昔からあった大旅行
伊勢神宮の式年遷宮が話題になっています。
子供向けにかつて伊勢神宮のことを書きました。紹介します。
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1 江戸時代の大旅行「お伊勢参り」
日本人は「旅行が好き」と言われています。確かにゴールデンウィークや夏休みなどには、旅行に行く人が多いですね。
この日本人の旅行好き、今に始まったことではありません。江戸時代から、旅行が行われていました。
特に、「一生に一回は行ってみたい場所」がありました。当時の伊勢国(今の三重県)にある伊勢神宮です。といっても、当時は新幹線や自動車などはありません。歩いて伊勢神宮を目指しました。今の東京である江戸からは歩いて片道十五日、東北からはその倍以上の日数がかかりました。
それほど大変でも、旅行は流行し、本州、四国、九州と多い年には数百万人が伊勢神宮を訪れました。当時は今と違って人口は多くはなかったので、この数字は驚異的です。
参拝が一番の目的でしたが、人々は観光も楽しみ、伊勢神宮を訪れた後に京都や大阪を楽しむ人もいました。今でいう旅行ガイドブックの本も出たほどです。
2 日本初の新婚旅行は?
日本で初めて新婚旅行をしたのは坂本龍馬とされています。一八六六年に、今の鹿児島県を旅行した記録が残っています。神社を訪れたり、登山や温泉めぐりを行ったりしたと言われています。
この温泉は、旅行前の事件でケガをしたので、その治療を兼ねていたものでした。旅行は八十三日間にも及び、坂本龍馬はその時の記録を姉に送っています。
3 温泉も昔から利用されていた
坂本龍馬が新婚旅行で温泉を訪れたことからわかるように、昔から温泉旅行もありました。外国にも温泉はありますが、日本のように湯船につかってゆっくりするのは珍しいとされています。
すでに千数百年も前から温泉が利用されていたという記録が残っています。今のように一般の人々が温泉に入るようになったのは江戸時代からです。疲労回復や健康増進のために入る人々が増えました。
私たちが今も温泉や旅行が好きなのも、このように昔から進んで行っていたからなのですね。
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