつごろ誕生したのかははっきりしません。ただ、今から三百~四百年前に本格的に作られ始めています。研究が進んで大量に作られるようになったのは今から百年ほど前のことです。
醤油といってもいろいろな種類があります。生産されている多くは「こいくち醤油」なのですが、「うすくち」「たまり」「刺身しょうゆ」といったものもあります。スーパーなどに行くといろいろな種類のしょうゆがあることがわかります。
醤油のおいしさの秘訣は、「旨味(うまみ)」「甘味(かんみ)」「酸味(さんみ)」「塩味(えんみ)」「苦味(にがみ)」の五つの味にあります。これらがバランスよく混じっているのです。甘味などは意外と思うかもしれませんが、全体の味を柔らかくしています。
3 今や世界各地へ
日本の醤油は二百~三百年前にすでにオランダに輸出されていました。「質がいい調味料」として当時も評判でした。
今は外国にも醤油工場があり、「万能調味料」と言われているほどです。外国のそれぞれの料理にうまくとけ込むからです。そのような調味料は珍しいのです。
今では世界の百カ国以上で醤油が使われています。将来皆さんが外国に行った時、意外といろいろな国で醤油を見かけるかもしれませんね。
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