世界遺産のニュースに昔の授業を思い出した
富岡製糸場が世界遺産になりそうだ…というニュースが入った。
このニュースで思い出したのが、かつて6年生で自分が行った研究授業だ。
教師生活10年目の年に6年生を担任していた。その時に、研究授業で明治時代の製糸業を扱った。
確か蚕の実物を子どもたちにも示した記憶がある。
その産業と明治時代の政策を関連づけた内容で、さらに当時の労働ぶりを加えて学習させた。
そこで自分なりの一工夫が、「たいへんだと思われていた当時の労働条件が、実は恵まれていた」ということを子どもたちに資料から考えさせるという点だった。
その時には、「自分たちの中にあるイメージを覆す社会的なものの見方を育てられる」と思っていたものだった。
今も、社会的なものの見方・考え方を育てるにはそのような複眼的な思考を育てるには必要なものだと思っている。
しかし、今回ニュースに関わって一連の情報がこちらに提示された。これらを読むと、「恵まれていた」という見方もまた一面的だったのではないか…と感じている。一部の人は恵まれていたのかもしれないが、全員がそうだったとは限らない。その点では、「悲惨な労働条件」のイメージと同じように一面的なイメージを植え付けてしまった授業になった可能性もあったのでは…と思っている。
もしまた同じような内容で授業をする機会があったら、この点でのバランスを考えた授業を構築する必要があると改めて感じているのである。
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