台風の判断
「微妙な天気で『する』『しない』を決めるのは難しいなあ」と教員になってから、時々思う。
たとえば、雨が降る可能性のある運動会や陸上記録会。
かつて「今日は寒い。次の日が方が天気がいいから、翌日に運動会を延期」ということがあった。5年生を担任していた時だ。ところが翌日は運動会をスタートしてから2時間ほどしてから激しい雨に見舞われ、結局途中で終了。「前の日寒くてもすべきだった」という声をいただいたことがあった。
この判断の難しさは管理職になってからますます感じるようになった。
先週の台風18号。そして昨日から今日にかけての台風19号。変化する台風情報を小まめにチェックしたり、他校の情報等も取り入れながら、学校としてのその場でできる判断を行った。
この判断をして無事一段落した時に、「そういえば野口先生が校長時代に台風の対応についてあれこれ書かれた本があったなあ…」と思いだした。
検索するとこちらである。(廃刊になって復刊投票が行われているようだ。)
目次をくわしく見ると、その時の様子が伝わってくる。
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六 大嵐の日の登校順末記
登校させるか否かは親の判断/ 戦後最大級の暴風雨の来襲/ 台風はやってきた/ 苦情と抗議と欠席連絡の電話殺到/ 登校児童は二百人余り、約三十八%/ 教育委員会からの第一報/ 市教委からの二報、三報/ お昼には静まり、無事下校/ 職員にまず謝罪、そして感謝/ (至)教育委員会への出頭/ 教育長への謝罪、それへの対応/ 全家庭に向けての謝罪/ 出欠扱いについてのお知らせ
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「親の判断」「電話殺到」という文字でどんな様子だったか想像される。
それでも恐らく硬派を貫かれたのは野口先生らしいなあと感じた。
我が家の押入れ倉庫のどこかにこの本はあるはず。読み返してみようと思った次第である。
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