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March 2014

2014.03.31

平成25年度の反省

昨年の4月9日に平成25年度の目標を立てた。例年4月1日に目標を立てるが、転勤もあり、子どもたちと出会った9日になった。その反省。

1 現任校での「副校長実践」を豊かにしていく→○
 規模が今までと違う学校での副校長ということで、様々な経験をさせていただいた。結果的に幅広い取り組みをさせてもらったのは事実だが、まだまだ力不足を感じることもある。

2 公的な研究面を充実させる→○&△
 市の教育研究研究所の調査研究のリーダーとしての役割は果たした。副校長会の第一部会でもレポーターとしてレポート作成と発表をすることができた。その点では貢献した(○)が、内容はもっと充実できたのではないかと考え△。

3 講師活動を継続・充実していく→◎
 これは充実した内容だったと思う。数自体は決して多くはないが、一つ一つの依頼を通して自分を太らすことができた。年度途中に入ってきたプロジェクトも充実したものだった。

4 社会科を盛り上げる→○
 地区社研で事務局となり3回のセミナーを開催した。地区のためにも校内の先生方のためにもよい企画ができたと思っている。ただ、とあるチャンスを生かしていないのが大反省。

5 学びの機会を増やす→○
 前半は学びの機会も例年より多く順調だった。しかし12月からはとある事情で出かけることはおろか、読書もままならなくなった。読むチャンスはあったのに…。

6 「地域のよさ・日本のよさ」を発信する→×
 数度の情報発信はしたが、それだけ。これも反省。

今年度は例年以上に反省の多い年になってしまった。特に年度後半からの予想もつかなかった出来事があり、改めて自分の人生を見直すきっかけとなった。
来年度も同じポジションだが、どのような目標をもって教員を続けていくか試行錯誤するであろう。
教員生活も残り8年。1年、1年が本当に貴重なのだが…。

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2014.03.30

企画としての内閣総理大臣賞

今日の「がっちりマンデー」を見ていたら、内閣総理大臣賞の特集をしていた。ものづくりだったり、お菓子だったり…とさすがに内閣総理大臣賞を受賞するものばかりだなあと思ってみていた。

自分が注目したのは、その内容の他にこの番組の企画。取材ネタとして、内閣総理大臣賞は企画として一定のレベルのもので、しかも探しやすいものなのであろう。
実際にこちらにその内容が書かれている。(テレビで紹介していた豆乳の例「仕込みから豆乳まで20時間を要していたとこ
ろをわずか20分まで短縮」は、本当に画期的と感じた。)
かつてNHKのニュースの特集で「イクメン(育児をする男性)」を取り上げていた時に、実際のイクメンの取材例がこれまた「イクメン」で検索して上位にヒットする方だった。

テレビの企画や取材の一次情報としてインターネットは重要なんだということがわかる。実はこれ、教材開発も似ているのではないかと思う。かつて「きっかけとなる一次情報はインターネットで」と原稿に書いたが、今も変わらない。

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2014.03.29

年度別新入社員タイプ

テレビを見ていたら、今年の新入社員のタイプが「自動ブレーキ型」と報道されていた。
「(ネットなどでの)情報収集能力にたけ、頭の回転が速い」「高感度センサーで障害物を敏感に察知し、事故を未然に回避する自動ブレーキをほうふつとさせる」。その半面「人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足」というのがその理由とのこと。
このネーミングはその時々の新商品やトレンドをうまくたとえている。

ネットで検索してみると、昭和48年のパンダ型からのものがこちらにあった。
ちなみに私が教員になった昭和60年は「使い捨てカイロ型」。確かにその頃から登場した気がする。
理由は「もまないと熱くならず、扱い方もむずかしい」。そういえば高校生の頃は「シラケ世代」、大学生の時には「新人類」と自分の世代は言われたから、このタイプはある程度当たっているだろう。

その自分たちの世代も50代。退職までのカウントダウンが始まっている世代だ。下の世代から「もまないと熱くならず、扱い方もむずかしい」というように思われないようにしなければいけないと思っている。

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2014.03.28

「学校における教育活動と著作権」

学校における著作権については、少しは学んでいるものの、細かいことになるとわからないことが多い。
(販売用ワークテスト・ドリル等の教材をコピーして配布することはNGということは知っているが…)
ネットで文化庁から標記のサイトがあることを知った。
日々、自分たちが教育活動の中で著作権を無意識にでもおかしていないか、改めてチェックする必要があると感じている。

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2014.03.27

「戦略的広報」

教育系新聞を読んでいたら、「戦略的広報のススメ」という記事が飛び込んできた。
書かれていたのは向山行雄氏(帝京大学)。
向山氏は『ちょっとした工夫でもっと読まれる「学校だより」』(教育開発研究所)という編著を発刊されている。この本は、自分の学校だより(管理職になってから自分が発刊し続けている)を考えるうえで実に役立つ本だった。

その内容を思い出させる記事であった。限られたスペースだから、具体的なノウハウというよりも広報の発行価値について書かれていた。特に次の点は考えさせられた。

・日ごろから目配り・気配りをして、積極的に「味方」にしておくことは、自分だけではなく、必ずや後進のためにもなる。戦略的な広報を通して、「味方にする力」もこれからの時代を担う校長にとっても欠かせぬものである。

今年度はブログは登校日はほぼ毎日更新したことにより、学校の味方は増えたと思う。ただ、学校だよりについては、印刷枚数(PTA会員数だけで580枚ほど)が多い(これを各学級・他機関に分けるのも一手間)ということもあり、月1~2回の発行にとどまった。この点は自分の課題。来年度に向けて先の本も改めて読みなおそうと感じる記事だった。


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2014.03.26

法教育

学校に届いたパンフレットから、法務省で法教育関連のサイトがあることを知った。
こちら
パンフレット自体はビジュアルでイラスト入りだったが、こちらのサイトの内容はテキストベースでシンプル。
これはこれでじっくりと指導意図のわかる内容だ。

社会科を中心に授業に携わっているものにとっては、法教育もカテゴリーの一つ。
しかし、自分自身は本格的な実践をしたことはない。
関連図書等も購入しながら、この分野の実践も重ねていければと思う。

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2014.03.25

授業検討法に関するQA

2月の愛される学校づくり研究会のフォーラム。
前日余裕をもって出発したはずなのに、大雪のため新幹線も動かず6時間かけて東京到着がやっとで、宿探しにも苦労した時のフォーラム。(強烈な体験として残った。)

その時の「3シーン授業検討法」や「3+1授業検討法」等について、大西先生がQA形式でその活用法をご提案されていいる。こちら
実際に提案された時にも理解はしたつもりだったが、このようにQAにされるとさらに理解が深まる。特に「授業のよいところを見つけようとする雰囲気を醸成することで、職場の人間関係もよくなっていくはずです。この授業検討法の目的の1つが、誰もが気軽に授業を話題できるような雰囲気を学校につくることにあります。」という点には共感する。
かつて勤務した学校のワークショップ型研究会で同じことを感じていたからである。大規模校でふだんなかなか話すことのない先生がいても、研究会であれこれ話すことで共感できる部分が多く、よりよい学校づくりの一環となった記憶がある。

その点で研究会は研究を高めるものはもちろんであるが、学校の人間関係も深める二次効果もあるものだと考えている。

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2014.03.24

かつての共著が蘇る

自分が初めての単著を出したのが、今から10年ほど前だった。
発刊元はひまわり社。家本芳郎先生とひまわり社の松本社長さんと、その1年ほど前に東京でお会いして、執筆を勧められたのだった。
家本先生監修というのは大きかった。原稿を2、3回チェックしていただいた時のアドバイスが自分の弱点を見直すきっかけになった。
「佐藤先生は、難しい表現が多い。もっとわかりやすく」というのは、自分の胸に響いた。これ以降「わかりやすさ」が原稿のキーワードになった。

さて、そのひまわり社も一昨年廃業となり、いくつかの単著が別の出版社から発刊となった。また、共著も同様である。
このたび、その共著のいくつかが別の出版社から再発刊されるということで、連絡が来た。

小学校 まわりに聞きにくい問題をかかえた子の指導100の成功例」(家本芳郎編)
小学校・中学校 まわりに聞きにくい保護者とのトラブル解決80の成功例 」(家本芳郎編)

どちらも10年ほど前に一生懸命に書いた原稿が掲載されていた。同時に家本先生からいただいたコメントも思い出した。
「形に残る仕事のすばらしさ」である。

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2014.03.23

閉校式

 6年前のエッセー。(2008年5月)

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 今年度から教頭職を拝命し、水沢小学校から県北の軽米町立笹渡小学校へ異動となった。緑豊かな地にある小中併設の全校四十四名の小規模校である。その併設校のよさを、五月十七日の運動会でさっそく感じることができた。
本校では、メインの応援合戦を「スペシャル」と称して、本格的な劇と歌等のパフォーマンスを入れて全員で行う。紅組、白組の二組対抗で、一つの団は二十二人。一学年2~3人だ。中学生一人一人はまさに貴重である。リーダーとして内容を企画し、小学生の全員に合った場面を考え、指導する。小道具作りにも時間を割く。むろん、小学生も真剣だ。練習も半端ではない。
だから、本番での七分の「スペシャル」はとても見ごたえがあった。そして、このスペシャルを創る過程に思いを馳せた。多くの苦労をしたであろう。
 運動会終了後の子どもたちだけのミーティングでは、中学校三年生のメッセージに思わず泣き出す小学生の子たちもいた。胴上げされるリーダーの誇らしげな表情。見ていた私も子どもたちの熱き思いに感動した。
小学生だけではこのような運動会はできない。中学生のすばらしいリードがあり、目指すべき理想像があったからこそできた運動会だと感じた。小中併設の学校にしかできないことだ。
また、地域が強力な学校のサポーターであるということも改めて実感した。早朝からの巨大パネルの取り付けやテント設営のためにお父さん方が集まる。皆顔なじみでチームワークがよく、どんどん仕事を進めていく。祖父母や地域の皆さんも張り切って運動会を見に来て、大きな拍手をしたり、大笑いをしたり・・・・にぎやかな観客がいれば運動会も盛り上がる。
 十年前も、二十年前も、三十年前もきっと同じような風景だったのであろう。地域のよさがそのまま受け継がれていると感心した。
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この舞台の笹渡小学校が今年度限りで閉校となる。
閉校式が行われるということで、久しぶりに訪問する。200km離れた地への運転は遠さを感じたが、なつかしい景色にそれも吹っ飛んだ。
ここを転勤したのが東日本大震災があった3月だった。慌ただしいままの転勤で、十分に転勤の挨拶もできなかったことを思い出す。
それが本日、懐かしい地域の皆さん、そして成長した子どもたちと会うことで、何とも幸せな気持ちになった。
本当に地域が強力な応援団だった学校。すばらしい環境で育つ子どもたち。「夢のような学校」と現在の先生方は表現していた。
新任管理職としての3年間をあれこれ思い出した。
閉校だからといっても、自分の中にはあの3年間はいつまでも思い出として残っている。子どもたちも、同僚も、地域の皆さんも…。閉校だからといっても、それらの思い出は消えるわけがないのである。
新天地で子どもたちの活躍を祈りたい。

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2014.03.22

「プロ教師の「折れない心」の秘密」

大前暁政先生の「プロ教師の「折れない心」の秘密」(明治図書)を拝読させていただいた。

岡山県の小学校教師だった大前先生は、昨年4月から大学の准教授をされている。
明治図書ではHPでこちらの連載を月1回行っており、学ばせていただいている。
今回の新著は、教師としての心を自分で育てるための大切なことがいくつも書かれていた。
「悩める教師への50のアドバイス」という副題からすると、若手教員向けと思われるかもしれないが、「悩める教師」は年代に関係ない。40代、50代も悩むのは当然である。そのような教師にとっては、ヒットする部分は間違いなく多い本である。

その内容も一般的ではなく、具体的なエピソードで綴られている。大前先生はまだ30代半ばであるが、様々な経験を自分のものとして積んできたことがよくわかる。
たとえば、「一つひとつの出来事が、教師としての幅を広げていく」。公開研で学校代表で授業することになったが、議論を重ねた指導案が締切当日に管理職にストップがかけられた。結局勝手に修正された指導案で行った授業は、できない子がつまずいたままだった。
ただ、それでも大前先生は、くだらない状況でも意味を見出す。子どもの事実で判断して、「この授業ではだめだ。子どもを伸ばせない」と検討会で宣言するのである。確かにこれはこれで一つの研究となる。

自分の今の職務でも、このような「どんな状況でも意味を見出す」は大切だと考えている。それだけに、このエピソードは特に印象に残った。

その点で、一人一人が様々な学びや解釈ができる本である。

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2014.03.21

年によって日にちが変わる春分の日

1 今年は三月二十日?二十一日?
 春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日です。毎年三月二十日か二十一日ごろです。
 「えっ?日にちが決まっていないの?」と思ったことでしょう。そうです。ある年は三月二十日で、次の年は三月二十一日ということがあるのです。ちなみに、二〇一一年から二〇二〇年までは、「三月二十日が春分の日」が五回、「三月二十一日が春分の日」というのも五回です。
 どうしてこのようなことになるのでしょうか。それは太陽が春分点という点を通る時を「春分」としており、その日を春分の日としているからです。そして、それは年によって違うのです。

2 昼と夜の長さは同じ?
 よく春分の日は「昼と夜の長さは同じ」と言われています。これは九月の秋分の日も同じです。
 その前に「昼」はいつからいつまでなのでしょうか。みんなだったら「朝の次」と答えるでしょうが、この場合には「太陽が出ている時間」になります。
 正しく言えば、「太陽の上の部分が地平線上に一致した時間」から、「太陽の上の部分が地平線にすっかり沈んだ時間」までです。これを「日の出」「日の入」と言います。
 このようにして計算していくと、ほぼ同じではあるのですが、昼の時間の方が夜よりも少しだけ長いそうです。

3 「暑さ寒さも彼岸まで」
 春分の日の前の三日間とその後の三日間の合計七日間を、「彼岸(ひがん)」と言います。
 よく「暑さ寒さも彼岸まで」と言われます。冬の寒さも薄らぎ春らしくなり、過ごしやすくなると昔から言われてきた言葉です。寒さの厳しい北日本でも、降雪や凍結が春分の日の前後では違うという観測データも出ています。
 「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」の通り、春の暖かさにどんどんと生物が育っていきそうな予感する時期ですね。皆さんも、学校からの帰り道に「春」を探してみてください。

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2014.03.20

つぶやきより

・まもなくあの日から3年。教育ルネサンスで「被災地の学校から」という連載が始まった。1回目は岩手県。ここに書かれているように3年が過ぎてから子どもたちのストレスが増えると言われている。本県の教育はこれからがますます大事である。

・地区の登下校見守り隊(スクールガード)の会議。70代の女性の方が「子どもたちの挨拶に元気づけられています」とのこと。朝や帰りだけではなく、日中に会った時にも声掛けしてもらってそれが嬉しいという話。その話が他の方からも…。挨拶のすばらしさがこんな効果をもたらしていると思い嬉しくなった。

・きこえの教室とことばの教室の発表会。設置校に所属するのは16年ぶり。このような発表会も久しぶりに見た。一人一人の詩や暗唱の発表が練習した様子がよく表れていて、思わず応援したくなった。いい詩が選ばれていたが、まどみちおさんの「おならはえらい」の発表は特に感慨深かった。まどさんの詩はやはりすばらしい。

・「大切なのは、自分の性格を教師向きなものに変えるのではなく、いまの自分の個性、性格を活かした指導方法を開発すること」というメッセージに共感。自分自身も魅力的な初任者仲間の中で「自分は教師向きではないのでは…」とかつては何度も思った。2年目になって書くことが嫌ではない自分を生かして学級通信を頻繁に発行するようになってから、道が開けたと思っている。

・担任不在ということで、久々に朝の会から6年生へ。朝の会の歌が卒業式で歌う「旅立ちの日に」。定番ソングだが、自分が6年生担任の時に歌ったのは1度きり。担任最後の子どもたちだった。子どもたちの歌を聞きながら思わず目を閉じる。当時の子どもたちの顔と担任として最後の卒業式の様子が浮かんできた。あの子たちも今年20歳である。

・来賓として幼稚園の卒園式へ。1時間あまりの卒園式。証書授与、呼びかけ、園児の保護者への手紙、発表等、立派な態度・内容だった。子どもたちが涙ぐむ場面もあり、思わず保護者も…。園児の力は相当なものだ。今回も幼稚園のすばらしさを感じた。小学校でしっかりと育てないと…。

・電車で白杖の方が乗車してきた。ゆっくりと位置を確かめている。ハッと気付いて、席を譲らなくては…と思った瞬間、近くの方(60代ぐらいの男性)がその人の肩にやさしく手を触れ、「どうぞ」と自席に誘導された。その自然な行為に感心。周囲で見ていた人たちの心にも波及するだろう。

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2014.03.19

黒板メッセージ

卒業式の日。
担任の黒板メッセージに注目した。
本校は4学級+特別支援学級。多くのメッセージを一度に見られるのは幸いなことである。
それぞれの学級で個性があるなあ…とつくづく感じた。
若手教員のメッセージは自分が初めて卒業生を送り出した時の気持ちを思い出させてくれたり、
全員の名前を書いているメッセージは、やはり一人一人を大切にしているという思いが伝わってくる。

そんな中で特別活動を熱心に実践している先生のメッセージの新鮮さが印象に残った。
この学級は学級目標が「大造じいさんとガン」の残雪である。教室の学級目標を掲示する部分には、その残雪の絵のみ貼られている。それだけでもユニークである。(「学級目標がマークや絵でもいい」といいと思っているし、そういう実践を聞いたことはあったが、自分は実践したことはなかった)
その学級目標の残雪に関わるメッセージの他に、最後のメッセージがさらにユニークだった。

「最後の学級会
 議題 学級目標が達成できたか」

こういう「最後の授業」のあるんだーと「特活魂」に納得した。もちろん、実際に話し合ったとのこと。これも実はなかなかできないことだと思う。卒業式後は20分ほどが学級での時間。教師としても話したいこともあるだろう。
そこをあえて学級会にする。その精神にも感心した。

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2014.03.18

すばらしい卒業式だった

今日は卒業式であった。
すばらしい卒業式だった。
本校の卒業生は130人。卒業式には5年生が一緒に式に参加する。
卒業生の作法態度、呼びかけはまさに小学校生活最後の日にふさわしいもの。
そして在校生の心のこもった呼びかけと歌もすばらしかった。
先週の卒業式予行で「すばらしい式になるであろう」と思っていたが、まさしくその通りのものとなった。

さて、昨年度までと違い、すっかりと教室に入って補欠授業をする機会も少なくなった。
今年はトータルでも40~50時間ほどであろう。そのうちの10時間ほどは情報モラルで4年生以上を回った。残りの時間数のうち、一番補欠授業に入ることが多かったのが6年生だと思う。
どの学級も補欠授業に入った時には、真剣な学習ぶりと楽しいやりとりがあった。そして、かつての自分の実践と重ね合わせてこのブログで紹介することもあった。

そのような思い出のある学年だった6年生も卒業。中学校での活躍を期待したい。

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2014.03.17

最後の学級通信

昨日、対応業務があり学校に行ったら、6年担任が学級通信を書いていた。卒業式が明日の18日だから、おそらく最後の通信になるのであろう。
そういえば、自分の場合には、最後の学級通信は「思い出」という定番のものだった。
一人一人についての思い出を書くのである。
「もう一つの通信表所見」という感じで自分も気に入り、力を入れて書いたものだった。
次のような感じだった。

■Aくん
 音楽のテストで君が歌ったあと、必ず学級は「オーッ」という歓声につつまれた。もちろん上手だからだ。何せ実力は市内一、県でも有数の君のこと。でも、それに至るまでには君も努力したはずだ。何もしないで、歌がうまくなるわけがない。そういう点では、努力の意味を君はよくわかっている。これからは、その努力を他のことに広げることが一番大切!

■Bくん
 舞台は運動会、あるいは球技大会。がんばる選手たち。盛り上がる応援団。いつもその輪の中心に君はいた。あらん限りの声をふりしぼり、「何やってんだ!」「いいぞー!」と仲間を勇気づける励ましを君は言っていた。君の声や手拍子で、どれだけ学級がまとまったことか。みんなもそれは知っている。「明るさの配達人」-それを中学校でも生かしてほしい。

■Cくん
 何の授業の時にも、「熱心」という言葉があてはまる君。質問もしょっちゅうしていたし、発表も積極的。跳び箱では「先生、みてください!」と言う。しかし、一番印象に残っているのは別のことだ。歌を歌う時の君の表情がそれだ。意外と思うだろう。真剣な表情、真剣な歌いぶりは人の心を打つものだ。そして、それはいつまでも人々の記憶に残っていく。

■Dくん
 誰もが認める君の運動神経。運動会、陸上記録会、そしてミニバス。いつもトップを走り続けていた。しかし、それ以上に評価したいのは君が学校のリーダーになろうと思っていた点だ。企画委員の仕事をやりとおした経験は、スポーツとはまた別の価値がある。自分たちで仕事を考え、うまくいかない時には別の方法を考える。難しいことだけど、よくやり遂げたと思う。

■Eくん
 「6年1組は楽しかった」とほとんどのクラスメートは答えるはずだ。その理由の一つに、「お楽しみ会が多かった」ということがあげられる。そして、それらの活動は君抜きには考えられない。企画力、仕事の段取りなどは、授業で教える機会は少ない。どこから、あんな力を得たのか。そして、時間の使い方の上手さ。ビジネスマン顔負けだった。

■Fくん
 君が自立していると思ったのは、図画の時間だ。文化祭の絵。多くの子たちが、2~3人で同じ場所で風景画を描くのに、君は学校の坂に一人でいた。自分だけの絵にするために、納得のいく場所を選び、一人黙々と画用紙に向かう。考えてみれば、孤独な作業である。しかし、多くの芸術は孤独の中から生まれたのだ。それを知っていた君は、もはや芸術家だ。

■Gくん
 言葉遣いがきちんとできる人は信用される。この2年間で君の一番変わった部分は、その言葉遣いである。ただ、丁寧というのではない。オアシス(オハヨウゴザイマス、アリガトウゴザイマシタ、シツレイシマス、スミマセン)が完璧なのだ。こちらが元気になる挨拶はなかなかできない。そして、感謝の気持ちを持っていても、それを態度に表さない限り人には伝わらない。君はそれができた。

これを最初にしたのが教員生活4年目で初めて6年生を担任した子たちだった。今は37歳になる子たちだ。先日FBでその時に担任した子のお子さんが小学校を卒業したことを知った。初の卒業生が平成元年。今年は平成26年。確かにそれぐらいの歳月が過ぎているな…と時の流れを感じた。

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2014.03.16

幼稚園で学ぶ力

幼稚園の卒園式に来賓として参加。
今までも何度かあったことである。
1時間あまりの卒園式であるが、立派で感動的な内容だった。

・一人一人の証書を受け取る時の作法の立派さ
・保護者宛の手紙を読むことの感動
・子どもたちの発表のすばらしさ 等々

幼稚園児もここまでできるんだーと改めて感じた。これは今回だけではなく、ふだんの学習の参観でも感じていることである。
自分はほとんど読んだことがないが、幼稚園にも幼稚園教育要領がある。今回の参観でしっかりと読んでみたくなった。そのねらいに沿って先生方も努力されていることであろう。
ここで身に付けた力をさらに伸ばすことが小学校、特にも1年生担任の使命である。1年生でできること、伸びる可能性の高さを実感した卒園式であった。

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2014.03.15

授業づくりネットワーク2014春

私自身は参加は厳しいのですが、6日後に「授業づくりネットワーク2014春」が開催されます。
新学期に向けてのタイムリーな内容です。
皆さん、いかがですか。

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日時:2014年3月21日(金)春分の日 10:00~17:00
場所:成蹊大学
メイン講師:講座:
赤坂真二さん、飯村友和さん、鹿嶋真弓さん、川上康則さん、塩崎義明さん、田中博司さん、田中光夫さん、堀川真理さん、山本純人さん
参加費:
 一般   5000円
 会員   4000円
 一般学生 2000円
 会員学生 1000円

新学期の授業びらき、学級びらきの方法から理念までを丁寧に提案する一日です。
午前中の選択講座は事前にお申し込みいただきます。午後の選択講座は、午前と同じ講師が同じ内容の講座を提案しますが、こちらは午前中最初の「解説」講座を聴いた上で、会場で自由に選択ができます!

ネタや方法だけでなく、年度初めの授業・学級経営についてのこれまでの議論を歴史的な位置づけも含めて振り返り、説得力あるスタートが切れるようにサポートします。そのために最終のパネルディスカッションには多様な立場の講師陣をお迎えし、「黄金の三日間」そのものを、歴史的学術的に捉え直す作業に挑みます。

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詳細と詳しい内容はこちらから。

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2014.03.14

ママノート

調べごとを検索をしていたら、こちらの特集に辿りついた。
自分も縁があるサイトであるが、親野智可等先生の保護者向けの話には学ぶところが大きい。
たとえば、忘れ物対策はその子自身に対しては教師は行うであろうが、保護者に対しては「忘れ物が多いです。目をかけてくだされば幸いです」といったお願いぐらいしかしないであろう。私もそうであった。
ここで、このサイトにあるような以下のような具体的な方法を保護者に提示すればまた変わってくるであろう。

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●“見える化” の工夫:付箋紙、リスト、ホワイトボード、写真
いろいろな方法で、持ち物を “見える化” すると効果があります。
たとえば、ある家庭では、忘れてはいけない物は付箋紙に書いて靴に貼っておくそうです。
大事な物を書いたリストをカバンの蓋の内側に貼っている家庭や、ホワイトボードに持ち物リストを書いてチェックしている家庭もあります。
大事な持ち物の写真を撮り、それを玄関のホワイトボードに貼って “見える化” している家庭もあります。
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保護者向けのサイトは、保護者のためだけにあるのではなく、教師にとっても保護者へのアドバイスのヒントを得るためにもあるのだと感じる。

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2014.03.13

来年度を見越して

3月の今ごろは来年度のことにも目を向けなければいけない。
校内ではどの学校でも今年度の締めくくりの仕事と来年度計画が同時進行で進んでいるであろう。
それは個人レベルでも同じである。校務で自分の担当している部分で来年度に関わるものをあれこれ構想している。
また今年度引き受けた社会科の事務局仕事をどのように発展させようか検討中である。
そして、地区で一つエネルギーを注いで発展させたいと思っているものがさらに一つ(7月開催)。これについては地元への貢献という形でその前後を工夫出来れば…と考えている。

さて、かつて事務局仕事のメリットについて書いた。次の3つが自分の経験ではあてはまった。

1つ目は人的ネットワークが深まることである。
事務局になると、研究会メンバーとのつながりが増す。会長はじめ各役員と話す機会が増え、メンバーには仕事の依頼をしなければいけない。また、他地区の事務局と連絡を取り合うことになる。
これは自分の校内での仕事の時にメリットになる。
たとえば、学校に研究会の講師やゲストティーチャ-を招きたい。誰かいい人材はいないか。
そういう時に、研究会メンバーに教えてもらいやすくなる。時には、「知り合いだから、聞いてみるよ」と紹介される場合もある。

2つ目は事務仕事の力が身に付くということだ。
事務局をすることによって、ふだんとは違う種類の仕事をする。
たとえば、研究会案内や会報紙の作成、各種団体との交渉、研究会会場下見、電話での連絡等、様々である。
当然仕事の幅も広がるし、校内で似た事務仕事をする時にはその経験が生かされる。
事務局仕事で痛感したのは、「締切を守ることの大切さ」である。
「締切を守らなければ担当者には迷惑がかかる。それを考えたら、提出物や連絡は早めにするに越したことはない」という意識は事務局を経験したからこそ生まれた。

3つ目は、新しい企画を考えることができるという点である。
基本的に研究会であれば、予算が計上されている。その中で、講師を呼んで学習会をする企画を考え、実行した。
胆沢地区図工研究会の事務局をした時には年に2回の図工セミナーを立ち上げ、地区内での図工教育の普及を図った。会場が自校で、校内で図工の研究会も行われたことがなかったので、校内の多くの先生にも参加していただいた。
研究会の企画として行ったのだが、校内の先生方のメリットにもなったわけである。

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2014.03.12

教室巡回から見えてくる

3学期になって、毎朝ヒーターのスイッチを入れるために、各教室を巡回している。7時過ぎからの自分の大切な仕事である。
設備管理者という分掌も担っている自分。前任校は一斉のヒーターなので、朝スイッチを一度押すだけでよかった。
今回は25学級全てを回る。だいたい15分はかかる。
(朝のウォーキングがわりと考えると運動不足の自分にはちょうどよい。)

そこで感じるのは、「教室は同僚から学ぶ実践の宝庫」ということだ。
ヒーターをつける仕事だけではもったいない、いくつかの注目ポイントがある。 

まずは掲示物に注目。掲示されている学級通信を読んだり、子どもたちの作品を見る。
「こんな作品もいいなあ」と心に残るところがあったらそれで十分である。
教師が持っているグッズや教室全体の環境も見る。
「◎年◎組は、いつも椅子がきちんと入れられているなあ…」と教師の指導ぶりも浮かんでくる。

注目したことについて先生方に聞くこともある。
「今日の子どもたちへのイラスト、工夫していましたね。どうやってかいているのですか」
「『盛り上げ係』って何をするんですか」
聞いたことから、自分のかつての実践の話をすることもしばしばだ。
教室巡回のメリットは大きいのである。

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2014.03.11

3・11

14:46。祈りをささげる時間です。
全校で黙祷。
3年前のあの日…。
今生きている私たちは復興のためにこれからも力を尽くします。
自分の立場でできることは復興教育の力を注ぐことです。
その思いを新たに強く持ちました。

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2014.03.10

明日は3・11

3年目を迎えました。
一昨年、昨年もそうでしたが、この日が近づくといろいろな思いがこみ上げてきます。
被害の少なかった内陸の自分でさえそうなのですから、被災地の人々の思いははかり知れません。
明日の14:46は全校で黙祷をします。
自分のできることとして、「黙祷の意味と方法」について改めて関連資料を先生方に配布しました。
静かにお祈りをしたいと思っています。

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2014.03.09

自転車教材開発

社会科では、学区や市のことが教材対象になることが多い。
地域を知るためには、自動車ではなく自転車がよい。
「あちこちを見ながら移動できる」「駐車に困らない」という理由だけではない。自動車では目に入らないものが飛び込んでくる。
たとえば細かな路地で見つけた石碑。音やにおいもだ。自動車なら気付かない風景に、自転車なら会える。
以前からそのように思ってきた。

新幹線でJR東日本の小冊子「トランヴェール」の巻頭エッセーの作家の荻原浩さんが似たことを書いていた。

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スピードを出して「通過」するだけでは見逃してしまうものに気づける。好きな時に立ち止まれ、脇道にもすいすい入れる。遠野では、牧草の匂いで牛小屋があることに気づいた。
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これが「自転車教材開発」のよさであろう。(荻原さんは教材開発ではなく、あくまでも小説のための取材だが)
気づけば現任校では自転車教材開発はしていない。家から自転車で向かえる距離なのに。地域のあちこちを回る時にも時間優先で車で移動している。少し自転車にも乗ってみたくなった。

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2014.03.08

南部鉄器

昨日、岩谷堂箪笥について書いたら、今朝の朝日新聞の別刷りに「使いたい、贈りたい東北の手仕事品」の読者ランキングが出ていた。
1位は「南部鉄器」であった。新聞に書かれているミニ紹介を記す。

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産地は盛岡市と奥州市水沢地区。砂鉄、木炭、川砂、粘土、漆など原材料に恵まれ発展した。写真は欧米で人気を集める岩鋳の急須
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ここに書かれているように、実は自分の校区の隣(羽田地区)が大生産地である。車で10分足らずでいくつかの生産工場が出てくる。「○○鋳造」という看板が次々と目につく。南部鉄器の資料館もあり、2年前の県の造形教育研究大会でもお世話になった。このような伝統工芸が近くあることは、社会科の学習面でも強みである。本当に社会科を学習するには恵まれた学区である。(ちなみにケーブルテレビ局も学区内の歩いていけるところにあり、情報の勉強もできる。)

それにしても、南部鉄器が欧米で人気というのは知らなかった。これはネット販売が大きいであろう。検索すると、楽天でも多くの南部鉄器が紹介されていた。
伝統工芸とインターネットのコラボ。これも授業の素材となりそうである。

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2014.03.07

初めての本格的なレポートを思い出した

BSテレビで「岩谷堂箪笥」についてのレポートをしていた。
本市のあちこちの関連施設や名人である彫金師などのインタビューが映っていた。
こちらが資料としては見やすいであろう。

何とも懐かしいという思いで見させてもらった。
岩谷堂箪笥について実践したのは、初任校時代の5年生担任の時だった。
偶然にも初任校の学区に工場があり、子どもたちと見学に行き、本格的な実践をしたのだった。(当時は5年生の学習の一つとして扱われていた。)
その時の実践をレポートにまとめ、県の教研で発表。さらに、2年後に、授業づくりネットワークの大会で発表し、それも縁で初の社会科の原稿化も行った・・・という思い出の実践である。

それまで1時間の授業記録が多かった自分が、初めて単元を丸ごと意識したレポート。学区に伝統工芸があり、レポート発表の場も与えられた…偶然ではなく、必然だったと思いたい。それが今の自分のもとになっている。

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2014.03.06

伸ばす環境を提供する

時々読むこちらのコラム。今回は照明デザイナーの方。

絵の才能がある子を画家にお願いをして学ばせる。しかも、渋る画家に「スケッチに連れて行けばよい」「絵を描く時、隣に座らせておけばいいから」とお願をする…そういうことができる教師はなかなかいないであろう。

このようなエピソードを読むと、教師の様々な役割を考えてしまう。その子を教師自身の力で伸ばすのが一番の大切な仕事であるが、その子の伸びを保障する最適な環境を準備する…それも大切な役割である。もちろん、校外でそこまでする義務は教師にはないのであるが、子どもたちを身近で見ている教師ならではのアドバイスを保護者に伝えることはできるであろう。
そんなことを考えさせられる記事だった。

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2014.03.05

事務局仕事をしていると…

今年は地区の社会科研究会の事務局を引き受けている。
その事務局は県の副読本注文の集約をすることになっている。来年度の注文である。
地区の小学校から続々と注文が来ている(ほとんどの学校が児童数分を購入)が、あれこれ感じることが多い。

まず、送付してくださる担当者名がかつての同僚や縁のあった方が多いということである。
担当は各学校の教務主任。かつての同僚のなつかしい直筆の文字を見ると(書き込み式になっている)、「○○先生、がんばっているだろうなー」と当時のことを思い出す。

次にいつ頃からか内容別のワークテストの注文もある。かつて、自分が4年生を担任していた時には「県内の特色ある地域」は県内版のテストがなかったので自作をした。いつの間にかワークテストを作成していたんだ…と理解した。

この副読本とは別であるが、県の教育センターには県の各市町村を学ぶためのすばらしいコンテンツがある。自分の担任時代よりあれこれ進化している、授業がしやくなっていると改めて感じている。

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2014.03.04

式の作法について

このブログ。今の時期は「一同礼」や「告示と告辞」のアクセス数が増える。

さらに「卒業証書の受け取りは右手から?左手から?」「正しい座り方・立ち方・礼のしかたは?」といったことが今までの職場でも、3月になると話題になったものだ。

それらの疑問について役立つのがこちらの本だ。昨年の6月に発刊された時にすでに読んでいるのだが、この3月に改めて読んで、「そうだったのか」と実感することが多い。職場にも紹介した内容である。やはり不明なことは専門家から学ぶのが一番である。

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2014.03.03

教師力アップセミナーの記録

先月16日に愛知県の大口中学校で行われた「教師力アップセミナー」の記録がHPに公開されています。
こちらです。

私が10の視点で話をしましたので、その10項目と前後(はじめとまとめ)の合わせて12枚の記事になっています。
全てがコンパクトかつビジュアル。
それぞれ公務がありながら、早々とまとめていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

※当日の資料も右側をクリックすると見ることができます。


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2014.03.02

ひな祭りで女の子の成長と幸せを願う

明日のももの節句にちなんだお話です。

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1 なぜ人形を飾るのか
 三月三日。ももの節句です。
 ひな人形を飾るお家もあることでしょう。どうして、ももの節句の時にひな人形を飾るようになったのでしょうか。
 昔の中国には、三月の初めに川に入って、身のけがれを清めるというならわしがありました。それが日本にも伝わってきましたが、やがて紙でできた人形に自分のけがれを移して、川や海に流すようになりました。「流しびな」という行事です。
 それが時代が変わるにつれ、「流しびな」と「人形あそび」が結び付いて、今のように人形や道具を飾って、女の子の成長と幸せを願う日になったのです。

2 早くしまわないと・・・
 ひな人形を飾ったことがある人はに、「おびなとめびな、どちらが右、左?」と迷いませんでしたか。おびなは向かって左、めびなは向かって右に並べます。ただし、関西では逆になっています。
 もともと川や海に流してしまう人形ですから、ひな祭りが終わっても飾っていると、厄を祓(はら)ったことになりません。そこで、「しまい遅れると、お嫁に行くのが遅くなる」といういい伝えができました。これは「片付けができない娘さんはお嫁には行けないよ」という気持ちも込められているという説もあります。

3 色には意味がある
 ひな祭りで出てくるものにひしもち、ひなあられ、白酒があります。
 ひしもちは白、緑、赤の三色が多いです。白はとける雪と清らかさを、緑は草がめばえることを、赤はももの花を表していると言われます。ひなあられも似た色で作られています。これらのお菓子を食べることで、自然のエネルギーをもらい、健康の育つと言われています。白酒は飾られるもので、ももの紅色と白酒の白色で「紅白」となり、めでたいとされているものです。それぞれの色にこめたれた意味があるのです。
もともと「ももの節句」ですから、「もも」にも大きな意味があります。ももの花は、「悪魔を祓う」と言われている木です。鬼退治に行くのが桃太郎というのも関係がありそうです。

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2014.03.01

「被災地の学校から」

3月になった。また「あの日」が近づいてくる。
3・11。今も鮮明な記憶として残っている。

教育ルネサンスで「被災地の学校から」というシリーズが始まった。
1回目は本県野田村の学校。また、朝日新聞の県内版でも復興教育の取り組みの報告がスタートしている。
この時期だけではなく、日常的に震災復興関連のニュースが本県では流れている。
この3月、改めて復興教育を考える時にしたい。

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