こちらのブログの他に、「子どもたちに伝えたい日本の伝統・文化小話」というブログも運営している。
自分の願いをそのままブログで発信しているものである。
一昨年の6月にオープンさせたのであるが、当初はアクセスも少なかった。しかし、このごろは一定数(といっても一日100ぐらい)のアクセスがある。しかも年末年始は多かった。やはり、正月行事について正しく子どもたちに伝えたいという思いをもっている人も多いのであろう。
その中から伝統行事と干支についての小話を紹介したい。(これらは今年も定期的にこのブログで紹介していく予定である。)
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■お正月行事 行事には由来がある
1 いつまで「正月」?
一月一日。新しい年が始まり、正月になります。
ところで、よく聞くこの正月。いったい何日まででしょう。
もともと正月は昔の暦の一月の別名です。ただ、今は「三が日」や「松の内」を指すことが多いです。それぞれ言葉の通り、三が日は一月一日から三日まで、松の内は玄関に松飾をつけておく期間です。松の内はもともと一月十五日までだったのですが、今は一月七日ごろまでという地域が多いようです。
2 伝統行事の意味は?
「正月には多くの伝統行事が行われます。初日の出、初詣というようにいくつか思い浮かぶことでしょう。今日はその中から、「初夢」「七草がゆ」「鏡びらき」を紹介しましょう。
初夢は、一月一日~二日、または二日~三日にかけて見る夢のことです。七福神が乗った宝船を枕の下に入れて眠るとよい夢が見られるとされています。ことわざで、「一富士、二鷹、三茄子」というものがあります。これらを初夢で見ると縁起がいいとされているものです。
七草がゆとは、せりやなずななどの春の七草を入れたおかゆのことです。一月七日の朝に食べると、一年中病気にならないと言われています。また、おせち料理で疲れた胃を休め、野菜を補うという意味もあります。
鏡びらきは、正月にそなえた鏡もちをたたいてわり、お雑煮やしるこにしていただくものです。一月十一日に行われる地方が多いです。どうして、「鏡もちをわる」のに「鏡びらき」と言うのでしょうか。これは「わる」という言葉は縁起が悪いので、「運をひらく」にかけて「鏡びらき」となったのです。
これら三つの行事に共通するのは、「縁起がいいこと」や「健康であること」を願っているという点です。人々が幸せになることを願って、伝統行事も続いているのです。
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■今年の干支は? 十二支を知っていますか
1 あなたの干支(えと)は?
「あなたの干支は」と言われれば、すぐに答えられますね。また、今年の干支も簡単に答えられますね。ねずみ年、うし年のように、その年を動物で表したものを十二支と言います。さあ、皆さん全部言えますか。答えは次の通りです。
・子(ネ)ねずみ ・丑(ウシ)牛 ・寅(トラ)虎 ・卯(ウ)うさぎ ・辰(タツ)竜 ・巳(ミ)蛇 ・午(ウマ)馬 ・未(ヒツジ)羊 ・申(サル)猿 ・酉(トリ)とり ・戌(イヌ)犬 ・亥(イ)いのしし
この十二支が日本に入ってきたのは大昔ですが、人々の間に伝わったのは江戸時代と言われています。人々に覚えてもらうために、わかりやすい動物が選ばれたそうです。
2 なぜ猫は入らない?
先の動物の中で身近な猫は入っていません。外国の十二支では入っている国もあります。なぜ入っていないのでしょうか。次のような言い伝えがあります。
お釈迦様が動物たちに言いました。
「お前たちの中から、十二匹を選んで、一年ずつその年の名前にする。決められた日に早く挨拶に来た順に決めていく」
動物たちは一番目を目指しました。ところが、よく話を聞いていなかった猫は、決められた日を聞きもらしてしまいました。そこでねずみに聞きました。意地悪なねずみはわざと一日遅れの日にちを教えました。ねずみが「猫よりも早く行ける」と気をよくしていたら、すでに歩き始めている牛に会いました。ねずみは、牛の背中に入って隠れていました。そして、牛がゴールしようとした時に、背中から飛び降りて一番になったのでした。牛は二番、三番は虎・・・というように順番が十二番まで決まりました。
猫は一日遅れで行ったので、お釈迦様から「顔を洗って出直してきなさい」と言われてしまいました。その時から、ねずみを追いかけ、よく顔を洗うようになったのです。
3 十二支にも願いが込められている
それぞれの動物には願いが込められています。ねずみだったら子どもが増えていくように、牛だったら大切な食料と労働のためにというようにです。自分の生まれた年の願いを調べてみるのも面白いですね。
【一言ヒント】
3については他の十二支は次の通りです。「寅=輝く星(美しい毛から)」「卯=躍動」「辰=権力者」「巳=金運」「午=役に立つ」「未=家族安泰」「申=明るく活発」「酉=商売に縁起がよい(とりこむから)」「戌=忠実」「亥=無病息災(肉は万病を防ぐ)」
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