自転車教材開発
社会科では、学区や市のことが教材対象になることが多い。
地域を知るためには、自動車ではなく自転車がよい。
「あちこちを見ながら移動できる」「駐車に困らない」という理由だけではない。自動車では目に入らないものが飛び込んでくる。
たとえば細かな路地で見つけた石碑。音やにおいもだ。自動車なら気付かない風景に、自転車なら会える。
以前からそのように思ってきた。
新幹線でJR東日本の小冊子「トランヴェール」の巻頭エッセーの作家の荻原浩さんが似たことを書いていた。
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スピードを出して「通過」するだけでは見逃してしまうものに気づける。好きな時に立ち止まれ、脇道にもすいすい入れる。遠野では、牧草の匂いで牛小屋があることに気づいた。
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これが「自転車教材開発」のよさであろう。(荻原さんは教材開発ではなく、あくまでも小説のための取材だが)
気づけば現任校では自転車教材開発はしていない。家から自転車で向かえる距離なのに。地域のあちこちを回る時にも時間優先で車で移動している。少し自転車にも乗ってみたくなった。
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