伝統工芸のすばらしさ 「ジャパン」とは?
先日の県副校長会研究大会の折、講演講師が二戸市の酒造「南部美人」の蔵元であった。
その時に「二戸市は漆生産量日本一です」と話していた。確かに県北にいた時に、社会科見学で浄法寺の漆について子どもたちは学んでいた。
そして、かつて自分も漆に関わる子ども向けの文章を書いていたことを思い出した。
ここに紹介する。
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1 「ジャパン」と呼ばれる日本の特産品
日本のことを英語で「ジャパン」と言います。聞いたことがあるでしょう。
ところが、「ジャパン」と呼ばれるものにはもう1つ別のものがあります。それは「漆器(しっき)」です。漆器は、木に漆(うるし)を塗り重ねて作られた工芸品のことです。おわん、お盆、おはし等、様々な種類があります。
どうして漆器がジャパンと言われているのでしょうか。それは、昔、漆器の細かな美しさに感心した外国の人々が、漆器は日本を代表する特産品だという意味で「ジャパン」と呼んだからだと言われています。
皆さんの中にも、おわんやおはしに描かれている金箔や金粉でできた鮮やか絵を見たことがある人もいるかもしれません。まさにそれらは日本を代表する工芸品です。
2 伝統工芸品のすばらしさ
漆器は伝統工芸品の一つです。
伝統工芸品は、日本に古くから伝わっている工芸品のことですが、ただ古いだけでは伝統工芸品とは呼びません。次のような条件が必要です。
・ふだんの生活で使われるもの
・製作の中心が手作りであること
・百年以上にわたる技術で作られること・・・等々
日本人の生活の中で、百年以上前から手作りで作られた伝統工芸品。漆器の他にも、人形、筆、和紙、仏壇等、実に多くの伝統工芸品があります。その数、二百以上もあり、その伝統が受け継がれているのです。
3 まさに「匠の技」
漆器の生産で有名なのが石川県の輪島塗です。
職人さんが何度も漆を重ね塗りをして美しい漆器を作っていきます。1つのおわんを作るのに百二十以上の作業があると言われています。優れた技術で丁寧に作られていますから、修理をすれば何代にもわたって使える工芸品ができます。まさに「匠の技」が工芸品に埋め込まれています。中には日本の大事な文化や技術を身に付けている「人間国宝」の方もいます。
このような伝統工芸品。皆さんのお家にもあるかもしれませんよ。
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