千秋公園
新幹線に乗るといつも見る車内誌「トランヴェール」。12月号は江戸時代の東海道の旅の話や箱根駅伝というように、自分の興味のある内容なので熟読。
それでも一番惹かれたのは、山田五郎さんの「藤田嗣治」に関するエッセー。千秋公園にある旧県立美術館(平野政吉美術館)のエピソードだった。
秋田生まれの自分は自分が家庭的に一番厳しい時代にこの千秋公園にある各施設にお世話になった。苦学生+社会人浪人(会社勤めしながら教員採用の勉強をしていた)の数年間。自分が勉強をする場は千秋公園にある市立図書館だった。
「果たして自分には希望が叶う日が来るのだろうか?」と不安に思いながら過ごす毎日。気分転換に見た隣にある美術館の「秋田の行事」(藤田嗣治作)。20メートルもの大作に心を揺さぶられた。(こちらの右上の作品)
当時見た千秋公園の秋の風景と共に心に残っている。
その後、運よく岩手に採用され(受かったのは岩手だけだった。力がないのに拾っていただいた。)、自分なりに目標をもって生きてきた。今も不安感いっぱいだった時に見たあの風景が、自分の土台になっていると思う。
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